鬼三のSM小説
女衒の國
この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
その十五 生の女躰拷問秘宝館
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「お帰りなさい。随分探しました」
真野枝里名元警部補に真紀子の皮肉が突き刺さる。
「何処に隠れていました」
葛城義和が尋問する。
真野枝里名元警部補は憮然としている。
「・・・・・・・・」
「マスクを捨てた場所以上は何も答えませんよ」
柿崎一行はこれまで機内で黙秘権状態であったと説明する。
「マスク工場を徹底的に調べましょう」
真野枝里名元警部補は手でどうぞとジェスチャーする。
「関係の無い日本企業を突っ突いて日本で話題になるのを期待しているのね」
真野枝里名元警部補は無表情である。
「もう死ぬ覚悟は出来たようだな」
湯野中が突っ込む。
真野枝里名元警部補は僅かに首を縦に振る。
「簡単には死なせないよ」
真紀子は随所に女の怖さを滲ませる。
柿崎一行の部下が拷問具を運び込んでくる。
「ラフな服装ね。何処で買ったのかしら。提供した人が居るよね。その姿大嫌いよ」
柿崎一行の部下が四人で真野枝里名元警部補の躰を押さえて服を脱がしに掛かる。
真紀子が立ち上がって近付く。行き成りビンタする。
「う」
ジャージの前ファスナーを一気に降ろす。肌の色に近いクリームのインナーが丸出しに成る。
「色気の無い下着ね」
真紀子はそれを上に捲り上げる。乳房と乳首が丸出しになる。真野枝里名元警部補は何度もこの面々の前で裸にされた。嫌悪するが今更である。
真紀子はズボンも脱がす。
下着も同じ様なクリームのインナーである。
脱がした衣類は出所を調査する為柿崎一行の別の部下らが持ち去る。真野枝里名元警部補の躰に一瞥して行く事は忘れない。
フロント面は無残な刺青姿である。それでもスタイルが良く女の色香はある。
柿崎一行は駿河問いにする為に俯むせに押える様に指示する。
二人の部下が両肩を押さえて柿崎一行が頭の後ろで手首を縛り合わせる。
続いて脚首を二本揃えて縛り合わせる。
手首を縛った縄と脚首を縛った縄を合わせてフックに引っ掛ける。
予め天井から吊るされていた滑車にから下がったフックを引き下げて脚首と手首を纏めたフックに引っ掛ける。
そのまま滑車の縄を引っ張って真野枝里名元警部補の躰を吊るし上げる。
「ううおおーーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
真野枝里名元警部補の苦しい悲鳴と共に躰は藻掻きながら空中に引き上げられる。
真野枝里名元警部補の躰は縛った風呂敷包みを吊るし上げた形に空中に吊り下がっている。
真野枝里名元警部補の肩の間から首がぶら下がっている。真紀子はそれを髪の毛を?んで引っ張る。そして蝿叩きのような形のスパンキングで横面を叩く。
「ぐおーー」
真野枝里名元警部補の目は怒りに震えている。
「何処に隠れていたの。貴方達を秘宝館から逃走させたの誰」
真紀子はまたスパンキングで引っ叩く。
「うおー」
真野枝里名元警部補は真紀子を睨み返す。
真紀子は容赦なく次は乳房を叩く。
「うおーーーーーーー」
吊るされた真野枝里名元警部補の躰は空中で震える。
「バトンターーチ」
真紀子はもう飽きたのか柿崎一行に交代を宣言する。
柿崎一行は蝋燭の炎の僅か先端で乳首を軽く焼く。部下は上からうなじに蝋燭を落とす。
「うう、うーーーーーーーーーーー」
真野枝里名元警部補の顔は恐怖に歪むが良い声で泣く。まだ然程の責めではない。
「ううーー。うーーーーーーー。ううーー。ううーーーーーーーーー」
真野枝里名元警部補の背中は揺れながら蝋涙に染まってゆく。
「ああん。ああーー。ああーー。ああん」
真野枝里名元警部補は乳首を蝋燭で炙られ躰を迫り上げる。すると蝋涙が近くから降ってくる。
「あうーー。ううーー。ああ。ああ。あうーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーーーー」
