【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第七幕


続SM嬢が宿命の女


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 二〇二十年穀雨上元
 (この二十四節気は平気法によるものです)
 遂に緊急事態宣言が出された。しかし保障は何ともハードルが高く到底救済とは言えない。
 新しい関西のファッション喫茶は奈良県生駒に新規オープンの準備が完了した。店舗としてのオープンは緊急事態宣言が解除されるのを待つ。
 大阪ではないのでその対象にはならない。それは熱海、長野も同様である。
 だが面倒なトラブルや指導は避けたい。
 一時的にオンライン店舗に切り替えられた。
 女の子は出勤する。急遽テレビカメラ付き個室が設営された。インターネットを通しても客と二人だけである。
 完全に合法なサービスが出来る。触れないのが今は我慢である。
 その代わり一対一なので濃厚な会話と局部まで公開出来る。
 売り上げは下がるが女の子の給料が出れば良い。店舗は如月鬼堂の所有なので家賃は先送りにする。
 
 インターネットアダルト放送のスタジオである。
 今夜はアナウンサー役だが真性奴隷女の館から派遣された岡田有美がM奴隷役も行う。
 責めるのは如月鬼堂。スーツ姿のままである。
 岡田有美は天井から下がった滑車に駿河問いで吊るされている。
 手首を縛り合わされ脚首も縛り合わされている。その手首と脚首を背中の上で縛り合わされその部分が滑車から下がったフックに吊るされている。
 スリムな岡田有美である。吊る下げられた躰は空中で五角形を描く。
 腹の部分が一番下である。腰は斜め上に向き膝で折れ曲がって脚首から吊られている。
 手首から吊るされた肩に首がぶら下がって乳房は斜め下を向いている。
 ぶら下がった首はべこのように外にはみ出ている。
 苦しい縛りである。
 岡田有美の顔は被さった髪の毛に大方隠れているが歪み苦しんでいる。
 如月鬼堂は岡田有美の肩から下がった首を顎に竹刀を充てて上に跳ね上げる。その下から竹刀で乳房を薙ぐ。
 「うおーーーーーーーーーーーーーーー」
 吊るされた岡田有美の躰は空中に歪んで迫上がる。
 元の位置に下がるタイミングに合わせてもう一発薙ぐ。
 「ぐうおおーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 乳房の竹刀叩きはかなり痛い。さらに駿河問いに吊るされた苦しい体制である。岡田有美の躰は五角形の内側に引くように胸が迫上がる。
 数発叩かれて岡田有美の美しい顔から涙と涎が垂れ飛び散る。
 実に加虐心が熱くなる姿である。
 如月鬼堂は電極の準備をしている。
 駿河問いの吊るし状態で電流責めはかなり厳しい。乳首を小さい黒い書類を挟むクリップで鋏む。
 それだけではない。先端を半球状に丸くした円筒形の金属棒を膣に挿入する。膣はやや上を向いている状態なので落ちる事はない。
 電極のトランスからは四本の単線が接続されている。その二本の先端は小さな鰐口クリップ。あと二本は充電クリップである。
 まず乳首の黒いクリップに小さな鰐口クリップを接続する。膣に突き刺した金属棒には充電クリップを並べて接続する。
 岡田有美は悲痛な表情でその作業を目で追っている。
 如月鬼堂は乳首の電流から入れる。
 「あおおおおーーーーーーーーーーーーーーーー。あおーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 吊るされた腹と胸を迫り上げて苦しみに藻掻く。
 「あはあ。はあ。あはあ。はあ」
 電源を切っても暫く藻掻き続ける。
 この美人の苦しむ顔は実にそそらせる。
 次は膣の電流を流す。
 「うおおーーーーーーー。おーーーーーーー。おーーーーーーーーーーー」
 顔は引き攣るように歪み躰はがくがくと小刻みに震撼する。
 「あーー。あはあーーー。はあ。はあ。はあ。はあ」
 岡田有美は蒼白な顔を振って苦しみを全身で訴える。
 それでも同時にスイッチを入れる。
 「ああーーー。がああーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーー。ああーーーーー。あがあーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーー」
 岡田有美の躰は空中で固まりながら小刻みに震え続ける。
 「ああーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。もれるーーーーーーーーーーーーー」
 岡田有美は断末魔の悲鳴に成る。
 膣に刺さった金属棒の周りから小水が流れ出す。
 「ああーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーーーーーーーーん。あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 直ぐに電流は止める。
 岡田有美はぶるぶる躰を震えさせながら小水を垂れ流す。スレンダー美人のお漏らしに視聴者は大満足である。
 吊るしから降ろされて岡田有美はぐったり床に座り込む。涙と小水に顔も躰も濡れた。この姿は性欲をそそらせ男根を起立させる。
 実に美しく艶かしい姿である。
 岡田有美の調整の為CMが入る。さらに如月鬼堂の経営配下にあるファッション喫茶のオンライン営業のお知らせも行われた。
 ニュースの時間になる。
 「給付金を貰える人のハードルが高いことと休業要請に休業補償がどうなるかが争点になっています」
 メインキャスターが呼びかける。
 「個人の給付金が一世帯三十万と提示されました。その条件が世帯主の所得が半減、又は住民税非課税世帯とのことです」
 金曜日担当のトップレスAV女優のアナウンサーが読む。
 「鬼堂先生この基準はやはり厳しいでしょうか」
 「厳しい以前。所得の半減という基準はまだともかくです。住民税非課税基準がそもそも低過ぎます。こんなの生活出来ません」
 「単身世帯の場合で年間百万以下が非課税ラインですね」
 「生活保護費以下の非課税ラインがおかしいのです。完全扶養家族以外住民税を払えと言う制度です。非課税ラインそのものを見直すべきです」
 「ではこの制度では意味がないと」
 「二階から目薬の給付金です。まったく意味がありません」
 「中小企業、個人事業向け給付金はいかがでしょう」
 「凌げる場合とそうでない場合が様々でしょう」
 そう前置きして如月鬼堂は次の様に述べた。
 緊急事態、営業停止、失業なら居住権保障、営業権保障で家賃停止命令も出してほしいです。その代償に大家は税金免除するのです。固定資産税、所得税、法人税、住民税を免除すればよいです。
 ネットカフェ営業停止で難民を出すなら感染者と別にホテルを借り上げとネットカフェとの差額補助をすべきです。
 
