SadoのSM小説
女衒の國

この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。

潜入婦人警官

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 だが不満どころではない。日本の刑事五人はR国内で湯野中、村上、安形の会社を調査していた。
 R国警察の聞き込みで五人の足取りは徐々に掴める。
 湯野中、村上、安形は日本の経営に及ぶ懸念から日本での対策に陣頭指揮に向かう。
 
 刑事五人は別々のホテルに滞在していた。空港や港には完全な見張りが付いている。出国は不可能である。
 日本にメールは飛んでいる。
 だが日本の政府が抗議する事はありえない。
 津島は安曇幸恵巡査長を追い詰めた。安曇幸恵巡査長は不覚にも携帯とPCを押えられてしまう。
 R国警察とホテルの協力で部屋に戻ったところを取り押さえた。
 軍港から潜水艦で娼館島に運ぶ途中原口明巡査部長と田嶋陽一巡査長が待伏せに遭う。
 両名はコンテナに隠れて発砲して来た。部下が二人撃たれたが津島は体を伏せて応戦して二名とも射殺する。
 隙を衝いて逃げる安曇幸恵巡査長を後ろからタックルし投げ飛ばす。
 腹に馬乗りになる。睨み返す安曇幸恵巡査長。その顔にビンタを数発食らわした。
 撃たれた部下はどちらも軽傷である。原口明巡査部長と田嶋陽一巡査長は津島に頭を撃ち抜かれていた。
 二人の遺体共々潜水艦に収容する。
 津島の部下が二人。R国の警察の協力を要請して原口巡査部長と田嶋巡査長の泊まっていたホテルに向かう。
 二人の遺品特にパソコンの回収である。
 そして二人の遺体は出航してから魚雷型の棺おけに入れコンクリを流し込む。
 艦尾の魚雷発射管に納め外門を開いて海に捨てる。
 津島の部下が艦首の発射管室で柱に縛り付け安曇幸恵巡査長を全裸に剥く。
 いくら喚いても潜水艦の艦内である。
 鉄の棒以外に鞭、竹刀などは無い。長い布切れを水に浸けて濡れた状態で鞭代わりに叩く。
 「うあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 乳房に弾力はある。躰も沼緒警部より一回り大きい。乳首は濡れた布で叩くと跳ねるように揺れる。
 「うあーーーーーーーーーーーーーーん。あーーーーーーーーーーーーーん」
 乳首は真赤で突起がくっきりとして乳輪も三センチくらいある。
 肌は沼緒警部や真紀子に比べるとやや浅黒いが綺麗と言えた。
 写真を撮影して剃毛する。
 娼館島に着くには潜水艦では一時間以上かかる。着くまで津島の部下らの玩具である。
 全員姦し終えた頃に娼館島の洞窟の中にある桟橋に着く。表の港に着ける訳には行かない。
 
