鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

その十六 女躰拷問連鎖

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 二〇二一年冬至上元
 (この小説は2020年10月現在未来形です。またこの二十四節気は平気法によるものです)
 此処はR国。その北側奥地のD市である。
 その一角に大きな敷地を持つ日本旅館。そのVIP専用離れルームの露天風呂。其処に娼国、R国の中枢が集まっていた。
 優雅な露天風呂会議である。
 「潜水艦一隻で逃げているメンバーだけでは無いでしょう」
 娼国、R国は大高貞夫を葬ってスパイは捕らえた。残るは近海に接近していた細野英二二等海将らの潜水艦である。
 「協力者が居るな」
 日本から来ている民事党副総裁平佐和周一郎である。
 その横には小倉紘子元警部が居る。
 小倉紘子元警部は以前娼国の南の島に捕らえられていた。平佐和の女に成ることでR国にて平佐和の経営する現地風俗企業のCOOに納まった。
 「細野らに協力者が有ればまたその人脈は拡大するぞ」
 R国北の影の実力者湯野中匡史である。その隣にはこの旅館の女将市江廣子が付いている。
 市江廣子はこの国で終身女躰奉仕刑及び加重死刑囚である。
 だが市川廣子は真紀子と湯野中の協力者に転じた事でこの日本旅館を経営して莫大な利益を得ている。
 「いつまで潜水艦で凌げるの」
 「原潜です。食料さえ協力者が提供すればいつまでも可能です」
 北嶋真紀子娼国副主席の質問に葛城義和が答える。
 葛城義和の横には滝澤沙緒里ではなく出水茉里元巡査部長が居る。
 滝澤沙緒里は葛城義和と出水茉里元巡査部長の関係は薄々気付いている。だが一切口には出さない。
 夫婦ではない。一言でも言えば葛城義和は滝澤沙緒里から離れると分かっている。
 葛城義和は一人の女に未練を持たない。
 滝澤沙緒里は日本では自分の批判者が多い。この国に居るには葛城義和との関係は大切である。
 「まだ敵は潜入して来るの」
 「真紀子さんの懸念の通りです」
 真紀子の質問に葛城義和が答える。その背中に出水茉里元巡査部長はぴったり乳首を密着させている。
 「もうこれまでと同じ手では来ないでしょう」
 「問題は情報を探っている敵の弁護士だ。それを突き止めないと」
 平佐和もこの国の問題では済まない。保守党とそれに紐付く官僚らの安泰が掛かっているのである。
 その平佐和の手は小倉紘子元警部の内腿に置かれている。
 「柿崎に当たらせている。だがなかなか尻尾が掴めないらしい」
 湯野中が忌々しそうに言う。
 「ところで細野英二二等海将らがまた奪還に来ると思う。一番危険なのは南の島の鉄格子に残っている女か」
 「小林由美子は死んだから不法入国でない者はもう居ないです。後は誰でも同じです」
 平佐和の質問に真紀子が答える。
 「T市の奥は危険がないのか」
 平佐和は滝澤沙緒里の嘗ての同胞の事を危惧している。T市の奥には四人の死刑囚が居る。
 日本人居住区の一番下のランクでメイドや警察員の住む区画である。
 此処に滝澤沙緒里と一緒にR国に侵入した内山莉緒元警部補。それを奪還に他のメンバーとR国に侵入した生き残り木村史乃警部補が居る。
 其処に岡村一美と一緒に日本で娼国工作員に捕えられた新井絵里が加れられた。
 新井絵里と岡村一美は日本では殺人犯にされて指名手配された。そのままR国に逃亡してAV女優に成ったとされている。
 最近この付近に田中道子も移された。
 日本で葛城内閣に反対運動を起こして捕まった竹内優子。田中道子はそれを奪還しようとして仲間数名と娼国の南の島に潜入して捕まった。
 その時に仲間は全員殺された。
 「ないと思う。弁護士と雖もあそこに調査に入れば判るよ」
 真紀子は安全な場所と答える。
 「滝澤沙緒里さんの家に近くないか」
 滝澤沙緒里は真紀子からR国T市のVIP日本人居住区に家を与えられた。日本にも高級マンションを貰っている。
 「近くても沙緒里さんの区画には入れません」
 「そうなのか葛城君」
 平佐和は元総理でも葛城くんと呼ぶ。
 葛城義和の立場はフリーの業務SEだった。
 それを平佐和が娼国、R国に係わるサプライチェーンマネジメントの要件定義の仕事に紹介した。それから出世して現在に至っている。
 「そうです。ヘリでしか通常出入りしません。でも真紀子さん。T市奥の警備を強化した方が良いのでは」
