鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

北嶋真紀子の野望

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 岡村一美も芝居ではない。エキストラと雖もたくさんの男性に囲まれ至近距離で恥ずかしさの極致の性器公開である。
 まさに新人ストリッパーのデビュー場面そのままと言える。
 最近はAV嬢が主流なのでそんなシーンが見られることはない。AVなどと言う言葉がなく日活ロマンポルノが全盛期だった時代の日本である。
 葛城義和の若い時代の記憶から制作された。
 女の部分の広げ方も入念に指導される。男性ではなくベテランのストリッパーからである。もちろん現在は引退している存在である。
 拷問で広げられたとき以上に恥ずかしい。
 ローズ色とグレーの中間ぐらいの色で閉じ合わせた粘膜を震える指で開く。開くと中はピンクとグレーの中間ぐらいの色である。
 濡れていない。その分生々しさが今一だがこれはこれでよい。
 岡村一美は位置を移動しながら真紅の表情を背ける。熱病に侵されたように震える躰と手で女の部分を広げ続けた。
 恥ずかしさに堪え続ける岡村一美の表情はとことん男らをそそらせる。
 次は緊縛師が岡村一美の躰を後ろから押さえてもう一人が膣口を徐々に開く。
 指で両方から開いたピンクグレーの粘膜の中心部分に小さな尿道の亀裂が見える。その下に粘膜が重なり合って盛り上がった膣口がやや開く。
 中でさらに粘膜が閉じ合わせて見える。
 実に美しく艶かしい女の部分である。
 それをさらに緊縛師二人の指がアナル方向に引っ張り膣口をぱっくり開けてしまう。
 天井部が蚯蚓千条の手前まで割れ膣壁の天上部とスポットライトが入らない膣内の境目が逆への字を描く。
 天上部の粘膜の僅かな出っ張りが生々しさをそそらせる。
 この状態では奥は暗くて見えない。
 昔のストリップにアヒルというショーがあった。
 白黒ショーの男優や白白ショーのタチ役が手で膣の奥まで広げてみせる。
 だが年増のストリッパーだったりやや若くても訓練されつくした崩れたベテランであったりする。いまいち満足とは言えなかった。
 岡村一美の膣がアヒルショーとまでは行かないが大きく開いて蚯蚓千条の天井部分の半分くらいがスポットライトに照らされる。
 粒粒状の粘膜が露になった。
 岡村一美は恥ずかしさにうわずった表情で堪え続ける。美しい薄紅色の表情である。
 「どうだ恥ずかしいか」
 緊縛師が定番の如く詰る。
 「死ぬほど恥ずかしいに決まっているでしょう」
 堪えられず滲み出る発言が新人AV女優の諦めきっていない辛さを漂わせた。だが逆にこれが合意の撮影であることを物語っていることにもなる。
 緊縛師は葛城義和の演出の通り岡村一美の性格を考慮して予定通りの発言を引き出したのである。
 緊縛師の指はいまスポットライトに公開した蚯蚓千条の天井部奥に進入する。一番敏感な部分に指先を当てた。
 もう一人の緊縛師は岡村一美のびらびらだけを広げている。膣から尿道の亀裂に焦点が移った。
 緊縛師は激しい勢いでは責めない。
 二本の指は蚯蚓千条の一番敏感な泣き所をゆっくり執拗に責める。
 時間は掛かるが岡村一美はこの官能から逃れられない。何度も葛城義和にこの責めをやられた。
 「あはあー。ああーーーー。あはあーーーーー。ああ。ああ。ああーー」
 小刻みな指の動きに尿道口から断続的にちょろちょろ噴出す。
 映像には尿道口から出る部分が拡大されくっきり表現された。
 同じ潮吹きでも恥ずかしさは数倍である。目を閉じた真紅の表情で躰全体を荒い息遣いに揺らし堪え続ける。
 終わっても恥ずかしさに堪える表情が画面に焼き付く。
 逆の見方をすれば気丈な女の顔が可愛い女の顔に成っているとも言える。
 岡村一美はここまで屈辱の涙で堪えても次の拷問が待っている。あくまで撮影。ギャラも提示されている。そして打ち合わせした内容で行われる。
 それでも岡村一美には辛い事の極みである。
 次はいよいよ拷問椅子に固定された。
 浣腸器が準備される。
 岡村一美は打ち合わせた内容と雖ももとより言い諾々で承諾させられた。辛いことは計り知れない。
