【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第三十三幕


対抗してきたSM愛好会


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 二〇二十二年清明上元。太陰太陽暦三月三日。
 (この二十四節気は平気法によるものです)
 二〇二十二年四月三日。
 越後湯沢。如月鬼堂の居間である。
 愛好会の幹部五人の他に樽常マネージャー、如月鬼堂担当編集の小川綾香が来ていた。
 如月鬼堂らはやや早いが宇佐美から越後湯沢に戻っていた。
 「その会がいま直ぐに問題なさそうでも何か起こされるとこっちに多大な影響をします」
 館山弁護士は青木学と岡田弥一郎の会を強く警戒している。
 「身体の一部を傷つけるのは問題があります」
 杉下一行も危険性を強く感じている。
 「これ以上メールリストで会員を集めることはしないようだが」
 「それだけでは安全かどうか」
 「そう言って打つ手はないです」
 大河内税理士も困っている。
 「まだ問題があります。岡田弥一郎のホテルの隣駅で二軒残っている旅館が在ります」
 館山弁護士の調査は横山深雪らの生駒での秘密の稼ぎに辿り着いていた。
 「生駒の旅館の客に大庭信一郎が居るらしいのです。その関連で此処の復興に動いているグループがあります」
 「その再開発グループに問題が有るのか」
 如月鬼堂は館山弁護士の説明に警戒の表情を強くする。
 「問題はその一軒の女将にこの間のショーに使われた女が抜擢されました」
 「先生。大庭信一郎の関連がその会に居てその温泉街の復興に手を出しているのですか」
 如月鬼堂はその核心の危険性を悟る。
 「その可能性が濃厚です」
 「又聞きの内容を詳しく確認したら身体の一部を傷害したようだが」
 「それが問題です」
 「旅館で闇とは違うな」
 如月鬼堂らは悩むが対策は無い。
 
 四月五日。
 連続拉致強姦事件六人のアジトである。
 本日は川口の会長と葬儀会社の社長の二人だけであった。生駒に出かける準備をしていた。
 コロナ過で行き詰まった女将の一人から最後のお願いを生駒の女将が伝えてきたのである。
 二人は五千万ずつ闇ルートで生駒に近い受け取り場所で受け取る資金移動の準備をしていた。
 この二人は普通に銀行から五千万を降ろす事はできる。だが税金を払った金は使わない。
 川口の会長は武器を闇製造した金。それをこれまでの犯罪者ややくざに売った利益である。
 葬儀会社の社長は廃棄物処理業と組んで殺害遺体の乾式メタン醗酵処理を行った利益である。
 川口の会長は闇の犯罪相談サイトで新たな相談を受けた。
 特急列車の運転車掌を拉致してSMビデオにしたいと言う要望である。
 清楚に見えて奥に色香があって目を引いてしまった。地味な美人。その奥にエロさを秘める。それを剥いて社会に晒したい。
 そんな要望であった。
 その女に惚れたのではない。欲情しただけである。
 川口の会長は死ぬ覚悟は有るかと確認した。
 男は捕まらない方法を指導して欲しいと要求する。
 川口の会長は死ぬ覚悟が無ければ捕まると突っ撥ねた。
 男はまだ三十代である。津田泰蔵という。その男は協力して貰えなければ自分でやるしかないと考えた。
 これが異常な事件と成ってしまったのである。
 川口の会長らは生駒に向って出発した。
 東京で新幹線を乗り換え京都で近鉄に乗り換える。近鉄特急で大和八木に着く。此処で闇金から金を引き出してから生駒に向う。
 二人は闇金で受け取った金をランダムに選んでルーペで入念に検査する。紙質を一番に確認した。
 「銀行から出した物で問題は有りません」
 闇金と雖も資金洗浄組織の組織員である。
 「受取人は銀行に入金する。万一の事があれば組織も我々も崩壊だ。念の為に確認している」
 川口の会長も信頼している。それでも万一の紛れ込みを警戒する。
 若宮寿々は和服姿で待っていた。
 伸るか反るか高額に貰って銀行融資を合わせて旅館を改造したい。一億円を自己資金で用意できる条件で銀行融資が通る。
 客室の内装を直して露天風呂を作り変えたい。
 今日で女の悦びを終わらせる。それでも旅館の経営を建て直したい。
 川口の会長が女将に二十万を渡す。
 丁寧に案内されて若宮寿々の待つ客室に入る。
 「二人で一億円だ」
 アタッシュケースに百万の束を十束重ねて五列二段に詰めている。
 「ありがとうございます」