 原口明巡査部長と田嶋陽一巡査長の部屋からは収穫が無かった。
 安曇幸恵巡査長のパソコンは安形の部下が呼ばれ調査を始める。
 仁川邸の地下室ではパスワードを聞く拷問が始まっていた。
 安曇幸恵は股を広げて天井から逆さ吊りにされている。拷問しているのは津島とその部下二人である。
 牛追い鞭が腰に巻き付く。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 叩かれる度に胸から上体が軋みくねり腕が自然に胸を押える。
 一本鞭が乳房を直撃した。
 「ぐがあーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーー」
 天井から平行に吊るした一本の棒。その両サイドに脚首が吊られている。
 一本の棒も揺れる。躰は回り上体は痛みに前に後ろにくねった。
 撥がドテを叩く。
 「があーーーーーーーーーーーーーーー」
 丸出しの女陰に一本鞭が直撃する。
 「あぐあはあーーーーーーーーーーーー。あがはあーーーーーーーーーーー」
 上体は持ち上がり両手は上に伸びて女陰を庇うようにドテに付く。
 「あがはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 相当に痛い一撃である。目からは涙がこめかみに流れて行く。
 牛追い鞭が乳房に巻き付いた。
 「あぐあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 直ぐ次の瞬間に撥が女陰を叩く。
 「あうぐーーーーーーーーーーーーー。ぐふうーーーーーーーーーーーん」
 乳房に巻き付いた牛追い鞭はゆっくり解れて引き戻される。
 「あうううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 失禁して小水が流れ出す。ドテから腹を伝って首から顎に流れる。
 「パスワードは」
 津島の部下が問い詰める。
 「・・・・・」
 二つの水槽が用意される。躰が腰まで入る深さである。一つは水。一つは大量の蛆虫が入っていた。
 「パスワードは」
 もう一度訊ねる。
 「・・・・・」
 鎖を引く。金属の滑車がガラガラ音を立てて頭の位置が水槽の高さに来るまで引き上げた。
 蛆虫の水槽を頭の真下に移動する。
 「ああはあーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーー」
 恐怖に顔は引き攣っていた。
 「パスワードは」
 さらにもう一度訊ねる。
 「ああはあーーーーーーーん。あはあはあはあーーーーーーーーーーーーん」
 泣き喚くばかりである。
 「パスワードは」
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーん。ああはあーーーーーーーー」
 躰をブルブル震わせ泣き喚く。
 鎖が音を立てて吊るした鉄の棒が下がる。頭が蛆虫の水槽の淵に当たりながら中に下りてゆく。
 「あああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 眉間に皺を固め目はきつく瞑り手を握って腕で覆うように胸でクロスして顎につけている。
 髪は多量の蛆虫が重なる水槽の底に落ち腰まですっぽり水槽の中に入ってしまう。
 鎖を巻き上げる。ガラガラ音を立てて滑車が鉄の棒を吊り上げた。
 腰から背中にばっちり蛆虫が付いている。前にも一部回っていた。髪にはどっさり顔にも数匹回っている。
 水の入った水槽と位置を替えた。
 再び滑車が吊るした鉄の棒が下がる。震える安曇幸恵の躰が腰まで水に浸かってしまう。
 外から脚を持って押したり引いたり水の中で躰を揺らす。
 再び持ち上げる。かなり落ちたがまだ残っていた。とくに髪にたくさんついている。
 ホースで水洗いする。躰は落ちたが髪は残っていた。
 一人が躰を押えゴム手を掛けて髪を切る。
 残りはバリカンで剃ってしまう。もう一度洗い落とす。
 安曇幸恵の躰はブルブル震えていた。
 暖かいおしぼりで顔を拭く。
 「ううーーーーーーーーーーーーーーーー」
 「パスワードは」
 もう一度訊ねる。
 「あーーーーーはああーーーーーーーーーーーーん」
 まだ泣き続けた。
 緊縛師が呼ばれる。
 沼緒警部と同じように駿河問いにしてしまう。
 手首、脚首を背中で束ねて縄を滑車の金具に引っ掛ける。その縄を手首、脚首を縛った部分に引っ掛けたフックに通し引き上げる。
 「あわわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 さらに引き上げる。
 「あわわわあーーーーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 安曇幸恵は吊られた躰を空中で腰を上下に捩り般若の形相で悲鳴を轟かせた。
 「パスワードは」
 「ああーー。ああーー。あ。あ・・a、z、y、e、・・20・・0・9」
 「よし、下ろせ」
 「あああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 相当の苦しみ様である。
 「こいつを沼緒警部の一つ置いて隣にぶち込め」
 「はい」
 二人が打ち合わせするのは承知している。
 安曇幸恵は沼緒警部に原口巡査部長と安曇巡査長の殉職を報告した。PCが奪われた事とパスワードを喋った事を詫びた。
 安曇幸恵の髪は申のように刈られ躰は蚯蚓腫れと内出血が数箇所見られる。見るも無残な姿である。
 沼緒警部は頷くだけで何も言わない。
 二人はそのまま眠った。
 
 メールは一つが官房長席付けの小日向警視に宛てられていた。警察庁である。
 もう一つは東京地検の長妻検事に宛てられていた。
 安形と湯野中の交流関係を調査報告した内容である。目新しい情報は無く目的も見えない。
 古いメールは消去されていた。あとはR国の警察に調査依頼して任せるしかない。
 東京に向かった安形と湯野中、村上は風俗関連を護る専門の調査会社を使って警察の動きを調査した。
 安形に捜査の及ぶ可能性は低い。
 宴会場を貸してコンパニオンが入るのは当然である。
 それをこじつけても建物はR国に本社が在る。現地の宴会場運営会社を検挙されても裁判で負けることはない。
 安形まで及ぶのは到底不可能である。
 湯野中は日本に路面店をまだ多く持っていた。建物と土地をR国の本社で所有している。
 路面店を検挙されれば湯野中に及ばなくとも逮捕された経営者の保障が必要になる。幾つもやられれば損害は大きい。
 だがその兆候は見えない。
 日本から女性をR国に運んでいる。こちらは完全に合法である。
 日本からは本人の意志で出国してR国で金を借りて日本の金融会社、宝石店角屋などに返済している。
 非合法にするにも日本の警察権の範囲ではない。
 村上の場合も現地のコンパニオン派遣会社を取り締まるには宴会場に潜入して押えなければならないのである。
 やっても公然猥褻以外は違法性が無い。一般公募客の宴会等ではないので此処に潜入取締りは難しい筈である。
 最近の日本は法律の副作用や無理を考慮しないで強引な改正を行ってまでも取り締まる。そこだけが問題である。
 