 これから排泄が公開され動画となって配給される。スカトロ系AV女優まで堕ちたのである。
 躰は入念に拷問椅子に縛られる。
 尿道カテーテルも準備されていた。
 腸カテーテルを使って浣腸液が注入される。注入時間が長いので緊縛師がそのあいだ岡村一美の性器を弄る。
 女の部分のびらびらを割って尿道の小さな亀裂を露出させた。細めの尿道カテーテルを挿入する。
 「ああーーーーーーーーーーーー。はあーーーーーーーーーーーーーーーーーん。いたいーーーーーーーーーーーーー」
 強烈な悲鳴だが膀胱に収まって尿が流れ出す。
 カテーテルはクリップで管を締められる。尿が途中まで管に入った状態で止まった。
 浣腸液は徐々に腹を苦しめてくる。
 岡村一美は完全に排泄を支配された状況の羞恥に意識が宙を舞う。
 滝澤沙緒里も仲間に協力した娼国の久保田奈緒子元巡査部長も堪えてきた。自分も僅かな将来の活路を見出すため仕方ないと言い聞かせる。
 今は生命の危険と限りない拷問から逃れていざという時に動けるお金を得るためと考えるしかない。
 そして世間に自分の羞恥がばら撒かれることでこれ以上犠牲者を出さないことである。仕方ないことだと堪え続ける。
 拷問と違って撮影ならば安全は守られると信じるしかない。
 「ああーーー。はあーーーーーーーーーん。ああーーー。はああーーーーん」
 岡村一美の腹の痛みはは架橋に達してくる。
 表情は恥ずかしさに崩れ痛みに引きつり苦しさを訴えた。
 早く抜いて欲しい。排泄は逃れられない。最早、逃れられない羞恥なら早く楽にして欲しいと思う。
 しかしここは岡村一美の苦しむ表情をたくさん表現する場面である。
 緊縛師はこの状態で膣の中を弄くる。
 「ああーーー。やめてーーーーーーーーー。だめですーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー」
 さらに手の空いた緊縛師が糸で連環した洗濯ばさみを乳房から順に鋏付けて行く。
 「あはああーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーー」
 岡村一美は痛みと苦しさに号泣である。
 洗濯ばさみが左右の乳房から左右とも太腿までほぼ等間隔に繋がった。丁度そのとき腸カテーテルが抜かれアナル栓を挿入である。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 岡村一美の悲鳴が響きアナル栓は挿入された。
 次はドリルバイブが持ち出される。
 「ああーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーー」
 元より打ち合わせた抵抗だが岡村一美にはそれどころではない。マジ悲鳴であり真から訴える状況である。
 それでも容赦なく打ち合わせ通りドリルバイブが挿入される。尿道にはカテーテルが入ったままである。
 腸にグリセリンが入ったままアナルにはごつい栓が捻じ込まれている。
 乳房から太腿まで柔肌を洗濯ばさみが鋏んでいた。
 精神が崩壊しそうな状態でドリルバイブに責められる。
 長いアームの先端に擬似男根が付けられていた。先端近くを一人の緊縛師が持って挿入してしまう。
 「あーはんはんはん。あはあーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 岡村一美は堪らない悲鳴を上げた。
 予定通りドリルバイブは回る。
 「があーーーーーーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 岡村一美は狂った形相で悲鳴を上げ続けた。
 緊縛師二人は左右から洗濯ばさみを繋いだ凧糸を引っ張る体制で構えている。
 一人は拷問椅子の横にしゃがみこんでアナル栓に手を掛けていた。さらに一人が拷問椅子の反対側に片膝を付いて尿道カテーテルを摘んでいる。
 一斉に責める体勢である。
 岡村一美の躰は強烈な官能に藻掻き続けた。強烈に崩れた形相が追い詰められた官能の強さを画面に焼き付ける。
 これまでの痒み責めなどの繰り返しで痛みから官能に逃れる習性が既に出来ている。