 料理もビールも運ばれているがそっちは後回しである。
 若宮寿々は直ぐに立って帯を解く。
 腰巻を解いて全裸に成って二人の前に座る。何をされても文句を言えないだけの金を要求したのである。
 川口の会長と葬儀会社の社長は若宮寿々の色白でスタイルの綺麗な躰を貪った挙句女の悦びを終わらせる。
 二人とも興奮度が高まっていた。
 まずは前回同様徹底的に女の感度を引き出すことである。
 布団を敷いて寝かせる。脚をV字開脚にして手首と縛り合わせた。
 クスコで女の部分を広げる。
 カテーテル型のカメラをクスコの口に接続してパソコンに繋ぐ。
 パソコンを若宮寿々の顔の横に移動する。
 「よく見ておきなさい」
 葬儀会社の社長が若宮寿々の顔をパソコンに向ける。
 女の内部がカメラの光に当たって鮮明に画面に拡大されていた。恥ずかしいが見ないわけには行かない。
 「あーーーーーーーあはあーーーーーーーーーー」
 若宮寿々は高ぶった息遣いを漏らす。
 葬儀会社の社長はリモコンから延びたアームの先端にL字に付いた小豆の粒サイズのローターを膣内部に差し込む。
 川口の会長は指でクリトリスを剥いてピンクの膨らみに小型のローターを当てる。
 葬儀会社の社長は若宮寿々の膣天井部にローターを当てて蚯蚓千条の奥をピンポイントに責める。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々は初手の責めに既に声を上げてしまう。
 三十でも未婚で普段からSEXに遠ざかっている。男日照りと言われても日常は旅館の建て直し以外何もできない。
 若宮寿々は旅館の風呂で入念に躰を洗って便も両方抜いて躰の状態を整えて待っていた。
 それでも僅かな責めに濡れてしまっている。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 ポイントを充分に突いた責めである。
 既に膣液が流れ出ていた。
 若宮寿々に抵抗する意志はない。責められるがまま女の性を晒して満足してもらう心算である。
 どんな事をしても一億は稼げない。この二人に頼るしかない。横山深雪から聞いた通り温泉街の復興にも協力して貰った。
 若宮寿々は二人の責めに簡単に潮を噴き上げてしまった。
 「あはあーー。はあーー。はあ。はあ。はあ」
 若宮寿々の躰は股間部分を中心に腰が強く震撼している。
 ここで一度湯に浸からせた。他に客は居ないので全裸のまま浴場に先に行かせる。
 川口の会長と葬儀会社の社長も服を脱いで浴場に向う。
 「一軒温泉宿が増えただろう」
 「はい。とても綺麗な女将さんで」
 「我々の知り合いが休館になったホテルを買い取った。女将は雇われ女将だ。箱守駒江は俺の知り合いが紹介した」
 葬儀会社の社長がそう説明する。
 「健康センターができる。その他はこぢんまりした旅館だ。女将は美人の方が良い」
 川口の会長も復興の見込みを持っている。
 「どの旅館も見晴らしが良い。露天風呂と内湯を豪華にしたら徐々に客は来るよ」
 葬儀会社の社長も希望は持てると励ます。
 湯から出て二人で若宮寿々の躰を拭く。
 そのまま座敷に戻って布団に寝かせる。前回やり忘れた剃毛だが今日は抜いてしまう目論見である。
 生涯パイパン美人女将に成ってもらう。
 湯上りで柔らかくなったドテに強い粘着テープを貼る。
 上から手で擦って入念に陰毛を貼り付けた。
 それを川口の会長が腰を押えて葬儀会社の社長が一気に引っぺがす。
 「うわあーーーーーーーーーーーーーーー」
 毛が一気に抜ける。若宮寿々は堪らず悲鳴を上げる。
 まだ陰毛はまばらに残っている。
 葬儀会社の社長がもう一度粘着テープを貼って入念に擦る。
 今度は葬儀会社の社長が若宮寿々の腰を押える。
 川口の会長が一気に引っぺがす。
 「うおーーーーーーーーーーーーーーーー」
 抜けるのは強烈に痛そうである。若宮寿々の目から涙が溢れている。
 僅かに残った分は毛抜きで一本ずつ若宮寿々の悲鳴を愉しみながら抜いた。
 川口の会長は若宮寿々を布団に寝かせたままでまたV字開脚にして脚首と手首を縛り合わせる。
 もう一度クスコで膣を拡げる。その奥にマスタードを塗りこむ。それでクスコは抜いてしまう。
 そのまま放置してビールを注いで二人で乾杯する。
 仕出し屋から運ばれた料理をつまみに飲みながら若宮寿々の膣が痒くなるのを待つ。
 「岬ビューホテルで過激な宴会が始まったらしい」
 「ホテルのオーナーが主催者か」
