鬼三のSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

女躰崩壊

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 娼国とテレビ会議が繋がりました。市長の秘書がモニターを示す。
 相手側には北島真紀子副主席と村上副主席が出ている。
 対立関係とはいえ対外的な事は相談しなければならない。
 「面倒に成ってもそんなに問題ないわ。強気に突っぱねるべきよ。日本のマスコミは騒いでも騒ぐだけ。政府は何もしないわ」
 北島真紀子は強気である。
 「アメリカが乗り込んで来なければ」
 T市市長は心配性していた。
 「アメリカは心配ない。問題は面倒な小ざかしい日本のマスコミだけだ」
 湯野中はきっぱり言う。
 「そうね。それも徹底的に叩くべきよ」
 真紀子も湯野中の見解に異論はなかった。真紀子が納得すれば安形は概ね何も言わない。
 「それでは射殺は正当と主張してよいのですね」
 T市警察署長が湯野中と北島真紀子娼国副主席に確認を取る。
 「良いでしょう」
 村上副主席が答えた。
 「うん」
 湯野中も承知する。
 「それと余計な事かも知れないけど。麻薬の運搬など見つからない事ね」
 「その心配は無い。T市には麻薬は一切無い。日本の六本木より綺麗だ」
 「そう。それならいいけど」
 T市はその昔に麻薬を栽培していた。麻薬は湯野中の財源である。
 娼国の安形らは日本、亜細亜の表から吸い上げる。湯野中は表と裏の両方から吸い上げるのである。
 湯野中派と安形派が協議してR国の議席を半々に調整したとき交換条件に麻薬をR国北側奥のゲリラゾーンに追いやった。
 北島真紀子の主張で治安が行き渡る部分から麻薬を全廃したのである。
 仁川時代R国国内での麻薬の販売は厳重に禁止されていた。だが輸出のための栽培は認められていたのである。
 それが湯野中を通した仁川の強力な財源の一部であった。
 現在麻薬はR国奥地のゲリラゾーンでのみ栽培される。それをD川からボートで運搬していた。
 D川の途中で小型の潜水艦に渡されその先で地中の川に入る。R国南側地下にある潜水艦基地で大型の潜水艦に積み替えられた。
 そして日本亜細亜に運ばれる。
 日本他、北朝鮮以外の亜細亜各国に一箇所以上の潜水艦基地が在る。海中から浮上しないで地下の桟橋に着く構造に成っていた。
 まったく税関を通らないで大量の麻薬が運び込まれる。
 これを日本では隅田会、山菱会など湯野中と協力関係にあるやくざの手で販売された。
 
