【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第五十四幕


長い残暑の惨劇


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 忍者姿黒装束は相変わらず四人。見下ろすように立っている。
 運送会社の社長が刺青マシーンを手にしていた。
 高野悠乃巡査長の太腿を狙う。
 文字を入力すれば自動で彫る。
 『冤罪でも検挙率』
 右の太腿の一番艶めかしい部分に勘亭文字でくっきり掘られてしまった。
 さらに左の太腿に彫る。
 『警察は規制強化で安泰』
 やや長くで左の太腿に目一杯になってしまった。
 この面々の警察に対する明らかな挑戦である。
 ここで印刷会社の社長が交代する。
 今度は図柄である。
 高野悠乃巡査長の頭の向こうにスクリーンが下がって来る。
 何と高野悠乃巡査長の大股開きの全裸である。
 手持ちの彫り機ではない。
 床に固定された高野悠乃巡査長の躰の下に鉄板が通された。その鉄板に躰を鋏んでプリンターらしきがセットされる。
 スクリーンの図柄を躰のフロント面に出力するのである。
 目は閉じていて眠らせたまま撮影されたものと思われるが何とも生々しい。
 プリンターらしきは僅かな時間で彫ってしまった。
 床に固定したのはこの為らしい。
 プリンターらしきが外されて上からのカメラがアップで映す。
 ここで画面が切り替わった。
 高野悠乃巡査長の躰は拷問椅子の上である。
 大股開きで磔にされている。
 ドテに陰毛はない。やや赤みの掛かった皮膚の真ん中に閉じ合わせた大陰唇がくっきり存在感を示す。
 ここで医者の男がスタンガンを乳房に当てて起こした。
 「ふぃあ、あは、あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は一気に意識を戻す。
 「高野巡査長。モニターを見て下さい」
 印刷会社の社長が声を掛ける。
 「え、ええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 「太腿も見て下さい」
 「い、いれずみ」
 高野悠乃巡査長は慄きながら半信半疑に呟いた。
 「左様でございます」
 印刷会社の社長はきっぱち答える。
 「あふぁあーーーーーーーーーーーーー。なんてこと。あーーーーーーーーーーーーーー。あふぁああーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は恐ろしい事態に呆然と叫ぶ。
 「どうです。素晴らしいお姿です」
 印刷会社の社長は愉快そうに詰る。
 「おのれーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぜったいゆるさないぞーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長はブチ切れた。そう叫ぶしかない。
 「我々が捕まることはないと申し上げたでしょう。これを見たら和歌山県警の皆さん怒りのやり場がございませんね」
 印刷会社の社長はさらに愉快そうに言う。
 「うぬーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は怒りが沸騰するが言葉が返せない。
 「怒った和歌山県警も埼玉県警同様に無駄な検問ですか。まあ。模倣犯には行き着くでしょう。此処には来られません」
 印刷会社の社長は自信満々に言う。
 「警察を甘く見るなーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長はそれでも正論で言い返す。
 葬儀会社の社長と産業廃棄物収集運搬処分業の社長がマジックハンド型のロボットを運び込む。
 医者の男はイルリガートルスタンドを立てて栄養ボトルに冷やしたグリセリンを投入した。
 栄養ボトルに繋がった腸カテーテルを高野悠乃巡査長のアナルに突っ込む。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は躰を揺すって叫ぶ。
 医者の男は難なく入れてしまう。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は藻掻くが殆ど躰は動かない。
 医者の男はコックを捻って冷やしたグリセリン液を流す。
 「うーーーーーーーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーーーーーーぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は強烈に冷たい液が直腸に進入して悲鳴を絞り出す。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーぐうーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 腹の痛みに強烈に藻掻く。躰を捩るが殆ど動かない。
 「うぐう、ううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーいたいーーーーーーーーーーーー」
 藻掻き続ける。
 この間に葬儀会社の社長がマジックハンドの先端に付けられた疑似男根にローションの代わりにワセリンを塗っていた。
 医者の男は注入が終わると腸カテーテルを抜いてしまう。
 ブバアーーーーーーーーーーーーーーーー。
 破裂したように茶色い水が飛び出す。続いて固まった便が流れ出る。
 受けた水槽の中に先端部分が黒光りしていた。
 強烈な匂いに天井の換気扇が作動する。
 産業廃棄物収集運搬処分業の社長が水槽に蓋をして運び出す。
 「あ、ああ」
 高野悠乃巡査長はマジックハンドの先端に付いたドリルバイブを見て驚愕してしまう。
 マジックハンドはアナルから先に細い疑似男根を挿入する。
 「あ、あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長はドリルバイブの侵入に強烈に叫ぶ。
 アナルは挿入したまま動かさない。
 マジックハンドは続いて太い方を膣に突っ込む。
 「ぐふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。がふぁああーーーーーーーーーーやめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 疑似男根は構わず進入する。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 直ぐに回転運動を開始した。
 「うがああーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うがあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は一気に大口を破裂させてしまう。
 医者の男はパソコンから捜査して膣の疑似男根を回転運動に加えてピストン運動をさせる。
 「あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あがふぁああーーーーーーーーーーーーーーーー。がふぁああーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は躰を突っ張って堪えようと藻掻く。
 乳首はビンビンに勃起していた。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。いやあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あふぁあああーーーーーーーーーーーーー」
 動く限り躰を迫り上げて藻掻く。
 ピストンするドリルバイブの疑似男根から膣液が溢れる。
 「あふぁああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。あふぁ、ああ、あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 高野悠乃巡査長はさらに藻掻く。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーーー。あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 強烈に躰は震撼した。
 そして静かに拷問椅子に沈む。
 目を瞑ったまま首が垂れてしまった。
 白眼は見られない。
 それでもドリルバイブが虚しく動くだけである。
 ここでまた画面が切り替わった。
 高野悠乃巡査長は産婦人科診察台に寝かされている。
 麻酔が効いていた。
 忍者姿黒装束は医者の男と二人の助手である。
 電子メスで左の乳首を斬って縫ってしまう。そして子宮摘出が行われた。
 医者の男の愉しみである。
 ここでさらに画面が切り替わった。
 高野悠乃巡査長は同じように産婦人科診察台に寝かされている。
 縫った乳房は綺麗に整形され乳首のないのっぺりした球形にされていた。
 摘出された子宮はホルマリンに浸けて瓶の中である。
 医者の男がビンタで起こす。
 「うぐ。うう」
 高野悠乃巡査長は直ぐに意識を戻した。
 「高野悠乃巡査長どの。前のモニターをご覧ください」
 印刷会社の社長は幕の内側から声を掛ける。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。なにーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は亡くなった乳首を見て驚愕の悲鳴を上げた。
 「前のテーブルに置いた瓶の中は貴女の子宮です」
 印刷会社の社長は静かな口調で宣告する。
 「あーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーー」
 高野悠乃巡査長は号泣してしまう。
 ここで動画は終了していた。
 
