鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

女衒の國の侵略者

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 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 小倉紘子警部は狂いそうになりながら躰を踏ん張って動かし続ける。
 それでも膣の中はどろどろである。
 やがて力尽きて小倉紘子警部は動かなくなる。
 静かにしているうちに蛇も動かなくなり抜け出て行く。
 
 酒宴は一時間ぐらい続いた。二人の棺は静かになっている。
 「そろそろいいだろう」
 稲垣七郎が判断する。
 小倉紘子警部の棺から掛かる。
 小倉紘子警部は仲でぐったりしていた。蛇も大方が広げて固定された小倉紘子警部の脚の間に移動して蠢いている。
 縄を解いてベッドに投げようとすると突然暴れだす。
 組員に脚蹴りが炸裂した。
 振り返って六人掛りで押さえに掛かるが暴れ捲くる。
 已む無く大谷彰浩若頭補佐がスタンガンで行動を抑える。
 そのまま鉄格子に監禁である。
 続いて笛木祐子巡査部長の棺を開ける。
 大谷彰浩若頭補佐の他に宇佐美伝吉舎弟頭補佐も鉄格子の中に入りスタンガンを構えている。
 蓋を開けると一匹は笛木祐子巡査部長の首の辺りに絡んでいる。
 残りは股間の辺りで蠢いていた。太腿や女の部分に蛇の体が直接触れて動いている。
 笛木祐子巡査部長は虫の息で震えていた。
 三田園矢一舎弟頭補佐がスネークフックで蛇を掴み水槽に移す。
 縄を解いてベッドに投げる。
 そのまま沈んだように動かない。
 鉄格子を締めて放置する。
 やくざらはそのまま一階の広間に戻る。
 「どうなんだ」
 稲垣七郎が三田園矢一舎弟頭補佐に確認する。
 「駄目でしたね」
 「小倉警部はあの状態だったが笛木巡査部長のほうも駄目か」
 「モニターで確認しましょう」
 地下では小倉紘子警部が笛木祐子巡査部長を鉄格子越えに呼ぶ。
 笛木祐子巡査部長は悔し涙を流しながら顔を洗い浴槽に湯を出していた。呼ばれて小倉紘子警部の鉄格子の向かいに来る。
 「大丈夫です」
 「ああーーーーーーー」
 今度は小倉紘子警部が泣き崩れる。
 「どうしても駄目だな」
 道警本部長が状況を理解する。
 「生かしては置けません。村上さんもいつまでもは困ります」
 一課長である。
 「処分しよう」
 本部長が決断する。
 「何とか事故死に出来ませんか」
 「うーーん」
 「いま一課がこの二人の行方不明を捜査する担当に成っています」
 「捜査中のまま済ませられないか」
 「親族が居る以上マスコミ報道を完全に止められはしない」
 本部長も困り果てる。
 「どうでしょう。この二人の実質の遺書というか親族と署への手紙を作れませんか」
 稲垣七郎若頭である。
 「出来なくはないが」
 「録画を編集してAVとして売り出しましょう」
 「無理が有り過ぎるよ」
 「そうでもありません。この二人のそっくりをR国で製造した女から造れます」
 晴久が話しに割り込む。
 「それだって」
 「AVや映像だけなら綿密にやれば判りません。そのまま海外逃亡して行方不明なら」
 一課長も納得する。
 「本当にそっくりが出来るか」
 「あの二人がそれなりに美形なのでそっくりは可能です。しゃべるところだけでいいのです」
 「鑑識の分析は抑えればよいか」
 「そうです。マスコミもそれなら押えられます」
 「よし。直ぐやろう」
 本部長も決断する。
 やくざ等は二人の婦警に最後の悦びを教えながら処分方法を伝えるお遊びに出た。本部長も一課長も参加した。
 
 ストーリーは次のように作られた。
 村上邸の山荘の一帯の捜査が行われた。小倉紘子警部の要請により村上晴久が了解した上で鑑識が動員されたが何も出なかった。
 捜査の見込み失敗で行き場の無くなった小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長は行方を眩ました。
 行方不明から一月経って突然AVが発行される。
 
