【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第四十三幕


続報復挽歌


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 村崎純は蛇の頭をクスコに滑り込ませた。
 「ゆっくり動かして」
 赤座元太はクスコの中でピストンを要求する。
 村崎純は蛇が苦しくないようにゆっくり動かす。
 座のサディストな会員には生唾の悦びである。
 この女なら良い。何処までも残酷にしたいのである。
 「そんなもので良かろう。本人が見たら気が狂うか。夢に出てきて当分魘されるな」
 赤座元太はほくそ笑む。
 村崎純はゆっくり蛇の頭をクスコから抜き取る。
 そのまま水槽に戻した。
 「おーーい。口にも」
 四十代の会員が要求する。
 青木学が口の開口器を持って来て佐川圭司に渡した。
 佐川圭司はそれで横溝亜寿香の口を指で開いて歯を抉じ開ける。刺激をしないように口に填め込む。
 宴会場はまた静まり返っていた。
 そして無言のざわめきが演台を包む。
 横溝亜寿香の失神は深い。
 村崎純はもう一度蛇を掴む。
 見ている会員の表情は興奮の坩堝である。
 村崎純は横溝亜寿香の肩に手を置いて口の開口器に蛇を突っ込む。
 「ぐうーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は瞬間意識を回復した。
 村崎純は慌てて抜く。
 「ぶふぉーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 口の開口器は抜けて落ちた。
 「あーーーーーーーーーーーーーーああーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。なにするのーーーーーーー」
 横溝亜寿香は脚を蹴るようにばたつかせて暴れる。
 「なにするのーーーーーーーーーーーー。そんなのきいてないよーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 涙を振り飛ばして喚き散らす。
 赤座元太が前に立つ。
 構わずビンタする。
 「うぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香はブチ切れていた。
 赤座元太は構わずもう一発叩く。
 「あれを見ろ」
 岡田弥一郎が録画をモニターに流していた。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーなにーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は狂ったように泣き叫ぶ。
 「やだあーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。いやだあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は恐怖の表情を破裂させて喚き続ける。
 そして口から泡を噴いてしまう。
 宴席からは拍手が沸く。
 「うおーーーーーーーーーーーーーーーー。うおお、おおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ううーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香はさらに嗚咽する。
 「よーくみろーーーーーーー。お前のま〇〇に蛇イレポンや」
 赤座元太は言葉を覆い被せるような言い方である。
 「こんなの範囲外だよーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は涙を振り飛ばして抗議姿勢で叫ぶ。
 だが会員らはもとより岡田弥一郎も青木学も赤座元太を止めようとはしない。
 興奮しながらやりすぎではないかと思う者も居るが誰も何も言わない。
 「素面でもう一回」
 六十代くらいの会員がやじのように叫ぶ。
 「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーー。いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は驚愕の表情で叫び返す。
 まだクスコは抜いてなかった。
 赤座元太は村崎純に顎で合図する。
 村崎純はもう一度水槽の中の蛇を掴む。
 「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーーーーーいや。いや。いやよ。いやああーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は強烈に叫ぶ。
 さすがに村崎純は蛇を持ったままたじろぐ。
 「女。もう一回入ったんだぞ」
 赤座元太は強気に言葉を浴びせた。
 「だめーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーー。だめよ・・・・ああーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーー。ああーーーー」
 横溝亜寿香は震えた声で拒絶し続ける。
 そして僅かに失禁してしまった。
 また拍手が沸く。
 「やめてーーーーーーーーーーーーーーー。駄目ーーーーーーーーーー。止めてーーーーーーーーー。駄目。駄目。駄目。だめーーーーーーーーーーー」
 泣き喚き散らす。
 さすがに村崎純は動けない。
 赤座元太はがスネークフックで蛇を掴んで受け取る。
 「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は強烈に泣き叫ぶ。
 表情は歪み切って破裂していた。
 それでも赤座元太は蛇の頭をクスコに近付ける。
 「あ、ああーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 究極に怯えた断末魔の表情である。
 それでも赤座元太はクスコに入れてしまう。
 「うおーーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は暴れ藻掻き喚き続ける。
 村崎純は会員らの後ろに引いてしまった。それを見て佐川圭司も後ろに回って逃れてしまう。
 赤座元太はその蛇をピストンする。
 「うごおーーーーーーーーーーー。うがーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーーーーー。ぎゃあああーーーーーーーーーー」
 横溝亜寿香は狂ったように暴れていた。
 会員らの目はその一点に集中して凝視している。
 「あーーーーーーーーーーーーーん。あはあーーーーーーーーーーーーーん。あーーーーー・・・・・」
 横溝亜寿香はそのまま失神してしまった。
 赤座元太もそのまま蛇を抜き取って水槽に戻す。
 四人の若いイケメンらは後ろで固まって慄いていた。
 赤座元太がクスコを抜くと濁った液がどろりと流れ出る。
 会員らは立って白目を剥いた横溝亜寿香の美人顔を覗き込む。
 今夜はこれでお開きとなる。
 会員らは部屋に引き上げてコンパニオンらは寮に戻って休む。
 横溝亜寿香は戒めだけ外されて座敷の畳に放置された。さすがに布団に乗せて毛布は掛けておく。
 「青木さん大丈夫か」
 岡田弥一郎は一抹の不安を口にする。
 「あの女は何処にも行けないよ。此処で稼ぐ以外にない。泣き寝入りだ」
 「そうか」
 岡田弥一郎はそれ以上気にしなかった。
 青木学も強引にやってしまったのは計画の上である。会員らの悦びにこの犠牲が必要であった。
 このあと横溝亜寿香が猛然と抗議して来ることは承知の上である。
 
