鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

その二十五 残存海軍

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 「みんな成績良くないな」
 艦隊参謀の大佐はまたぼやく。
 「これ難しい割に効果が薄いですよ」
 中佐の徽章のイージス艦の艦長である。
 「分らないか。躰中針だらけになる。針は抜く時が痛いのだ」
 艦隊参謀の大佐は叱咤するように言う。
 「あーー。全身血みどろに」
 中佐もやや想像がついた。
 「深く入っている。相当に痛い」
 艦隊参謀の大佐は喜ばしそうに言う。
 もう一人大尉の徽章が代わる。
 また高く上がった。だが局部付近は逸れている。
 「はあーーーーーーーーああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は恐怖に縮み上がる目つきでそれを追う。
 竹トンボはかなり右に逸れた。
 大股開きにされた色の白い内腿に刺さる。
 「う、ううぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は強く藻掻く。躰の柔らかい部分である。かなり痛い。
 「あはん。あはん。あはああーーーーーーーーーーーん。いたいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 遂に泣き出してしまう。
 「泣くのはまだ早いな。痛いのはこれからだ」
 艦隊参謀の大佐はさらに脅かす。
 「えーーーーーーーーーーーーーー」
 イージス艦の艦長の中佐が思うよりかなり痛いのである。
 「ちょっとやり方を変えて」
 順番を無視して中佐の徽章が割り込む。別のイージス艦の艦長である。
 中佐は飛ばさずに真上に浮かす。
 目標を乳首に合わせていた。
 そのまま回転しながら降って来る。
 「あ、あーーあ、あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 乳首の根元付近の乳輪に突き刺さった。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐふぁあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 躰を捩って藻掻きながら悲鳴を破裂させる。
 「ほんの少し外れたな」
 中佐は乳首を狙っていた。
 「そうだよなそう投げれば命中率が上がるな」
 それを見ていて艦隊参謀の大佐が評価する。
 「よーし」
 難しいと言った中佐がやる気になった。
 クリトリスを狙って真上に上げる。
 「あーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は首を擡げて竹トンボの行方を追う。
 回転したままクリトリスに突き刺さった。
 「ぐおーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 一瞬横山美由紀の躰が固まる。それから震撼させて悲鳴を上げた。
 そして目から涙の玉が流れ落ちる。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は躰をぶるぶる震えさせて涙を流す。
 「そろそろ竹トンボの羽根が場所を取っているから一回全部抜こう。痛いぞーーーーーーーーーーーーー」
 艦隊参謀の大佐が態とオーバーに宣言した。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀の顔は涙と汗に塗れていた。
 「これで叩き飛ばそう」
 艦隊参謀の大佐は一本鞭を取り出す。先端が長方形の革二枚縫い合わせた一本鞭である。その中には金属の芯が入っている。
 「えーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀の表情は恐怖に引き攣ってしまう。
 「外れた奴以外で自分の当てたのを飛ばせ」
 艦隊参謀の大佐は少尉の徽章に鞭を渡す。
 「あ、ああーーーーーーーーーーー。たすけてーーーーーーーーーーーーーーーーもう。みかけよりいたいよーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は泣き続けていた。
 少尉の徽章はゴルフパットの様に鞭を構えて下から竹トンボの羽根を蹴り上げる。
 「うーーーーーーーーーーーーーーー。う、うう、ぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 盲腸の辺りに刺さっていた竹トンボが飛んで血の玉が浮き上がった。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーー。あはん。あはん。あはん」
 横山美由紀はさらに号泣する。
 続いて少尉の徽章が構えた。今度は乳房に落ちた一本である。
 横山美由紀は震えながら涙を零す。
 少尉は針の根元を叩いてそのまま羽根を蹴り上げる。
 大粒の血が乳房から浮き上がって横に流れ落ちた。
 「ぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐうううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は顔を捩って回しながら悲鳴を絞り出した。
 「あはああーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーん。あはん。あはん。あはん」
 震えながら泣き続ける。
 中尉の徽章が反対側の乳輪に刺さった一本を狙う。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーん。いたいよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうゆるしてーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は泣き喚く。
 「怯むな!その竹トンボを憎き新聞記者か元日本のフェミニストと思って思いっきり叩け」
 艦隊参謀の大佐が檄を飛ばす。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーん。ゆるしてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうむりーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀はどうにも耐えられない。
 中尉は乳輪に刺さった竹トンボを針の中程をへし折るように叩く。
 「うぐ、ううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 竹トンボは横に撓るが飛ばない。
 もう一発叩く。
 今度は竹の羽根を蹴り上げた。そのまま引き抜けて飛ぶ。
 「うーーーーーーーーーーーーぐうーーーーーーーーーーーーうぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は躰をジグザグに捩って藻掻きながら悲鳴を絞り出した。
 「あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいーーーーーーーーーーーーーーー。いたいよーーーーーーーーーーーーーーーー」
 また号泣の涙が溢れる。
 「しかし参謀。これ元工作員にはあまり効果がないのでは」
 またさっきのイージス艦の艦長が意見する。
 「やってみないとな。じくじくと長く虐めるのも良いと思わぬか」
 「そういう考えも」
 次の大尉は臍の横の一本に掛かる。
 臍の上に鞭の先端を置く。
 斜め上に蹴り上げるように竹トンボを飛ばした。
 「う、ううぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 これは大したことはなさそうである。
 「閣下。フランスの残存海軍の潜水艦をお気になされていますか」
 瑞鳳の艦長が関谷少将に近づいた。
 「まるで揶揄われているような状況だ」
 「ミサイルを撃ち込んで来た時には既にかなり遠く離れていたのでは」
 「そうだが。潜望鏡を発見した時も駄目だったな」
 「水中爆弾の爆撃より小型潜航艇を先に出したらどうでしょう」
 「そうだな。ソナーに引っかからないのも気になる」
 関谷少将は自分の艦隊でフランス残存海軍を仕留めたい。
 「うぐーーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐうぐ。うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 次の大尉が土手の黒い塊の茂みに刺さった一本を飛ばした。
 「あはあーーーーーーーーーーーん。あはん。あはん。もうやめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー」
 黒い茂美の根元が血に染まっている。
 叩き方が悪く刺さった部分の肉を割くように針が抜けて飛んだのである。
 「うふうーーーーーーーーーーーーん。ううーーーーーーーーーーーー。うう、うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は痛みに藻掻き泣きながら呻き声を絞り出した。
 「なかなか残酷やろ」
 艦隊参謀の大佐はご満悦である。
 