 越後湯沢の如月鬼堂のマンションではテレビ会議が行われていた。四十八インチの画面に駒割して参加者全員が表示される。
 発言者を拡大するときはマルチモニターで別途に横の一台に表示する。
 各参加者もモニターが二台あれば大きさは別つにして同じように見ることが出来る。
 画面に映るのは如月鬼堂だけである。珠洲も瀬里奈も露天風呂から戻って全裸のままバスロープ姿である。時刻は二十時を回っている。
 何処も酒を酌み交わしての会議である。
 「先生。次の開催を見合わせるのですか」
 大河内税理士は不満を漏らす。
 「大河内先生それは駄目ですよ。鬼堂先生もファッション喫茶をオンラインにされています。私共も多少真似して自粛営業です。売り上げは半減以下です」
 福富麻次郎が宥める。
 「半減でやって行けますか」
 「鬼堂先生とも話し合いまして女の子の生活を繋ぐ収入だけ稼ぎましょうと言うところです」
 「店は赤字で」
 「幸い私共には家賃支出は殆どございません。固定資産税が重いだけです。こっちは時勢から延滞できるでしょう」
 福富麻次郎のチェーンは大方が自社物件である。一部賃貸でも福富麻次郎の経済力でカバー出来る。
 女の子は他所に行き様が無い。一部の収入でも生活は出来る。借金の子は福富麻次郎が何らかの救済手段を取る。
 所属する女の子を繋ぎとめればよいのである。
 「ところで鬼堂先生。愛好会もオンラインで行けませんか。イベントにならなければ良いのでしょう」
 「まあオンラインなら放映する側はテレビのスタジオと一緒ですね」
 館山弁護士もそこまでは認める。
 「問題はそれで会員から分担金が取れますか」
 クラブのマネージャー樽常である。
 「そこはどうでしょう。いつもの取材レポートの公開ということでは」
 SM雑誌の如月鬼堂担当編集小川綾香である。
 「いま宣伝費を出しても」
 樽常はクラブの宣伝費を出したくない。
 「会員から幾らかは集められるでしょう。残り負担では」
 「樽常さん。クラブの予約は入っているでしょう」
 「けっこうキャンセルもございまして」
 確かに自粛するものはある。
 「長野はどうでしょう」
 如月鬼堂が疑問を持って少し突っ込む。
 「あっちはけっこう行けています」
 「そうだよな。プレイルームがずっと埋まっている」
 「女の子を長野と熱海のホテルに滞在させては」
 大河内税理士の意見である。
 「いやあ。椋木美弥だけですよ」
 「そんなに人気ですか」
 「殆どキャンセルもありません」
 「一度オンラインでやってどうか全体の意向を聞いて見ましょうよ」
 杉下一行はまだやる気である。
 「もう一度椋木美弥という意見が結構来ています。前回出参加しなかった人からも要望が上がっています」
 瀬里奈が横から発言する。バスロープ姿なのでカメラには映らない位置に逃げている。
 「そうですね。グラビアも再リクエストがあります。その撮影も含めてどうでしょう」
 雨蔵編集長である。
 「会員だけなので長野に集まってしまえばどうかな」
 大河内税理士は暴走を始める。
 「それは駄目です。いまの会員数では情報は漏れます。即刻中止命令が出る」
 館山弁護士が即刻諌める。
 「オンライン会合は止むなしか」
 大河内税理士も諦める。
 「待って下さい。椋木美弥を使ってもらえたら長野のSM倶楽部黒の館が半分持つとのことです」
 マネージャーの樽常が電話で確認したようである。
 「けっこう反応返っています。椋木美弥さんならオンラインでも見たいと。一人一万でOKの方が殆どです」
 珠洲が報告する。珠洲は少し画面に顔を出してバスロープで包んだ胸の谷間まで見せる。
 「それなら行けそうですな」
 大河内税理士は満足そうである。
 「録画が出来るかの質問が多いです」
 珠洲がもう一度口を挿む。
 「そこは難しいです。一定期間再度の視聴が出来るまででしょう。あとは本人と話し合いです」
 樽常マネージャーは否定的である。
 概ね結論は出た。この先は本人と話し合ってからと成った。
 