 「この女性警察官に刺青までして行方不明ですか」
 本多椿はもしかして開放されるかと思う。
 「遺体で流すか。態と見せしめに開放するかな」
 如月鬼堂も同じように思った。
 「これまで警察官は解放してないですよ」
 館山弁護士は否定する。
 
 和歌山県。
 新宮市から五十キロ以上山間部に入った一軒宿南紀望楼荘。
 警察車両数台が着いた。
 ドローンの編隊が攻撃態勢に入る。
 和歌山県警はジュラルミンの盾を持って宿に向かう。
 正面は閉められていた。
 一気にドローンが飛来して射撃を開始する。
 警察部隊は直ぐに引く。
 
 旅館の中。
 一基のドローンが侵入する。
 『警察が到着した。女を解放しろ』
 山本栞菜と袖崎志津香は全裸のまま縛られていた。
 「良いかお前ら。縄を切る。このまま裏口から逃げろ!正面に警察が居る。だがドローンが攻撃する。横の道から駐車場の後ろを回って逃げろ」
 藪坂浩司が強い口調で説明する。
 縄を切ると二人は服を探す。
 小川純太が頭から被れるワンピースを投げる。
 「それを被って逃げろ!時間がない!此処も爆発する」
 二人は慌ててワンピースを被った。
 ワンピースの裾が下まで下りないうちに走り出す。
 裏口の扉は空いていた。
 一目散に駐車場に駆け出す。
 警察も気付いたがドローンが射撃して来て動けない。
 そこに大型ドローンが二機出現する。
 一基はジュラルミンの縦を構えた警察部隊の真上から突っ込む。
 もう一機は南紀望楼荘に突っ込んだ。
 大爆発で同時に火災を起こす。
 ジュラルミンの盾を構えていた警察部隊は爆発とともに火に包まれる。
 ドローンの編隊は燃える南紀望楼荘に射撃を加えてから引き揚げた。
 警察車両に残っていた刑事らが応援を呼ぶ。
 山本栞菜と袖崎志津香は警察車両に収容された。
 ジュラルミンの盾を持って構えていた部隊は全滅である。
 地面は大きく抉れて強大な破壊力であった。
 南紀望楼荘は消防が着いて消火に当たったが全焼で完全に破壊されてしまっている。
 黒焦げで判別のつかない三遺体が発見された。
 和歌山県警の被害は殉職四十八名である。
 
