【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第二十八幕


撮り鉄女性の惨劇


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 「駅に止まっていたキャンピングカーは何処に行ったのでしょう」
 笛木祐子巡査部長はキャンピングカーの行方が気になる。
 「それで運んで処分したと見るべきね」
 小倉紘子警部はキャンピングカーが犯行に使われたと考えていた。
 江頭愛の事件も調べている。
 八月十四日から十九日に旭川以北に泊まった人物の移動を洗っていた。
 小倉紘子警部の中では如月鬼堂の見解も参考に高円寺譲、張間克典、村上治夫を怪しい最有力と見ている。
 高円寺譲と張間克典の車はホテルの駐車場に止まっていた。東北道を走ってフェリーを使って道内に入っている。
 Nシステムと防犯カメラで確認済みである。
 村上治夫は新幹線と特急を乗り継いでいることが駅の防犯カメラで確認できていた。
 この時点でキャンピングカーは道内の物との見解である。
 小倉紘子警部らは奈々枝を拷問した動画の映像から共犯者を体型的に下川達平と絞る。
 さらに道警の聞き込みで下川達平が札幌のSMクラブで遊んでいたことが確認された。
 
 八月二十三日。
 小倉紘子警部と笛木祐子巡査部長は下川達平を任意で呼び取り調べることとした。名寄署に同行を求める。
 下川達平は渋々応じた。
 「奈々枝さんの遺体をオロロンラインの海岸線で森に隠れた海岸でドラム缶に入れて焼きましたね」
 笛木祐子巡査部長が行き成り核心を突き付ける。
 「な、何で俺が」
 下川達平は動じない。
 「ドラム缶は良く洗ったようですが海岸線の砂から奈々枝さんのDNAが検出されました」
 「それが」
 下川達平は俺に関係あるかとの態度である。
 「海岸線に行くときは防護服を着てなかったでしょう」
 笛木祐子巡査部長は当てずっぽうで指摘する。さすがに防護服で車に乗ったり外には出たりはないとの見解である。
 「何の話だ」
 下川達平はまだ取り合わない。
 「海岸線の砂から貴方と高司勲さんのDNAも出ました」
 下川達平に動揺が見られた。
 笛木祐子巡査部長の言うDNAは出ていない。ハッタリである。
 「縛り、SM、強姦は貴方の仕業。貴方が札幌のSMクラブ帝国に通っていたのは調べがついています」
 「それだけで犯人か。前にその海岸を歩いた覚えはあるが」
 下川達平は動揺しながらも言い逃れようとする。
 「貴方の拷問を手伝っていたのがご主人の高司勲さん。撮影していたのは高司勲さんの愛人よ」
 笛木祐子巡査部長は委細構わず決め付ける。
 下川達平はさらに動揺する。
 「貴方は動画の最後で失敗したわね。このときスキンが破れて貴方の情液が奈々枝さんの中に出てしまった。それで殺すしかなかったのね」
 笛木祐子巡査部長は推測でさらに決め付ける。強い口調である。
 かなり強引だが下川達平は観念した。
 「そうだよ。社長に頼まれた。撮影していたのは菊川玲華だ」
 その日に高司勲と菊川玲華が逮捕される。その後の取調べは名寄署が行うこととなった。
 