 翌々日。津島のもとに横峰巡査部長が見つかった報告が入る。怪我をした二人を島に残して八人で高速船を使ってR国に向かう。
 横峰は新日本空輸ホテルに泊まって株式会社パン・ミネベアと村上の日本系取引を調査していた。
 R国の警察に任意同行をやらせたが横峰は拒否する。
 そして直ぐホテルを離れた。津島らが尾行する。雑踏に消えようとするがこの街で日本人は目立つ。
 中央駅を一つ外れて列車に乗ろうとするのを郊外で押えた。
 銃を発砲して抵抗する。部下が二人倒れた。
 津島が已む無く射殺する。
 死体の収容はR国警察に依頼した。
 さらにR国警察の協力を得て新日本空輸ホテルの客室を捜査したが得るものは無かった。
 残るはあと一人。橋本警部補のみである。
 押収したPCのハードデスクの解析結果もたいした期待はできない。
 R国での捜査を日本の警察がいかに強引でも公にはできない。主権の侵害である。
 真紀子の言う通り沼緒警部の立場は破廉恥AVで地に堕ちた警察官は免れない状況である。
 そこを突いて女の悦びを拡大して徐々に崩して吐かせるしかないかもしれない。
 
 安形、湯野中、村上は、調査会社に調査の続行をお願いして娼館島に戻った。
 R国の空港から日本まで新日本空輸とR国航空合わせて一日一便運行されている。
 空港から娼館島まで高速船で二十分と書いたが中央駅には十分で着く。娼館島からR国中央駅まで接続良く三十一分で着いた。
 日本便はよく同時間機が飛ぶ。
 R国中央駅付近には仁川氏の経営する高層建築が林立する。新日本空輸ホテル他、仁川氏の経営するホテルも建ち並ぶ。
 R国内でも日本語教育が行き届いていた。日本からの赴任者以外は低賃金で職員が確保できる。
 夕方、一同が娼館島の仁川邸に終結した。
 仁川は極めて不機嫌である。
 「警察庁が絡むのが気に入らない。東京地検だけではない」
 「調査会社に依頼していますが東京都知事の指令で歌舞伎町浄化からは今のところ何の動きも見えないのですよ」
 湯野中の報告であった。
 「売春風俗関連の捜査ではないのでは」
 「だがこの連中は警視庁保安課だ」
 「もう一度安曇幸恵を拷問だ」
 「先に橋本警部補の行方を吐かせろ」
 仁川の指示である。
 「私はもう一度輪加子を拷問する」
 真紀子はあくまで輪加子を追い詰めて吐かせる気持ちでいる。
 そこに待っていた安曇幸恵から押収したPCの消去されたハードデスクのデータ解析が届く。
 内容は以下の通りであった。
 沼緒警部が付いた客の氏名六人分。
 真紀子を含めた日本人女性の氏名。
 娼館島の大凡の構造。日本人客の滞在状況。
 沼緒警部から連絡が途絶えた事。
 横峰巡査部長が沼緒警部救出に失敗した事。
 村上の株式会社パン・ミネベアの活動状況及び交流関係。
 娼館島の大凡の構造。日本人客の滞在状況。二回目。
 安曇幸恵から日本へのメールはこれだけである。
 官房長席付けの小日向警視からは株式会社パン・ミネベアに接触する日本人、娼館島に渡る日本人を調査してリストを送れと要求していた。
 「日本への売春婦の輸入を遮断する方向か」
 村上の懸念である。
 「そんなもの別に受け入れ会社を作って流せばどうにでもなる」
 「仁川会長と我々の関連が解って日本への流れを総崩れにしようというのではないですか」
 「どっちにせよ不可能だ。それでは風俗営業そのものを日本で禁止しなければならん」
 「我々は日本では湯野中のソープ以外の売春はやっていません。スーパーコンパニオンが近隣のホテルでアフター売春をやっても利潤は会社に流れて来ないので管理売春では有りません。娼館島での売春はもうじき完全合法になります。調査する目的は他にありますよ」
 安形の意見である。
 「俺は安曇幸恵を拷問して奴の居所、他に知っている事を聞き出す。警部の方は真紀子さんにお任せする」
 津島は地下室に降りて安曇幸恵を引きずり出す。
 「いやーーーーーーーーー。もうやめてーーーーーー。いやだーーーーーー」
 「言いから来い」
 「何を聞きたいの」
 「橋本警部補は何処だ」
 「しらないよーーーーーーーー。あいつは任務放棄して逃げたのだよ」
 「嘘をつけーーーーーーーーーーーー」
 津島が首を掴む。あと二人が片脚ずつ持つ。安曇幸恵は首を掴まえられては暴れられない。
 檻の鉄格子に脚を広げて逆さまに固定する。
 「やめてーーーーーーー。嘘じゃない。あいつは怖くなって逃げたのだよ」
 女陰を撥で叩く。
 「あはああーーーーーーーーーん。いいたあいーーーーーーー。やめてーーーーーーー。嘘じゃないよーーーーーーーー」
 「ビラビラを広げろ」
 「ああーーーーーーーやめてーーーーーーー。ほんとうだよーーーーーーー」
 腰と乳房の大きさの割に広げた女の部分は小さい。中は濃いめの赤で表面がでこぼこしている。
 柔らかく敏感な中核部分を狙ってピンポイントに叩く。