 葛城義和はこっちを警戒している。この居住区にはメイドも住んでいる。弁護士は一人ではないと思う。情報収集ができないことはない。
 「総統どうされます」
 真紀子は北の領域なので湯野中に振る。
 「分かっている。葛城先生と相談して検討するよ」
 湯野中もこれまで何度も突破されている。葛城義和の言い分には真剣に対応する。
 真紀子もT市奥の四人を狙われないか警戒していない訳ではなかった。態と楽観している発言をした。
 真紀子が提言すれば湯野中は反発する。態と葛城義和から言わせたのである。
 
 此処はM国。小さな湾に隣接する半島である。細野英二二等海将らは宇垣美佐都の協力で此処に落ち着いた。
 潜水艦は湾内に着底してその姿を隠している。
 この半島にはほぼ船で入るしかない。陸路は有るが山越えをしてジャングルを進まなければ成らない。
 此処には使われなくなった一軒の宿泊施設が存在した。宇垣美佐都の友人が経営していた。それを借り切ったのである。
 本日。日本から飛行機とバスを乗り次いで仲間が此処に着く。
 静かな湾内を船が近付いて来る。荷物を運ぶ様な小さな貨物船が半島の簡易な桟橋に着いた。
 女性フリージャーナリストが一人。女性カメラマンが一人。女性自衛官が二人。元女性警察官が一人乗っている。
 此処に滞在する為の食料など物資が届けられる。
 宇垣美佐都も同乗して来た。
 女性自衛官は海外勤務のカモフラージュをして来ている。元警察官は退職してからである。
 簡易なテーブルの会議室。潜水艦の乗員十六名と日本から来た五人。それに宇垣美佐都が加わり総勢二十二名である。
 全員の前にノート端末が置かれている。
 インターネットには接続しない。サーバーにある資料を閲覧する。吉岡理穂の残した資料から始まるこれまでの経緯が説明された。
 「どうして大高氏の居場所が判ってしまったのですか」
 「その経緯は現在のところ分かっておりません」
 細野英二二等海将にもこれは謎であった。
 「いま現在。娼国とR国に捕らえられているのはこの九人だけなのですか」
 フリージャーナリスト伊藤千種である。美人であるが獰猛な印象と汚れた影を何故か漂わせる。
 「そうです。弁護士らの調査で生存が確認されているのはこの九名です」
 「消息不明なのは岡村一美さんと上野愛菜三等空尉ですね」
 「それ以外は弁護士が徹底的に調査してくれました」
 R国及びM国の弁護士を頼んで調べた結果である。過去に吉岡理穂が作った人脈を継承しながらさらに拡大した。
 「吉岡さんたちは失敗したけど危険を顧みずよく頑張ったと思います。でも真野枝里名さん達は何故あの様な潜入方法を取ったのですか」
 「反対意見もありました。真野さん達四人で判断して男性隊員を随伴する事で大高が承諾したのです」
 「二回目の森川優紀巡査部長らの潜入もですか」
 「その様に聞いています。私共はR国近海に潜水艦で待機していました。酒井美紀子さんらが発覚して自爆した時から大高の居場所は我々も知りません」
 その潜入は細野英二二等海将らが知らないうちに大高が動いたのである。
 「この先は九人の内何人かの奪還に絞るのですか」
 「此処に居るメンバーもあの潜入方法には疑問でした。九人の内何人かの奪還で目的は果たせます」
 「九人の奪還は当然です。でもそれでは弱いですね。民事党の大物か官僚へ娼国、R国から接待、献金、または深い繋がりを押さえて追求するべきです」
 「娼国、R国への訪問だけではその証拠になりません。繋がりは判ってもそれだけでは既に週刊誌にはそれなりに面白く書かれています」
 「そうです。葛城元総理は既に国会議員でさえありません。平佐和も副総裁というだけで議員は葛城元総理と一緒に辞任しています」
 「もっと官僚から押さえましょう」
 フリージャーナリスト伊藤千種は強行に押し切る。
 他の四名も賛成する。
 「奪還は私達が頑張ります。伊藤さんと木村さんそっちのスクープを進めて頂いてどうでしょう」
 松井玲那元巡査部長である。
 「何人も押さえる必要がありますが」
 細野幸治自衛隊二等海佐である。
 「分かっています。やるしか有りません」
 伊藤千種はきっぱり断言する。フリーカメラマンの木村綾乃も納得する。
 「何処を奪還しますか」
 「私は長く収監されている内山莉緒警部補と木村史乃警部補。それから新井絵里さんと田中道子さんこの四人を奪還しようと思います」
 松井玲那元巡査部長の考えである。
 「問題はR国奥のT市。頑丈に護られたフェンスの内側です」