 会議が終わって丁度良い寒さの露天風呂に向かう。テレビ会議を終了すれば三人とミニチアダックスのぺーだけである。
 瀬里奈が生ビールを注いで二重底の桶に浮かべる。如月鬼堂の分である。珠洲と瀬里奈はスパークリングワインを桶に載せる。
 皿に盛り付けた既製品のオードブルを別の桶に浮かべる。時間的に軽いつまみで充分である。
 「パパ。あの人大人気だね」
 瀬里奈には他の女性とどう違うのか分からない。
 「うーん。この仕事にだけ合っているのかな。この情勢でなければあっという間に稼げるのに」
 「いまのペースじゃ駄目なの」
 「目標額が大きいからね。年齢的に持って数年だな」
 「えー。どうして」
 「あのタイプは老けるのが早い。今がピークだよ」
 「えーー。そうなの」
 珠洲にはややショックな話である。
 
 新型コロナ肺炎で医療崩壊寸前。非常事態宣言の真っ只中に過去の陰湿な事件のどんでん返しが起きた。
 それは警察の捜査、裁判まで覆す取り返しのつかないどんでん返しであった。
 コロナ肺炎で死に直面した真犯人がSNSに証拠と犯人しか知りえない情報を提示して告白した。
 その事件は裁判で被告が有罪判決を受け既に死刑が執行されていた。それだけではない。その兄弟が職を失って自殺していた。
 それは母子強姦殺人という陰惨極まりない事件であった。夫の出張中に起きた。母親は三十歳。娘は十二歳であった。
 連絡が取れなくて夫は会社の部下に確認を依頼した。施錠されてなかったので遺体は発見された。
 だが死後六十時間以上経過していた。
 全裸強姦の上に遺体はあくどい悪戯をされていた。絞殺された後に戒めを解かれた形跡があった。縛って強姦して悪戯したと思われた。
 あくどい悪戯の内容は公表されなかった。
 決め手は被害者の体内のDNAであった。
 容疑者はアリバイを主張した。証人もあった。だが警察の強引な捜査で証人は記憶違いかもしれないと曖昧な供述に成った。
 そして強固な取調べで自白に追い込まれた。
 余りの凶悪犯に社会のバッシングは強かった。そして女性の法務大臣が直ぐに判を押した。刑は執行された。それから六年が過ぎた。
 犯人が新型コロナ肺炎で重篤に成る前に作成した動画で告発した。
 それは公表されなかった悪戯の内容と被害者の躰に残した情液の入手方法であった。
 冤罪者のDNAは痴漢冤罪事件で以前に採取されたものである。その事件では被害者の体内のDNAと一致しないで容疑が晴れた。
 母子強姦殺人の本当の犯人はこの冤罪者を知っていた。
 集団夫婦交換の会場で出会ったのである。夫婦交換と言っても総てが本当の夫婦ではない。ペアで行けば良いのである。
 全員がスキンを着ける。その時冤罪者の捨てたスキンを取得しておいたのである。
 犯行は強姦が目的ではなかった。被害者二人の夫への復讐が目的である。強姦はその痛みを幾重にも深くしたい一念であった。
 被害者の夫は本当の犯人の同業者。どちらも文京区に従業員数人の工場をもつ印刷会社の社長であった。
 本当の犯人は官庁の仕事を大口で取っていた。被害者の夫はそれを政治家の力を借りて奪い取ってしまった。
 本来入札と思われるがそこには裏がある。予算会計令九十九条七項では百万円以下は二社見積もりでよい。
 実質役人は毎回二社見積もりなどしない。合見積もりまで納品者に要求するのが常套である。
 大方が一件の仕事は百万以下。案件が違えば別の仕事となる。それを政治家の力で切り替えられてしまったのである。
 本当の犯人の印刷会社は売り上げが激減して従業員を減らした。
 冤罪者はこの恨みに関係ない。まったくのとばっちりである。さらにその弟はもっととばっちりである。
 