だんだん悲鳴は架橋に成って行く。
柿崎一行は軽い火傷の手前ぐらいを目指している。
適度なところで下からの蝋燭の責めを終えて乳首をクリップで抓む。
「ううーーーーーー。ううーーーーーーーーー」
薄っすら焼かれた部分を抓まれ更なる痛みである。
柿崎一行は真野枝里名元警部補の駿河問いに吊るされた後ろに回る。
脚首から吊るされて斜め逆さになった股間に小さく顔を出す女の部分。その閉じ合わせた粘膜に蝋燭の炎の先端を近付ける。
「うおお、おーー。ううーー。ううーー」
真野枝里名元警部補は躰を迫り上げて逃れんとする。柿崎一行が手を伸ばすともっと女の部分の確信に炎の先端が当る。
「ああーーああーーああーー」
真野枝里名元警部補は堪えられず躰を揺する。
柿崎一行の指示で大型の拷問器具が搬入される。
餅を焼く四角い網を大型のレンジバーナーに載せた様な物である。その網は三メートル四方の大きさがある。
高さ二メートルくらいで四隅は四本のアームで立っている。
網の下は中心に直径二メートルぐらいのレンジバーナーがある。囲いの中は底も石で出来ている。
側面に四角い一メートルくらいの台が設えてありスイッチパネルがある。スイッチを押すとアームが伸びて網の高さが上昇下降する。
さらにスイッチパネルのある一面を除いて三面に大型のファンが接続されている。風をバーナーに送るものである。
この網は良く出来ている。燃えにくい材質で出来ていて鉄のように熱くはならない。
被疑者を縛って乗せた部分の火傷で気絶しない配慮をしている。火にこんがり焼かれ汗を噴いて悶え苦しむ姿を堪能出来るのである。
敢えて網の高さを五十センチくらいまで下げる。バーナーに着火するが火をぎりぎりまで抑える。
これを見て真野枝里名元警部補は恐怖の表情を凍らせる。
この大道具を移動して真野枝里名元警部補を吊るした真下に持ってくる。
「ゆっくりこんがり焼きましょう。話すのは今のうちですよ」
柿崎一行は悠然と構えている。
乳首を僅かに焼いただけでもその部分に下から強い熱を当てれば異常に痛くなる。汗を噴いて熱いだけでは済まない。
「ううーーーーーーーーーーーーー。うーーーーーー。うーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーーー」
真野枝里名元警部補は吊るされた躰の一番下に成る腹の部分を迫り上げる。熱から逃れようと藻掻く。そして表情を引き攣らせて悲鳴を絞り出す。
「あはあーーーーーーーーーん。あはーーー。ああーーー。あはあーーー。あーーーーー。あはあーーーーーーーー」
暫く躰を迫り上げ藻掻き続けたが力尽きぶら下がって悶え苦しむ。
「ぐうーう、ううーーーーーーーーー。ぐわああーーーーーーーーーーーー。ぐうううーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーーーー」
「どうだ。しゃべったら水に浸けてやるぞ」
「おのれーーーーーーーー。ころせーーーーーーーーーーー」
真野枝里名元警部補は般若の形相で苦しい声を絞り出す。
「ぐううーーーーーーーーーー。ううーー。うーー。うー。うー。うー。うー。うー。・・・・・・・・・・・・・・・・・」
真野枝里名元警部補は暫く藻掻き苦しみ続けたが遂にぶら下がって静かになってしまった。
失神と思われたが医師が死亡を確認した。
真野枝里名元警部補の死体の前に田中道子を連れて来る。
「白状しないで全身火傷でショック死した」
柿崎一行は真野枝里名元警部補の遺体を指差す。
「・・・・・・・・」
田中道子は刺青に潰された真野枝里名元警部補の遺体を青ざめてみている。
「柿崎さん。一晩考えさせましょう」
真紀子は急がないで真野枝里名元警部補の死を見て考える時間を与えた方が良いと考えた。
大高貞夫は真野枝里名元警部補らの逃走が失敗したと聞いて天川村から居場所を移した。
輸送トラックの運転士はマスクを捨てて中に人が隠れて船に乗ろうとしたと報告した。
