鬼三のSM小説
女衒の國
この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
リベラル検事に協力した女性警察官の悲劇
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二〇二〇年霜降上元
(この小説は2018年10月現在未来形です)
此処は日本を遠く離れた娼国。海外だが日系人が支配する。そして十数年前R国から独立した。
だが娼国はR国を経済的政治的に支配している。
これらの日系人は戦前、戦中の女衒の末裔である。だから知る人は女衒の國とも言う。
娼国は僅かな島国だが一京からの金が動く。亜細亜の企業の本社が集中しているからである。
それらの主たるオフィスはR国に置かれ亜細亜中から収益を吸い上げていた。
娼国の建国者仁川主席亡きあと安形次席が継ぎ北嶋真紀子らが副主席と成る。
それ以来R国は二つの日系資本グループに分裂した。
もう一人仁川一族に使えた女衒の末裔湯野中がその勢力を拡大したのである。
真紀子が副主席に成ってからこれら二つのグループは更に巨大化する。亜細亜中に経済侵略して大型ニューシティをどんどん建設した。
二つのグループは一時対立していてR国には世界の知らない地図に無い境界線が存在する。
だが日本の民事党古参議員平佐和周一郎元幹事長が推薦した葛城義和によってさらに状況は変わった。
葛城義和が提唱、開発要件定義したサプライチェーンマネジメントが更に大きく二つの資本グループを拡大成長させた。
亜細亜中から収益を吸い上げるシステムが完全整備されたのである。
娼国、R国は日本の与党民事党及び警察官僚、自治体の知事、市長らをその資金配下に傀儡化する。
そして日本に傀儡政権を確立した。
それに葛城義和が日本経済改造論を引っ提げて内閣総理となり日本経済を抜本的に改善する。
日本は表面的には世界一の経済大国に伸し上がった。だがそれは娼国、R国に吸い上げる手段である。
ある程度目的を果たした葛城義和内閣は辞任した。
いま真紀子共々葛城義和はその彼女滝澤沙緒里と娼国に居る。
葛城義和は重苦しい総理の椅子を放棄して娼国、R国に逃れて再び自由を得た。だが海外マスコミ取材禁止の国と雖も元総理は大っぴらには遊べない。
娼国は二つの島から成っている。
北側の島は高層ビルが林立する。南の島はひっそりと雑木林に囲まれていた。こっちは昭和中期に建てられた古い建物が五棟存在する。
此処ではゼロ歳から売春婦を製造していた。
生む専門の女性が居て体外受精した理想の遺伝子を受け毎年四つ子ぐらいを産み続ける。
調整されて生まれるのは女性だけである。
一人の代理母に生涯百人近い子供が居ることになる。
彼女らは十八でこの島を出て行く。完全に教育された国際売春婦、または宴会等で芸者以上のサービスを行うコンパニオンである。
この島に一棟だけ監獄のような建物が存在する。其処には日本から来た娼国に反逆するフェミニスト分子が七人監禁されていた。
葛城義和はこの中の一人出水茉里元千葉県警巡査部長をSM拷問する。
大っぴらには遊べない葛城義和への真紀子の計らいである。
七人のうち二人はR国北に駐留の米軍幹部の接待に使う。接待に使えば殆ど潰してしまう。
AVに出した者は接待に使わない。
葛城義和は何故か出水茉里元巡査部長に拘る。好きなのではない。何故か虐めたいのである。
出水茉里元巡査部長も強制的にAVを作られた。千葉県警は懲戒免職になっている。
出水茉里元巡査部長は三十に成る大人の女だが可愛さと大人の色気の両方を宿している。スタイルも良い。
脚の線にも躰にも特徴がある。実に弄りたくなる。
隊員が二人鉄格子の中に収監されている出水茉里元巡査部長を引き出しに来た。そして四階の拷問部屋に連行する。