 「いいや。ホテルのオーナーは岡田弥一郎、主催者は青木学ぶという」
 「スーパーコンパニオンで派手にやっていたホテルだろ」
 「そうだよ。休館していたのが月一営業するらしい」
 「如月鬼堂の真似をしてか」
 「そうらしい」
 「危ないな」
 「俺の知り合いも入っている」
 葬儀会社の社長はやや心配している。
 「如月鬼堂のように弁護士が付いて法律に触れない範囲でやっていれば良いがそいつらは危険だな」
 川口の会長は所詮他人事である。
 「ホテルの宴会場の範囲だからあまり警察は動かないと思うが」
 「メール投げたじゃないか」
 「止めさせた。今後は口コミで紹介者だけにするとの事だ」
 「ふーん」
 川口の会長は半分疑問視である。
 「ああ。・・ああ。・・ああ。・・ああ。・・ああ」
 若宮寿々は痒みに藻掻き始めた。
 「女将さん痒くなってきたね。痒いのは痛いより辛いよ」
 「ああーーーーーーーー。痒いです。ああーーー。ああ」
 「それではこれで掻き回しましょう」
 川口の会長がドリルバイブを翳す。
 「ああーーーー」
 若宮寿々はこれで前の時失神した。でも痒みにはこれを受け入れるしかない。一瞬怯むがもとより失神は覚悟して来ている。
 「こいつは回転と振動するやつです」
 既にローションは必要ない。痒みに膣液が流れ出ている。
 川口の会長はそれを若宮寿々の膣に押し込む。簡単に入ってしまう。
 スイッチを入れる。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々の表情は一気に軋む。痒みに若宮寿々の膣はドリルバイブの回る擬似男根を膣圧で咥えてしまう。
 一気に官能は襲ってくる。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々は甲高い逝き声を上げ続ける。
 「あはあーーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーー」
 短い時間に若宮寿々の逝き声は架橋に成る。膣口からは液が飛び散る。股間は強く震撼する。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々から一条強烈な逝き声が轟く。
 次の瞬間迫上がっていた躰が沈んで首が布団に倒れた。白目を剥いている。
 あとはドリルバイブが音を立てて回っているだけである。
 「簡単に逝ったな。かなり深かったな」
 「うん」
 葬儀会社の社長も納得する。
 川口の会長はもう一度クスコを挿入する。ボウルで受けて水を流して中を洗う。今度は山芋の擂り汁を流し込む。
 葬儀会社の社長はクリトリスを剥いてマスタードを塗りつける。スポイトで尿道の亀裂にもマスタードを流し込む。
 またビールを飲みながら痒くなるのを待つ。
 「ロシアとウクライナは解決なしだな」
 「ないな。あいつ等が命を賭けて国を護るのが理解できない。国体如きに命を賭ける価値は無い」
 「そうだな。ロシアは逆らえない国だから仕方ないがウクライナの国民は自由を主張するなら国を捨てて他に行くべきだ」
 「そうだな。国体を捨てたら死者は出ない」
 「如月鬼堂もそんな事を深夜のインターネットテレビで言っていたな」
 「まあ。あれは御意だ」
 「はっはっはっはっは」
 これが戦後日本人の本音かもしれない。
 「あはあーーー。ああーーーーー。ああーーーーーー。ああーーー」
 若宮寿々は意識を戻して更なる痒みに藻掻き続ける。
 「さあ。女将さん。もう一度気持ち良く成りましょう」
 今度は葬儀会社の社長がドリルバイブを翳す。先程のより一.五倍くらい太く長い。
 若宮寿々は慄くが痒みの方が辛い。
 「あのーーーーー。尿道も痒いのです」
 若宮寿々は痒みの断末魔で言えない言葉を吐いてしまう。
 「ご心配なく。尿道もクリトリスもマッサージしてあげますよ」
 川口の会長は尿道用の極細のバイブレーターを見せる。クリトリスには小型の電マを使う。
 まず葬儀会社の社長が極太のドリルバイブに酢を散布して挿入する。強烈な痒みを中和する為である。
 続いて川口の会長がクリトリスをローターで直に刺激する。さらに尿道にカテーテルサイズのバイブを突っ込む。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々の表情は一気に逝き顔に崩れる。
 「あーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々は僅かな時間で失神してしまう。