 いま岡村一美は三つの責めに追い詰められていた。ドリルバイブの責めは効果最大である。
 「ぐがあああーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうあああーーーーーーーーーーーーー」
 首を右に左に藻掻き引きつり縛られた全身に力が篭り太腿の筋肉を怒張させ拷問椅子の上で暴れ続ける。
 壮絶な女の逝き顔で強烈な性の極致を晒し続けた。
 若い男が見れば自ら慰めなくとも果ててしまいそうな刺激である。
 岡村一美の官能が頂点に達する手前で一斉に責める。
 尿道カテーテルはクリップの押さえが外されアナル栓は一気に抜かれ左右から洗濯ばさみを連関した糸が引っ張られた。
 「あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 茶色い水が噴出し洗濯ばさみは空中に飛ぶ。小刻みの便が飛び出す。そして直ぐあとカテーテルが抜かれ尿が飛び散った。
 「ぐわああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがあーーーーーーーーーーーーーー」
 強烈な悲鳴がいつまでも轟き続ける。
 壮絶に暴れ続けた。空前絶後の状態が続く。
 さらに電マが加勢され強烈な藻掻きに撥ね退けられたドリルバイブが再び挿入される。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーがあーーーーーーーーーー」
 これが最後の叫びであった。岡村一美の躰は拷問椅子に沈む。
 白目を?いた躯状態の岡村一美を緊縛師らが弄くるが反応はない。
 そのあと回復した岡村一美に男優らが二穴挿入を繰り返し強烈な逝き顔を晒し続けて終了する。
 動画の最後に岡村一美は監督インタビューの形式で自分がAV女優となったいきさつを語った。
 やくざ紛いの闇金から借りて利息が膨れ上がってしまう。その借金を法定金利内の金融会社で借り替える手口に引っかかった。
 それを解決すべく相談に乗ったメンバーが殺されてしまう。
 法定金利内の金融会社から破産宣告をしても返済するという特約付きで借りてしまった。
 この借金は闇金の借金と違って消えない。
 闇金とこの金融会社の共犯関係が実証されない限り正当な貸付である。
 一千万の借金を解決すべく岡村一美はR国に渡った。
 総て脚本に示されたまま語ったに過ぎない。
 
 新井絵里の二作目は「女」とタイトルが付けられた。
 女性と言わず女と表現する時、性別を表すより男性からの性的欲望を満足させる存在を強く表す。
 拷問より新井絵里の痴態を限りなく発掘するべく製作された。
 女の性をとことん表現する嗜好である。
 
 日本では岡村一美と新井絵里を逃亡と決めた警視庁の捜査。これに疑問を投げ続けた出水真衣巡査部長が長期休暇を取った。
 警察庁はこれをキャッチして娼国に報告する。
 元より娼国の工作員も警戒していた。
 工作員らはその知人関係を見張り続ける。
 出水真衣巡査部長は新日本空輸の直行便でR国国際空港に降りた。
 そのまま水中翼船で娼国に向かう。
 高層ビル内のワンフロアに造られたビジネスホテルにチェックインする。
 娼国の中心にある大きなホテルは取らなかった。
 存在を隠したつもりだが最初から総て見張られている。
 だが娼国側も直ぐに逮捕はしない。
 スパイ行動に出るまで待つ。
 出水真衣巡査部長も市江廣子と同じ疑問を持った。奥の島の存在である。航空地図を見て建物の存在は確認出来る。
 いくら調べても何処にも入り口がない。高い崖に囲まれているイメージである。こっちの島からの接点もない。
 北側の島の南端近くに行くとフェンスで閉ざされている。
 近くに一棟だけ四階建ての建物がある。日本の賃貸マンション的な造りである。エントランスなどはない。
 階段もEVも自由に入れる。
 普通の人ならみだりに入らないが出水真衣巡査部長は元より聞き込みなどする警察官である。構わず乗り込む。
 此処は娼国のホテルでサービスする風俗嬢の寮である。
 当初真紀子もこの寮の四階に住んでいた。
 前主席仁川に認められ取り立てられて副主席まで出世するまでである。