其処に葛城義和を見て出水茉里元巡査部長の鼓動は一挙に早くなる。
「また私を」
出水茉里元巡査部長は収監中バスロープ姿である。その下はショーツ一枚。それ以外何も着けさせてもらえない。
だが日本の刑務所より待遇は良いと言える。
丸出しだがトイレとバスタブは設置されていた。食事は希望を聞いて貰えアルコールも許される。
日本のテレビも視聴できた。
「久々だな。まあ乾杯しよう」
葛城義和はソファーにふんぞり返って出水茉里元巡査部長にビールを勧める。
出水茉里元巡査部長もビールグラスを受け取る。バスロープの前は完全に開いている。今更真っ赤に咲いている乳首を隠そうともしない。
「此処では私ばかり虐めるのね」
「他の女に振りたいか」
「いいえ。他の人は虐めて欲しくありません。何故私を選ぶのか聞きたいのです」
「虐めたいタイプだ。躰は良い。良い女で理性を宿した大人の表情がとことん辱めたくなる」
「他の人は」
「まず。最期に来た二人は米軍の接待用だ」
「どうするの」
「まあ一回で潰される。消耗品だ」
「酷い」
「俺が決めいているわけじゃない」
「道警の二人は」
「あっちは平佐和先生と村上氏の領域だ」
「なんと。R国の首相と日本の元総理がSM遊び。そういう分配なのね」
出水茉里元巡査部長はどうせ滅茶苦茶な責めを受けると覚悟している。気を使っても無駄である。
「俺はただの傀儡だ。村上氏も同じだよ」
「違う。ニユースを見ている限り貴方の意思よ。貴方のやり方で日本を変えてしまったのよ」
「格差というが下層の貧困は無くなった」
「女性の社会進出は抑えられて売春が実質上増えたわ」
葛城義和の左手が出水茉里元巡査部長の肩を掴む。右手がやや斜め後ろに振り被って左の頬をビンタする。
「うーー」
出水茉里元巡査部長は手に持っていたグラスのビールを飲み干してテーブルに置く。
「私を叩くの気持ちいい」
奥に怒りの籠った目付きである。
「いいな。もっと叩かせてくれ」
「強制的に叩いておいて。日本なら訴えられるのに。叩かせてくれじゃないでしょ」
「そうだな」
今度は左手で出水茉里元巡査部長の耳を掴んで右の頬を叩く。
「うおーー」
続けて叩く。
「うおーー。おーー。うおーー。うーー」
出水茉里元巡査部長の目に大粒の涙が浮かぶ。
「何で総理辞めたの」
出水茉里元巡査部長は涙を振り払って質問に切り替える。
「それを訊いてどうする」
「いいでしょう。理不尽に虐めるのだから質問ぐらい答えてよ。私に分かってもリスクは無いでしょう」
出水茉里元巡査部長は捕らわれの身でも真実を知りたい。
「まあ。リスクが無いと言えば無い。あんたがもし脱走したらこれ迄の事も大きなリスクだ」
葛城義和は出水茉里元巡査部長のショーツを脱がす。バスロープも取ってソファーに投げる。
出水茉里元巡査部長は全裸である。
葛城義和はその躰をソファーに沈める。
強引に膝を押して股間を広げる。
「俺は成りたくて総理に成った訳ではない。理論や作戦、システムは考える。参謀に徹したいのだ。表舞台には立ちたくなかった」
縄を取り出す。
出水茉里元巡査部長の脹脛と太腿の裏を合わせて両脚とも二箇所ずつ縛る。両腕を後ろに回して胸部を高手小手に縛り始めた。
「野党の追及に答弁で勝てる役者が居なかったのね。貴方の答弁にみんな鉄格子の中で床を拳で叩いて悔しがっていたよ」
出水茉里元巡査部長は葛城義和への仲間と共有した怒りを剥き出しにする。
「二年の間に交代要員を育成した」
「それが今の月村総理なの」
「そうだ。サプライチェーンマネジメントで亜細亜中からこの国に収益を吸い上げる。その要件定義のスタッフだった」
葛城義和は出水茉里元巡査部長の腕と胸部を高手小手に縛り終えた。
「貴方に洗脳された人物という事ね」
葛城義和は出水茉里元巡査部長の女の部分を広げる。ピンクの粘膜をじっくり撫でて指を二本挿入する。