 二人の前に整形されたそっくりの女が現れた。
 製作されたAVを見せる。
 整形されたそっくりの女が出演することで完全に合意のAVに見えた。
 
 二人は処分内容を聞いて驚愕した。
 完全に証拠は残らない。
 最早どう足掻いても実行される。そして整形されたそっくりが海外で自分らとして映ることになる。
 「どうだ。これから御前らに最後の悦びを与えてやる。失神したまま死ぬか。乾式メタン醗酵の破砕機に落ちる瞬間を確認するか選ばせてやる」
 平佐和が心練りと説明する。
 「政治家と警察とやくざが手を組んで犯罪以上のことをするのね。これが権力の究極の横暴よ」
 笛木祐子巡査部長は堪らず叫ぶ。
 「何とでも言え。御前らの様な存在が一人も居なくなるよう掃除するだけだ」
 道警本部長の言葉である。
 「そう。掃除だよ」
 平佐和も同意する。
 「いまの時代にそんなことがいつまでも罷り通ると思っているのですか」
 笛木祐子巡査部長は無駄と判っていても猛抗議の姿勢である。
 「権力に反発する力が強くなれば権力も巧みになる。表面は権力が変化したように見えるが本質は古今東西変わらない」
 稲垣七郎の説明である。
 「そんな事はありません。国際社会は確実に正義に向かっています」
 「馬鹿を抜かせ。国際社会は大国の利害だけで決まるのや」
 平佐和の一言である。
 「でも日本社会からあなた方の様な権力は確実に裁かれます」
 「いいか。わしらは黴菌ではないよ。でも薬が進化すれば黴菌も耐性菌になる。何処までも鼬ごっこや」
 稲垣七郎は笑っている。
 「黴菌。もっと最適な言い方は無いかしらね」
 小倉紘子警部の笑いのない真顔の皮肉である。
 「ゆっくりあの世に向かって考えてや」
 一課長が詰る。
 「はっはっはっは」
 平佐和が哂う。
 「気持ちよくなって失神したままあの世に行くか。死ぬ間際を確かめてあの世に行くか」
 やんわり稲垣七郎が語りかける。
 
 小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長のSM系AVがシカゴから販売される。
 道警は両名を懲戒免職とした。罪状は幾つも上がったが列挙する必要はない。
 そして両名は海外逃亡で片付けられた。元フリージャーナリスト滝澤沙緒里のAV転向がその手本の様に報道されてしまう。
 報道も湯野中資本の組織的コントロールが効いていた。
 道警本部長と一課長が会見する。そして謝罪した。
 給与三ヶ月返上である。もっともそれは裏金で充当されたことは言うまでもない。現実は引かれる税金が減っただけである。
 
 小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長の処刑寸前で事態は変わった。
 娼国から北嶋真希子副主席が来日する。
 何故か真紀子は波琉に面会した。
 「大分協力してくれたのね。でもどうして」
 「協力以前です。私の生活を護らなければ」
 「貴方は二人の婦警を逃がしてマスコミを騒がせて慰謝料を取って離婚できて此処から逃れられたのよ」
 「いいえ。奇跡的にうまく行っても慰謝料と成る根本が崩れます。この家も。そして自由に成っても今以上の地獄が待っています」
 「それは追っ手が来るから」
 「それもありますが。それ以前に普通に働くことは私にとって地獄なのです」
 「そうね。随分虐められたのね。でも此処でも男の玩具」
 「そうです。月に二回。でももうじき終わると聞いています。此処に来る前はそれ以上に辛かったのです」
 「貴方には普通に働くより風俗の方が楽な位なのね」
 「そうです。此処に居れば二週間に一回だけなのです。それに刑事のあのような正義感は逆に犠牲者を生みます」
 「それは」
 「私の父は強引な職務質問で事業に失敗して自殺しました。その後どれだけ苦しい生活を送ったか」
 「借金」
 「先に離婚してくれましたので。それは」
 「貴女は此処に留まって晴久さんと関係を続けてもいいのね」
 「はい」
 「分かった。私が貴方の後ろ盾に成りましょう。拘束を解かせてもっと稼げるようにしてあげる」
 「え。私は何をすれば」
 「報告だけよ。役人が親交のある大臣に先に報告するように」
 「はい」
 そして真紀子は波琉の事を宣告した上で小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長を娼国に連れ帰る宣言をした。
 「殺すよりもっとAVを作るべきよ。せっかく造ったクローンよ。もっと利用すべきよ」
 もちろん大船一家はこの恩恵を受ける。湯野中が反対することもない。二人の婦警をR国で駐留する米軍幹部の接待に使えるからである。
 そして此処までではまだ不完全なAVへの逃亡。それがさらに堅く現実化されることとなる。
 家族が騒ぐのも筆跡を真似た文書で済ませる。
 人が真似るのではない。小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長の署に残った文書の筆跡から特別なソフトで再現する。
 バブルジェットプリンターの印字部分がボールペンになった物である。筆圧まで微妙に調整する。
 
 波琉は小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長が処分されず他所に連れ出されて安堵した。
 そのあと敷地内に新しい山荘の建設が始まった。
 接待は鳴りを潜め波琉には優しい日々が続くこととなる。
 晴久は波琉の躰に執着して一緒に過ごす時間が増えた。
 村上家ではそれを警戒する。
 だが波琉の立場は村上家を超えて娼国、R国系から認められ始めていた。徐々にではあるが確実に湯野中系の一存在と成りつつある。
 それには湯野中系列でありながら娼国副主席北嶋真希子の後押しが働いていた。

 女衒の國の侵略者 完



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