 野崎卓郎弁護士は十年前に裁判で被告人を弁護した。冤罪であったと幾つものワイドショーで語る。
 起訴の経過と警察のずさんな捜査。そして強硬過ぎる取調べの実態が明らかになる。
 帝銀事件、白鳥事件、財田川事件など数々の冤罪事件と並べて解説される。
 そして世間のバッシングと犯罪者同然に追い詰められて自殺した冤罪者の弟の悲劇が大きく語られた。
 コロナウイルス感染以外大きなニュースは選挙違反くらいである。このニュースは沸点に達した。
 週刊誌のタイトルは「警察と検察は二人の冤罪者を処刑した」と列挙された。
 
 如月鬼堂のインターネットアダルト放送出演日となった。今夜は館山弁護士の説得で野崎卓郎弁護士も出演した。
 如月鬼堂が過激な発言をしそうな部分は野崎卓郎弁護士が正面切って述べてしまった。こっちは弁護士なので全く問題はない。
 如月鬼堂は野崎卓郎弁護士の発言に同調するだけで済ませた。
 そして最後に付け加えた。
 「この真犯人の恨みによる犯行よりまったく関係のない冤罪者を自身の都合だけで巻き込んだことが一番許せない。夫本人と政治家にこそ復習すべきだ」
 
 翌朝、誰も乗らない上越新幹線のグリーン車で越後湯沢に戻った如月鬼堂を珠洲が迎えに来た。
 如月鬼堂はまた意見されてしまった。
 「パパ。あの発言も拙いよ。あれじゃ冤罪者だけがとっばっちりに聞こえちゃうよ。奥さん。それ以上に娘はとばっちりだよ。そこが反感を買うよ」
 「事業とは全くの関係ない家族や冤罪者というべきだったか」
 如月鬼堂も珠洲や瀬里奈に言われれば少しは反省する。
 「そうだよ。風俗のお姉さんの安全を考えるのと同じ様にそっちにも配慮しないと絶対危険だよ」
 珠洲は強く念を押したい。
 
 椋木美弥が如月鬼堂の越後湯沢のマンションを訪れた。
 樽常マネージャーと編集小川綾香も同席した。
 「映像にされるのでしたらいっそAVにして後日売れないでしょうか」
 椋木美弥はそれ以上稼ぎたい希望である。
 「そう成ると会員から一人一万は取れなくなる」
 如月鬼堂は難色する。
 「AVにしていくらで売れるのですか」
 「一本二.三千円ですが、この手は海外サイトで一定期間のダウンロード料で無制限ダウンロードになります」
 「そうですか」
 「でも椋木さん最初からAVでも今の段階では三百万はやっとです。会員から約三百万で会員にしか流通しないのでこっちがお得ですよ」
 編集の小川綾香が説明する。多少の冷血さと意地悪は含まれている。
 「そうですか」
 椋木美弥はやや不満だが納得せざるを得ない。小川綾香の顔を見ないで返事した。
 「別にAVの製作もしますか」
 樽常マネージャーが確認する。
 「いいえ。それでしたら会員の方だけで。あとはクラブで稼ぎます」
 椋木美弥は不満でも従うしかないと判断した。愛好会の関係がプレイ代も高く指名もたくさん取れた。
 そして態々社会に全裸以上の恥かしい姿を晒す事はないと考えた。
 長野で如月鬼堂の所有するプレイルームではキャンセルが出ても他の者が割り込む。椋木美弥は自粛が酣でもそれなりに稼いでこられた。
 