 片瀬奈緒の娘はT市の日本人居住区やホテルから湖水を挟んだ対岸にある豪邸に管理されている。
 片瀬奈緒はハードコンパニオンを勤める日が終わると躰の回復を待って一度娘の所に帰されたのである。
 杉本金融の駐在員女性が交代で保母代わりをしていた。
 杉本金融は湯野中資本が娼国に本社を置く日系金融会社である。クレジットカードまで発行していた。
 次のお座敷まで片瀬奈緒を娘とこの豪邸で生活させる。
 隅田会系大船一家の稲垣七郎がその豪邸を訪れた。
 「どうだこの家は」
 「此処に滞在してもよろしいのですか」
 「ああ。滞在だけではない。総て終わったらあんたにくれると仰っている」
 「私にこの家を」
 「そうだ」
 「でも。日本に帰ればこれは」
 「此処できつい就労をして裸一貫で日本に帰るか」
 「でも家が有っても此処で風俗は続けられません」
 「湯野中さんの要求を呑めばそんな必要は無い。収入になる日本企業が寮に賃貸している建物を下さる。家賃収入が日本円で三十万は入る」
 「え、え」
 本来ハードコンパニオンは借金を全部清算して日本に帰るとき借金と同額の金を持たせて貰える。
 さらに日本に不動産も提供された。その先の生活は殆ど保障される。だがそんな情報は片瀬奈緒に提供してない。
 「それ以外に借金帳消しの上二千万下さる。要求に応じてくれればな」
 「何をしろというのですか」
 片瀬奈緒には要求は相当に恐ろしいものと感じられた。
 「R国のTS市でアメリカ海軍のパーティがある」
 「それに出て」
 「SMパーティだが一回で残り三十九回分には到底ならない。あんたは到底あと三十九回も出来そうもないだろう」
 「はい」
 静かに控えめに頷く。
 「この町に日本人の学校もある。この豪邸で静かに暮らしてもらいたい」
 「日本に帰るなと」
 「此処でハードコンパニオンを後三十九回こなして、帰りの航空券だけ貰って日本に帰るか」
 「日本でできる仕事なんてそんなに無いです。私のスキルでは難しいです」
 「子供を育てて行くには風俗かAVか母子家庭の生活保護かな。子供の将来も肩身が狭いぞ」
 「でもアメリカ軍のパーティで何をさせられるのですか」
 応接間の窓からは湖水が一望できる。庭も広い。日本人居住区の治安は悪くない。
 「此処の権利書と日本企業が使っている対岸の建物の権利書だ。まだ築二年。将来はあるぞ」
 「既に私の名前が入っているの」
 「まあ。嘘でない証明だ。二千万もここに入っている。君の借金の借用書もある」
 「何をするのですか」
 稲垣七郎は煙草を吸い込む。美味そうに吸い込んでは吐き出す。
 「アメリカの将軍は日本人の躰に刺青がお好きだ」
 「ええー」
 片瀬奈緒の目は点になる。その視線は定まっていない。
 「断ったらどうなるの」
 既に権利書まで作られている。もし断ればどんな仕打ちになるかそっちも不安である。
 「当初の通りだよ。後三十九回」
 「あれを三十九回」
 「あれはこっちの身内の宴会だ。ハードでも安全は弁えている」
 「どういう事ですか」
 「一般の客は行ってみなければ解らない。楽な場合も有るかもしれないがその逆もある」
 「今ご返事しなければ駄目ですか」
 「今でなくても良いが。、待って三日だな」
 「そうですか。・・・・・・それ置いていって頂けますか」
 片瀬奈緒は既に総てを飲み込むように静かに代償を要求する。
 「いいのだな。金も置いて行くが」
 稲垣七郎は念を押した。
 「はい」
 きっぱりした返事である。
 「土曜日に迎えに来る。ヘリで海沿いのTS市まで行って貰う」
 「判りました」
 
 日本。僅か2DKの賃貸マンション。
 R国T市で射殺された篠田茉莉の知人同胞が集まっていた。
 「R国は謎の国だけど。娼国が殆どその権力を握っているのではないかと思われます」
 篠田茉莉と同じフリージャーナリスト滝澤沙緒里が指摘する。
 「あそこに進出する日系企業の殆どが娼国に本社を置いているわ」
 警視庁警部補内山莉緒も同調した。
 「R国は日本からの経済援助はゼロだったな」
 警視庁元警部古館明である。
 「そうです」
 「戦前に日本にからゆきさんという制度があった。今またそれがR国に向けて復活したのよ。それもやくざが女衒に成って」
 「日本が戦前にやったままの国よ」
 「日系資本が海外に出て戦前のままをやっているのよ」
 埼玉情報社長米倉礼子である。
 「仁川主席が倒れて新しく日本企業グループのオーナーが娼国主席に成って少しは良い国に成ったかに見えたがな」
 元新聞社社員で今はフリージャーナリストの新井弘樹である。
 「篠田の仇を取ってやろうよ」
 滝澤沙緒里は逸る気持ちを抑えきれない。
 「あの国の政権をひっくり返すのは無理だと思うけど。日本に入る麻薬ルートと日本のやくざが日本女性を連れ出すのは明るみにして押さえるべきね」
 米倉礼子社長がきっぱり断言する。金を出すのは米倉礼子である。
 米倉礼子は五十代で死んだ父のちんぴら業界誌を継いで情報誌に切り替えその会社を現在経営している。まだ二十九歳である。
 最近ではインターネットの通販サイトが当たりエクセレントという会社を別途に立上げそれなりに経営は上昇した。
 R国にも工場を進出している。湯野中元副主席がR国でかなりの実権を持っている事も解っていた。
 「内山さんを除いて全員で行きましょう」
 「私は休暇を取ります」
 内山莉緒も親友篠田茉莉の死に納得が行かない。これでは北朝鮮と変わらないと言いたいのである。
 「古舘さんはどうしましょう」
 「代議士と一緒に入るよ」
 古館明警視庁元警部は事件などの解説によくテレビ出演する。名前が通り過ぎているのである。
 
