鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

その十五 生の女躰拷問秘宝館

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 田村眞子元二等海尉の表情は一気に軋み全身の筋肉が怒張する。
 葛城義和は道具の中から教鞭の様な竹の鞭を持ち出す。柿崎一行にも一本渡す。柿崎一行は何をするか直ぐ理解する。
 「ううおおーーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーーーー」
 ドリルバイブは回転とピストン運動をする。
 柿崎一行はアナルのスイッチをローで入れる。
 「ううーーぐうーーううーーううーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子元二等海尉は究極に躰を硬くする。美しく可愛い表情がこの上も無く醜く破裂する。
 葛城義和の合図で二人が両側から乳首をピンポイントに鞭の先端で叩く。
 「う、ううーー。おおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 相当な痛みである。
 柿崎一行はドリルバイブのスイッチをローに落としてタイミングを見計らってまたハイにする。
 「ううおおーーーーーー。うおおーーーーーーーーー」
 また二人呼吸を合わせて乳首を叩く。
 「うううーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうーーーーーー。ううーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子元二等海尉の躰は十字架を揺すって暴れる。
 失神するまで続けられた。失禁は無かった。
 田村眞子元二等海尉を十字架に固定したまま二本のドリルバイブを抜いて机から外す。
 脚首と太股の戒めを外して脚首を十字架の横柱の先端に引っ張る。脚首をその先端にぶら下げる。もう片方も同じ様に引っ張って固定する。
 田村眞子元二等海尉の躰は十字架に吊られて船の怒りのようにV字開脚の大股開きになった。女の部分もアナルも丸見えである。
 大型のクスコを横向きに挿入する。続いてアナルに挿入する。
 田村眞子元二等海尉の前にモニターを持って来る。
 スタンガンを一瞬使って起こす。
 田村眞子元二等海尉の目の前には二つのクスコに広げられた女の奥と腸の中が丸出しである。
 「えーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーー」
 「恥かし過ぎる方が感じるのだ。丸出しにされて弄くられている自分を噛み締めるのだ」
 「えーー。ここまでしなくても」
 田村眞子元二等海尉は恥かしさに目を叛けて堪らない表情である。
 「まだまだだよ」
 「・・・・」
 「これからお前の女の奥をとことん感ずるまでこの人口舌で舐め回すのだ」
 「ああ」
 「じっくりやるからな」
 「そんなもう失神したよ」
 「まだまだ。お前が気持ち良く成る事と、食べること、金を貰って贅沢することそれ以外考えなく成るまでだ。理想など唱えなくなるのだ」
 柿崎一行は追い被せるように言う。
 葛城義和は田村眞子元二等海尉の態度を観察する。
 田村眞子元二等海尉の表情に変化は無い。
 人口舌が三本長く伸びた特性バイブを取り出す。アナル用は細いピストンタイプのバイブである。
 アナル用はクスコに装着する。
 「それ抜けないのですか」
 葛城義和は構造を確認する。
 「これ逆にクスコを広げます。両方で押さえ合っている構造に成ります」
 アナルのクスコはローでゆっくりじっくり責める。
 舌のイメージのバイブは先端のシリコンの舌で爬虫類が舐める動作を擬似的に行う。田村眞子元二等海尉の膣内の敏感な部分を舐めるように動く。
 「ああーー。いやあーーーー。いやあーーーーーーー。ああーーーー」
 田村眞子元二等海尉の気持ちよさの混じった泣きべそ顔が責める柿崎一行をそそらせる。
 「ううああ。あはあーー。ううーー。ああーーー。ああはあーーー」
 田村眞子元二等海尉の表情は襲ってくる官能に緩みきっている。クスコの中は膣液でどろどろに成っている。
 「ああーー。もれちゃいますーーーーーーー。ああーーーーーーーー」
 クスコの割れた谷間に落ちた尿道口から潮が溢れ出す。柿崎一行は僅かに躰を躱す。
 「ああーーーーーーーーー。はあーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 絨毯はびしょ濡れである。
 柿崎一行はそれでも止めない。責め続ける。
 「ううーー。あうううーー。ううーー。あがあーーー。ああーーー。ううがあーー。ああーーー」
 田村眞子元二等海尉は膣内の敏感な部分を舐め回される責めに蹂躙されてしまっている。まったく抵抗できない。
 「どうです先生」
 「確かに官能に従順にしていますが、何とも言えません。いつかチャンスを待っている可能性も」
 田村眞子元二等海尉は逝き顔を晒し続けた。膣液と潮に塗れてぐったりしてようやく戒めを解かれてベッドに潜り込んだ。
 葛城義和らは隣の部屋に移った。
 「T市はどうでしょう」
 「何も起きていません。一つ日本から企業が進出しました。マスクを製造して日本に送る工場です」
 「中を調べたのですね」
 「はい。赤外線スコープを使って地下室に下りて検査までしました。輸出先や販売ルートも確認しました」
 「売り先は百円ショップチェーンとドラックチェーンです。百均は三十枚日本で百円。ドラックは個別包装して五十枚五百円です」
 「中国で生産していた物を切り替えたのですね」
 「その様に思えます。引き続き監視を続けますが」
 「上野愛菜三等空尉の所在は依然掴めないのですね」
 「そうです」
 「津島長官も同じ答えでした」
 「一つ気に成りますが。海中の見張りはどうなっているでしょう」
 「潜水艦は北側でしょう」
 「そうですが」
 「判りました。私から指宿さんを通してラドルフマレカル少将にお願いしましょう」
 同じ北でも柿崎一行からは指示出来ない。
 「お願いします」
 