 「あぐああはああーーーーーーー。ああはああーーーーーーーーーーーー」
 逆さ吊りの般若の形相から既に大粒の涙が零れる。
 「ああはあーーーーーーーん。ああはあーーーーん。嘘じゃないよーーーー」
 クリトリスを狙ってもう一発。
 「ぐうううーーーーーーーーーーー。あああはあーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 小水が逆流する。
 「やめてーーーーーーーーーーー。ほんとに逃げたのだよ。空港から出られないから国境に向かって隣の国に逃げるつもりだよ」
 「よし。国境に全て手配しろ。中国に出られると面倒だ」
 「でもあっちは砂漠ですよ。それにゲリラゾーンを抜けないと。T国側じゃないですか」
 「全部手配だ。どっちにしても国境までは日数が掛かる」
 「この女どうします」
 「もう少し拷問して目的を吐かせろ」
 「クリトリスを切ってしまうか」
 「ぎゃーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 気丈そうに見える女だがここまで来ると半狂乱に成る。
 「貴様らの捜査目的は何だ」
 津島の低い乾いた声である。
 「この国から操っている日本の売春組織を撲滅する為だよ」
 「嘘ぬかせ。そんな事できる訳無いだろ」
 女陰をまた広げる。カッターを構えた。
 「ああはあーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーー。本当だよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 檻の鉄格子に逆さに縛り付けた向う脛を木刀で叩く。
 「がはあーーーーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーーーーーーー。いたあいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 「いいか。おまえらの捜査はR国の主権の侵害なのだぞ」
 「そうだけど。娼館島の実態が割れれば合同捜査できるでしょう」
 「あほぬかせ。R国が協力するか。この島の女が逃げればR国の警察が追い掛ける。首相から代議士全部が仁川会長に選挙資金を援助して貰っているのだ」
 津島の部下鄭ががなり散らす。
 「それにな。もう直ぐ娼館島はR国から独立して娼国に成る」
 津島が静かな乾いた声で言う。
 「ふうーん」
 「それにR国で売春は合法だ」
 「でも売春の斡旋は合法ではないでしょう」
 「おまえら馬鹿か。そんなもの建前だろ。個人が斡旋すれば逮捕するが娼館島にもR国の売春組織にも手は出さん」
 「そんな言い逃れは通じない。本当の事を言って貰おう」
 津島がやんわり低い声で言う。
 「ほんとうだよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 鄭がカッターを構える。
 「斬れ」
 「待ってよ。本当よ。安曇巡査長の言っている通りよ」
 輪加子が二つ隣の檻から叫ぶ。
 「ふざけるな。そんな嘘が通るか。我々の末端は日本で風俗営業法に触れる事はやってない。風俗を全面禁止しなけりゃ我々を取り締まれないんだよ。ましてこの島には日本の警察権は及ばない」
 「でも私たちは日本から売春を撲滅するつもりでやっているわ」
 輪加子が真剣な声で言う。
 「そんな事したら日本中犯罪だらけだぜ」
 津島が嘲る。
 「それも全部撲滅するのよ」
 輪加子は真剣である。
 「どうします。この女」
 「おまえらの好きなだけ甚振れ」
 津島は輪加子の方に歩く。
 「ああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 後ろで悲鳴が上がる。斬ったようである。
 「ああ。やめなさーーーーーーーーーーーーーーい」
 輪加子が津島の後方に向けて叫ぶ。
 「あんたはな上の綺麗なお姉さんが甚振ってくれるからな」
 津島の言葉に輪加子は絶句する。真紀子は心底怖い。
 自分は生きて帰れないと観念している。
 だが死んでも不名誉な結果が残されるのが恐ろしい。
 自分は正義を貫いた筈である。それをR国でAVに堕ちたと世間に知らされるのは堪えられない。
 安曇幸枝の悲鳴と沼緒輪加子警部の絶叫を背後に津島は地下室を出て一人真紀子の寮に向かう。
 携帯で呼ぶと下に降りて来る。
 「何よ」
 「あいつら何も判ってないかも知れん」
 「どういうこと」
 「あいつらは本気で売春を撲滅する目的でやっている。だが命令している官房長には別の目的がある」
 「本当の目的が解らないであの非道な任務を全うしていると言うの」
 「少なくとも安曇幸枝は何も知らない」
 「そう」
 「警部の方はあんたに任すよ」
 そのまま津島は高速船でR国に向かった。
 