「マスクは捨てたのを警察が見つけてヘリで回収してくれた。荷物は問題なく日本に行きました。いやあ。驚きました」
トラックの運転手は密航されたと疑っていない。
直ぐ後に軍と警察が来て内部を検分して帰った。酒井美紀子らは不思議なくらい疑われていなかった。
酒井美紀子らは一日の製造が終わってホテルに引き上げて会議を行った。
「全部振り出しに戻りましたね」
「運転手は四人が死んで一人が搬送され一人が逮捕されたと言っていました」
酒井美紀子が戻って来た運転手の話を報告する。
「二人は生きている可能性があると言うことですね」
「やっぱり三回に分けるべきだったのですね」
上野愛菜三等空尉は後悔発言である。
「仕方ないよ。大高さんに確認して本人らの意思を尊重したのよ」
「生きていて秘宝館に戻されてももう奪還は出来ません」
上野愛菜三等空尉は手の打ち様が無いと言う。
「私達も動けないよ。いま日本に帰ろうとしたら捕まるよ。此処で淡々と生産を続けるしかないよ」
「そうですね」
全員唇を噛む思いだがそれ以上に危険に直面している。
南の島の鉄格子に戻されて田中道子は眠れない夜を過ごしていた。
どんなに拷問されてもしゃべる訳には行かない。真野枝里名元警部補は拷問に耐え続けて死んだのである。
田中道子には堪える自信がない。
真野枝里名元警部補は元警察官である。相当の訓練を積んでいる。一般人の自分が堪えられるとは思えない。
自殺する方法はあるのか。こんな躰にされて生き永らえてどうする。助けに来てくれた人たちを護るしかない。
躰のフロント面は刺青に潰されている。蜥蜴が乳房に噛み付く。その蜥蜴に巻き付いた蛇がもう片方の乳首に向かって舌を伸ばしている刺青である。
自殺出来る手段を考えた。浴槽に湯を張って手首を切れば静かに死ねる。だが手首を切れるものがない。
バスロープも紐はない。中と外にボタンが付いている。ブラも直ぐ切れる構造である。首吊りは出来ない。
それどころか今回から紙製の使い捨てに成った。
手首を噛むことさえ出来ない。秘宝館に入れられるとき歯を全部インプラントに替えられた。柔らかい歯である。
田中道子はそのまま朝を迎えてしまった。
全身に怯えが奔っている。食事などまったく受け付けない。
大高貞夫は龍神村宮代に御座を構えた。山の中の完全な一軒家である。衛星写真にも写らない。
酒井美紀子に代わって好原安美という女が身辺の世話に来ている。
其処から数キロ離れて日高川に面した竜神温泉の小さな宿に九人が集った。
これまで通りコピーの資料が配られている。吉岡理穂から引き継がれて酒井美紀子の報告まで追加されている。
「あの国は日本、亜細亜に経済侵略して官僚役人を金で従わせる。日本は多くの官僚政治家が資金に汚染されている。既に日本の自立性すら疑わしい」
大高貞夫は集った面々に現状の忌々しきを伝える。
聞いている八名も充分これまでに理解している。
「今回志願していただいた四名には工場の応援に入っていただきたい」
地下室の存在がばれてない。それなら応援を出せば何人かが生産から外れて捕らえられた女性奪還に力を入れられると見ている。
地下室の構造を変えて別の入り口を作る。工場と地下室の関連がないように改善したい。
四名は正規ルートで日本企業の海外駐在員として入る予定で準備している。
翌朝、娼国北側の島。ホテルの最上階に在る和食料理店の奥座敷に主な面々が集った。議題は拷問の進め方である。
この座敷からは唯一南の島が一望出来る。田中道子はその一つの建物の鉄格子の中に居る。
お膳で運ばれた朝食を摂りながら南の島を睨んでの会議である。
「死ぬ覚悟は出来ていると言うことだな」
湯野中も難しい表情である。
「もう一度痒みで行きますか」
柿崎一行も他に策はない。
「案外こっちは脆くないですか」
鄭淑徳少将である。
「昨日の責めでは無理でした」
柿崎一行は反省気味である。
「しかし何で死んだの」
真紀子は死因が疑問である。
「思ったより弱っていたのと温度が高かったのでしょう」
柿崎一行は真野枝里名元警部補の体調まで考えてなかった。秘宝館でかなり弱っていたと考えなくてはいけなかった。