 娼国沿岸。
 第七機動部隊旗艦有明の艦橋。
 「長官。この付近に留まって意味があるのでしょうか」
 「天昇の間の指示だ」
 角谷少将は動かない意志である。
 ジェットヘリでSMコンパニオンとコンパニオンが移送されて来た。
 「遊んでいる場合ですか」
 艦隊参謀の大佐は事態を重く見ている。
 「天昇の間の指示だ。コンパニオンの収入が減っている。この先もコンパニオンは必要なのだ。その繋ぎに軍が消化しろということだ」
 「しかし今の体制でこの先コンパニオンの需要が増えますか」
 「いま昔の温泉地の中で湖の畔に在る温泉地を再開発している。其処で娯楽を進める方向なのだ。それまで湯野中氏が負担してくれる」
 「第五機動部隊がフランスの残存潜水艦に接触したのですよ」
 「交代だろ。警備行動は」
 「此処を動かないのですか」
 「いや。ヘリが到着して戻ったので南シナ海まで進路を取る。警戒行動はロボット任せだ」
 角谷少将はやや楽観しているように見えた。
 艦隊参謀は事態を憂慮している。
 「艦隊進路三百度」
 それでも南シナ海に向けて航行を開始した。
 角谷少将は有明の艦長を呼んでコンパニオン十人とSMコンパニオン二人を引き渡す。
 「半数ずつ遊んでくれ」
 何故か角谷少将は長官公室に残った。
 
 唐津。海底から入る洞窟。
 既に潜水艦五隻が縦に接岸できる海底の桟橋は完成している。少し狭いが係留している横をあと一隻が通れる状態である。
 だが飲食は幹部が会議スペースを使う他は艦内スペースになってしまう。調理も艦内の調理室である。
 唐津の面々はエドガール大佐らに操艦訓練を受け続けていた。
 大方の唐津市民は農作業、畜産、牧畜、陸上養殖を行っている。一部で衣類の製造も行っていた。
 潜水艦の訓練を受けるのは二十五名だけである。
 「そろそろ潜水艦で偵察に出たいと思いますが」
 東条英治大統領がエドガール大佐に切り出す。
 「いま戻ったダミアン中佐が豊後水道で機動部隊に接触した」
 「そうですか」
 「だが偵察は何れ必要です。コースを考えましょう」
 「はい」
 「何処の街が一番狙いやすいですか」
 「いやそれよりもR国D市か娼国を偵察したいです」
 「首脳が居るのは其処ですか」
 「核戦争直後はR国D市でしたが娼国に戻ったようです」
 「日本よりそっちを偵察しますか」
 「そうしたいのですが」
 「このR国D市は内陸部ですね」
 「近くまで地中の川を潜水艦で行けるらしいです。ですが軍の潜水艦も通ります」
 「娼国は警戒厳重ですね」
 「そうですが。敵は日本に警戒配備を行っています。多少は手薄かと」
 「行ってみますか」
 話は纏まった。
 洞窟を出ると潜水艦は海底の割れ目の中を暫く航行する。
 娼帝國の警戒網の外に出てしまう。
 南シナ海からインド洋に進路を取る。
 
