【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第四十三幕
続報復挽歌
この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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「来月の三連休に此処でショーがある。大宴会場に客が三十人。コンパニオンも三十人。六時間で百五十万になる」
「私が」
「そうだ。やって貰う。その先の指名も付く」
「はい」
石川茉希はあっさり了解してしまった。
仕方ないのである。金を得なければならない。僅かな所持金で着の身着の儘此処に辿り着いた。
風俗求人誌を見て来たのである。
もう泣いてない。
「良いか。痛いことも恥ずかしいことも受けなければならない。一切躰の何処も隠せない。排泄もだ。動画も撮られる」
「は、・・・はい」
石川茉希は飲み込むような返事である。
「SNSに出されたり販売されたりはない。此処の会員は社会的に立場のある人ばかりだ。金も有る。自分が愉しむ以上のことはない」
「はい」
「鞭の痕は暫く残る。概ね怪我はないが医療は保証する。内容によっては慰謝料も請求する。表社会に出す慰謝料ではないがな」
「はい」
青木学が最初思ったより説得は難しくなかった。
一月二十三日。
東北、上越、北陸新幹線は大宮付近の架線事故で止まっている。
そして明日から日本海側と愛知、九州、四国で雪の予想である。
民事党は三つの派閥が解散した。検察は大方の党幹部の立件を見送って会計責任者が在宅起訴又は略式起訴されたのである。
何処のチャンネルもコメンテーターが政治資金の在り方で正論を並べ続けていた。
月並みな理想を並べる繰り返し。経済政策は停滞する一方である。
一人答弁の下手な威張っただけの代議士が検察の任意取り調べにも上手く対応できなかったのか離党して議員辞職した。
連続拉致強姦事件の犯人六人のアジトである。
先行きの予報でも日本海側がそんなには寒くないらしい。だが空はやや雲が掛かっていてどんよりしている。
相変わらず肉と魚介類を焼いて生ビールで乾杯していた。
「しかし今日議員辞職したおっさん。あれほど下手な会見はないな」
川口の会長が会見の報道を見て呆れる。
「そうだよ。秘書にも見放されたか」
医者の男の推測でしかない。
「不記載の指示はあったかに俺は何も聞いてないで良いだろ。秘書が以前に記載しない説明をしたと言い切るから聞いていたのだと思うで良いのだ」
印刷会社の社長である。
「覚えてないが秘書がそう言うから自分の責任を認めたで」
川口の会長も同じ見解を言う。
「そんなので曖昧にして上手に逃げれば良い」
この面々は完全に嘲笑っている。
「まったくマスコミはテレビも週刊誌も世の中を綺麗にしようと経済の足ばかり引っ張る」
葬儀会社の社長は不満である。
「まあ今年多少上向いても日本が昔の経済大国に戻ることは俺たちの生きている間にはない」
川口の会長も綺麗事社会に大きく怒りを持っている。
「やった割には誰も乗って来ないな」
医者の男は不満分子が立ち上がることに期待していた。
「まあ。待てそのうち何か起きる」
川口の会長はじっくり待てばよいと言う。
「しかし現代の役人には正攻法しかないのか。汚い金が社会に充満すれば使いまくる。それが庶民に落ちて其処から消費税で回収できる」
印刷会社の社長が嘆く。
「今の役人に目を瞑るという考えはない」
「そうだな」
「プライマリーバランスが回復しても大して景気は良くならない」
川口の会長の見解である。
「風俗が衰退したのは表面的に綺麗になった日本人の倫理観ではない。アングラマネーが減ったから衰退しているのだ」
「だから一般の給料が上がっても税金や社会保障費に取り上げられて消費性向は冷えるだけだ」
「格差など関係ないな」
「まったくない。アングラマネーがないから風俗売春で拡散されない。それで最下層に金が行き渡らない。だから俺たちの回収も少ない」
印刷会社の社長が断言してしまう。
「表はな」
運送会社の社長である。
「裏で稼ぐしかなかろう」
葬儀会社の社長は怒りながら諦めていた。
「ところであの紀咲槇乃の居所が分からないらしい。大宮のプレイルームに仕事に来た時を狙うとのことだ」
川口の会長が状況を説明した。
「如月鬼堂とかが匿ったか」
「多分な」
「確り始末付けて貰えるだろう」
文句を言っても十分に潤っている連中である。
豊洲。如月鬼堂の居間。
今月は宇佐美に移動する。毎年の移動である。越後湯沢の雪が解ける三月末から四月に戻る。
移動と言っても一部の衣類とパソコンのデータぐらいである。
家具や大方の物はマンションごとに現地の物を使う。
如月鬼堂はノートパソコンに向かっていた。原稿を締め切りまでに書き上げたいのである。
カウンターには鍋が掛かって如月鬼堂はビールを飲みながら瀬里菜のよそってくれた牡蠣を抓んでいた。
「パパ。新幹線終日運休だって」
珠洲がお茶を飲みながら鍋を突いて言う。
「越後湯沢に居る時でなくて良かったな」