 葬儀会社の社長は若宮寿々の膣に大型開口器を入れて内部を酢で洗う。
 川口の会長はクリトリスを水で洗って拭き取る。
 若宮寿々は直ぐに意識を回復する。
 「ああーーー。痒い」
 「尿道が痒いですね。もう少しマッサージしてあげましょう。でもその前に女将さんの尿で少し洗いましょう」
 川口の会長は尿瓶を若宮寿々の股間に当てる。
 「ああ」
 若宮寿々は堪らない屈辱だが仕方がない。金を貰っていると言い聞かせる。それも一億である。
 この先いま感じていた機能を全部潰される。総て覚悟で一億円をお願いしたのである。
 若宮寿々は全神経を尿道に集中させて排泄を流す。
 恥ずかしさに顔は紅潮している。
 川口の会長は放尿が終わったあとガーゼで尿道付近を拭く。
 「ああーーーはあーーーーあーーーーー」
 若宮寿々は恥ずかしさに高ぶった息遣いを漏らす。
 葬儀会社の社長が若宮寿々の膣に通常サイズのローターを三個挿入する。
 「あ、ああ、ああはあーーーーーーーーーーーーーー」
 ドリルバイブとは違った刺激である。
 川口の会長は尿道にカテーテルサイズのバイブを挿入する。
 「あはあーーーーーーーはあーーーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーあはあーーーーーーーー」
 若宮寿々の顔はまた強く紅潮している。
 「あーーーーーーーーーーーーーはあーーーーーーああーーはーーあはあーーーーはあーーーはあーーーあはあーーーーーはあーーーーーー」
 若宮寿々の躰は強烈に藻掻き痙攣を続ける。
 川口の会長が尿道バイブを抜くと本物の潮を噴き上げる。三メートル近く飛んだ。
 「あーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々は官能に包まれている。
 葬儀会社の社長はローターを膣から抜いて放置した。
 若宮寿々の股間は強い痙攣を続けている。
 既に医者が到着していた。
 まずはクリトリスを焼く。
 若宮寿々は覚悟を決めて静かに身構えている。
 川口の会長がクリトリスを包んでいる包皮を剥く。
 葬儀会社の社長が小さな半田鏝でピンクの膨らみを焼く。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 若宮寿々の断末魔の悲鳴が轟く。
 直ぐに医者が局部麻酔を打つ。膣の中を焼く前にこっちも何本か局部麻酔を注射する。
 完全に焼くために痛みを感じさせない配慮をしている。苦しむのは今ではなく若宮寿々の生涯である。
 クスコの角度を変えながら二人でじっくり膣内部を焼く。
 若宮寿々はぽろぽろ涙を溢す。
 「これで全部ですか」
 それでも若宮寿々は気丈に確認する。
 「そうだ。まだお尻と尿道は残る」
 「それも」
 「それは焼きようが無いよ。子宮も無事だ」
 川口の会長はここまでと言う対応である。
 総て終わって若宮寿々は衣服を着けて座り直す。
 「ありがとうございました」
 畳に頭を着いて挨拶する。
 既に金は医者の車に積まれていた。これまでに医者の病院で無くなった事は無い。
 「高額に頂いた上ですが一言だけ許してください。とても残酷です」
 若宮寿々は顔を覆って泣いてしまう。そのまま医者に連れられて立ち去る。
 この言葉と涙は川口の会長と葬儀会社の社長を心の底から満足させた。
 
 四月八日。
 津田泰蔵が狙っていたのは外房線に乗っていた車掌である。
 調べて中村真知子と判った。
 中村真知子が最終の安房鴨川行きに乗務する日を狙う。
 津田泰蔵は最後部の指定席車両に乗る。車掌の中村真知子は直ぐ後ろの乗務員室に居る。
 わかしおは勝浦まで特急運転して勝浦から本数の都合で普通電車となる。
 専務車掌は途中で降りてしまうが運転車掌は終点まで乗務する。
 その日は安房鴨川で泊まりである。そして翌朝の始発に乗務する。
 津田泰蔵はそこまで一回乗って確認していた。
 一人で弁当を買って宿舎に入るところを狙う。
 盗難車のナンバーを変えて用意していた。ナンバーは路上に乗り捨てられていた車から取り外して何年か持っていた物である。
 クロロフォルムを嗅がせて車に乗せて用意していた空き家まで運ぶ。
 町並みを抜けて山間部の農家に運び込む。
 無人になっていることは確認済みである。

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