 十一月五日。
 如月鬼堂は本多椿と一緒に上越新幹線で帰り着いた。
 本多椿はプレイルームに向かう。
 如月鬼堂には瀬里菜が迎えに来ていた。
 「今日は誰も来てないだろうな」
 如月鬼堂は来客対応が忙しすぎる。
 「大丈夫静かよ」
 瀬里菜は可愛く答えた。
 「検問はそろそろ落ち着いたな」
 「成果はないままね」
 瀬里菜は少し馬鹿にしてこっそり笑う。
 そこに男女三人が近寄って来た。
 紀咲槙乃と三橋貴明、三輪三千夫である。
 紀咲槙乃が前に出て話し掛ける。
 「如月鬼堂先生ですね。クラブ麗で働いております紀咲槙乃と申します。少しだけお耳に入れたいことがございまして」
 男性では相手にされないと考えて紀咲槙乃が声を掛けた。
 「どういう」
 如月鬼堂はやや不穏な表情をしたが風俗嬢なので話を聞く。
 「実は和歌山の岬ビューホテルのショーのことなのです」
 「そっちのお二人は」
 「私のお客です」
 「ふーうん。三人は車に乗れないな」
 如月鬼堂はコンコースの人気のない辺りに移動した。
 「どういうことでしょう」
 「実はクラブ麗に来た瀬尾というお客さんにそこの危険なショーに誘われたのです。成形はするから一千万で乳首を斬らせろと言うのです。」
 「うーん。やはりそんなことをやっているのだな」
 「瀬里菜。珠洲に連絡して。先にこの三人をお連れして。俺は此処で待つ」
 「うん」
 瀬里菜は車に三人を案内した。
 如月鬼堂は珠洲が迎えに来てマンションに戻ると館山弁護士にテレビ会議を繋ぐ。
 「来たのはその男一人ですか」
 「もう一人岬ビューホテルのショーと関係があるかは判りませんが大場信一郎という人が同じような要求を」
 「なに。大場が来たと」
 「ええ」
 「危険や人物だよ。客にしない方が良い」
 「ええ。三輪さんにそう言われてマネージャに断って貰いました」
 紀咲槙乃はそう言って三輪三千夫を躰で示した。
 「館山先生。そう言う話です」
 「まあ。予測の通りです」
 館山弁護士の想定の範囲である。
 「お二人は私のSM愛好会の会員ではないですね」
 「ええ。紹介者がないので断られました。真性奴隷女の館もなかなか指名が取れません」
 三橋貴明がそう答えた。
 「ご職業は」
 「株取引です」
 「どのくらい使ってくれるの」
 如月鬼堂は紀咲槙乃の方に聞く。
 「一回五十万です。この人女子プレレスラーに殺されかけた人です」
 紀咲槙乃は笑いながら言ってしまう。
 「あーー。あのニュースね」
 珠洲と瀬里菜もカウンターから振り返る。
 「原因は結婚を断ったからではないですね」
 如月鬼堂はズバリ言ってしまう。
 「はい。私が悪いんです」
 三橋貴明はあっさり認めてしまった。
 「何をしたのですか」
 如月鬼堂は笑いながら訊ねる。
 「実は」
 三橋貴明は悪びれながら究極のポートをアダルトSNSに公開したことを告白した。
 「それは殺されますね。本当の理由を警察に言わなかったのは幸いのようですがまた狙われますよ」
 如月鬼堂は真顔で警告する。
 「はい」
 「外ではロボットは護ってくれません」
 「そうですね」
 「ところでそちらの方は」
 如月鬼堂は三輪三千夫の方を向いて言う。
 「私は」
 三輪三千夫は名刺を差し出す。
 「クラブ麗のオーナーさんですか」
 「はあ」
 「えーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 紀咲槙乃から驚きの声が上がる。
 三橋貴明も唖然としていた。
 「彼女に偽ってお客さんとして遊んでいたのですね」