 仁川は真紀子に現主席安形を頼むと言い残して他界した。
 出水真衣巡査部長は最上階の角部屋から訪問する。
 だが五時を回って風俗嬢の寮である。何処も仕事に出てしまっている。
 二階まで下がって一軒応答があった。
 「なんですか」
 休日のSM嬢である。
 「日本から来ました警視庁の出水と申します」
 出水真衣巡査部長はまったく警戒していない。自分の捜査に確信を持っている。
 「それが何ですか」
 「少し人を探しています。あと此処の事をお伺いしたいのですが」
 既に先回りして指令が出ている。真紀子が日本のやくざを通して指令を出したのである。
 日本のやくざは日本では暴力団新法で自由が利かない。幹部は娼国、R国に逃れている。
 「どうぞ」
 女は出水真衣巡査部長を部屋に招きいれた。
 出水真衣巡査部長に寮として備え付けのソファーを促し自分は化粧台の前の四角い椅子に座る。
 まず岡村一美と新井絵里の確認をする。
 「ひょっとして日本からAVで出稼ぎに来た二人かな」
 「いま何処に」
 「解らない。R国に戻ったのじゃないかな。南の島でSMの撮影とか言っていた。生活費稼ぎとか言って一日だけお座敷に出たのよ」
 出水真衣巡査部長は写真を見せる。
 「その二人よ」
 「南の島で撮影ってどうやってあの島に入るのですか」
 「その二人から聞いたには潜水艦で海底からしか入れないらしい」
 「そうですか」
 「二人の居場所知っている人呼びましょうか」
 「お願いします」
 呼ばれて来たのは墨田会系大船一家の稲垣七郎以下四名である。
 「出水巡査部長久しぶりやな」
 「あんたは大船一家の」
 「稲垣です」
 宇佐美伝吉舎弟頭補佐と右田吾一舎弟頭が拳銃を構えている。
 「南の島に関心がお有りなようで。ご案内いたしましょう」
 風俗嬢を護るように大谷彰浩若頭補佐と三田園弥一舎弟頭補佐が回り込んで立つ。
 出水真衣巡査部長はホテルの地下から下で仁川邸と繋がった桟橋に連れられ小型潜航艇で南の島に案内される。
 小型潜航艇は窓がある。綺麗な海中を眺めながら洞窟に侵入する。洞窟の行き止まりでそのまま上昇して南の島の地下にある桟橋に浮上した。
 最初はこの島で生まれた女性の生活空間を案内する。
 授業が行われる教室。食堂。宿舎。僅かな運動場。
 「この島に少女達が五百人くらい住んでいます。それにしては静かなものでしょう」
 「そうね」
 稲垣七郎が先頭を歩いて説明する。宇佐美伝吉舎弟頭補佐と右田吾一舎弟頭が拳銃を持って出水真衣巡査部長の直ぐ後ろを行く。
 大谷彰浩若頭補佐と三田園矢一舎弟頭補佐はその後ろである。
 「みんな教育が行き届いています。十八に成ると島を出て行きます。完全な風俗嬢として」
 「この島は風俗嬢の養成所なの」
 「そうです。ゼロ歳から養成しています」
 「日本への出稼ぎだけではないのね」
 「どちらかと言いますと日本の手前までの出稼ぎが多いです」
 「船内売春ね」
 「そうです。船が出港すれば娼国の法律下です。彼女らは日本に入国はしません」
 「生まれながらに売春婦なのね」
 「そうです。仕上げの訓練風景をご覧にいれます」
 「ところで岡村一美さんと新井絵里さんは何処に」
 「お二人はAVの撮影が一通り終わってD市に家を買いました。日本の警察に嫌疑を掛けられてこちらでお暮らしになるようです」
 「私はその嫌疑には批判的です」
 そのまま四号棟の奥に進む。
 そこではSEXというより男性の扱い方の訓練が行われている。
 「あれは模型ですが、本物のち○○と同じ匂いがして、体温と同じです。さらに上手に舐めれば射精まで行います」
 「本物の男性は与えないの」
 「警備員に交代でやらせますが一日の量が限られていますので」
 「実際にSEXはしないの」
 「そんなにご興味がありますか」
 「ええ」
 「実際に緊縛師が講師に来てSEXの訓練で処女を一旦失います。そのあと再生して最初の仕事に出します」
 「此処は恐ろしい国ね」
 「私共には極楽でございます」
 「日本でもあなた方が一部そういう社会を作っているのね」
 「とんでも御座いません。私共は陰で治安と経済に貢献しております。それが隅に追いやられて」
 「私をどうするの」