 日本から来た酒井美紀子らの泊まるホテルである。
 男性隊員の部屋で会合が行われていた。
 T市秘宝館の図面はM国の弁護士の協力でほぼ完成した。
 「このゴミ保管室は外から入れます。此処から警備室に繋がります。鍵はこの部屋の壁に有ります」
 「軍の兵士が駐留していると聞きますが」
 「そっちは展示ブースの事務室です。常時四名ずつ三交代で勤務しています」
 「武器を持っている点では警備員も軍も変わらないのでは」
 「警備員は軍の様に勇敢には戦いません」
 「このゴミ保管室から空調管理室にも行けます。此処から催涙ガスを流します」
 「とにかく警備員が眠ったら鍵と武器を奪って警備員に手錠を掛けて鉄格子に突進と」
 「問題は軍の兵士が眠ってくれるかどうかですね」
 上野愛菜三等空尉は催涙ガスで何処まで押さえられるかを懸念している。
 「そんなに士気が高いとは思えません」
 「それにしても六名以外は娼国の南の島でしょうか」
 上野愛菜三等空尉はそっちも気に成る。
 「それが弁護士の報告では、いま生駒莉奈二等海尉以外は居ないそうです。一人ずつ何処かに移動されて行ったとのことです」
 「あそこに二度進入されているからですね」
 「そうかもしれません」
 「分散されると手が付けられませんね」
 「とにかく今回はこの六名を救出してマスクの箱に混ぜて船に乗せます。後は製造を続けるだけです」
 「残りの救出は行わないと」
 「行いません。国際社会に公表してこの国の闇を正す事が先です」
 酒井美紀子はあくまで大高の指示通りに動く意思である。
 
 翌日酒井美紀子は輸送トラックに便乗した。輸送路の検問などの状況視察の目的である。
 T市を出る検問とTS市に入る所で検問された。T市を出る検問では抜き打ちで箱を一つ開けられた。蓋を開けただけで中は確認しなかった。
 何故か港はすんなり入る事が出来た。
 酒井美紀子はそれ程危険ではないと確信した。
 ネックは警備員を眠らせ六人を運び出して地下室に退避させる僅かな距離だけである。
 酒井美紀子は決行出来ると確信した。
 
 一方細野英二元二等海将らの乗り込んだ潜水艦はD川の河口付近の警戒が慌しくなったので潜航艇を回収して公海まで退避した。
 「しかし空母と言い潜水艦と言いかなりの海軍力だな」
 「到底後進国とは思えません」
 樽崎元二等海佐である。
 「もしヘリで脱出なら公海まで飛んでもらうしかない」
 「山越えの時はどうします」
 「そうなったら決死の覚悟でD川を進むしかない」
 「敵の潜水艦に出くわせば終わりですね」
 「そうだ。だが、山越えそのものが無理だ」
 「しかし酒井さんらは山越えのルートを捨てていません」
 「出荷荷物に六人を紛れ込ませて貨物船で日本に入ってもらうのが最善だ」
 「そうですね」
 細野英二元二等海将は一つ間違えば全滅の危険を恐れている。
 葛城義和の進言で海上、海中とも警戒が強化されたのである。
 
