鬼三のSM小説 続女躰崩壊
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

続女躰崩壊

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 河口晴奈都議会議員は飯星徳次郎の一つ前を進む。帰りも先頭は木村史乃警部補である。
 続いて栗山秀樹がハロゲンを照らしてキャリーカートを転がす。
 「まだまだ。明日が一番大変だ。一つ間違えば全員捕らえられる」
 飯星徳次郎は慎重である。
 「でもこんな抜け道があるなんて」
 「偶然に連続で事がうまく運びつつある。こう言う時は用心しないとどんでん返しが来る」
 「船に乗るまで油断は禁物ですね」
 「いや。明日見つからず二人を救い出せれば船に乗るまでは行けると思う。R国の沿岸を離れてからが問題だ」
 「警備艇に追跡されますか」
 「そんな程度では済むまい。娼国、R国の海軍。場合によっては米軍まで協力しかねない」
 「海に逃げたと気付かれなければ」
 「そうだ。まずは国内を捜査する。その間に親日国の港に入れば助かる」
 「直ぐにばれるかしら。巧く事が運び過ぎるのが気になるのですね」
 「まあ。こういう行動をしている時は胸騒ぎがするものだが」
 飯星徳次郎自身も大丈夫と自分に言い聞かせていた。
 
 内山莉緒警部補と滝澤沙緒里が見下ろしている窓の下を大沢ナタリアが全裸で太陽の下に引きずり出された。
 天幕の中に連れ込まれる。下士官が四人で網の上に大沢ナタリアをうつ伏せに寝かせた。
 下には薪が積まれている。火炙りにされる事は瞬時に解った。
 「いやあーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー」
 大沢ナタリアは泣き叫ぶ。
 下士官らはがっちりその躰を押さえる。
 手首、脚首四箇所とも少し余裕を持たせて手錠で網に固定した。
 下士官らが離れると網は二メートルの高さまでアームを伸ばして上昇する。
 薪の中にシントルが投げ込まれた。底に流されていたガソリンに点火して薪に着火する。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 最初は火の熱はなかなか到達しない。上からの太陽の方が暑い。
 大沢ナタリアの躰は冷房から出て来て数分で汗を噴いていた。
 薪の炎は徐々に高くなる。
 大沢ナタリアは余裕の限り腕と脚を伸ばして炎から躰を逃す。
 「ああーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー。あああーーーーーーーーーーー」
 活きた鮑を網に載せて焼く。貝殻の上で身がくねくね踊る。大沢ナタリアも網の上で四つん這いに躰をくねくね捩って炎から逃れんと踊った。
 悲鳴と涙と汗が飛散る。
 内山莉緒警部補は二階の窓から蒼白な表情で見ていた。滝澤沙緒里は手で顔を覆ってしまう。恐怖にぶるぶる震えていた。
 憲兵は部屋の入口で銃を構えている。この光景は目に入らない。
 網そのものは熱くならない材質で出来ていた。下からの炎だけが大沢ナタリアを責める。
 鮑の踊り焼きも焼きあがると徐々に踊りが止まる。大沢ナタリアも力尽き網の上に横たわり白目を剥く。
 そのままアームを下げて直火で火葬してしまった。
 刑務官らに交代して最期に骨を拾う。
 T市から内山莉緒警部補と滝澤沙緒里をヘリが迎えに来た。
 帰りは二人ともショーツ一枚で裸のまま高手小手に縛られる。脚首には長さ六十センチの鉄棒の左右に付いた脚錠を掛けられた。
 移送するのはT市の警察員である。
 だが彼らにはあまりにも刺激が強過ぎた。堪え切れず警察員らは二人の躰に触り始める。
 「やめっろー」
 内山莉緒警部補が怒鳴る。
 「うるせー」
 警察員は内山莉緒警部補をビンタする。
 「やめっろー」
 「やめてーー」
 滝澤沙緒里も叫ぶ。
 警察員らは操縦している一人を除いて内山莉緒警部補と滝澤沙緒里に一人に二人ずつ掛かる。
 一人が抑えて一人がバックで挿入する。
 「やめーーろーーーーーーーー」
 いくら叫んでも警察員等は興奮しきっていた。
 時間が足りない分ヘリは旋回を続ける。操縦を交代して五人全員が二人に一回ずつ入るまで続けられた。
 到着が遅れたので市警の署長が日本人居住区に出向いていた。
 「通信が途絶えて遅れたがどうしたのだ」
 「すみません。こいつらが暴れたもんで」
 「うそよ。あんたらが強姦した」
 「なんだとー。きさまら」
 「嘘だ!」
 「二人を調べろ」
 署長は婦警に命令する。
 「間違いありません」
 婦警は簡単にザーメンの残留を確認する。
 五人は逮捕された。
 署長は集まっている関係者の中で湯野中に近い人物を探す。盛高知里を見付けて近寄る。
 「どうしたものでしょう」
 「待ってください」
 盛高知里は湯野中に電話する。
 「知里です」
 「どうした」
 「護送してきた二人の日本女性ですが護送の警察員がヘリの中で」
 「やってしまったか」
 「ええ。今婦警が二人の躰を確認して署長が五人を逮捕しました」
 「表面的に不問にしろと言ってくれ。但し出世は無いとな」
 「やはりそうですね」
 「表面的に不問だそうです。但し出世は無いと」
 「判りました」
 盛高知里が二人を鉄格子に連れて行く。警備員が四名前後を固める。
 手錠と脚枷を外して鉄格子に一旦収めた。警備員が引き上げたところで二人を手招きする。
 盛高知里はカメラの死角を確認していた。自分の映らない四角に呼び寄せる。
 「静かに私の言う事を聞いて下さい」
 「明日。飯星徳次郎さん達が迎えに来ます。私が手引します。それまで静かにしていて下さい」
 「貴方は」
 「私は元湯野中の女です。今はこの国で流通商品の配送会社をやっています。もう船の手配も出来ています。明日一気に決行します。私も行きます」
 「はい」
 内山莉緒警部補と滝澤沙緒里には元湯野中の女と言う盛高知里の真意が飲み込めた。
 「何も言わずに静かに。今日と明日の朝は食事をしっかり摂って下さい」
 「はい。よろしくお願いします」
 滝澤沙緒里は小声だが涙が滲んでいた。
 