 八月二十四日。
 北海道警五係の部屋である。
 「村上治夫は十五日に札幌に着いています。其処からの足取りは判りません。ホテルには十六日三時二十七分にチェックインしています」
 笛木祐子巡査部長が報告する。
 「このホテル」
 「そうです。高司の経営です。私達の最初の聴取で代わりに質問に答えていた支配人のホテルです。体型が合わなかった方です」
 「この人は事件に無関係ね」
 「そうだと思います。支配人の話では村上治夫は夕食から翌日の昼食までホテルを出た形跡はないそうです」
 「それ防犯カメラで」
 「フロントの防犯カメラは確認してもらいました」
 「そう」
 「ルームキーがカード式で部屋の電気を点けるにはフォルダに挿し込むそうです。それで滞在が確認できるのだそうです」
 「うーーん」
 小倉紘子警部は納得が行かない。
 「高円寺譲は三時二分にチェックインしています。その日は外出していません。翌日遅い昼食を摂ってサロベツに乗れる時間に名寄を出ています」
 「その先は」
 「防犯カメラは名寄に二十時三十分に着いています。名寄、稚内間の列車の走行を前面展望で撮影した動画が動画投稿サイトに公開されています」
 「十六日じゃ拉致には時間が合わないね」
 「それ以前に特急は抜海には止まりません」
 「そうね」
 「十五日のアリバイはありません。でも十八日のチェックアウトまで食事以外外出なしです。『起こさないで下さい』の札も出していたそうです」
 「それで張間克典は」
 「張間克典は三時一分にチェックインしています。その日は外出していません。翌日やはり遅い昼食を摂って快速なよろに乗れる十三時三十分に部屋を出ています」
 「はい」
 「名寄、旭川、深川駅で防犯カメラに往復とも確認されています。ホテルには二十一時九分に戻っています。十七日も全く同じです」
 「それ以外ホテルを出てないのね」
 「ルームキーと防犯カメラからはその通りです」
 「動画は」
 「留萌線の下り片道深川から留萌間の走行だけ列車の後方展望で公開されていました」
 「三人とも深夜に移動すればアリバイはないね」
 小倉紘子警部は犯人の可能性は外せないとの見解である。
 「ルームキーに細工ができればですが」
 「あと電車で来た村上治夫がどうやって移動したかね」
 小倉紘子警部は埼玉県警に張間克典と高円寺譲の車の鑑識捜査を依頼した。両名はあっさり応じた。
 結果は本人以外のDNAは殆ど確認されなかった。
 江頭愛や村上治夫のDNAは皆無である。張間克典と高円寺譲同士も互いの車に相手のDNAは出ない。
 拷問場所の地下室も該当が見つからなかった。地下室に見せかけたことも考えられる。
 キャンピングカーでは狭すぎると考えられていた。
 
 八月二十四日午後。
 稚内署に置かれた捜査本部である。
 「犯行場所は違ってもそのキャンピングカーに抜海の事件の犯人が隠れていたのではないでしょうか」
 名寄署の捜査主任大村英明警部補の意見である。
 犯人はホテルに泊まっていたのではなく名寄の事件とは別の犯人がキャンピングカーに隠れていたとの見解を主張する。
 「犯人は道内に住んでいて防犯カメラ、Nシステムのないところを移動したと考えられます」
 この刑事も埼玉からばらばらに来た取り鉄三人は無関係と言う意見である。
 だが如月鬼堂の最低一人は取り鉄と言う見解は否定されてない。
 撮り鉄か鉄道ファン以外が鉄道の動画で江頭愛を知る可能性はかなり低いと考えられた。
 「この期間に本州から北海道に渡ったキャンピングカーはないです。キャンピングカーは道内の物です」
 稚内署の捜査主任河村隆警部補は断言する。
 
 越後湯沢。如月鬼堂の居間である。
 緊急事態宣言が静岡にも出されてからオンライン営業のみで熱海店はコンパニオンの収入維持が何とかと言う状況となっていた。
 だが愛好会の撮影会場使用料と営業協力を兼ねての乾杯セットで少し楽になる。乾杯セットはそこそこ会員の協力を得られていたのである。
 この日は大河内税理士の意見で市川沙也香の三回目のショーが決まった。その打ち合わせで主なメンバーが集まっていたのである。
 他の二店舗で会員のみ営業と熱海店のオンライン営業の参加人数は半分くらいだが動画はほぼ全員近くが会費を払っていた。
 市川沙也香には充分な補償ができる。
 二度も見たモデルでも内容が変われば取得したい者が殆どである。
 「先生のところに態々北海道の刑事が来たのですか」
 大河内税理士である。
 「道警の警部さんが所轄署二つの定年間際の主任に足を引っ張られていてね。動画の内容を専門家のような観点からと俺に聞きに来たよ」
 「先生。それは嫌な顔されたでしょう」
 杉下一行も状況が浮かぶ。
 「仕方なく解説したら片方の事件は解決したらしい」
 「ああ。そうでしたね」
 既に下川達平及び高司勲、菊川玲華が逮捕されたことは報道されていた。杉下一行も報道を見ている。
 「昭和の親父と非難されればむかつく。だが困った昭和の親父も居るよ」
 「ひょっとして女性の警部と男性の警部補ですか」
 「そうだ。道警のエリート女性警部と部下の女性巡査部長だよ。バリバリのベテランでアラフォー世代だ」
 「五十代には嫌な存在ですね」
 「そうだよ。大きな事件が殆どない田舎の所轄だ。其処で警部補止まりのおっさん達だよ」
 「気持ちは解らなくないですね」
 大河内税理士は女性エリート刑事など聞いただけでむかつく存在である。
 「そうだが。刑事が二人も私の番組見ないで地上波見ていて欲しいよ」
 「あまり気持ちの良いものではないですね」
 杉下一行も苦笑いした。
 