 豊後水道。第五機動部隊瑞鳳の艦橋である。
 横山美由紀は最初のグループの落とした竹トンボを全部鞭で飛ばされて血だらけの躰を衛生兵に拭かれた。
 後半のグループが落とし始めている。
 クリトリスに一発刺さっていた。
 次の中佐が小陰唇を狙う。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいよーーーーーーーーーーーーーーーーー。いたいいーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は堪えられず喚き続けていた。
 この中佐はあまり上昇させないでふわっと落とす。
 だが先に刺さったクリトリスの一発に当たって股間の外に落ちてしまった。
 「失敗だな」
 「こいつを先に飛ばさないと」
 艦隊参謀の大佐はクリトリスに命中させた少佐を呼ぶ。
 少佐が鞭を受け取った。
 「これ飛ばしたら相当の出血だな」
 隼鷹の艦長が期待を込めて言う。
 「やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうむりーーーーーーーーーーーーーーーーーー。むりですーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀は悲痛な声で訴える。
 少佐は下から竹トンボの羽根を蹴り上げるように飛ばす。
 「うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 竹トンボが飛ぶと血の玉が浮き上がった。
 「うふうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 横山美由紀から涙が溢れる。
 「い、いいたいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいよーーーーーーーーーーーーーーー」
 さらに号泣してしまう。
 片方の乳首に一本。片方の乳輪に一本刺さっていた。
 次の中佐の徽章が構える。
 小陰唇よりクリトリスを狙っていた。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーー。そこはもうだめーーーーーーーーーーーーーーーー。もうむりーーーーーーーーーーーーーー」
 また泣き悲鳴で訴える。
 クリトリスの真上で軽く浮かせた。
 そのまま回って落ちて来る。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横山美由紀の恐怖の悲鳴が上がったが一度刺さったクリトリスではなく小陰唇の二枚貝の隙間に刺さった。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 柔らかい内側の粘膜に突き刺さっていた。
 「うーーーーーーーふうーーーーーーーーーーーーーーーん。うぐうううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 痛みに藻掻く。
 「あふぁああーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。いたいよーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 また涙が溢れ出る。
 外れて逆に一番難しい場所に当たった。中佐は満足そうである。
 