 細野幸治自衛隊二等海佐は難しい場所であることを説明する。
 「その事なのですが」
 宇垣美佐都が挙手して口を挟む。
 「何でしょう。宇垣さん」
 「私の知っているR国の警察員が居ます。今度そっちに移動します。動いてはもらえませんが情報くらいは得られます」
 「ありがとう御座います。そっちで検討しましょう」
 その後は飲み会になった。
 
 娼国北の島。昭和中期のホテル最上階に在る和食の特別座敷。
 この座敷の窓からだけ南の島の全容が見渡せる。
 この部屋の窓以外に北側の島の建物は南面に窓が無い。どの建物も南面は太陽光発電のパネルが設置されている。
 エコ目的ではない。南の島を一般に見せない為である。
 「生贄が届きました」
 娼国の警察員が知らせに来る。
 南側の島から田村眞子二等海尉がヘリで連れて来られた。
 拷問要員に天葛少将も同行して来た。
 田村眞子二等海尉は葛城義和との取引でT市秘宝館行きと刺青は免除された。
 だが柿崎一行の元に移され上野愛菜三等空尉と隣り合わせに置くことでその本音が明確に成った。
 その後南の島の鉄格子に戻された。
 田村眞子二等海尉はバンケットにいる面々を見て慄いている。
 「暫らくね。今日は私達の玩具に成ってもらいます」
 田村眞子二等海尉は更に恐怖を表情に滲ませる。
 三角木馬が用意されている。
 田村眞子二等海尉には忌まわしい大道具である。これで随分泣かされた。女の部分の粘膜が斬れて数日陰湿かつ繊細な痛みに苦しんだ。
 いまその三角木馬が目の前に有る。
 天葛少将とその部下が作業に掛かる。
 平佐和が立って天葛少将に耳打ちする。
 「ええ。そこまで」
 天葛少将は平佐和の要求にやや躊いでいる。
 平佐和はにんまり哂って席に戻る。
 田村眞子二等海尉はその平佐和より葛城義和に強い怒りの目を向ける。
 天葛少将の部下二人が田村眞子二等海尉の移動用のスーツを脱がせる。支給のブラとショーツも一気に脱がせる。
 腰を降ろさせて高手小手に縛る。
 「どうしてあの南の島の鉄格子に戻されたか分かるわね」
 「はい。上野と揉めていたので私の真意が伝わってしまいました」
 「違うよ。貴方達が揉めていたから上野三等空尉に確認したのよ」
 「ああ。そこまで」
 「大高は死んだよ」
 「えっ」
 「彼女が居場所を突き止めてくれたのよ」
 「ああーー。そんな」
 田村眞子二等海尉は上野愛菜三等空尉がそこまでするとは思ってなかった。
 「上野はいま」
 「R国の空軍で曲芸飛行のリーダーをやっている。空軍大尉よ」
 「飛行機に乗せて逃げないのですか」
 「逃げないわ」
 「いつでも同行者が付けば日本に帰れるから。帰るのは本人に好ましくなさそうだけど」
 「確かに」
 その間に田村眞子二等海尉への高手小手の縛りが完了する。
 天葛少将は三角木馬のハンドルを回して台座を下げる。
 田村眞子二等海尉に台座を跨がせる。ハンドルを回して台座を上昇させて股間に充てる。
 部下が二人で躰を押さえる。天葛少将が田村眞子二等海尉の女の部分のびらびらで三角木馬の頂点を咥えさせる。
 三角木馬の頂点は二センチくらい金属部分である。その先端一ミリくらいに鑢が掛かっている。それでも頂点はほぼ尖っている。
 高手小手の背中で手首を縛り合わせた部分に天井の滑車から下がったフックを引っ掛ける。
 部下が二人で田村眞子二等海尉の太腿と腰を押さえる。天葛少将がハンドルを回して台座を上昇させる。
 「あ、あはあ、あーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉に三角木馬の刑は今回が初めてではない。それでも股間への衝撃に悲痛な呻き声を漏らす。
 さらに三角木馬の上で躰は不安定にぐらつく。
 見ていた葛城義和が滑車の縄を引いて張りを調整する。田村眞子二等海尉の上半身が三角木馬の上で倒れるのを防いだのである。
 天葛少将はつま先の着かない高さまで上昇させる。
 三角木馬の台座は高さ二十センチ。底辺の幅二十センチ。奥行きは一メートルある。
 この台座にトランスから電源を繋ぐ。
 天葛少将が田村眞子二等海尉の乳首の下を潜らせる様に乳房に針を貫き通す。
 「ううーーーーーーーーーーー」
 反対側の乳房も同じ様に針で貫通する。
 「うーーーーーーーーー」
 トランスに繋いだ小さな鰐口クリップを針の両端に接続する。