 平佐和代議士が安形主席にご機嫌伺いを兼ねて小遣いを貰いに行く。
 古館明警視庁元警部はその一行に同行した。だがこれが後に裏目に出ることに成る。
 警視庁元警部古館明以外は日本空輸便でR国国際空港に着いた。
 出迎えたのは日系人で娼国婦人警察員久保田奈緒子巡査部長。フリージャーナリストの滝澤沙緒里の内通者である。
 一行はR国セントラルホテルにチェックインした。R国中央駅を挟んで建つ同じ五十階建ての新日本空輸ホテルに比べてかなり古い。
 一行と成らないようにばらばらにチェックインする。一人しか名前は書かないで他一名で済ませた。
 新日本空輸便で着いた古館明警視庁元警部は娼国に渡る高速船の手前で平佐和ら一行と別れる。
 此処から娼国までは高速船を使って三十分で着く。
 一般の高速船ではなく娼国の政府専用作戦指令艦が待っている。北島真紀子副主席が出迎えこのまま娼国に向かう。
 少し離れた港には航空母艦が停泊していた。娼国の空母である。
 イージス艦も三隻停泊している。これらはR国南側の市に面した軍港を母港にしていた。
 娼国の作戦指令艦が出発してまもなくTS港に向かうアメリカ海軍のエンタープライズとすれ違う。
 退役寸前の老朽艦である。第六十任務部隊司令長官ベイソン少将は艦橋から双眼鏡で娼国の新鋭空母を見ていた。
 TS港は北側の勢力圏である。こっちは湯野中が出迎えた。そして片瀬奈緒を生贄にしたパーティが行われる。
 「今日はどうしましょう。また市江廣子とお遊びになります」
 真紀子は平佐和の希望を伺う。
 「まだそのままですか」
 「そうです。でも少し協力的に成りました」
 「どういう事です。あの時は難色を示していましたが」
 (女衒の國その五 女体羞恥責め 参照)
 「だんだん済し崩し。R国に留められても娑婆に出られて普通の暮らしができてお金が貰えれば」
 真紀子はこんなものよとあっさりした言い方である。
 「日本に逃げ帰る事は無いのか」
 「無いわ。日本向けのインターネット通販用の無修正AVを製作して担保にしてあるわ」
 「公開しないでただの担保か」
 「娘をアップで何シーンも露出して逝き顔を曝しまくって失禁して失神する内容ですもの。R国に豪邸で暮らす方が安心でしょう」
 「それは見ものですな」
 「先生は動画の映像より現物でとことんお愉しみ下さい」
 