 営業停止に追い込まれた埼玉県大宮区の風俗店で事件は起こった。
 一ヶ月前に起こった松岡真由の事件と同じ六人の犯行と思われる。
 田中一美は店のオーナーと名乗る人物に呼び出された。未払いの給料を精算するということであった。
 オーナーが店に来る日と時間を指定されていた。それで田中一美はその時間に訪問した。
 営業してない店の従業員入口から入った。
 次の部屋に侵入した瞬間後ろと前から身柄を押さえられて麻酔を嗅がされた。
 本来繁華街だが夜は殆ど人通りが無い。十一時を回って田中一美はスーツケースに入れて搬出された。ナンバーを偽造したキャンピングカーである。
 松岡真由と同じ山荘に連れ込まれる。
 窓の無い地下室。
 田中一美は松岡真由と同じ様に全裸で拷問椅子に磔られた状態で意識を回復した。
 男六人は防護服姿である。顔はまったく判別つかない。
 状況から置かれた事態の危機は直ぐに分かった。
 踏み倒されたと思っていた給料が貰えると思って来た。それがとんでもない事態に成ってしまった。
 「回春性感エステのお姉さん。今日はあくどい稼ぎの報いだ」
 「給料払うと聞いたから来たのよ。何があくどい稼ぎよ」
 田中一美は震えながら怒りをぶつける。
 「あの店長は夜逃げしたよ。オーナーなんか元から居ないよ。奴が経営者らしいな」
 声は音声を変換している。
 「あんたらは」
 「店には関係ないよ」
 「どうする気よ」
 「もう分かっているだろ。テレビで散々騒がれたからな。六人の組防護服姿とね」
 田中一美は絶体絶命である。輪姦されるだけでは済まないらしい。驚愕の事態に躰は震える。
 このリーダー格は回春性感エステに怒りを持っている。
 風俗は最後までサービスするソープとそうでなければ全身奉仕のSMクラブであるべきという主義である。
 回春性感エステはたいしたサービスはしない。それでも女性は高額に稼ぐ。これが許せない。お仕置きの意識である。
 「お前の様なたいしたサービスはしない。それで高額に稼ぐ。やらずぼったクリ女に真のサービスをさせるのだ」
 「なんでよーーーーーーーー。なんで回春エステがいけないのよ」
 田中一美は標的にされた怒りに抗議する。
 最初は六人が籤で順番を決めて泣き喚き抗議する田中一美を松岡真由のときと同じ様に生中出しで輪姦した。
 拷問椅子に磔にしたままである。一人ずつ終わったら洗浄する。
 田中一美は輪姦されて既に躯状態である。拷問椅子から一度外される。
 手首を縛り合わされる。それを天井から下がったフックに引っ掛けられて真一文字に吊るされる。
 左の脚首に縄を掛ける。それを床に埋め込まれたフックに縛り付ける。これで片脚は動かない。その体勢で強姦を続けた。
 今度はアナルには太めのバイブを深く挿入した。全員前から挿入して二穴もどきの強姦を行った。
 田中一美は不覚にも三人目からイキ声を漏らしてしまった。その先は無抵抗で何度も上り詰めさせられた。やがて思考能力は無くなり失神した。
 天井から一文字に吊る下げたままビンタで起こされる。
 「これからお仕置きです」
 「・・・・・・」
 顔に透明なお面を被せる。さらに目の部分は上からゴーグルも被せる。
 一応表面に見える部分は潰さない配慮である。
 「女。良いかこの銃の弾丸は蝋燭だ。玩具の弾か銀玉が当っても小さな蚯蚓腫れ程度だ。これは蝋が熱くなって当たる。どうなるかな」
 男は態と脅かす。
 輪姦された上に躰を傷つけられる。田中一美は絶望に震える。
 真一文字に天井から吊られた田中一美を狙って蝋燭の弾丸を込めた銃を撃つ。
 一発目が左の乳房を直撃する。
 「うぐううーーーーーーーーーーーーーーーー。ううおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
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