【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第四十三幕
続報復挽歌
この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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木村草太若頭補佐はもっと凶暴な蛇を用意していた。
アカマタである。
毒はない。だが異常に凶暴でハブを食べることもある。主に沖縄、奄美に生息する。
横溝亜寿香は震え続けていた。
木村草太若頭補佐はお構いなしに蛇の頭を膣の中でゆっくり動かす。
「うふぁあっふぁあーーーーーーーーーー」
口から出た泡は顎から垂れ落ちる。
また目から涙が溢れた。
「あふぁああーーーーーーーーー。ふぁはああーーーーーーーーーーーーふぁああーーーーーーーーーーーふぁあーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香はまたそのまま白目を剥いてしまった。
「気が狂うかな」
瀬尾勝がやや心配する。
「どうせ処分するのだ。構わんよ」
赤座元太はどっちでも良い。
「いや。ぎりぎりまで正気の方が愉しめる」
宇治原歳加年はマジ悲鳴がまだまだ愉しみたい。
それを聞いて木村草太若頭補佐は一度蛇を抜いて水槽に戻した。
「悲鳴がお好みですか」
「この女の悲鳴、涙、失禁は格別だよ」
宇治原歳加年はとことん横溝亜寿香を玩具にしたい。
美人スタイルも絶品である。だが自分の女にしたいタイプではない。とことん躰の隅々までを玩具にしたいだけである。
そして憐憫の情は全く沸かない。
木村草太若頭補佐は口が一センチくらいの黒いクリップを大量に持って来る。
「この前の動画の通りやりますか」
「繋いだクリップを一気に」
「四段階はなかなかの見ものでした。電流を流しながら行きましょう」
木村草太若頭補佐が提案する。
失神したままの横溝亜寿香の躰に四人で一気に鋏み付けて行く。
「うーーーーーーーうぐうーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
全身にクリップが鋏まれていた。もう何を叫んでもこの連中は許さない。
横溝亜寿香は為されるが儘どうすることもできない。
震える横溝亜寿香の躰に四人は淡々とクリップを鋏んでゆく。
木村草太若頭補佐は脇の下から横溝亜寿香の躰の横を三センチ置きに鋏んで太腿の横を膝まで左右両側に鋏んでいた。
瀬尾勝は乳房の外側から同じように三センチ置きに太腿の中心を膝上まで鋏んでいる。
宇治原歳加年は乳首から同じく三センチ置きに臍の両横を鋏んでドテから大陰唇まで鋏んでいた。
そして赤座元太は小陰唇を片側ずつ三つ鋏んで内腿を膝までこれも三センチ置きに鋏んでいる。
横溝亜寿香もこれを引っ張り飛ばされたら強烈な痛みと判っていた。
それも凧糸で繋いでいるのではない。細い導線で繋がれていた。片方の端はトランスに繋がっている。
もう片方の端は柱に縛り付けられていた。銅線の長さはパターンごとに代えられている。
拷問椅子を後ろに引っ張れば順番に飛ぶ。
横溝亜寿香は恐怖に震えていた。
「さあて。電流流すぞ」
赤座元太が宣告する。
「あ、はあ。ああ・・・・・」
横溝亜寿香は恐怖に震えるだけである。
木村草太若頭補佐がトランスのスイッチを回して横溝亜寿香の側面を鋏んだ二系統に電流を流す。
「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うがあああーーーーーーーーーーーー。がはああーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香の躰は小刻みに震えている。
「いーーーーーたい。いたい。いたいーーーーーーーー。うぐうーーーーーーーーーーーーーーー。ぐふぁああーーーーーーーーーーーーーーー」
叫び藻掻き続けた。
木村草太若頭補佐は適度に電流を切る。
「あふぁあーーー。ああ。ああ。ああ。はあ。はあ。はあ。はあ。はあ」
横溝亜寿香の躰は震え続け荒い息遣いを続けた。
今度は赤座元太が八本全部に電流を流す。
「がふぁあーーーーーーーーーーーーーーー。いたいーーーーーーーーーーー。いたい。いたい。いたい。いたいーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香の躰はまた小刻みに震撼して壮絶な表情で大口を破裂させて痛みを叫び続ける。
「いたいーーーーーーーーーーーーー。いたい。いたい。いたい。いたい。いたいーーーーーーーーーーーーーーぐうがふぁああーーーーーーーーーー」
遂に僅かな尿を失禁してしまう。
赤座元太は直ぐに電流を切った。
「ぐあふぁあーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーー。ああ。ああ。あはあ。はあ。はあ。はあ。はあ」
横溝亜寿香の躰は拷問椅子に沈んで蒼白な表情である。
「さあて。引っ張るか。四段階に飛ぶからな」
赤座元太が恐ろしい宣告をする。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は四段階と聞いてその恐ろしさに驚愕の悲鳴である。
木村草太若頭補佐の配下の組員が二人拷問椅子の後ろに付いた。