 セントラルホテルで米倉礼子社長一行はラウンジなどには出ない。新井弘樹の名前でチェックインして古舘明と二人が泊まる部屋に集まった。
 ルームサービスも取らないでコンビニで買出しをしての質素な夕食である。
 「明日。TS市の海岸に面した湯野中グループの建物で米軍のパーティが行われます」
 久保田奈緒子巡査部長が掴んだ情報を説明する。
 「よく情報を掴んだな」
 「北側の友人から流してもらいました。TS市でその建物の警備にあたる者です」
 「北側」
 古舘明が怪訝な表情で繰り返す。
 「ご説明しますとR国は元娼国仁川政権の四つの資本が分裂して北側五十の議席は湯野中元娼国副主席の資本下にあります」
 「世界には見えない国境か境界線かね」
 「そう考えて頂いて間違いありません」
 「で。今の村上首相はどっちなの」
 「娼国村上副主席の弟なのですが協議で決められました」
 「そうすると、上皿天秤の真ん中って訳」
 「そうです」
 「麻薬はどうやって日本に向かうの」
 「娼国でも慎重に調べていますがR国内を通るとは考えられません。少なくともTS港や空港には一切入りません」
 「隣のT国経由か」
 「その方がもっと危険です。中国に流れていますがゲリラゾーンの裏から出るとは思えません」
 「謎だな」
 「ところで娼国はかなり海軍が増強されたようですが総て南側なのですか」
 フリージャーナリストの滝澤沙緒里が尋ねる。米倉礼子社長と一つ違い。すっきりした瓜実顔の美人である。
 「北側は潜水艦をかなり保有しています。性能とかはまったく解りません」
 「日本のやくざと組んでいるのは湯野中の方ね」
 「はい。TS市には日本の暴力団新法強化で日本のやくざが何人も移って来ています」
 「T市は当然北側だな」
 「そうです。それも湯野中元副主席の本拠地です」
 「そこに行くしかないわね」
 「それとさっき言い忘れましたが。TS市のパーティで生贄に成る女性が篠田茉莉さんの追跡してこられた片瀬奈緒なのです」
 「そのTS市のパーティの情報は詳細に掴めますか」
 「いいえ。誰が建物に入ったか程度が精一杯です」
 娼国派遣警察官の久保田奈緒子巡査部長が北側の仲間を通してもそれ以上は深入りできない。
 「ところで篠田茉莉が射殺された件だがもう少し真相は解りますか」
 「あれはまったくあの通りです。射殺命令までは出ていませんでした。T市警の署長は最初激高しました。ですがテレビ会議で北島副首席らと協議の結果あのまま公表されました」
 「T市警の署長が怒ったのはさすがに射殺したのはまずかったという意味ですか」
 「そうです。厳重な警戒命令は出ていたようですが。射殺はその婦警の判断です」
 「そのホテルに近付くだけで犯罪者という訳ね」
 滝澤沙緒里はかなり憤っている。
 「私ども娼国もR国も海外メディアの取材は厳重に禁止ですから撮影したのが犯罪者扱いとなってしまいます」
 「もし貴方が同じ立場なら撃たなければ成らなくなるケースも有る訳ね」
 「同僚が居たら逮捕しない訳には行きません」
 久保田奈緒子巡査部長は滝澤沙緒里に対して状況を考慮して若干言葉を緩和して回答した。
 「どちらにしてもこれ以上貴方に協力を求めると迷惑が掛かるわね」
 「今のところは大丈夫です」
 「娼国もR国も海外メディアには同じ考えだな。そうなると貴方に危険が及ぶかもしれない」
 古舘明も事態を充分に考慮している心算である。
 
 娼国。仁川邸が在った隣。昭和中期の高層ホテルの最上階。
 南面に面した大きな窓が有る。このホテルだけでなく娼国全体が南面に窓は無い。太陽光発電が取り付けられている。
 エコ等の為ではまったくない。南側の島を見せない為である。この部屋からはいま黄昏ながら南面の島が見渡せる。
 南側の島では女を創っていた。日本人の色男と現地人女性の掛け合わせを体外受精させる。生む専門の女性が居て毎年四つ子くらいを生ませた。
 女たちは十八までこの島で娼婦の修行をする。その後の運命は様々である。
 R国内にも同じような施設が数箇所在る。
 仲居が前菜とビールをセットして戻ると入れ替わりに市江廣子が入って来た。
 前回とは大違いである。緊縛師も付いていなければ縄も掛けられてない。
 座敷にきちんと正座して前に手を着く。
 「廣子でございます。本日は御越し下さいまして誠に有難うございます。何時ぞやは大変失礼を致しました。大変申し訳ございません。本日は私で存分にお愉しみ下さい。全身でご奉仕申し上げます」
 深く頭を下げ丁寧に挨拶する。平佐和は鳩が豆鉄砲食らった心境である。真紀子に聞いた以上の状況に心底びっくりしている。
 「実はさっき真紀子さんに言い忘れた事が有ってな」
 「このあと安形共々参ります。とりあえず私がお酒のお相手を。それよりも先がよろしいでしょうか」
 市江廣子は酌をしながら平佐和の直ぐ横に躰を寄せる。抱き寄せやすい位置に態と躰を置く。
 