 連続拉致強姦事件の犯人六人のアジトである。
 外は曇り空。麓の町はどんよりした空気の中に静まり返っている。
 地域によっては強い雨が続いているらしい。
 今日はマグロとホタテが届いてそれを刺身とバーベキューにする。飲食店で使う生ビールのサーバーもある。
 「俺たちの真似した奴等が二組も居たのか」
 医者の男である。
 「片方は簡単に捕まったな」
 「俺たちが二手に分かれた可能性もあると放送で言っていたな」
 「どうせもう一つも直ぐ捕まるだろ」
 「四国と同じだよ」
 葬儀会社の社長である。
 「また遊べなくなったな」
 「仕方あるまい。代わりに騒がしてくれているのだ」
 「川口の女将は何も言って来ないか」
 医者の男らはクラブのママを最後まで虐めた。次の生贄に飢えている。
 「来ないな」
 川口の会長が答える。こっちはまだ旅館の女将に仕上げが残っている。
 「SMクラブでも行くか」
 「馬鹿を言え。行ってもたいしたことはできない。SMごっこだよ。あんなので二時間六万くらい取れるのだ」
 葬儀会社の社長である。
 「不満か」
 「行けばもっと不満になるよ。楽して儲けるなと言いたい」
 「如月鬼堂の監修しているSMクラブ。多少ハードにできたのじゃないか」
 「やりすぎに目を付けられてしまったよ」
 葬儀会社の社長は館山弁護士らに目を付けられてSM愛好会を抜けた。
 
 北海道警は該当すると思われるキャンピングカーと江頭愛を拷問した犯行現場の捜査に総力を挙げていた。
 「警部。前もってキャンピングカーが北海道に運ばれていたとしたらどうでしょう」
 笛木祐子巡査部長は村上治夫らが本星という見解を捨てきれない。
 「何処かに隠して置いて十六日に運んだのかも知れないね」
 小倉紘子警部も同じ意識である。
 「その可能性も考えられませんか」
 「もっと前のフェリー港の防犯カメラを検証してもらいましょう」
 小倉紘子警部は決断する。
 
 八月二十五日。
 道警五係である。
 「警部。一月程前です。一人フェリーで釧路に着いた男が見つかりました」
 笛木祐子巡査部長が調査結果を受け取ってきた。
 「村上治夫でも他の二人でもないね」
 「はい」
 「それにカメラを意識しないで堂々と上陸しているね」
 「そうですが。この人物その日のうちに飛行機で釧路空港から帰っています」
 「キャンピングカーは」
 「幣舞橋から先は解りません。防犯カメラの画像は次が釧路空港です」
 「その先は」
 「そのまま羽田から電車を乗り継いで西武池袋線の小手指駅で降りています。この駅には何度も乗降しています」
 「問題は何でキャンピングカーを道内に置いて行ったかね」
 「そうです」
 小倉紘子警部らは埼玉県警に再び捜査依頼をする。
 