「ところで日本から進出したマスク工場の人達の写真は撮ったの」
「撮らなくても入管にあるでしょう」
その時、葛城義和と真紀子は顔を見合わせる。
「上野愛菜三等空尉の写真は入手されていますね」
葛城義和が念を押す。
「そうですね。田村眞子元二等海尉に確認してどう反応しますか」
「やってみる価値はあるよ」
真紀子もそっちが優先という。
食事をそそくさと終えて葛城義和と柿崎一行はヘリでTS市に向かう。
TSに着くなり屋上に着陸して田村眞子元二等海尉を軟禁している部屋に向かう。
「ちょっと確認をしたいのだ。上野愛菜三等空尉はこの中に居るかな」
柿崎一行は写真を三枚置く。
二枚はマスク工場に居る酒井美紀子と上野愛菜三等空尉。そしてあと一枚は上野愛菜三等空尉の自衛隊のサイトから取得した写真である。
「この人です」
田村眞子元二等海尉は本物の上野愛菜三等空尉を指してしまう。
あとの二枚が誰か分からない。下手に嘘をつけば自分の危険を先に察知した。
「こっちじゃないのか」
柿崎一行は自衛隊のサイトの写真を指差す。
「違います」
田村眞子元二等海尉もいまさら言い訳は出来ない。きっぱり答えてしまう。
「自衛隊のサイトを偽造したのだ」
「簡単にそんな事は」
田村眞子元二等海尉は出来ないと言いたい。
「それを堂々とやったのだ」
「まだまだ自衛隊に協力者が居ると言う事だ」
葛城義和は怒りを込めている。だがそれは油断のならないことである。娼国は警察官僚ばかり懐柔して自衛隊に目を向けてない。
「直ぐに上野愛菜三等空尉を入管法違反で逮捕します」
柿崎一行は部下に手配する。他の三名も任意で同行させるよう指示した。
北側の警察員が逮捕に向かうと銃撃戦に成った。男性二人は射殺された。
酒井美紀子は地下室に逃げ込んだ。
警察員らが地下室に突っ込むと中で自爆した。警察員六名が道連れに成った。そして上野愛菜三等空尉は工場内で身柄確保された。
柿崎一行はお粗末な北側の守備にまた詫びる事と成った。
上野愛菜三等空尉は残った警察員の手で娼国に護送された。
「上野愛菜三等空尉一人逮捕して、あとは始末したのね」
真紀子は結果に納得している。
酒井美紀子が工場で自爆したお陰で後始末はやり易くなった。
上野愛菜三等空尉は予測に反してすらすらとしゃべりだした。
「大高は天川村の限界集落に隠れて指揮を執っていました。真野枝里名警部補らの逃走が失敗したと報告しましたので居場所を変えたと聞いています」
「君らに教えないで移動したのだな」
「そうです」
疑う余地はない。大高はそう言うやり方をすると理解している。
「君の写真を入れ替えたのは誰の指示だ」
「細野英二二等海将の特別任務訓練の指示と言うことで細野幸治自衛隊二等海佐が担当者に処理させました」
「そんな簡単に出来るのか。特別任務訓練か。成程」
葛城義和も感嘆した。
だがそれほど自衛隊全体に大高の手が浸透してないことに安心した。
上野愛菜三等空尉は田中道子の居る鉄格子に収監された。
田中道子は昼食も受け付けず唯々怯えていた。
「私は何もしゃべってないですよ」
「分かっています。私のパスポートの偽造がばれて」
「他の方は」
「全員亡くなりました」
上野愛菜三等空尉はその状況を説明した。
「あと一人捕らえられたと聞きましたが」
「真野枝里名警部補は拷問で亡くなりました」
「ああ」
警備員がバスロープと下着の交換を持ってきた。食事を摂るよう勧める。さらにアルコールも勧める。
真紀子は一晩二人に好きな様に話しをさせる目論見である。明日には田中道子を秘宝館に戻す。
真紀子が鉄格子の房が在る廊下に入って来る。
「今夜は二人でゆっくり話なさい。好きなだけ酒飲んでいいのよ。あの地下室は窮屈だったでしょう」
真紀子らしからぬ柔らかい態度である。
「私達をどうするのですか」
田中道子は震える声で尋ねる。
「貴女は前の通りよ。もう拷問の必要はないわ」
「ああ」
玩具にされるだけと半分諦めている。気持ち良くなってイッてしまうのも既に抵抗しなくなっていた。