 翌日。民事党の平佐和代議士が娼館島に現われた。仁川を訊ねて来たのである。近々日本で選挙が始まる。その金の調達である。
 仁川はもとより金は出す。政治資金収支報告書に載る資金ではない。
 仁川は沼緒警部らの一連の隠密捜査を説明した。
 「仁川さん。貴方は日本の官僚について認識が疎いようですね」
 「と仰ると」
 「昨日解散になりました」
 「はい。見ております」
 「今度の選挙で政権交代とか噂が飛び交っています」
 「でも経団連の後押しが無くて国民党が政権を維持できますか」
 「維持できる。できないは別問題。官僚に取って国民党政権は下手すれば死活問題です」
 「はい」
 窓の外は黄昏時間の模様を静かに映している。このあとは最上階の和食に誘い女を付ける予定である。
 「官僚は一致団結して国民党の弱みを捜しているのでしょう」
 「しかし。この島に国民党の代議士は来ませんよ」
 「可能性を全てあたっているのですよ」
 「でも可能性だけでこんな囮捜査を」
 「官僚全体の利益の為だったら、警察官一人二人僅かな駒です」
 平佐和の表情には何の淀みもない。
 
 翌日。津島は橋本警部補を捕獲して潜水艦で戻って来た。
 T国の国境手前でバスを降りるところをR国の警察に身柄を拘束されたのである。
 橋本警部補は全裸で縛られている沼緒警部を見て嘲け哂う。
 仁川も真紀子も全員見ていた。
 昨日の平佐和代議士の話は全員聞いている。
 安曇巡査長の姿は無かった。
 「官房長にそいつが騙されてこんな馬鹿な仕事引き受けるからこんな事になるのだ」
 橋本警部補は沼緒警部の馬鹿さ加減を嘲る。
 「おまえらの目的は何だ」
 「日本の売春組織がこの国に本部を置いている。だからその調査に行けと言われた」
 「本当の目的は」
 「官房長ほか官僚の目的は国民党のあら捜しだ。これはその一貫だよ」
 「そういうことだ沼緒警部どの」
 村上が嘲るように言う。
 沼緒警部に言葉はない。
 「この刑事はどうする」
 津島が確認する。
 「生かして返すわけにはいくまい」
 そのあと橋本警部補はとことん命乞いをした。だが原口巡査部長と同じ運命と成る運びである。
 真紀子の残酷な提案で橋本警部補に死ぬ前に沼緒輪加子を抱かせた。
 さらに真紀子は暫く輪加子を生かして苦しめる事を提案する。
 輪加子のAVが発売され日本で輪加子がどのように扱われるかこの島で監禁して最後まで見せることである。
 真紀子にはこの女の正義が空なものと証明されその挫折をまざまざと本人の前に晒してもまだ許せなかった。
 そして女性用風俗の実験に毎日輪加子の女躰を利用したのである。
 日本では五人の刑事の死は他国での捜査中に起きたヘリの事故で片付けられてしまう。
 五人とも平穏な殉職で二階級特進した。
 沼緒警部のみAV転落が報じられる。警視庁は沼緒輪加子警部を被疑者行方不明のまま懲戒免職にした。
 真紀子は日本に進出する。路面店などは持たずホテルへの派遣形式で計画を進行した。
 娼国はR国より独立して独立国を宣言する。まったく税金と選挙の無い国家である。そして企業家を一夫一妻制の呪縛から解放した。
 だが日本では民事党が選挙に負け誤った政権交代がスタートするのである。それは下駄の右か左の違いでは済まなかった。
 
 女衒の國 その一 潜入婦人警官 完




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