 埼玉県警では田中奈緒巡査長と松本茉莉巡査長が担当した。
 この人物は直ぐに特定された。池上明人五十二歳何でも屋である。
 田中奈緒巡査長と松本茉莉巡査長が小手指の自宅を訪ねた。
 「確かに先月の終わりに依頼を受けてキャンピングカーを北海道滝上町の個人宅裏の駐車場まで運びました」
 「誰から依頼を受けました」
 「少々お待ちください」
 池上明人は奥に戻って通帳を持って来た。
 「マツナガタクジさんという方です」
 「その二十万のご入金ですか」
 「そうです」
 「ご本人に会いましたか」
 「いいえ。メールで依頼されました」
 「車は何処で受け取りました」
 「道の駅庄和の駐車場に止めてありました」
 「車のキーは付けっ放しですか」
 「いいえ。車のキーと地図が送られてきました。乗り捨てたまま急用が出来て帰ってしまったので回収して欲しいとの依頼でした」
 「判りました。依頼人の顔は見てないのですね」
 「はい。まさか盗難車だったのですか」
 「それは判っていません。ただ犯罪に使われた可能性がありますので」
 田中奈緒巡査長は小倉紘子警部に状況を報告する。
 小倉紘子警部は田中奈緒巡査長に村上治夫がSMクラブで遊んでなかったかその捜査を依頼した。
 それから直ぐに道警から滝上町の民家に捜査員が向かう。
 キャンピングカーは池上明人の供述通りその民家に止められている。
 住人は不在であった。近所で聞き込みをした結果民泊に使われていることが判明する。
 持ち主は札幌に住んでいた。
 マツナガタクジという人物に一ヶ月貸されていたが口座の入金以外何も借主の情報は得られない。
 そして車両は盗難車と判明する。
 鑑識鑑定が行われたが誰のDNAも出なかった。
 「幾ら掃除しても防護服を着てもDNAは残るでしょう。スキンヘッドでないなら髪の毛は僅かに残ります」
 稚内署の捜査主任河村隆警部補は捜査の見込み違いと非難する。
 捜査は暗礁に見えたが暴走した刑事の行動で恐ろしい方向に動いた。
 
 田中奈緒巡査長と松本茉莉巡査長は四軒目に樽常マネージャーの真性奴隷女の館に辿り着いた。
 「そのお客さんは来ていましたね。かなりハード好みでうちでないと満足しないと言われていました」
 「お名前は」
 「本当の名前かどうかは判りません。マツナガレイジと名乗っていました」
 「会員制ではないのですか」
 「如月鬼堂先生の愛好会の方が大方です。それ以外は事故の賠償保険に入っていれば」
 「それは本名ではないのですか」
 「賠償の原資が目的ですから。公的な本人確認は行っていません」
 身元確認となれば保険を躊躇い保険の要らないクラブに客が流れてしまうからである。
 村上治夫がSMクラブの常客であることと偽名のマツナガまでは一致した。
 田中奈緒巡査長は村上治夫に当たる決意をする。
 反対する松本茉莉巡査長に道の駅庄和の駐車場以外の防犯カメラの再確認を頼んで一人村上治夫のマンションに向かった。
 同じ階級だが田中奈緒巡査長が先輩で年上である。松本茉莉巡査長はその考えに従った。
 
 村上治夫らは慎重に行動した心算だがある程度の覚悟はしていた。
 最悪の場合の準備を整えていたのである。
 村上治夫は爆発物としてのニトログリセリンを準備していた。
 「俺は最悪の場合此処に篭城していると見せかけて地下室からマンション全体を破壊する考えだ」
 「逮捕されてほぼ終身刑よりはそっちが良いな」
 高円寺譲も同意する。
 「そうだ。俺も賛成だ。警察官を沢山道ずれにしよう」
 意見は一致して三名は村上治夫のマンションに集まって直ぐに戦闘準備を整えていた。
 