 「判る。もう何も白状しなくていいのよ。痛みに堪えて。堪えられないなら泣き喚いて。そして羞恥を晒して私たちを愉しませてくれればいいのよ」
 真紀子は怖さを滲ませ理不尽な要求を嘲る様に言う。
 「・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は何も言い返せない。何か言えば拷問が強化されるだけである。
 「もう貴方にチャンスは無いよ。南の鉄格子でずっと奴隷ね。叔母さんになったら医療モルモットよ」
 真紀子の言葉は自殺するならご自由にとも聞こえる。田村眞子二等海尉を絶望に追いやるだけである。
 真紀子の宣告が終わったので天葛少将は三角木馬の頂点に電流を流す。
 「ぐうああーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐうううああーーーーーーーーーーーーーーーー。ぎゃああーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は金属の頂点で摺れて粘膜が斬れるのが怖い。三角木馬の上で躰を硬くして身構える。それでも躰は震撼する。
 「うーーううーーーーーーー。うぐううーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の表情は究極に軋みまた歪む。
 天葛少将は乳房に繋いだ鰐口クリップの電源も入れる。
 「ぐううーーーーーーーーーーー。ぐううううううーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうぐぐううううううううううーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰はぶるぶる震撼する。
 適度に一度電源を切る。
 「はあーー。はあー。あはあ。はあ。はあ。はあ」
 田村眞子二等海尉は荒い息遣いで躰は震撼し続けている。
 真紀子が立って近付く。
 「ねえ。貴女の後から二人。また大高がスパイを送って来たのよ。ご存知」
 「いいえ」
 「伊藤楓巡査長と森川優紀巡査部長」
 「お名前すら聞いていません」
 「まあそれはいいわ。彼女らも秘宝館に送られてさらに医療実習にも使われているのよ。それもどっちかを一日置き」
 「・・・・・」
 田村眞子二等海尉はそれでは直ぐに死んでしまうと思った。唇は震えているが何も言えない。
 「だから貴女はまだ楽なのよ。貴女と一緒に潜入して来た真野枝里名元警部補と加東彩子元巡査部長も同じ状態だったのよ」
 真紀子は意味深に語る。
 「ああ。それじゃ生駒莉奈二等海尉は」
 真野枝里名元警部補と加東彩子元巡査部長の二人は日本から来た上野愛菜三等空尉らにT市秘宝館から救出された。
 田村眞子二等海尉は二人がその逃走中に死んだのを聞いている。
 「秘宝館よ。でも同じ秘宝館でも真野枝里名元警部補と加東彩子元巡査部長には医療実習はなかった。生駒莉奈二等海尉も同じよ」
 「何で。そんな差が」
 「森川優紀巡査部長は座敷にコンパニオンで潜入した。そこで俺の玉を蹴った。だからだよ」
 天葛少将が怒りを剥き出して横から説明する。
 そのまま真紀子に合図してもう一度電流を流す。
 「ぐうううーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ううぐううううーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は一気に究極に表情を歪める。躰を震撼させ悲鳴を絞り出し続ける。
 「うぐうううーーーーーーーーーー。ぐぐぐうううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐううーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は三角木馬の尖った上で動くまいと躰を硬くしている。それでも躰は震撼し続ける。
 天葛少将は電源を切ってはまた入れる。それを繰り返す。
 「うう。だあめーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーー」
 遂に失禁してしまう。
 そこで天葛少将は已む無く電源を切る。
 「ううーーーーー。あはあ。いいたあいーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐううーーーーーーーーーーーー。はあ。はあ。はあ」