「洗脳。そういう言い方もあるか」
指を奥まで侵入させ敏感な部分を探った。もう片方の指で尿道の亀裂付近を弄くる。
「うう」
出水茉里元巡査部長の躰は嫌で堪らなくとも反応してしまう。
「でも。貴方にも一つ良いところは有るよ」
葛城義和の指は娼婦の泣き所を確り捕らえて責めに入る。
出水茉里元巡査部長は抵抗するべく話し続けようとする。
「やる意思の無い理想を女性活躍社会とか拉致問題解決とか言わない事だわ」
「娼国系マスコミが援護してくれるからだ」
「うぐう」
葛城義和の指は出水茉里元巡査部長の膣の奥で指先を立て敏感な部分を掻く様に責める。
「あはあ。ああ」
官能を抑えようとする出水茉里元巡査部長の眉間に強い軋みが現れる。
さらに藻掻き躰を硬直させ首を右に左に躱す。
「あはあーーー。ああーー。ああーー。ああーー。あーーーーーーーーーーーーーーー」
出水茉里元巡査部長の尿道の小さな亀裂から潮が噴水の如く噴き上げる。
出水茉里元巡査部長は藻掻き暴れ続けるが潮は止まらない。あたりはびっちょ濡れである。
「ああはあーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーー。あはあーーーーー。あはあーーーーーーー」
葛城義和はとことん責めて潮を搾り出す。
「はあ。はあ。はあ。はあ」
葛城義和が指を抜いても荒い息遣いと膣の痙攣はなかなか治まらない。
葛城義和はその痙攣をじっくり観察する。
「酷い。私をこんなに辱めて。それが嬉しいの」
出水茉里元巡査部長は恨み顔で尋ねる。
「そうだよ。逝き顔がなかなか」
葛城義和は真紀子にも同じ事をした。真紀子は何の抵抗も無く女の性を満喫した。強引に躰を重ねて自ら悦びを求めた。
「貴方は私に随分酷い事をしたのよ。宴会場で」
「蛇か」
「それだけじゃ無いでしょ。私の躰を蟻塗れにしてあの人数の前で自分の手で脱がざるを得なくしたでしょう」
出水茉里元巡査部長はさらに涙を溢れさせる。
「そうかあっちの方が効果有ったか」
「効果ですって。酷い。ひどいよ。私を虐めるだけ虐めなさいよ。その代わり話してよ。いったい貴方は日本をどうするの」
「おい。おい。俺は元総理だよ。それに湯野中氏と北嶋副主席に雇われた人間だよ」
「違うわ。貴方は立派に共犯。いいえ合同正犯よ」
共同正犯の言い間違いである。
「俺は日本を昔の正しい姿にしただけだ。歪んだ税制と多過ぎる行政を整理した。そして売春風俗の自由を回復させた」
葛城義和は真顔である。
「売春風俗が問題なのよ」
出水茉里元巡査部長は決まりきったような言葉で返す。
「逆だ。それが何よりも経済を活性化させる。これ以上経済効果に良いものはない」
葛城義和は累進課税を絞った。富裕層の税率が一般市民並みに下がり海外に逃げていた利益と資産が日本に戻る。
浮いた余剰価値は風俗売春、ギャンブルを大幅緩和する事で遊興費に流れた。
風俗売春に流れた分がブランド三昧、ホスト三昧になり社会にアングラマネーとして流れる。それが末端を潤す。
アングラマネーは消費税以外税収に成らない。
清いの名目で堅苦しいだけの世の中を緩くした事で経済が格段に回復したのである。
「バブル以前の日本は金持ちが遊び捲くっていた。それを平成の鬼平が崩してから低迷のままだったのだ」
「そんな反動許せません」
「反動。そんな言葉を使うあんたは左翼同然だな」
葛城義和の手は小型のローターを出水茉里元巡査部長のクリトリスを?いてピンクの女の亀頭に当る部分に充てる。
出水茉里元巡査部長の表情は一気に軋む。頭を後ろに反らせて藻掻く。
葛城義和は執拗に責める。
出水茉里元巡査部長は腰を捩って逃れんとさらに藻掻く。だが眉間の皺はさらに強くなる。
「うぐうーー。・・・・ううーー。・・・・うーーー」