「大丈夫でしょう。今日は動かない日だから」
「そうだが」
「パパ。進んでないね」
邪魔しないように珠洲はビルを注いでカウンターに戻った。
一月二十四日。
日本海側は雪でも関東は晴れている。だが異常に寒い。
天葛香苗は殺人未遂でも執行猶予になった。懲役三年。執行猶予五年である。
三橋貴明の動きを掴みたいが下手には動けない。
家の中ではロボット二体に護られている。
それではさすがの女子プロレスラーでも手が出せない。これに押さえられたのである。
私立探偵は悪い噂も聞くので過去に僅かに接触のあった自分のファンに折り入って頼む。
そして大宮のSMクラブのプレイルームに現れるまで突き止めて貰った。
連続拉致強姦事件の犯人らと協力関係にある闇組織の男三人は紀咲槇乃の動きを追っていた。
この三人は刑期を終えた殺人犯の班である。
紀咲槇乃は自宅アパートを引き払っている。
如月鬼堂の運営するプレイルームや自宅を調べたが何処にも滞在している形跡はない。
そして如月鬼堂の元住居で現在は同人誌の様に自主販売する為の印刷発送事務所になっているマンションの一角に滞在まで突き止めた。
そしてクラブ麗のプレイルームに週に一回客を取って稼いでいる。
如月鬼堂の事務所は人の出入りが多い。夜間でも拉致するには防犯カメラの配置などで難しい場所である。
逆にクラブ麗のプレイルームは大栄橋付近のコンビニを避ければ防犯カメラがない。
そして三橋貴明が紀咲槇乃を予約して二人が十九時にプレイルームに入った。
組織の二人は既にプレイルームをマークして紀咲槇乃が入るのを確認する。
だが同じように三橋貴明を天葛香苗が見張っていた。
プレイに入る前に三橋貴明が食事を頼んでそれが搬入される。
既に組織の二人が通風孔から天井裏に侵入して催涙ガスの準備をしていた。
残る一人はPSに隠れて待機する。
天葛香苗は前日に協力者に同じクラブの女性とプレイさせてルームキーのコピーを取っている。
コンビニの搬入に見せかけてプレイ中にカギを受け取ってコピーして二回目の搬入で返す。
女は全裸なのでそっちを見る余地はなかった。
運悪く天葛香苗の侵入と組織の三人の拉致行動の時間が一致してしまう。
紀咲槇乃は十字架に磔にされていた。
三橋貴明は鞭を持って乳房を狙って叩く。
「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
天井裏の一人が催涙ガスを流した。
三橋貴明が鞭を振り被ったまま倒れてしまう。
紀咲槇乃も十字架に磔のまま意識を失って垂れ下がってしまった。
天葛香苗が着く前に組織の男が室内に突っ込む。
そこに天葛香苗が合鍵を使って侵入する。
一人がサイレンサーで余分な三橋貴明を銃撃した。
それを見た瞬間天葛香苗は男に飛び掛かる。
一人は床に転倒して一人は天葛香苗に腕を押さえられた。
PSに隠れていた一人が後から飛び込んで天葛香苗に催涙銃を撃ち込む。
三人は急いで天葛香苗と紀咲槇乃の二人を特殊な袋に詰めキャンピングカーで運び出した。
三橋貴明を運び出すには無理があったので放置してしまう。
PSに隠れて居た男は瞬間に天葛香苗を女と見て催涙銃を使ったのである。
組織の三人は落合場所まで向かうと別のパッカー車が待っていた。
其処で別の組織の男二人が引き継いで内房のリゾート施設に運び込む。
二人を拷問椅子に厳重に固定して海外経由の回線で川口の会長に報告する。
組織の男らは二人に点滴をセットして行った。
一月二十五日。
クラブ麗のマネージャーがプレイルームを確認して救急車を呼ぶ。
三橋貴明は一命を取り止めた。
その供述の断片から紀咲槇乃が拉致されたとほぼ断定される。
一度連続拉致強姦事件の犯人と思しきに拉致された被害者と判って報道が再沸騰した。
宇佐美。如月鬼堂の居間である。
如月鬼堂は今朝豊洲から移動して来た。珠洲の運転する車の中で報道を確認する。
そして三輪三千夫からの連絡で詳細を知った。
「槇乃さんは強く説得したのにあの犯人の調査を続けていたのか」
「いいえ。それは留まったと思います。ただ動画投稿サイトに事件の真相をイメージするような動画を投稿していました」
「なんと」
「三橋さんは一命を取り止めましたが槇乃さんを磔にしてプレイの最中に眠くなって倒れたと供述しています」
「犯人は完全に死亡を確認しなかったのだな」
如月鬼堂は実行犯に油断があったと見た。
さらにニュースを見て天葛香苗に協力したファンの男が名乗り出る。そこで天葛香苗の行方不明も確認された。
連続拉致強姦事件の犯人六人のアジトである。
六人は内房のリゾート施設に向かう前に報道を確認した。
「一つ失敗しおったな」
葬儀会社の社長が呟く。
「まあ。問題はない。捜査が辿り着くことはない」
川口の会長は問題ないと言う。
六人は君津まで電車で向かった。君津から分かれてリゾート施設に入る。
「引退したプロレスラーの女だ」
印刷会社の社長が気付く。
「天葛香苗だな。そうなると厳重に押さえないと危険だな」
運送会社の社長が磔を厳重にした。
「こいつが殺しそこなった男に復讐に来てバッティングしたのだ」