 盛高知里はそのまま日本人居住区に搬入する二トン車を運転して検問を通る。
 盛高知里は荷台の扉を開けた。防犯カメラに中まで映る角度に止めている。運転席のドアも開けて中を確認させた。
 警備の警察員は盛高知里の車なのでろくすっぽ見ない。
 「駄目よ毎日ちゃんと確認しないと」
 むしろ逆に注意する。明日やれば態とらしいので今日注意したのである。明日も同じ警備の警察員が居る事は判っていた。
 明日はこの中が空である証明が重要である。
 「はい」
 警察員らは盛高知里が湯野中の側近で自分らより立場が上なので指示に従う意識で返事する。
 そのまま飯星徳次郎らが待つトラックターミナルの倉庫に向かう。
 本来はトラックターミナルに二トン車を置いてトレーラーに乗り換える。
 明日はその予定である。
 若村真弓が夕食の準備を整えていた。
 「何とか抜け穴は確認できました。巧く行きそうですね」
 飯星徳次郎は楽観してはいない。盛高知里の好意に応えてそう言ったのである。
 「二人は間違いなく戻りました。明日は北側の幹部組織の面々は一人もいません。決行出来ます」
 「ありがとう御座います」
 河口晴奈国民党都議会議員が深々と礼を述べる。全員が感謝の意を示す。
 「明日はお二人にワンピースだけ着せて問題の扉から出します。履物はこちらから持ってきて下さい」
 「手引するときは大丈夫なのですか」
 「警備員は昼食の時に眠らせます。独房を見張っている防犯カメラは警備員が動かさない限り二人の房内に向いています」
 「何台あるのですか」
 「二台だけです。警備室も臨時でカメラも後から付けたものです。元々はホテルの倉庫の一角を特別区画にしただけです」
 「そこから逃げても街が塀に囲まれていて容易に出口はないからその程度の監視という訳ですね」
 「何処まで考えているか解りませんが彼女らを捕まえてとりあえず監禁場所を作ったと言う状況です」
 「抜け穴は警戒してないのですか」
 「その存在を殆どの人が知りません。私も以前に偶然ホテルのサーバーの中に見付けたのです」
 「以前からいろんなところを調べていたのですね」
 「ええ。湯野中はあの街を天然の要害と言っていました。でも包囲されたら逃げられないのでは思ったとき何処かに脱出口があるのではと調べました」
 盛高知里はその日も日本人居住区のホテルに戻った。戻るときは乗用車である。さすがにTSに戻って明日来る時間は無い。
 総て身の回りは整理した。この国に欠片も未練はない。明日はそのまま船に乗る。
 