 越後湯沢。
 如月鬼堂の居間。
 和歌山の状況が字幕で流れて臨時ニュースになっていた。
 如月鬼堂は状況を一応確認してこの先の確認を館山弁護士はにお願いして本多椿を伴ってスタジオに向かう。
 
 連続拉致強姦事件の犯人六人のアジト。
 そんなに暑くはない。埼玉も地域によって雨が降っている。
 魚介類を焼いて日本酒を飲んでいた。
 「あの婦警を流すの明日に延ばしたか」
 今回は遺体で帰すと決めたようである。
 「南紀望楼荘銃撃戦と一緒じゃ効果が薄い。生かして帰して悲惨な告白を流して欲しかったが用心深くやった」
 医者の男が産業廃棄物収集運搬処分業の社長の問いに答えた。
 「まだ惨劇と言うには足りなくないか」
 葬儀会社の社長である。
 「足りない。あの連中に和歌山県警が辿り着くのが早かった」
 医者の男も同調する。
 「あの犬のせいだ」
 川口の会長はあの犬が登場しなければ南紀望楼荘でもっと餌食を増やせたと言う。
 もっと模倣犯の成果に期待していたのである。
 「何か代わりにやってやるか」
 「そうだな」
 「ところでトランプは何かもっと騒がしてくれないのか。世界恐慌にでもなってくれたら嬉しいな」
 医者の男である。
 「保守層に感化される者が増えて何処も自分の国しか考えない。そうなると売春が常習化するな」
 印刷会社の社長もそっちに期待してした。
 「だがその前にトランプ関税を合衆国最高裁判所が否決するかもしれんぞ」
 「議会が承認すれば良いだろ。そうだがその間は返金だな」
 「合衆国最高裁判所は共和党寄りが多のじゃないか」
 「それでも否決するしかないのじゃないか」
 「トランプがもっと暴れてくれたら良いのだが」
 葬儀会社の社長はまだ物足りない。
 「如月鬼堂に世界がパレスチナ承認でパレスチナとイスラエルはどうなるかと大量に水増し質問しておいたよ」
 この連中には簡単にできる。本多椿は偉い迷惑である。会員の人数より質問が多い。
 愛好会の会員ではなくインターネットアダルト放送の会員の人数である。
 
 深夜。
 インターネットアダルト放送のスタジオ。
 和歌山の模倣犯の事件に関してはこれまでの犬の臭覚による追跡など如月鬼堂の見解をそのまま言ってしまう。
 「まだ疑問点が幾つかあります。黒焦げの遺体は模倣犯なのでしたらロボットの残骸が三体。さらにドローンの射撃がありました」
 本多椿は既に下着まで脱いで全裸である。高島波瑠も岡田有美も全裸に前掛け姿になっていた。
 「大森巡査部長を射殺したのも葵紗椰の交際相手の男性を射殺したのも連続拉致強姦事件の犯人に関連した組織のドローンでしょう」
 「警察部隊と銃撃戦したのもですね。黒焦げの三遺体はどうでしょう」
 「黒焦げの三遺体はその旅館の男性です。これが山荘で射殺された一人と一緒に模倣犯です。ロボットは最初にダッチワイフを進化させた会社の関連からの購入が解っています。このロボットは旅館の女性従業員役だったのです」
 既に前述のように福富麻次郎の関連会社から三体の購入が確認されている。
 「そうなると金城ふ頭まで運転して行ったのもロボットですね」
 「そうでしょう。三人分の衣類だけ積んで」
 「それでは相対的に模倣犯の行動を連続拉致強姦事件の犯人らが監視していて状況に応じて手を加えたのですね」
 「そうです。これまでも同じことを行っています」
 如月鬼堂はこれが真相で間違いないとの表情である。
 「ネタニヤフ首相は国連総会でパレスチナ国家承認を非難し戦闘継続を強く主張しました。国連では約160の国がパレスチナを国家承認しました」
 高島波瑠が小さな前掛け一枚の姿で読む。
 「日本は国家承認を見送りましたが総理はこの問題以外に思いっきりリベラル寄りの演説をしました。アメリカは承認に反対しています」
 岡田有美も全裸に小さな前掛け一枚の姿で読んだ。
 「視聴者からかなり多い質問なのですが。この戦争は終わりますか」
 印刷会社の社長がメールを水増したがもとよりこの質問は多かったのである。
 「思わしくないですね。トランプ大統領が一度止めても再開するのですから」
 如月鬼堂はそう前置きして以下の通りに語った。
 この戦争は当分泥沼のままだと思う。
 どう停戦交渉してもハマスは人質を返さない。
 ハマスは不可能なまでもイスラエルを排除したいのでしょう。また人質拉致を繰り返す可能性もあります。
 イスラエルのヨルダン川西岸の入植は進んでいて国家承認しても国家の体をなさなくなりそうな状況と思える。
 イスラエルは人質が全員返ってハマスを投降させるまで戦闘を続けるでしょう。トランプ大統領と雖も方策なしです。
 