「そうらしい」
「どっちからやる」
「この元女子プロレスラーからだな」
「動画公開して開放するか」
「いいや。こいつは始末した方が良い」
川口の会長は慎重になる。
「撮影は」
「どうせ行方不明は報道されている。ばら撒いたら悦ぶ輩はたくさん居る」
「そうだな」
医者の男も賛成する。
印刷会社の社長は撮影の準備に掛かっていた。
六人は天葛香苗を麻酔で眠らせたまま輪姦してしまう。
それが終わってから撮影を始めた。
医者の男がスタンガンで天葛香苗を起こす。
「う、うぐう、うーーーーーーーーーーーーーーー。あふぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
天葛香苗は眠りから覚めるようにゆっくり意識を回復した。
「何だお前らは!!」
天葛香苗は六人を見て慄く。
そして拷問椅子の上に全裸の自分に気付いて躰を藻掻くように揺する。
全員忍者姿黒装束である。
「ああーーー。連続拉致事件の」
「判ったようだな。我々の実行役があんたの行動とバッティングしたようだ」
医者の男が状況を説明する。
「ああ。ああ。それで」
サングラスにマスク姿の男だった。部屋に自分が飛び込んだ寸前に三橋貴明を射殺した光景が浮かぶ。
「三橋は」
「実行役が死亡を確認しなかった。病院に運ばれて一命を取り止めた」
「ああ」
天葛香苗は複雑な気分でやや安堵した。
医者の男は続いて紀咲槇乃もスタンガンで起こす。
「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
紀咲槇乃も瞬時に意識を回復した。
「どうしてこうなったか分かるか」
「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
紀咲槇乃は忍者姿黒装束を見て驚愕の悲鳴を上げる。
最早絶望である。
如月鬼堂の忠告に従った心算でいた。動画を投稿しただけでこうなったのか。一番に浮かぶのは娘がどうなったかである。
「大人しくしていたらあれ以上のことにはならなかったのに」
川口の会長が囁く。
「子供は安心しろ。如月鬼堂とかの事務所の奥に居たからそのままだ」
今度は運送会社の社長が告げた。
紀咲槇乃は安堵をしたもののその先どうなるかが心配である。
自分が此処から帰れなければ施設送りになってしまう。
「こっちの女がどうなるか見ていろ」
産業廃棄物収集運搬処分業の社長が宣言する。
「姉ちゃん余計なところに出て来たな」
運送会社の社長は邪魔しやがってと言わんばかりである。
天葛香苗は憮然と座った目つきで男らを見回す。
運送会社の社長は竹刀を持っていた。川口の会長はワイヤーをU字にした鞭を持っている。
運送会社の社長が竹刀で天葛香苗の乳房を叩く。
「う」
天葛香苗は睨み返す。
川口の会長が反対側から乳房を叩く。ワイヤーのU字部分を乳首の周りに叩きつけた。かなり力が入っている。
「ぐう」
鈍い悲鳴しか出ない。
医者の男が乳輪の横にスタンガンを押し付ける。
「うおおーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
さすがに悲鳴が上がってしまう。
「電気責めの方が面白いな」
「その前にきっちり撮影して公開動画を作らないと」
印刷会社の社長が要求する。
天葛香苗は何処を撮影されても騒がなかった。
「ま〇この奥に電流流してやる」
医者の男である。
クスコで膣の奥を撮影したままになっていた。
医者の男はクスコを横向きに入れ直す。奥の子宮口にブジーの先端を突っ込む。
「ぐごおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうがふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
さすがに堪えられない。
続いて尿道口にもブジーを突っ込む。
「うぐう」
痛いが天葛香苗には軽微らしい。
医者の男が子宮口に刺さったブジーにスタンガンに繋いだ鰐口クリップを繋ぐ。川口の会長は尿道に突き刺さったブジーに繋いだ。
天葛香苗は座った目つきで二人を見ている。
川口の会長がスタンガンのスイッチを入れた。
「ぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
さすがに苦しみ藻掻いて悲鳴を上げる。
「うぐうーーーーーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーうーーーーーーーーーーー」
藻掻き続けた。
医者の男は一度尿道のブジーを抜く。そしてカテーテルを突っ込む。
尿を抜いて大きなビーカーに受ける。
寝かされていただけにかなりの量が出た。
その間に葬儀会社の社長と産業廃棄物収集運搬処分業の社長が黒い幕の向こうで小水をビーカーに取ってくる。
医者の男は管だけのカテーテルを突っ込む。本来膀胱に入る部分の先端を切ったのである。
二人が持って来た尿を先端が細くシリンダーの太い注射器に吸い上げた。