 田中奈緒巡査長は単身村上治夫のマンションに乗り込む。任意同行を取り付ける目算であった。
 村上治夫が招き入れたので田中奈緒巡査長は玄関まで入り込んだ。
 直ぐに警察官の身分証を提示する。
 「埼玉県警の田中です。抜海の事件のことでお伺いしたいのですが。ご同行願います」
 「任意ですね」
 「そうです」
 「ならば断る」
 「SMクラブ真性奴隷女の館でマツナガと名乗っていますね。同じマツナガでキャンピングカーを・・・・」
 その時高円寺譲が後ろから網を被せる。
 透かさず張間克典がクロロフォルムを顔に当てる。
 田中奈緒巡査長は高円寺譲の腕に崩れる。
 一気に服を脱がす。
 村上治夫が眠らせたまま高手小手に縛る。
 首の下に竹竿を通す。脚をV字開脚にして脚首をその竹竿に縛り付ける。
 時間がない。じゃんけんで一気に輪姦してしまう。スキンは着けない。生中出しである。
 一人目の張間克典が激しく動いたので田中奈緒巡査長は直ぐに意識を戻した。
 「やめろーーーーーーーーーーーーーー。やめなさーーーーーーーーーい」
 田中奈緒巡査長は警察官の意識で叫ぶ。
 高円寺譲が頭の上に座ってビンタする。
 「うおーーーーーーーーー」
 「あっちを見ろ。ニトログリセリンだ。騒ぐと爆発するぞ」
 「えーーーーーーー」
 既に制服の中に入れていた拳銃は高円寺譲の手にある。
 張間克典は構わずピストンを続ける。
 田中奈緒巡査長は叫び続けるが構わず輪姦した。
 録画も撮っている。もう正体を隠す必要はない。
 終わったら再びクロロフォルムで眠らせる。
 続いて太腿の付け根の部分。股間の両側に縄を掛ける。
 既に天井の高さに鉄パイプで櫓を組んでいた。天井の直ぐ下に横に渡した鉄パイプに滑車が二つ吊るされている。
 それに股間の左右に掛けた縄を通して田中奈緒巡査長の躰を吊るし上げた。
 脚首に縄を掛けて鉄パイプの脚元の接続部分に縛って引っ張る。
 田中奈緒巡査長の躰は逆さ吊るしにされて股間は弓なりのT字に広がっている。女の部分は丸出しである。
 色白で細身。肌も肌理が細かい。だが空手三段。太腿にはやや筋肉の凹凸を感じさせる。
 頭は宙に浮いているが髪の毛の先端は床を擦っていた。
 高円寺譲が鞭を持つ。先端が長方形のチップになった一本鞭である。
 上を向いて広がって晒された内腿を強く叩く。
 「ぐーーーーーーーーー。う、うう、うーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うぐうーーーーーーーーーーー」
 田中奈緒巡査長は一気に意識を取り戻す。
 強烈な痛みである。
 「なんてことするのーーーーーーーーーー。おろせーーーーーーーーーーー」
 田中奈緒巡査長は怒りの限り叫ぶ。自分の恐ろしい姿に驚愕していた。
 村上治夫が鞭を受け取って乳首を叩く。
 「ぐうーーーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田中奈緒巡査長の逆さ吊るしの躰は強烈に揺れる。顔の表情を究極に絞って悲鳴を搾り出した。
 村上治夫は張間克典に鞭を渡して撮影を代わる。
 張間克典は顔を狙う。
 一本鞭の先端が頬を叩く。
 「ぐごおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田中奈緒巡査長は頭を振って唾を飛ばして悲鳴を上げた。
 鞭はまた高円寺譲に渡る。
 張間克典は撮影に戻った。
 「やめろーーーーーーーーーーー。犯罪をかさねるなーーーーーーーーーー」
 田中奈緒巡査長は余りにも月並みな正論を叫ぶ。
 「罪もくそもへったくれもあるか。もとより捕まったら死ぬまで出られないよ。やるだけやってこのマンションごと自爆だ」
 高円寺譲が宣言する。
 「ころすきかーーーーーー」
 「どうなるかなあ。俺たちの作ったニトロの威力が今一計算できない。地下で自爆するがこの階まではどうなるか」
 作った村上治夫も効果は判ってない。
 「警察が此処に突入したらそのニトロが吹っ飛ぶ。そうなればあんたも突入したSITもみな道連れだ」
 「やめなさーーーーーーーい」
 「ふぁあっはっはっは。その姿で説教か笑えるぞ」
 村上治夫が茶化す。


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