 九月二十一日。
 越後湯沢。
 如月鬼堂は本多椿を伴って9時39分着の上越新幹線で帰り着く。
 駅には珠洲が迎えに来ていた。
 「速報で今朝高野悠乃巡査長が王子ヶ浜に流れ着いたって。速報の画面コピー撮ったから帰ったら見て」
 珠洲はなかなかサポートをしてくれている。
 帰り着くと館山弁護士とインターネットテレビ会議が繋がっていた。
 「先生。着いたのは遺体でした」
 「やはりな」
 如月鬼堂も用心深くすそうすると思っていた。
 「何故これまで通り遺体処分しないで帰したのでしょう」
 「和歌山県警に当てつけたかったのだろ」
 如月鬼堂は元からその憶測である。
 「それでは遺体を処分しなくても帰してくれたって良いと言うことですね」
 館山弁護士はやや怒りを込めていた。
 「何を言ってもあの連中のやり方だ」
 如月鬼堂は言うだけ無駄と思う。
 
 九月二十九日。
 越後湯沢。
 如月鬼堂の居間。
 如月鬼堂はゆっくり起きて昼食に出前の鰻を食べていた。
 食べながらパソコンに向かって小説の執筆中でもある。
 「パパテレビ」
 瀬里菜が知らせた。
 『和歌山県警職員藤原桂里奈さんが日曜日から行方不明』
 速報が流れる。
 「まだ続けているのか」
 如月鬼堂は嫌そうである。あれで終了と思っていた。
 
 和歌山県警。
 捜査会議。
 「いったいこの犯人は」
 和歌山県警捜査一課長は何とも言えない。
 「これは全部連続拉致強姦事件の犯人ではないのですか」
 捜査主任早瀬川警部の見解である。
 「それじゃ遺体は何だ」
 和歌山県警管理官岩谷警視正は矛盾を指摘する。
 「動画の中で旅館の従業員の遺体を始末したと言っていましたね。それがあの三遺体ではないでしょうか」
 早瀬川警部は恐る恐る見解を言う。
 「それじゃ山荘で殺害された男は」
 岩谷警視正はさらに追い詰める。
 「そっちは犯人グループの一人では」
 「それなら山本栞菜と袖崎志津香の証言では犯人は中に居たと言っていただろう」
 「それじゃ連続拉致強姦事件の犯人らが自爆したとでも仰いますか」
 早瀬川警部は控えめに反論した。
 「死んだのは四人とも模倣犯ではないでしょうか。連続拉致強姦事件の犯人らが外からドローンで拡散したと思います」
 吉崎江美巡査部長である。
 「それだとある程度の状況は理解できる。高野巡査長が流れ着いたのも説明は付く」
 岩谷警視正はやや評価した。
 「そうしますと真っ黒焦げの三遺体は旅館の男三人ですか。山荘に居たのはその仲間であると言うことですね」
 早瀬川警部は見解に従う姿勢である。
 「そうなると職員の藤原桂里奈も連続拉致強姦事件の犯人らが拉致したと言うことだな」
 和歌山県警捜査一課長が管理官の見解を確認した。
 「この事件の捜査を和歌山県警で続けるのですか」
 石川警部補は泥沼の事件なので専従班に移した方が良いと思う。
 「専従班の事件だが上からの指示が出るまでは捜査を続ける」
 和歌山県警捜査一課長が言及した。
 「行方不明の職員藤原桂里奈。そして山荘の一人と旅館で黒焦げの三遺体。こっちは旅館に居た三人と見做して捜査を続ける」
 管理官岩谷警視正の指示である。
 捜査会議は終了した。
 
 内房のリゾート施設。
 眠らされて特殊な袋に入れられた和歌山県警職員藤原桂里奈が潜水艦で地下の桟橋に搬送される。
 医者の男の助手二人が受け取った。
 袋から出して全裸にする。衣類は完全に焼却してしまう。
 拷問の部屋に運んで麻酔を強化して点滴をセットした。
 
 連続拉致強姦事件の犯人ら六人のアジト。
 今日は夕方になってもやや暑い。
 仕出し屋から刺し盛りを取って魚介類を焼いていた。ホタテ、鮑、蛤である。
 「獲物が内房に届いたらしい」
 「和歌山県警は少し恥を掻かせて撹乱しないとな。岬ビューホテルに捜査が行かないように」
 川口の会長はお仕置きの意識である。



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