天葛香苗はさすがに恐ろしい物を見る表情になる。
「なにーーーーーーーーーーーーーー」
医者の男はカテーテルの反対側に注射器の本来なら針を付ける先端を接続した。現代のような使い捨てでない昔の注射器である。
「あーーーーーーーーーーーーーーー。なにするのーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
猛烈に叫ぶ。天葛香苗がリングで上げる雄叫びの声と変わらない。
「なかなかの迫力や」
医者の男は哂いながら淡々と尿を流し込んでゆく。
「あーーーーーーーーーーーーー。きちがいーーーーーーーーーーー」
堪えられない不快さ為す術がない。さすがに慄く叫びに成る。
注入が終わると次に医者の男は子宮口に刺さったブジーにスタンガンの電流を流す。
「がふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐわああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
叫ぶと同時に尿道から尿が漏れ出す。
一度膀胱を空にしてから入れられた他人の尿である。
医者の男は直ぐにスタンガンのスイッチを離す。
紀咲槇乃はもう一台の拷問椅子に磔にされてこの状況を見ている。躰がぶるぶる震えていた。
元人気女子プロレスラー天葛香苗の人格を完全に踏み躙る仕打ちである。
そしてこれが後日動画でばら撒かれる。
天葛香苗もこれまでの報道でそれは判っていた。
大股開きで膣の中を丸出しにされて痛みに漏らしてしまう姿である。
この犯人らの恐ろしさを噛み締めるしかない。
「あーーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
尿が出切って天葛香苗は怒りに猛ぶ声を上げる。力の限り拷問椅子を揺すって暴れ軋ませた。
運送会社の社長と産業廃棄物収集運搬処分業の社長が日本刀の抜き身を構えている。
それぞれその刃先を天葛香苗の乳房に充てた。
「・・・・・」
乳首を斬り落とされると悟る。さすがに声も出ない。
二人は同時に振り被って振り下ろした。
乳輪ごと乳首が飛ぶ。血がドバっと流れる。
「ぐおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
続いて葬儀会社の社長が腹を横に薙いだ。
血飛沫が飛ぶ。
天葛香苗は動かなくなった。やがて血を失って絶命する。
医者の男が紀咲槇乃に近付く。
「さあ。あんたの番だ」
「いやあーーーーーーーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーーーーーーーーころさないでーーーーーーーーーーーーーーーーー」
紀咲槇乃は何としても子供のところに帰りたい。
「ここからあんたの挽歌だ」
川口の会長が宣言してしまう。
「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。だめーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
紀咲槇乃は泣き叫ぶ。
「あんたの残した金はあの館山とかいう敏腕弁護士が保護してくれるよ。施設送りにはなるだろうが」
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだめよーーーーーーーーーーーーーーーーー。たすけてーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
紀咲槇乃はさらに泣き叫ぶ。
「死に方を選ばしてやる」
川口の会長が宣言する。
「いやよーーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。かえらせてーーーーーーーーーーーーーー」
パニック以上。半狂乱に訴えた。
「一つはこの女の様に血を失って死ぬか。一つは電気椅子。最後は生きて眠ったまま破砕処理機だ」
川口の会長は淡々と言う。
「いやだあーーーーーーーーーーーーー。いやよーーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーなつみーーーーーーーーー」
紀咲槇乃はもう何も考えられない。
宇佐美。如月鬼堂の居間である。
館山弁護士とテレビ会議が繋がっていた。
「しかしSNSは風俗嬢と判ると酷い書き込みだ」
如月鬼堂は怒りを剥き出す。
「何を書いても本人が訴えようがないですよ」
館山弁護士は本人死亡又は行方不明では法的処置を取れないと言う。
「生きて帰っても本人はこれ以上騒ぎたくない」
この流れで犯人らが紀咲槇乃を生かして帰すことはない。
一月二十六日。
天葛香苗の動画だけが大量のメールでばら撒かれた。
最期のSM小説家 第四十三幕 続報復挽歌 完
最期のSM小説家 第四十四幕 新たなる劇場型犯罪 に続く
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