 「娼国副主席のご依頼で歓迎のおもてなしをしてから米軍の接待に提供いたします」
 「最初から私を見張っていたの」
 「左様で」
 「私を姦すの」
 「そんな愚は致しません。その前に婦警殿がお探しの二人のAVをご覧いただきます。編集前の特別バージョンで」
 出水真衣巡査部長は岡村一美の録画に驚愕した。これがAVとは。これから自分は現実に同じ仕打ちを受けることになるのか不安に沈む。
 
 真紀子は滝澤沙緒里に出水真衣巡査部長の面通しをする。
 「知りません。莉緒か木村史乃警部補なら判るかもしれません」
 「そう。二人に見せていいの」
 「見せない方が良いと思います」
 「誰が来ても知らない方が静かに成るわね」
 「はい」
 「あなたも都合が良いのでしょう」
 「はい」
 滝澤沙緒里は真紀子にきっぱり返事をしてしまう。
 「D市はまだまだ開発するわ。投資には向いているわよ。ホテル経営とか」
 「そこまでのお金を作るには」
 「大丈夫。私が最初九割融資する。利潤が上がったら返済して貰えばいいのよ」
 「お願いします」
 滝澤沙緒里に真紀子の意志は分かっている。
 「だったら直ぐやりましょう。大方一年で全部貴方の物よ」
 ホテル経営は付属の売春風俗の利潤を伴う。
 
 出水真衣巡査部長は一晩鉄格子に留置された。
 警備員が食事を運んで来る。
 内容は悪くない。日本の刑務所の食事とは比べ物にも成らない。
 警備員はアルコールを勧める。とりあえず貰うことにした。
 警備員は生ビールの樽をセットしたサーバーを台車に載せて搬入する。
 出水真衣巡査部長は樽を全部飲み干した。余裕のつもりである。
 翌日何が有るか分からない。だが此処から永久に出られないとはまだ思っていなかった。
 アクションドラマの様な生還が出来ると信じている。
 やくざなどたいした格闘能力はない。必ずチャンスはあると思っている。
 食事が終わってバスを使って床に付こうとする頃に真紀子が鄭とその部下三名を伴って入って来た。
 「貴方に真実を見せてあげる」
 真紀子は完成したAVを見せる。目的は最後の部分である。
 鑑賞しても出水真衣巡査部長がその通り受け取るはずはない。
 そこに滝澤沙緒里が登場する。
 「滝澤さんこの人解ります」
 真紀子は同じ質問をする。もちろん打ち合わせをしている。
 「知りません」
 「ええー。滝澤沙緒里さん」
 滝澤沙緒里は知らないが出水真衣巡査部長には解る。
 「はい。あんたは」
 「日本から来ました警視庁の出水と申します」
 「日本の警察」
 滝澤沙緒里は態と露骨に嫌な顔をする。
 「貴方は娼国とどんな関係なのですか」
 警察と聴いていやな顔をするのは日本人一般の常である。
 「副主席に此処での投資を手伝って頂いています」
 「副主席」
 「こちらが娼国副主席北嶋真紀子さんです」
 「国家が日本のやくざと」
 「警察もやくざも政治家も紙一重ね」
 真紀子は嘲るように躱す。
 「それでも経済成長した国家がやくざと繋がるとは」
 「日本の警察が指定暴力団と決めているだけですよ。私どもは一企業という認識です」
 「私をどうするのですか」
 「まあ。スパイとして扱われて彼らの玩具ね。そのあと駐留米軍幹部の接待玩具よ」
 真希子はさらりと言ってのける。
 「滝澤さん。貴方はジャーナリストではなかったのですか」
 「一度AV女優に成って今はバラエティタレントです」
 「そういう事なの」
 出水真衣巡査部長は落胆の表情ながらその通り受け止めた。
 「それじゃ岡村一美さんと新井絵里さんもこの国に来てAVで稼いだというのは本当なのね」
 「そうです。日本で殺人の重用参考人にされてしまったでしょう」
 「岡村一美さんと新井絵里さんはいま何処にいるのですか」
 「さあ。私はそこまでは。大船一家の人達に聞いた方が早いと思います」
 滝澤沙緒里は強硬に出てきた出水真衣巡査部長にまで仲間意識はない。何の配慮もしない。
 「本当に岡村一美さんと新井絵里さんの仲間は闇金の借金の為に殺されたのですか」
 「私はそこまで知りません。それも大船一家に聞いた方が」
 「何故。元は貴方の仲間でしょう」




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