「よし。二歩引け」
二人の組員がゆっくり引っ張る。
一番短いのが腋から膝に掛けて躰の側面の二系統である。
「ぐわあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーーーーーーーーぐうがああーーーーーーーーーーーーー」
クリップは下から順に一瞬でドミノの様に飛んだ。
「がふぁああーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーー」
強烈な悲鳴が地下室を劈く。
「あーーーーーーーーーーーーーあはん。あはん。あはん。あはん」
横溝亜寿香は痛みに涙をぽろぽろ零す。
「あと二歩」
木村草太若頭補佐が組員に指示した。
今度は乳房の横から太腿に真っ直ぐ伸びた二系統が引っ張られる。膝から乳房に向かって順に一気に飛んだ。
「ぐふぁあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。がはああーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐわああーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は狂ったように躰を揺すって強烈な悲鳴を上げ続ける。
「ぐわあーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーー」
強烈な痛みに半狂乱である。
クリップが飛んだ痕は数か所皮膚が?けて一部血が滲んでいた。
「あはあーーーーーーーーーーーーん。あはあーーーーーーーーーー。ああ。ああ。ああ。ああ。はあ。はあ。はあ。はあ」
「あと二歩」
木村草太若頭補佐が容赦なく指示する。
二人の組員がゆっくり引っ張る。
今度は乳首から大陰唇に向かって流された二系統が引っ張られた。
大陰唇から飛んで乳首まで一気に飛ぶ。
「ぐふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐわあーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は遂に白目を剥いてしまった。
最後は内腿から小陰唇を鋏んだ二系統である。
「良し最後」
木村草太若頭補佐は失神したまま引っ張る指示を出す。
内腿の下の方から小陰唇まで一気に飛ぶ。そして小陰唇が無残に引っ張られて延びて弾けた。
「うぐうーーーーーーーーーーーーーー。ぐうーーーーーーーーーーーーーー。ぐうーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーー」
失神していたのが直ぐに強烈な悲鳴になる。
「がふぁああーーーーーーーーーーーーーーー。あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
猛然と拷問椅子を揺すって暴れた。
「がふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーー。ああ。ああ。ああ」
顔は汗と涙でぐちゃぐちゃである。
小陰唇は血にまみれていた。
数か所強く引っ張られ表面が斬れている。
「ぐあふぁあん。あはん。あはん。あはん。あはああーーーーーーーーーーーん。ぐあふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
どうにもならない強烈な痛みが横溝亜寿香を襲っていた。
「がふぁあーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー」
何処までも悲鳴は治まらない。
木村草太若頭補佐が麻薬のアンプルを持って来る。
違法に手に入れたものである。
病院では厳重に管理され院長の許可が無ければ打てない。
もし一本でも落としたら破片まで全部拾って保管する。
半狂乱の悲鳴を上げる横溝亜寿香に麻薬のアンプルを注射してしまう。
痛みは瞬時に治まった。
「あふぁーーーーーーーーーーーー。あぁーーーーーーーーーーーーー」
今度は安堵したため息である。
「まだ許さないよ」
赤座元太が宣告する。
木村草太若頭補佐がクスコとボウルに入れた蛞蝓を渡す。
「お前のま〇この中でこの蛞蝓を溶かしてやる。
「ひえーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香には屈辱と言うより痛みとは別の恐怖である。
宇治原歳加年がクスコで横溝亜寿香の膣を横に広げてしまう。
そのクスコの外側には小陰唇の血が滲んで付着していた。
「いやああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
瀬尾勝がピンセットで蛞蝓を抓んで膣の粘膜の上に直に置く。
「うふぁああーーーーーーーーーーー。あふぁああーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香はまた涙を溢れさせた。
赤座元太がロングスプーンで粗塩を掬って膣の中に侵入させる。
「あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
横溝亜寿香はさらに涙を溢れさせた。
赤座元太は蛞蝓に塩を被せる。