 娼国。ホテル最上階天昇の間。
 カウンターには刺し盛りの他に生牡蠣、焼き牡蠣が出されていた。今夜は湯野中以外ビールである。
 僅かな握り数貫以外ご飯は食べない。
 老化防止が施されていて真紀子は三十くらいに見える。だが全員それなりの歳である。
 それほど食事の量は摂らない。
 「小布施遅いね」
 真紀子が気にしている。
 湯野中は報告に小布施匡亘を呼んでいた。
 「溝口中佐もどうした」
 「そっちはもう直着くよ。姉ヶ崎を出たと報告があったよ」
 「そうか」
 「葛城君。あとは宜しく。俺は帰るよ」
 平佐和は牡蠣飯と生牡蠣をお土産にホテルのルームに引き上げてしまう。
 「ねえ。機動部隊にコンパニオン派遣してくれたの」
 「収入が減っているのだよ。温泉ツアーを始めるまでの繋ぎだ」
 「温泉ツアーで花代まで出るの」
 真紀子はそこが問題と言う。
 「収入アップしたから行けるのじゃないか」
 「まだ足りないかもね」
 「通貨の量を増やせば良いです。供給さえ追いつけば物価は固定相場です。もうインフレはあり得ません。基本手当を上げましょう」
 葛城義和はもっと金を充満させれば良いという考えである。生産体制は安定していた。
 「そうね」
 「今のままだと上位クラスで遊ぶのが工作員と役人、軍人だけになります」
 「盛高知里さんと夏木を呼んで再検討するか」
 湯野中も納得する。
 「娼国諜報機関。小布施特務大尉入ります」
 何故か小布施匡亘が先に着いた。
 「どう。新青森」
 「配置と引き継ぎ交代は済ませました」
 「問題は」
 真紀子はビールグラスを置いて注いでしまう。
 「まず。當間五郎が四人の若者連れて駆け込み。ハードコースで針銃を風間ゆきにやりました。ギリギリセーフなので今日以降駄目だと厳重注意しました」
 小布施匡亘の前に牡蠣ご飯と生牡蠣が出された。
 「まあ。しょうがないね」
 真紀子は厳重注意が効いてないと思ったが諦めるしかない。
 「それて任命した隊員には奴らに警戒を怠らないように指示しました」
 「おお。そこまでやってくれたら」
 湯野中も納得する。
 「任命した隊員はみんな仕事を納得して引き受けたの」
 「喜んでいました。特務少尉になって仕事に戻れたのですから」
 「そうか」
 湯野中も安堵した。
 「それから河合琢磨が風間ゆきに子宮は要らないだろと言ったら。いつ体制が変わるか分からないでしょと言ったらしいのです」
 「それで」
 「聞かなかったことにすると言いました」
 「職員がハードで呼んでそれ以上のことしたプレイ内容の方が問題ね」
 「そうなのです。それで小職の判断でそうするのかと咎めますから。天昇の間で報告すると言いました」
 「まあ。貴方の判断の通り不問で二人の刑にはもっと考慮しましょう」
 真紀子は愉しそうに哂う。
 「そうだな」
 これも湯野中は納得した。
 「R国諜報機関溝口中佐入ります」
 小布施匡亘の隣の席を空けていたので其処に誘導する。
 「お二人一緒にスイートルーム用意したから」
 真紀子は当然のように言う。二人同室である。
 「ありがとうございます」
 「どう現時点で」
 「やはり帯広の防衛が甘いです。不穏な動きはなさそうです。奈那緒さん達とも話しました」
 「あそこの構造か」
 湯野中も考え込む。
 
 南シナ海。第七機動部隊旗艦有明の艦橋。
 コンパニオン遊びは半舷だけである。残りと長官、参謀は艦橋に居た。
 海中では前路警戒の潜水艦が先頭を進む。
 ソナーに反応があった。
 エンジンを止めて信号液を海上に流す。
 だが相手もスクリューを止めた。
 「前路警戒艦の夕潮から信号液」
 ロボットの見張りが艦橋に報告して艦橋士官が指令、艦長に報告する。
 艦内に緊張が奔った。
 直ぐにイージス艦から小型潜航艇が発艦する。
 だがフランスの潜水艦は着底して船体を藻で包んでしまう。
 
 フランスの潜水艦内では調音機のボリュームを上げて音を消して固唾を呑んでいた。
 「スクリューを使わずに動く娼帝國の小型潜航艇だ。僅かな音だが以前に遭遇したデータで分かります」
 エドガール大佐が唐津の面々に説明する。
 このまま小型潜航艇が諦めて海上のスクリュー音が離れて行くのを待つしかない。
 
 第七機動部隊旗艦有明の艦橋。
 「小型潜航艇十隻が索敵していますが発見できません」
 通信担当の少尉が報告する。
 「相手は機関を止めたのだろ。逃げてはいないだろ」
 角谷少将は納得できない。
 「ロストした付近の海底には見当たりません。映像が送られています」
 モニターに十隻分の映像が順次表示された。
 「それじゃまるで異次元の世界に消えるか時間のトンネルに消えるしか考えられない」
 「夕潮のソナーの反応の見間違いじゃないのか。夕潮を浮上させろ」
 艦隊参謀の大佐が指示する。
 「ソナーの反応とスクリュー音も確認したとのことです」
 「何か隠れ方があるかもしれない。該当付近の海底を海中爆弾で攻撃しろ」
 角谷少将が決断する。
 直ぐにヘリ十機が発信した。夕潮と小型潜航艇は爆撃範囲の外で海中待機している。
 
 フランスの潜水艦の発令所。
 「爆雷が投下された」
 「見つかったのですか」
 東条英治大統領は震えていた。
 「見つかってはいません。ミサイルではなく絨毯爆雷攻撃です」
 グオーーーーーーーーーーーーーーン。
 一発が頭上を通った大きな魚に触雷して爆発したのである。
 続けて爆発音が何発も起きた。
 海底に到達した水中爆弾が破裂したのである。




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