 如月鬼堂は冷たく哂っている。
 「私。あと二、三年しか稼げないですか」
 紀咲槙乃は二人に言われたことを聞いてしまう。
 「それは三輪さんの方がお分かりでは」
 如月鬼堂は答えを避ける。
 「いやいや。私どもが言ったことを確かめているのです」
 三輪三千夫は言い訳した。
 「稼ぎ方でしょう。どうしても収入は減りますよ。通り一遍に言っているように見えても心から言っている人と巧みに心の底から言っているようでリップサービスでしかない人も居ます。それが見抜けない人がホストに嵌ります。苦労したのか貴女はそれが見抜けるようです。それならやりようはあります」
 如月鬼堂は曖昧に答えてしまう。
 「そうですか。私はこの先どうすれば良いのでしょう」
 「まあ。SMで一気には今だけです。でも昔ね。池袋のグランドキャバレーにはダントツのナンバーワンが居た。四十代後半で明らかに小母さんの容姿だ」
 「はい」
 「若い時からの蓄積が指名に繋がっている。それも余裕のある年配の客ばかりだ。そのホステスが付く時間は僅か。あとは若いヘルプを選りすぐって付ける。そんなことを参考に考えてよ」
 「はい」
 紀咲槙乃も如月鬼堂の真意は理解した。
 「貴女はホストに嵌ることは絶対にない。それなら稼ぎは蓄積されます。私の関連のクラブでも何人か支援しています。ホストに嵌る者は居ません」
 如月鬼堂はホストに嵌ったらいくら稼いでも使って終わり。ホストの縁は切れて何も残らない。悲惨な中年時代が待っていると言いたい。
 「はい」
 紀咲槙乃は深く頷いた。
 「確かに岬ビューホテルのショーは困りものですね。また大事になれば規制が強化されます」
 「そうなのです」
 三輪三千夫も神妙な表情である。
 「テレビ太陽なんかのコメンテーターが散々騒ぎますね」
 三橋貴明もそれが心配。自分らの愉しみが徐々に規制されて行く。それが徐々にではあるが確実に進行していた。
 「斬り落とした後の医療費は出すのでしょうね」
 「そう言っていました。表面は変わらないと。性器も焼かれてあとで七割方感度は戻るとか。でも充てにならない話です」
 紀咲槙乃はやや怒りを剥き出しいる。
 「館山先生。二人はここまで承諾して出たのだな」
 「でしょうね」
 「そうなると結果に報復ではなく嵌められたのが後で判ったかだな」
 「そうなりますか」
 二人の見解はほぼ一致したらしい。
 「どういうことでしょう」
 三輪三千夫が話の内容が分からず突っ込んでしまう。
 如月鬼堂はこれまでの岬ビューホテルの近隣放火と横山弁護士宅に強盗に入った女の件を話した。
 「あくまで憶測だが」
 最後にそう付け加える。
 「そう言うことなのですか」
 三輪三千夫も頷けはするが考えもしなかった。
 「このホテルは会員を繋ぎ留めもっと稼ぐために越えられない線を越えて禁断の木の実を与えてしまった。一度与えらたらそれなしでは満足しなくなる。それが常習化したのです。麻薬と同じで何れは滅びます。その時が怖いですね」
 「その通りです」
 三輪三千夫も深く同意する。
 「滅びるとは警察が踏み込むのですか」
 紀咲槙乃は女性が心配になる。
 「普通にSMショーまでなら続けられるでしょうけど。そこまでやっては何れ事件になります。今でもきな臭さが滲んでいます」
 「そうしたら其処の女の子は」
 「まあ。局部を出したショーの最中や売春行為がなければ保護の範囲です。寧ろその後で働いていた女性は困ります。三輪さんが引き取られては」
 「ああ。はい。ありがとうございます」
 このあと三輪三千夫と三橋貴明は如月鬼堂の推薦で愛好会に入会した。
 