出水茉里元巡査部長が縛られた躰を藻掻ても無駄である。
執拗な刺激は既に浸透している。
「やめてーーーーーー。ああーー。・・・・・・」
葛城義和は表情を愉しみながら淡々と責め続けた。
完全に玩具である。
「ああーー。あはあーーーーー。あはあーーーーーー。あーーーーー。あはあーーーーーー」
出水茉里元巡査部長の股間は小刻みに揺れる。それでも藻掻き続けた。
「あはあーーーーーーー。あーーーーーーーー。あはーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーー」
躰は完全に震撼している。
「はあ。はあ。はあ。はあ。はあ」
一回逝った事は葛城義和にも分かる。それでも手は休めない。
出水茉里元巡査部長の顔が後ろに反りかえり歪み続ける。
「あはあーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーー。ああーーーーーーーーー」
淡々とした責めだが出水茉里元巡査部長が振り解こうとしても逃れることはできない。
たて続けに逝き顔を晒す。
「あはあ。はあ。はあ。あはあ。はあ。はあ」
出水茉里元巡査部長は荒い息遣いで縛られた躰をソファーに沈め顔を後ろに反らせて崩壊した表情である。
「こんな事をして私の躰が反応すればいいの」
出水茉里元巡査部長は蹂躙され女の性を晒した悔しさを疲れ切った口調で吐き出す。
「女躰の玩具だよ」
葛城義和は感情のない声でさらりと言う。
「酷い。強姦以上よ」
出水茉里元巡査部長は崩壊した精神状態でそれでも堪え難い怒りを僅かに吐き出す。
「ならば痛みを与えてやろう」
葛城義和は感情のない声である。フェミニストは何処まで責めても飽き足らない。とことんそのプライドを地に堕とすべきとの意思である。
そこに真紀子が入って来る。
「葛城先生。ちょっと問題が起きました。その女まだ剃毛してないですね。剃りながら打ち合わせしましょう」
「こいつに聞かれても」
「問題ないでしょう」
真紀子は鋏みと剃刀、ローションの入った容器をテーブルに置く。
「今度は二人で私を虐待するのね」
出水茉里元巡査部長は絶望に満ちた顔である。
「葛城先生一人だけの方が良かったようね。随分気持ち良くなったでしょう。たっぷり塗れているじゃない」
真紀子は意地悪く出水茉里元巡査部長の股間を観察する。
さらに指先でびらびらを広げた。出水茉里元巡査部長の全身に悪寒が走る。
「色も変化してぐちゃぐちゃに成った後ね。何回逝ったのかしら。私はこの人の指だけで十回以上昇天したわ」
「そんなら二人で遊べば良いでしょう」
「でも、この葛城先生には沙緒里さんも居るし、私でも抱きたいという先生方も居るわ。貴女は葛城先生の別の用途だし」
説明されなくても出水茉里元巡査部長に充分判りきっている話である。それでも真紀子の口調は心の底から出水茉里元巡査部長の惨めさを抉る。
「副主席何が起きたのです」
葛城義和は用件の方が気に成る。
「栗山主任検事覚えている」
「はい」
葛城義和の手は出水茉里元巡査部長のドテの陰毛を鋏みでカットする。
出水茉里元巡査部長の目は切られてゆく陰毛を凝視していた。
今の状況に置かれても屈辱は敏感に感じるようである。
「不穏な動きをしているの」
「工作員の報告ですか」
葛城義和は陰毛を五分刈りにしたドテにローションを掛ける。
「湯野中側の情報だけど。同じ東京地検のR国と親交のある検事から。以前からあっちの工作員も見張っているのよ」
「まだ協力者が居るのですね」
「そうかもしれないよ」
真紀子は警戒かつ深刻な表情である。
「木下警視正の警察関係に流す資金源を狙ってですか」
「それだけじゃない。娼国、R国との関連を全部洗う心算よ」
「主任検事一人で」
「地検内部という範囲ではね」