 T市の日本人居住区。片瀬奈緒が貰った家である。その広い庭にヘリが着地する。
 覚悟を決め支度をして待っていた片瀬奈緒だがそれでも恐怖に心臓が鼓動を増す。
 片瀬奈緒の子供を見る杉本金融の女性職員はこれが今回最後の仕事とつい先程やって来た。
 杉本金融には明日のショーが終わりれば片瀬奈緒が保証人になった借金全額が返済される。
 このまま海沿いのTS市に運ばれた。車では途中から時速百五十キロで走れる高速に乗っても一昼夜掛かる。それも高速に乗るまでが長い。
 全身に刺青。女を捨てるに等しい。でも既にまともな恋愛など無い。
 これから酷いことをされる。それでも湯野中という人物に自分は救われたかもしれないと思わざるを得ない。
 もう男を信用するなど生涯できないと思う。
 日本に帰ればスーパーか何かで店員などしながら薄給でやって行かなければならない。子供を育てて行くにはあまりにも無理がある。
 パソコンさえ使えない。良い仕事には就けないと思う。自分には今以上の選択は無い。そう言い聞かせる。
 西の空は茜色に染まり眼下に美しい地形を見下ろしての飛行である。それでも今の片瀬奈緒には色の無い世界を見ている感覚しかない。
 やがて海の見える地形が眼下に広がる。
 アメリカの空母らしきが港に停泊していた。艦首の飛行甲板に65の識別ナンバーがはっきり確認できる。
 ヘリは建物屋上に着地する。指宿と名乗る男にホテルのスイートルームのような豪華な部屋に案内された。
 「本日は此処でゆっくりお休みください。お食事はお好きなものを御注文ください。総て湯野中がお支払いいたします」
 「・・・・」
 「この度の貴方のご決断に湯野中は心から感謝いたしております。本当に申し訳ないと申しておりました」
 稲垣七郎と変わらない厳つい男だが丁寧に挨拶する。
 「はい。過分な条件をご提示頂けましたので」
 片瀬奈緒はそう言うのが精一杯である。
 「私共もアメリカ軍の御機嫌を取って成り立っております。本当に貴女に申し訳ないながら感謝して精一杯の条件をご提示させて頂きました」
 上手に言うが腹の内は見え見えである。それでも片瀬奈緒にはそれに縋るが最善でしかない。
 
 セントラルホテルでは久保田奈緒子巡査部長が帰りT市の日本人居住区にどのように入るか討議に成っていた。
 「実態を掴まなければ成らないのは麻薬と現代のからゆきさんがどのようにT市に連れてこられどんな事をさせられるかだ」
 古舘明が断言する。
 「日本からのルートは篠田茉莉が既に解明しました。T市の日本人女性の接客サービス内容が問題です」
 滝澤沙緒里の意見である。
 「接客サービス内容は簡単だろう。米倉さんがT市に工場を移すか進出して其処で遊ぶ日本企業に仲間入りすればよい」
 「女性らに直に取材した方が早いと思う」
 内山莉緒は警察官なので聞き込み捜査に目が行く。
 「問題は麻薬だよ。それと日本人居住区にどうやって入るかだな」
 「入るのは簡単よ。私が家を借りればいいの」
 「あとは米倉さんの社員という事か」
 「古舘さん以外はそれで問題ないと思うけど。米倉さんそこまで金出すの」
 新井弘樹は掛かる資金に圧倒されている。
 「私はこの国に進出する事で採算を取るわ。ただこの国のあり方は許せない。何としても国際社会を介入させてこの国の女の地位を確立させるの」
 「そうよ。私たちも米倉さんの希望に応えましょう」
 滝澤沙緒里も徹底抗戦の構えでいた。
 「古舘さんはこのホテルに残って」
 「そうね。全員が捕まったりしたら何もかも闇から闇に葬られてしまう」
 「万一の場合。次の調査に繋げる必要はありますね」
 内山莉緒警部補も賛成の意を表明する。
 
 平佐和は市江廣子を一緒に風呂に浸けて中で抱いて軽く一回果てた。
 いま市江廣子は平佐和、安形、真紀子の前で女体カウンターに成っている。
 反対側で板前が寿司を握る。
 「先生。北嶋副主席に言い忘れた事とは」
 安形が平佐和に尋ねる。
 「実は古館明という男。元警察官なのだが。日本のテレビでよく事件の解説などやっている」
 「直ぐにはぴんと来ませんが。なんとなくそんな人物が居たような」
 安形には僅かに記憶の片隅には有ったようである。




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