 真紀子らはその夜。湯野中を交えて和風庭園の見下ろせる小部屋で宴席を組んだ。
 「米軍は悦んで貰えた様で。問題は日本から進入した五人ね」
 「まったくこっちで手掛かりは無い」
 「奴らは必ずT市に向かう筈よ」
 「街道は検問している。山道を徒歩で移動しない限り直ぐに目に付く」
 「S市から徒歩では無理よ」
 「まだSに隠れているのじゃないか」
 「日本人の協力者が居ないか虱潰しに当たっているよ。T市に着いて隠れている事は無いの」
 「隠れるところなど無い。山にテントでも張れば別だが」
 「ホテルは」
 「毎日確認している。ビジネスもラブホテルも該当する客は無い。みな素性の解った日系企業の社員ばかりだ」
 真紀子にもそれは解る。だが胸騒ぎは禁じ得ない。
 「海外で資産の凍結なんて事態には簡単には成らないと思うけど。ああいう分子が蔓延れば他国のマスコミが騒いで国内にも微力に世論が沸き始めるわ」
 「何処に潜伏しているのかな。カメラマンの女を撃ったのが祟っているのか」
 湯野中は煩わしい。
 「現地人の警察員だけの検問で大丈夫かしら」
 「うーむ。もっと軍の幹部を投入するか」
 「こっちでG市の検問を出させる」
 「うん。そうして貰えれば。D川の境界も見て貰えればいいな」
 湯野中もその辺は心配である。現地の警察員だけでは不安は無いとは言えない。北軍の精鋭を出せば事が大袈裟に成る。多くは動員できない。
 「いいわ。珍しく低姿勢ね」
 「ああ。街道とD川からT市に入る支流の一番浅いところと日本人居住区の入口は見張っているがその練度は低い」
 「判った。二日以内に手配するわ」
 湯野中があっさり従ったので真紀子もそれ以上追及は留まった。
 「誰か協力者が居て何処かに匿われているとしか考えられない。どちらにしてもT市を目指して来ると考えられる」
 「またはこの国に入り込んで行動が取れなくなって出国手段を探しているかだな。楽観は出来ないが」
 平佐和の意見である。確かに逃げ道を見出そうという考えも一理あった。彼らは既に出口を絶たれている。
 「確かに空港から堂々と出国はできないわ。でも協力者が居れば何らかの方法があるかも知れない」
 「問題は飯星徳次郎という人物だ。あいつが発言するとめんどうだ」
 平佐和は飯星徳次郎を良く知っていた。
 「どこかの日系企業が協力しているという事はないのですか」
 市江廣子がするりと口を挟む。
 「可能性は高いな」
 「そう」
 「そうなると北の警察は殆ど検問しないに等しい。昨日俺の女だった配送業の社長が自分の車の検査がスルーなので警察員を注意していた」
 「T市に繋がるところで湯野中さんの息の掛からない企業はどのくらい有りますか」
 「今は皆無だ」
 「韓国企業も」
 真紀子らしくない質問であった。
 「韓国内の大手企業でさえ生粋の韓国企業とは言えない。銀行に至るまで外資の餌食だ。北側には息の掛からない韓国企業は無い」
 「そうね」
 「それに韓国企業が飯星徳次郎に協力する事はあまり考えられないな」
 平佐和も否定する。
 「最初に彼らが立ち寄った店とマスターの行動は見張っているけど何も起きないわ」
 「まあ。明日津島氏とよく打ち合わせをしよう。奴らは生かして帰す訳には行かない」
 