 アメリカ海軍第六艦隊指令ベイソン中将が一日予約で部下を引き連れて秘宝館を訪れた。
 生贄は真野枝里名元警部補と加東彩子元巡査部長である。
 刺青まで施していまさら接待用ではないがベイソン中将の虐めたい要求が滾っていた。
 モントゴメリイ元少将も随伴している。
 真野枝里名元警部補と加東彩子元巡査部長は二人揃って一日休みを与えられた。その翌日二人揃って展示室に出されたのである。
 二人はベイソン中将らを見て驚愕した。
 あの忌まわしい女性司会者も随伴している。
 二人は従来の産婦人科診察台にそれぞれ固定された状態である。
 「御久しぶり。今日はたっぷり提督を満足させていただきます」
 女性司会者の言葉が二人に突き刺さる。
 ベイソン中将は真野枝里名元警部補の開帳台に近付く。肩から上はアクリル板の向こうである。上から手を入れて行き成りビンタする。
 「うう」
 真野枝里名元警部補は睨み返す。
 「まだまだ。闘う意思旺盛ですね。たっぷり拷問しましょう」
 ベイソン中将はこの女に怒りを感じているようである。
 「日本人です。日本的拷問を行いましょう」
 ベイソン中将の言葉に女性司会者は加東彩子元巡査部長を高手小手に縛って十露盤板に乗せる要求をする。
 早速開帳台を分離していた硝子盤が上昇して取り払われる。
 若い将校が加東彩子元巡査部長の周りを囲む。暴れた場合押さえる準備である。それに護られながら秘宝館の緊縛師二人が縄を掛ける。
 本来押さえるべきスタッフとR国の兵士は後ろで待機と成った。
 緊縛師は縛り終えて加東彩子元巡査部長を十露盤板に押しやる。
 十露盤板は四角い角材が角を上に六本並べて打ち付けられている。
 加東彩子元巡査部長は膝から乗って躰をぐらつかせる。そのまま斜め後ろに手を着く。
 緊縛師二人が後ろから肩を押して正座の姿勢に落ち着かせる。
 既に加東彩子元巡査部長の表情は座るだけで痛みに歪んでいる。
 スタッフは加東彩子元巡査部長が座った十露盤板の後ろに枠を取り付ける。
 十露盤板の後ろの先端に穴がある。そこにコの字を下に向けた鉄パイプの枠を指し組む。その枠の横棒に高手小手に縛った縄を別の縄で縛り付ける。
 加東彩子元巡査部長が倒れるのを防止している。
 スタッフが水を入れた平べったいポリタンクを持って来る。それを一気に二枚重ねて膝に載せる。
 「ううーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーー」
 加東彩子元巡査部長の躰は一気に藻掻き揺れる。
 スタッフはさらに二枚上に持って来る。
 加東彩子元巡査部長は怯えた表情を引き攣らせて身構える。
 スタッフはその表情を愉しみながらそろりと二枚積まれた上に降ろす。
 「うぐぐうううーーーーーーーーーー。ううぐううーーーーーーーーーーーー。ぐーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子元巡査部長は顔の表情を究極に絞って歪める。躰を捩って痛みに藻掻く。顔は汗を噴いている。
 女性司会者の指示でスタッフが電源トランスを運び込む。
 その端子に接続した単線コードの先端に付いた鰐口クリップを黒い書類を鋏むクリップに接続する。
 書類を鋏む黒いクリップで加東彩子元巡査部長の乳首を鋏む。左右の乳首とも同じ様に接続する。
 緊縛師が加東彩子元巡査部長に口を開ける要求をする。緊縛師は開口器を持っている。
 加東彩子元巡査部長の表情は瞬間固まる。だが直ぐに口を開く。抵抗しても拷問が増えるだけと観念した。
 緊縛師は加東彩子元巡査部長の口を開口器で適度に開いて固定する。
 さらにスタッフはカーテンボックスを運び込む。加東彩子元巡査部長の座らされて重い水のタンクが置かれた周りを囲む。
 ベイソン中将が一人その中に入る。電流のスイッチを持っている。
 十露盤板の直ぐ手前に脚を開いて立つ。ズボンのファスナーを下げてさおを取り出す。
 それを加東彩子元巡査部長の開口器で開かれた口に突っ込む。
 ベイソン中将は口に挿入してピストンしながら乳首に繋いだ電源クリップに電流を流す。
 「ぐごごごごーーぐごごおーー。ぐごおーー。ぐごごごごおおーー」
 加東彩子元巡査部長は苦しみに追い詰められても成されるが侭である。喉の奥に男根を半分飲み込まされている。乳房は電気の痛みに絶えられない。
 脚は下から角材の角が突き刺さるように痛い。上から重石が膝を潰している。
 「ぐごおお。ぐごおお。ぐうおおーー。ぐごごごごおーー」
 加東彩子元巡査部長は意識朦朧となりながらただ責められるのみである。
 ベイソン中将は一気に興奮度を上げて加東彩子元巡査部長の喉の奥に果てる。
 加東彩子元巡査部長は辛うじて気管に入らないように飲み込む。意識が遠のくのと痛みとの繰り返しである。
 ベイソン中将が口から離れると加東彩子元巡査部長は十露盤板の上で失神した。白目を剥いた躯状態である。
 ベイソン中将の指示で幕が取り払われ重石の水を入れたポリタンクが退かされる。
 背中の枠に固定した縄を解いて床に転がす。加東彩子元巡査部長は白目を剥いたまま横たわる。
 口の開口器を外すと口から泡を噴く。
 真野枝里名元警部補はそれを見て恐れ慄き怒りと不安に震える。
 女性司会者の指示で縦長のX字の磔柱が用意される。
 そこに真野枝里名元警部補が両手を上に伸ばし脚を開いて磔にされる。
 ベイソン中将は一本鞭で乳房を横に薙ぐ。
 「うおーーーーーーーーーー」
 真野枝里名元警部補の躰が柱に張り付いたまま震撼する。
 ベイソン中将は続けて乳房を叩く。
 「ぐうおおーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーー。ぐううおーーーーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーーーーー」
 ベイソン中将は十発叩いてモントゴメリイ元少将に鞭を渡す。
 数人が続けて叩いた。真野枝里名元警部補の乳房は鞭の蚯蚓腫れが何本も赤い筋になり斑状態で無残極まりない。
 「あはあ。はあ。ああ。はあ。ああ。はあ」
 真野枝里名元警部補は顔に汗を噴いて荒い息遣いで躰はわなわな震えている。
 ベイソン中将は逆さに磔を要求する。
 若い将校が手伝って緊縛師が脚首をX字の柱の上部に取り付けられたフックに固定する。女の部分が上を向いて丸出しになる。
 手は床に着いたままである。手首に装着したフックを磔柱の根元のフックに接続する。
 ベイソン中将は先端が四角いチップに成った一本鞭を持つ。
 その鞭で上を向いて丸出しに成った女の部分を上から強くひっぱたく。
 「あーーうぐうーーーーーーーーーーーーーー」
 強烈な痛みに真野枝里名元警部補の躰は震撼する。床に着いた髪を振り眉間に皺を刻んで緩く開いた口の奥から悲鳴が絞り出される。
 ベイソン中将は片手で太股を?む。剃毛されて丸出し姿の赤い皮膚の谷間に割れた女の部分。その内側に覗く突起を叩く。
 「あうーーーーーーーーー」
 甲高い悲鳴が痛みの深さを物語る。
 これも交代して艦長クラスまで数人が叩く。
 叩いた後から女性司会者が溶けた蝋涙を掛ける。
 「うおあああーーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名元警部補は強烈な悲鳴を轟かせ涙を振り飛ばす。
 そのあと真野枝里名元警部補にも十露盤板が用意された。
 高手小手に縛り正座させるが水の入ったポリタンクは置かない。十露盤板に膝を縛る付けるだけである。
 加東彩子元巡査部長の様にやり過ぎて先を続けられなく成らない配慮である。
 口に開口器をかます。
 真野枝里名元警部補は怒りと恐怖の目で周りを見回す。
 同じ様に乳首を黒いクリップで鋏む。トランスから繋いだ単線の先に付いた鰐口をクリップに接続する。
 一度電流を流す。
 「ううーー。おおーー。ううーー。ううーー」
 真野枝里名元警部補の表情は究極に軋み躰は固まって震撼する。
 四角いカーテンボックスで囲む。
 また順番にモントゴメリィ元少将から中に入りさおを口の奥に突っ込む。
 一人が終わると消毒製の高い嗽薬を口に注入する。口をやや下に向けてホースで中を洗う。
 流れた水はスタッフがかっぱきで離れたところに押し流す。それをバキュームで吸い取る。
 希望者全員の情液を真野枝里名元警部補の喉から胃に流して終了した。
 ベイソン中将はこれだけでは許さない。
 ベッドにプリンターを取り付けた刺青プリンターが二台運び込まれる。D市に保管されていた物をトラックで運んできた。
 「この上まだ何をするの」
 真野枝里名元警部補は怯えながら講義する。
 「君らの太腿はまだ綺麗だ。そこにコブラを描いて局部を狙う構図を完成させる」
 「・・・・・・・・・・」
 真野枝里名元警部補は虐めの極地に言葉も出ない。
 