一気に蛞蝓は萎んで水が膣の粘膜に染み渡った。
「あーーーーーーーーーーーーーあはん。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
横溝亜寿香は堪えられない不快感に号泣してしまう。
「今度は口だ」
赤座元太はさらに恐ろしい宣告をする。
「・・・・・」
横溝亜寿香は恐怖に悲鳴も出ない。
瀬尾勝と赤座元太がラジオペンで両側から横溝亜寿香の口をこじ開ける。
「ぐうお、おお、おーーーーーーーーーーーーーー」
口から涎が流れ落ちた。
宇治原歳加年がロングスプーンで蛞蝓を掬って開いた口に突っ込む。
「ぐあお、おおーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
さらに宇治原歳加年は粗塩を掬って口に突っ込んでしまう。
「がふぉーーーーーーーーーー。ぐあふぉおーーーーーーーーーーーー」
二人はラジオペンを抜く。
「がふぁあーーーーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は一気に蛞蝓の死骸と唾液を吐き出す。
「ぶふぁあーーーーーーーーーーーー。ぶふぁああーーーーーーーーーーー」
何回も口の中の不快感を吐き出した。
木村草太若頭補佐が準備していたアカマタを水槽に入れて台車で運んで来る。
「こいつで乳首噛ませよう」
「それもいいかな」
赤座元太は悦ぶ。
「ひやああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は恐怖に悲鳴を上げる。
木村草太若頭補佐は赤座元太にスネークフックを渡す。
「やだあーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は蛇も怖い。そして乳首を噛み切られる。断末魔になって喚き散らした。
赤座元太はスネークフックで掴んだ蛇の頭を突き出して横溝亜寿香の乳首に当ててしまう。
「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
アカマタは?みついた。
だが乳首と乳輪に歯型がついて血が滲んだだけである。
「あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
横溝亜寿香は号泣する。
「あれえ。効果ないよ」
赤座元太は期待外れである。
宇治原歳加年がスネークフックを受け取ってアカマタに小陰唇を噛ませた。
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーー」
今度は血が流れ出る。
「こいつじゃ駄目ですよ。希硫酸で焼いちゃいましょ」
赤座元太は自分のやり方を主張する。もう二人の膣の中を焼いていた。
「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は驚愕して叫ぶ。
宇治原歳加年がクスコを突っ込んで広げた。
「いやだあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
赤座元太は希硫酸の瓶に刷毛を浸ける。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。だめまってーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
横溝亜寿香は断末魔の叫びを上げた。
赤座元太はこれ以上ない残酷な表情でクスコの奥に刷毛を突っ込む。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
強烈な悲鳴が上がった。
刷毛を一番敏感な部分に擦る。
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーー。がああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーーーー」
半狂乱の悲鳴である。
そしてそのまま失神してしまう。
赤座元太は残酷な悦びの表情を浮かべて膣天井部に塗り底部に塗る。
そしてクスコの角度を変えた。
膣の横の壁にも塗る。
最後に子宮口に小さな開口器を突っ込む。
そこにスポイトで希硫酸を流し込んだ。
「これで完了だな」
宇治原歳加年がクリトリスの包皮を剥いてカッターで削り落とす。
その間に木村草太若頭補佐が麻酔を注射する。
「もう少し日数を掛けよう。乳首を斬って縫ってしまおう。ま〇こもクリも感じなくなったことを思い知って貰おう。それから遺体処分だ」
そしてとことん残酷な提案をした。
「それは良い。壮絶な躰にされたことを思い知ってあの世に行ってもらうか」
赤座元太は変わらず残酷な哂いを湛えている。
「そうだ」
「俺たちの玉を潰そうなどと。それには当然の刑だ」
宇治原歳加年も納得した。
「それじゃ。乳首を斬って乳房を縫合しましょう。そして一時的に回復処置を行いましょう」
最高に残酷な決議がなされる。そしてこの連中の最後のお愉しみは後日となった。
一月四日。
豊洲。如月鬼堂はの居間である。
未だに杜永千郷の動画は公開されない。
愛好会の会合としてのショーは終了した。
居間には珠洲と瀬里菜の他に館山弁護士と本多椿が来ている。そして杉下一行とテレビ会議が繋がっていた。