 和歌山。コンパニオンの寮になっている元旅館の建物である。
 横溝亜寿香は怒りに悶々としていた。
 誰も居ない宴会場で目を覚ますと布団に寝かされ毛布は掛けられていたが全裸のままである。
 ショーに着て入ったコンパニオンのスーツを着て寮に戻って来た。
 蛇を入れられた記憶が蘇る。シャワーで何回も洗った。それでも不快感が頭を去らない。
 絶対にやりすぎだと思う。
 文句を言ったらどうなるのか。此処に居られなくなったら困る。
 ソープで顔出しして稼ぐのはできない。他のSMクラブでも顔出しはしなくてはならない。
 何故か自分は此処の会員らに標的にされている。他の子ならあそこまでやらない。
 イケメンを連れて来る意地悪が堪らない。
 あいつらを呼び出してとっちめないと気が済まない。怒りが沸騰して来る。
 だがそう思いながら精神的な疲れとダメージからもう一度倒れてしまった。
 
 十一月二十二日。
 連続拉致強姦事件の犯人六人のアジトである。
 すっかり寒くなって麓の町は空気が澄み透き通って奇麗に見える。
 今日はおでんと寿司、日本酒で飲み続けていた。
 「全て静かになったな」
 「全て落ち着いた。神永和夫は公判でも糠に釘だ」
 川口の会長は哂っている。
 「だが面白いことが足りない」
 医者の男は焦れていた。
 「一人虐めたい女が居るのだ」
 葬儀会社の社長が切り出す。
 「ほう」
 医者の男が反応する。
 「新しく大宮にできたSMクラブだがな」
 「逆に難しくないか」
 川口の会長は疑問を呈した。
 「そうだが。何とか罠に嵌めたいのだ」
 おでんは煮えてちくわぶが柔らかくなっている。熱いおでんにひや酒が丁度良い。
 葬儀会社の社長は撮影した動画を再生する。
 「ますみという源氏名だが本名は紀咲槙乃という」
 「なかなか良い女だ。三十過ぎだが虐めるには丁度良い時期だ」
 医者の男は納得する。
 「だがどうやって堕す」
 「正攻法で行くのは。クラブで順番に連係プレイはどうだ」
 「それは無理だ。ハードコースでは日にちを開けられるよ」
 「そうだな。あのマネージャーは確りしている」
 葬儀会社の社長はやや苦い顔である。
 「こうして見ていると堕としたくなるな」
 医者の男は動画をみながらかなり乗り気になっていた。
 「少し身辺調査をして方法を考えよう」
 印刷会社の社長も乗り気になる。
 「まあ。慎重に進めよう」
 川口の会長も乗り気である。
 
 越後湯沢。如月鬼堂の居間。
 「今年は暖冬なのかな」
 如月鬼堂は窓の外を見て呟く。
 囲炉裏端にはおでん鍋が温められている。
 相変わらず如月鬼堂はビールである。
 荒井絵里と本多椿が来ていた。
 珠洲と瀬里菜は大河内税理士を迎えに行っていた。何故か大河内税理士の時は二人で行く。
 「そんなことを予報士が言っていたような気がします」
 荒井絵里が曖昧な記憶を言う。
 「そうですね。少し前に聞いたような」
 本多椿も曖昧である。
 「行き成り雪に閉ざされたりしてな」
 如月鬼堂は予報士もあてに成らないらしい。
 「今年も早めに豊洲に移られますか」
 荒井絵里はおでんの大根を箸でちぎって冷ましながら言う。
 「本当に天候が急変しますね」
 本多椿は牛筋ではなく昔ながらの魚のすり身の筋をつまみながら冷酒を飲んでいた。
 「温暖化はいくら騒いでも十年や二十年でどうにもならない。化石燃料よりは原発がましだが。太陽光と風力にすべきと原発を強く否定する輩が問題だ」
 「自治体が許可しないのでは」
 「そうだ。自分の地域を護りたいからな」
 「風力や太陽光の様な補助的なエネルギーではなく原発に代わるエネルギーが見つかるまでは稼働すべきだ」
 「補助金が出ても原発稼働時よりは電気代は高いですね」
 「そうだ。理想より低所得層の電気代負担が大きすぎる。これが経済に大きく影響している」
 「先生の周りの人にはあまり痛くないですね」
 「そうだ。役人や政治家も同じだ。減税より低所得層の補助金と原発再稼働で電気代の軽減が経済効果だ」
 「低所得層の使えるお金を増やすのですね」
 呑気な如月鬼堂の居間の会話は徒然に流れる。
 
 名古屋。東新町のラブホテルの団体利用のルーム。
 横溝亜寿香はようやく佐野幸春と高田淳乃、佐川圭司、村崎純を集めることができた。
 「俺たちは亜寿香お姉さんの稼ぎに協力しろと言われただけだよ」
 佐野幸春は言われたとおりに協力したという言い分である。
 「何で連絡してくれなかったのよ」
 「青木さんが総て打ち合わせ済みと言っていたし。騒いだり拒絶したりするのは会員らを悦ばせる為だから気にせずにやれと言われていたよ」
 高田淳乃が答えた。


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