 酒井美紀子らはT市秘宝館の前に米軍のジープや軍の車両がたくさん止まっていたのでその日の決行を見合わせて一日延ばした。
 二十二時に兵士と警備員の交代がある。深夜勤に代わって遅番が帰った十一時を狙う。
 ゴミ保管室から四人で進入する。
 上野愛菜三等空尉が空調室に向かう。こっちの鍵は警備員を買収した弁護士から貰っている。
 残る三名はガスマスクを着けてゴミ保管室に待機する。
 空調室の鍵は掛かっていなかった。上野愛菜三等空尉が催涙ガスをセットする。自衛隊から持ち出した物で僅かな時間で充満する。
 三名は警備室に進入する。全員麻酔銃は持っている。
 警備員は既に眠っていた。
 警備員の腰から鍵保管庫の鍵を取る。それで鍵保管庫を開ける。鍵保管庫から鉄格子の鍵を全部抜き取る。
 さすがに買収された警備員もこっちの鍵を持ち出してコピーは作れなかった。
 上野愛菜三等空尉はゴミ保管室に運び込んだ折畳み車椅子を二台抱えて鉄格子に向かう。施錠されているので入口で待つ。
 酒井美紀子は鍵を持って鉄格子に向かう。二つの扉を開けて中に入る。六名とも催涙ガスで眠っている。
 残る二名の男性はゴミ保管室に回って車椅子を二台ずつ抱えて鉄格子の中で合流する。
 六名を眠ったまま車椅子に乗せて四人を運び出す。
 市内利用専用の乗用車に二名ずつ乗せてトランクに車椅子を仕舞う。
 残る二名を車椅子で回収して工場に引き上げる。
 地下室の奥に造った隠し部屋に運び込む。この部屋は赤外線スコープに探知されないようマスクの在庫の奥にもう一つ下の階に掘られている。
 マスクの倉庫の奥に一段下への入り口がある。
 一列マスクを地下室の大部屋に出して奥の入り口から地下に降ろす。
 六名とも下着の上にバスロープ姿なので着替えを用意する。
 六名とも下着からはみ出た刺青が何とも目を覆いたくなる。
 真野枝里名元警部補が最初に意識を回復した。
 「酒井美紀子です。大高の指示で救出に参りました」
 他の三名を紹介する。
 着替えを済ませてこれまでの状況を話し出す。
 脱出方法を説明する。暫く此処に滞在してもらって輸送の安全を確保してから日本に向かう船に運び込む手筈が説明された。
 直ぐに動くと輸送トラックの検問が厳しくなる。何回もマスクだけの輸送を繰り返して警戒が緩むのを待つ。
 六人が着替えを済ませて酒井美紀子らは一度ホテルに戻った。R国の警備が今夜ホテルに戻らないと怪しむことも警戒したのである。
 