 翌日。盛高知里はホテルを自家用車で出て昨日の様に飯星徳次郎らの居る倉庫に向かう。
 二トン車で飯星徳次郎らを昨日と同じ山の麓まで送り届けて日本人居住区に戻る。
 今度は搬入する荷物を積んでいた。TSからの荷物の一部である。飯星徳次郎らを乗せるため多少は調整していた。
 本日も若村真弓だけ残って荷物を纏めて待つ。万一飯星徳次郎らが戻らなければ若村真弓だけ日本に帰る。
 盛高知里は日本人居住区の入口で検問を受ける。ホテルと二軒のコンビニに荷物を降ろす。
 降ろす作業は現地滞在のスタッフ任せである。荷台の空もスタッフらが確認している。
 そのままホテルの駐車場に止めて連泊している自分の客室に一度引っ込む。
 内山莉緒警部補と滝澤沙緒里を管理する警備員二人が彼女らに昼食を搬入する。その二人が昼食を終える頃を見計らって通風孔から催涙ガスを流す。
 警備員二人が眠っているのを確認してカメラの向きを確認する。
 内山莉緒警部補と滝澤沙緒里の鉄格子は奥のバスタブと便器の辺りに照準が向けられている。扉付近は死角に成っていた。
 予定通り抜抗を通って来た飯星徳次郎らからワン切りコールが成る。
 彼女らを扉に引き寄せた。ワンピースを頭から被らせ鍵を開けて抜抗の入口に誘導する。
 抜抗の入口を開けて無言で二人を飯星徳次郎らに引き渡した。
 そのまま警備室を確認して二トン車に乗り込む。日本人居住区の入口で荷台の観音開きの扉を開放して内部を確認させる。
 態と防犯カメラに内部が映る位置に止めていた。運転席も開けて中を確認させる。
 警備員は昨日の忠告で一応きっちり確認した。
 そのままゆっくり山の麓まで行き飯星徳次郎らを乗せて倉庫に戻る。
 TSに向かうトレーラーには若村真弓が乗って待機していた。それに乗り換えて直ぐに出発する。
 運転しているのは金達寿という韓国系二世の専務である。T市のホテルで働いていたのを拾った。
 盛高知里が湯野中を離れてから関係が出来ていた男である。
 金達寿は盛高知里が日本に帰る事を承諾した。配送会社は彼が引き継ぐ。今回の計画に一人だけ協力して貰った。
 走行する車内で荷物にカモフラージュされた奥の一角。遅い昼食を取りながら内山莉緒警部補と滝澤沙緒里の受けた仕打ちが語られて行った。
 一番驚愕したのは米倉礼子と古館明の心中シーンを丁稚上げる為に内山莉緒警部補と滝澤沙緒里に情液を抜かせた事である。
 若村真弓は嘔吐した。河口晴奈国民党都議会議員は嗚咽した。飯星徳次郎は口をへの字に拳を握り締めて無言である。
 米軍の接待内容にも無言の怒りが車内の空気を緊迫させた。
 無言の時間が長く続く。
 「どっちの親日の国に逃れるかだな」
 道程の半分を過ぎて飯星徳次郎が口火を切った。
 「漁船の燃料に限界があります。南シナ海に入るのが限度です」
 「F国に行きたいが難しいかな」
 「航続距離が足りません。BL国までが限界です」
 「ぎりぎりまで航行して日本に救援を求めてどうかしら」
 「距離があり過ぎる。連絡を取れば先に追っ手に捕まる」
 「そうですね」
 トレーラーは無事にG市を通過した。もし一日遅れていれば娼国警察の配備が追い着いていた。
 G市警だけで毎日通る湯野中系企業のトラックなので検問は形だけである。後ろの扉を開けて助手席を見ただけで済ませた。
 運転している専務も警察員らは顔見知りである。
 
 その頃警備員が眠りから覚める。鉄格子が空なのに気付いて騒ぎ始めた。
 湯野中らは真紀子を伴ってジェットヘリでT市に引き帰す。
 日本人居住区を固めるT市の警察員らは二人を含めて他所者の出入りは無かったと証言する。
 「まさかと思うが知里さんの車」
 指宿が疑問を呈する。

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