 電源が切れても田村眞子二等海尉は苦しみ続ける。
 三角木馬の下は田村眞子二等海尉の失禁で床に小水溜りができている。
 「先に乳首の針を抜いて」
 真紀子が要求する。
 天葛少将は横からゆっくり針を引き抜く。
 「う、うう、うーーーーーーーーーーーーーー」
 刺す時以上に抜く時は痛い。
 針を抜いた痕から血が出て球に成る。それがやがて流れ落ちる。白く肌理の細かい肌に真っ赤な血が一条流れる。
 抜いた反対側からも僅かに流れ落ちる。
 もう片方も抜く。
 「うーー。うう、ううーーーーーーーーーーーーーー」
 今度は左右の抜いた痕から二本流れ落ちる。
 「それじゃ降ろして」
 天葛少将が三角木馬のハンドルを回して台座をゆっくり下げる。
 今度は葛城義和の手を借りず一人が天井から下がった滑車の縄を緩める。あと一人の部下が田村眞子二等海尉の躰を押さえる。
 三角木馬が下がると田村眞子二等海尉は倒れこんで痛みに藻掻く。
 股間を広げると血に濡れている。
 田村眞子二等海尉は痛そうに顔を引き攣らせる。
 花の茎に吸い付けて蛭が運び込まれる。
 それを見て田村眞子二等海尉は脚で床を押して御尻を下げて退る。
 「さあ。蛭にその血を吸って貰いましょうね」
 真紀子はしんねりと笑みを込めて言う。
 「い、い、いやあーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は既に泣いている。
 「大丈夫よ。全部吸わないから。蛭は悪い血だけ吸ってくれるのよ」
 真紀子の言い方は唯でさえ怯えている田村眞子二等海尉の神経をとことん執拗に抉る。
 天葛少将は田村眞子二等海尉の肩を押して床に御尻を着かせる。その脚をV字に広げさせてそのまま肩を押さえ付ける。
 二人の部下が広げた田村眞子二等海尉の脚首に各々自分の腰を載せて押さえる。
 平佐和は蛭が吸い付いた花の茎を受け取る。ピンセットで抓んで一匹目を乳房の針が刺さっていた部分に充て血を吸わせる。
 「い、い、いやああーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は眉間に皺を三重に強く刻んで泣き悲鳴を上げる。
 湯野中と真紀子が拍手する。
 田村眞子二等海尉はまた涙を流す。
 平佐和は悲鳴を上げ泣き続ける田村眞子二等海尉の乳房に二匹。股間の傷口に四匹を充てて血を吸わせる。
 暫らく蛭に吸わせたまま押さえて放置である。
 「先生。今度はどう責めますか」
 真紀子が平佐和に責めの希望を聞く。
 「この血みどろの股間を鞭で叩いたらどんな悲鳴が聞けるかな」
 「今日潰します。暫らく治療に時間が掛かりますよ」
 「もっとじっくり愉しむか」
 「どちらでも」
 真紀子は御好きな様にと哂っている。
 平佐和は鞭を持って立つ。先端は長方形のチップに成った一本鞭である。
 乳房の蛭から叩き落とす。
 「うーーーーーー。ううーーーーーーーーーー」
 一気に往復叩きで乳房の蛭を左右とも飛ばす。
 次に股間を叩き落とす。
 「ぐうわあーーーーーーーーーー。ぐうーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐううーーーーーーーーーーーーー」
 僅かに一匹残る。
 平佐和は斜めに構える。チップの縁で狙いを定める。
 最後の一匹を狙い落とす。
 「うー」
 鞭は田村眞子二等海尉の躰には直に当ってない。これがピンチなら咥えが浅くずれて繊細な痛みになる。その場合は甲高い悲鳴が愉しめるのである。
 田村眞子二等海尉は股間が斬れて更に蛭の気持ち悪さが堪らない。殆んど意識朦朧状態である。
 田村眞子二等海尉がこれまで受けて来た責めで一番きついとは言えない。股間が斬れたのも三回目である。
 その部分を蛭に吸われた不快感とショックが大きい。
 キャスターの付いた猫バスが運ばれて来る。丁度入れるにやや温い湯が入っている。
 高手小手の縛りを解いて入らせる。股間の痛みには湯が楽にしてくれる。
 その間にモニターが運ばれた。
 「よく見ておいて。森川優紀巡査部長の拷問シーンと医療実習よ」
 真紀子は態と田村眞子二等海尉に残酷な録画を見せる。
 「葛城先生が約束したから貴女は此処までには成らないよ」
 真紀子はゆっくり動画を見て下さいと言う態度である。
 天葛少将と部下二人は引き揚げた。



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