 事態がはっきりして娼国、R国とも騒然となった。
 早朝には軍が総ての道路で検問を開始した。
 T市のへリポートには軍が一個中隊で警備に入った。
 道路の検問は今まで通りしか行わない。赤外線検査器で通行中の車内の人を検地する作戦が取られた。
 予定通り朝ホテルから酒井美紀子らが工場に来たところをR国警察の捜査が入った。警察のあと柿崎一行の部下がもう一度捜査に入った。
 その日も酒井美紀子がトラックに便乗して軍が警戒する中を進んだ。これまでと同じレベルの検問しか受けなかった。
 軍が港を見張る中で船に積み込みを行った。
 山間部も軍と警察が分担して警備に就いた。
 柿崎一行は六人が国を脱出出来ない事を確信している。
 
 娼国。ホテル最上階の和食。特別座敷天昇の間である。本日もこの部屋だけ南の島の全貌が青い海の中に望める。
 「遂に大高の手先が動いたのだな」
 湯野中が口火を切る。
 「申し訳ございません。私の監視下で起きました」
 柿崎一行がまずは詫びる。
 「詫びる事は無いよ。作戦通りだろ」
 湯野中が直ぐに柿崎一行の正当性を主張する。
 「はい。秘宝館の外の見張りをなくして行動を起こさせる作戦でした」
 葛城義和も認める。
 「国境と港は完全に固めています」
 「奪還に来た奴ら共々捕らえて大高の居所を追及しなければなりません」
 葛城義和はこっちが重要と主張する。
 「奪還されても日本に帰った例はない」
 湯野中も強気である。
 「疑わしいのはマスク工場」
 真紀子は新しく進出した工場を疑っている。
 「しかし大高とやらに工場を買い取るとか事業を起こす様な資金があるのか」
 湯野中は疑問を呈する。
 「そこが。大阪府警を退職した年金生活の老人です」



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