痛みは受けない。弄られるだけである。此処では仕方ないと思うしかない。
休憩日はアルコールに浸って日本の放送を見て酔って寝てしまう。
「もう暫くよ。R国の奥地に在る民家に移してあげるわ。其処からは出られないけど」
真紀子は田中道子の体型が崩れるのはもう直ぐと見ている。スタイリストがサポートしても限界は近い。
「あの展示から開放されますか」
「ええ。もう少し貴女を奪還に来る新手の囮に成って貰うのよ。もう一人生駒莉奈元二等海尉が居るわ」
真紀子らは大高が次を送って来ると踏んでいる。
「上野さんはどうするのですか」
「どうなるでしょう。本人の出方次第ね。開放されたり日本に帰れる事はないけど。朝まで二人で語り明かして」
真紀子は哂っている。
酒井美紀子が自爆する寸前に大高に状況を送っていたので大高は作戦を中止した。
柿崎一行の部下で日本在住の工作員が天川村の大高のアジトを確認した。結果は人が居た形跡が確認されたのみである。
葛城義和は警察庁長官後藤謙二を通して日本の警察に捜査を依頼した。それでも大高に纏わる収穫は無かった。
翌朝、また娼国北側の島。ホテルの最上階に在る和食料理店の奥座敷天昇の間に主な面々が集った。議題は上野愛菜三等空尉の件である。
「あの女今までの奴らと違ってすらすら話しましたね」
柿崎一行は上野愛菜三等空尉がすらすら話すのが疑わしいと考えている。
「何か罠があるとは思えませんが」
葛城義和は否定的である。
「何故、酒井美紀子は一人地下室に逃げて自爆したの」
真紀子もそこが疑問である。
「此処に連れて来て尋問しましょう。何処まで話すかです」
「そうですね。天川村には確かに人が滞在した跡は有りました。上野愛菜三等空尉が証言した内容は間違ってはいません」
「大高が移動したと知っているから全部話したのね」
「そうでしょう」
本日は寿司カウンターが出ている。南の島が一望出来る正面の窓の左半分にL字にカウンターが置かれ右半分はスペースが開けられている。
隊員等が拷問椅子と十字架を搬入して来る。
板前はご贔屓の津梨清吉である。
津梨清吉は何も注文を聞かずそれぞれの好みに合わせて握ってゆく。
仲居も何も確認しないで酒を出してゆく。
鄭淑徳少将の部下が三名で上野愛菜三等空尉を連れて来る。上野愛菜三等空尉は捕らえられた時の服装のままである。
警備員がバスロープを搬入した。警備員はそれまで着ていた衣服の回収まではしなかったのである。
「確認したいことがあるの」
「はい」
上野愛菜三等空尉はやや怯えた表情である。
「酒井美紀子は何で一人だけ自爆したの」
「酒井さんだけが大高さんと連絡を取れる端末を持っていました。それとプライドの高い方でしたので捕まって屈辱より」
「死を選んだと」
「はい。多分若い私だけ残れば役割を果たせると思ったのでしょう」
「酒井美紀子以外大高と連絡は取れなかったの」
「そうです」
上野愛菜三等空尉は真紀子の質問にはきはき答えている。
「貴女達は酒井美紀子に何か有った場合どうする予定だったの」
「次に誰かが来るまで待つしかありません。でも男性は捨て駒です。私は」
上野愛菜三等空尉はそういい掛けた。
「ところで上野愛菜三等空尉は天川村の集落には行ったのかな」
葛城義和が言葉を遮って確認した。
「いいえ」
「何故場所を知っていました」
葛城義和は感じた疑問点を突く。
「大高さんが移動したとき酒井さんから聞きました」
「それは捕まったら居場所はしゃべっても良いと言う意味ですか」
「そうだと思いました」
上野愛菜三等空尉は元日本の総理葛城義和を見る目には強い蟠りがある。
「これからどうなるか分かる」
真紀子は女の怖さを滲ませている。
「拷問」
「そうよ。どうあっても免れないよ。でもね。貴女の態度次第で内容は変わるよ」
「貴女は大高の目的が何だと思います」
葛城義和は上野愛菜三等空尉に意識確認に入る。
「この国が日本の政治家、官僚を手先にして日本を傀儡化するのを防ごうとしています」
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