「さすがに奴らも動画の公開は延期ですね」
館山弁護士は正月から地震と飛行機事故では公開を延期したものと推測している。
「しかし驚いた年明けだな」
「最初はここまで大きいとは思わなかった。三夜開けて凄い被害ですね」
本多椿も今朝の報道番組で徐々にはっきりしてきた被害の大きさに驚いていた。さらに他の地域でも大規模な火災が起きている。
「それと鬼堂先生。紀咲槇乃が専従班に大場信一郎が犯人の仲間で埼玉支社の後ろの山に在る山荘が拠点じゃないかと相談に行ったらしいです」
館山弁護士は自分の得た情報を伝えた。
「それじゃ。紀咲槇乃は復讐しようと大場信一郎を手始めに犯人捜しをやっているのか」
如月鬼堂は驚愕してしまう。
「そのようですが」
「危険だぞ」
「でも」
館山弁護士は恨みが強いから動くのは止められないと思っていた。
「駄目だやめさせよう」
如月鬼堂は三輪三千夫に確認を取って紀咲槇乃のアパートに向かう。
紀咲槇乃は娘と一緒に部屋に居た。
「鬼堂先生」
「失礼しますよ」
取り敢えず子供に手土産の菓子を渡す。
「どうもありがとう」
「すみません」
紀咲槇乃は娘が受け取ってしまったので礼を言って済ませてしまう。
「ところで危ないことをしていませんか」
如月鬼堂は単刀直入に言葉を突き付けた。
「はあ」
紀咲槇乃は言葉を飲み込む。
「埼玉県警の専従班に聞きましたよ」
館山弁護士は情報元を言ってしまう。
「大場信一郎を追うのは危険です」
「でも金澤警部補が仰るにあそこは赤外線スコープまで使って十分に調査したが何もなかったと」
紀咲槇乃は連続拉致強姦事件の犯人のアジトは大場信一郎の葬儀会社支店の裏山に建つ山荘ではなかったと言う。
「そんなに簡単に尻尾は出さないです。相当な警戒をしています。この犯人の恐ろしさは計り知れない」
「はい。でも私はどうしても。あんな酷い姿を社会にばら撒かれて。絶対に許せません」
紀咲槇乃は涙を振り飛ばして泣き喚く。
「許せないのは当然です。でも貴女の刃が立つ相手ではありません。警察官でさえ何人も殉職しています。危険すぎます」
如月鬼堂らしくない正論の説得である。
「はい。それでも」
「もし貴女に何かあったら。お嬢さんはどうなります」
今度は館山弁護士が説得に入る。
「このまま奴らの犯行アジトを暴こうと動いて察知されたら確実に拉致されて次は殺されます。奴らのやり方では遺体すら出ません」
「え、ええ」
紀咲槇乃は如月鬼堂を見上げた。
「それだけではない。証拠隠滅の為にはお嬢さん手を出さないという保証もないですよ」
「え、ええーー。あーーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
紀咲槇乃はやり場のない怒りに畳を叩いて藻掻き涙を零す。
「それは万一の話ではありませんよ。五割以上の危険がありますよ」
「そ、そうなんですか。あはあーーーーーーーーーーーーーーーん」
紀咲槇乃にもよく考えれば犯人の恐ろしさも危険も十分に解る。それでも悔しさ以上の怒りが収まらない。
「どう動いても。これ以上の被害しかあり得ない。動かないことです」
如月鬼堂の語気は強い。
だが警察に任せろとも言わなかった。
「悔しい。こんな酷いことって。悔しいーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
悔しさに泣き喚く。怒りをぶつける。それは如月鬼堂の言う意味が心底理解できたからである。
「貴女はここまで壮絶な逆強に堪えて憂さ晴らしすらしなかった。お嬢さんとの暮らしを躰で護って来た。それを護ってこれ以上の危険を避けるのです」
「判りました」
紀咲槇乃は涙を拭いて静かに答える。
「それと既に此処に居るのも危険です。完全に安全とは言えないが暫く私が大宮に居場所を提供します。移ってください」
「はい。申し訳ございません」
紀咲槇乃黙って従った。
「プレイルームを一個提供しますか」
「いや。大宮の事務所の倉庫を開ける。もう在庫はしなくなった。と言ってプレイルームにはできない」
如月鬼堂の持ち物件では精いっぱい安全な場所である。
「そうですねあそこなら大分安全ですね」
館山弁護士も納得した。
一月五日。
地震と飛行機衝突事故でマスコミが番組変更でこの二つの報道に集中している最中である。
さらに電車内の無差別殺人未遂で女が逮捕され同じようにカッターを振り回す男も逮捕される。
だがさらに陰湿な劇場型犯罪が起きた。
惣菜などの無人販売店がかなり増えている。そして代金を払わないで持って行く貧困者の犯罪も時々報じられていた。
その複数の店舗で餃子を買ったお客が死亡する事件が起きてしまう。
青酸性毒物が検出される。
防犯カメラの映像では二人の人物が疑われた。一人が防犯カメラを遮って一人が小さな注射器の様なもので注入したと思われる。
そして無差別にメールが大量に撒かれた。
『無人販売は止めろ。自動販売機を設置しろ。さもなくばもっと被害を拡大させる』
金の要求はないが昔のグリコ森永事件を思わせる。
二人の人物は複数の店舗で防犯カメラにその姿が確認された。
防犯カメラの痕跡を追及して犯行を行った時間の動きは確認されたが何処から来たか何処へ逃げたか足取りは全く掴めない。
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