葛城義和の手は剃刀で出水茉里元巡査部長のドテを残して大陰唇の周りを綺麗にする。
出水茉里元巡査部長は聞き耳を立てながら剃刀の動きに神経を集中させる。
「でも外に協力者は充分考えられるよ」
真紀子はこれまで娼国に侵入したフェミニスト分子の様な存在が現れると予測している。
「しかし今の民事党政権を揺るがす事はもう出来ないのではないですか」
民事党四百十二議席である。葛城義和は日本から国民の義務と負担を大きく排除した。
さらに税金を非課税にする所得ラインを上げて低所得者の負担を軽減する。
逆に累進課税も20%で抑えて海外に逃げていた高額所得者の資産を日本に戻した。
自治体を統廃合して住民税の負担を半分以下にする。
国営放送を民営化して受信料をなくした。
年金の完全民営化を果たす。生活保護に一本化する事でこれも下層の負担を軽減した。
消費性向に回るお金が極端に増え日本経済は爆発的急上昇する。
「福祉を切り捨てなかっただけ貴方の政策は少しだけまともね」
出水茉里元巡査部長は葛城義和内閣の経済政策の成功に悔しさを滲ませながら辛うじて認められる部分に不快感を含ませ皮肉る。
「切り捨てる筈はない。あの三十兆を切り捨てれば大きく経済は後退する。その落ち込みは三十兆だけでは済まない」
「貴方はリンカーンと同じね」
出水茉里元巡査部長は一昔の左翼的、日教組的思想を根本に持つのか歴史の偽善を例に皮肉る。
「何それ」
真紀子は意味が解らない。
アメリカ合衆国十六代大統領リンカーンは世界的に偉人とされている。その評価は周知の通り第一に奴隷解放にあった。
だがリンカーン大統領は合衆国連邦の統一が目的である。奴隷解放は南部のプランテーションが奴隷制を基盤としていたのでそれを崩す手段であった。
「海外や移民、難民を助ける気は毛頭無い。だが、国内に経済難民を作れば経済は麓から腐って行く。末端まで潤うことこそ必要なのだ」
「それで女だけが追い詰められて売春する事でさらに経済効果ね」
出水茉里元巡査部長はとことん反論する。
「それは違う。追い詰められた売春はそんなに経済効果には成らない。本気で稼ぎたい層の売春こそ必要なのだ」
葛城義和は殆ど陰毛を剃り落とした出水茉里元巡査部長のドテを入念に確認して剃り残しを剃る。
「そうね。借金の分だけ仕方なく働く売春だけでは本当に金を使って遊んでくれる客は付かないわ」
真紀子も葛城義和に同調する。
「・・・・・・」
二人掛かりで剃毛の屈辱である。出水茉里元巡査部長は由々しき二人の思想との二重の悔しさに如何とも言い様がない。
「ねえ。リンカーンがそれとどう関係が有るの」
真紀子は出水茉里元巡査部長の皮肉が解らない部分を葛城義和に確認する。
「リンカーは表向きでない友人に当てた書簡にこう書いています」
『私は一人の奴隷も解放しないで連邦共和国が救えるなら私はそうするでしょう。もし総ての奴隷を解放することで連邦共和国が救えるなら私はそうするでしょう』
葛城義和は淡々と読み上げるように説明する。
出水茉里元巡査部長は葛城義和の知識にやや意外感を持った。
「ねえ。この女の剃ったドテ。案外綺麗じゃない。葛城先生の玩具に丁度いいわね」
真紀子の言葉はさらに出水茉里元巡査部長の神経を抉る。
「ふふ」
「ねえ。この女に私の前で潮吹かせて」
完全に屈辱限りない二人の玩具である。
葛城義和はもう一度出水茉里元巡査部長の膣に指を突っ込む。
出水茉里元巡査部長は悔しさと怒りにわなわな震える。
それでも既に塗れてしまっている膣内部である。刺激には敏感に反応する。
葛城義和の責めは堂に入っていた。
出水茉里元巡査部長の表情は逃れようと歪み踏ん張るが膣は痙攣して上下に踊る。股間は究極に暴れた。
「あはあーーーーーー。ああーーーーーーーー。ああーーーーーーー。ああーーーーーーーーー」
出水茉里元巡査部長は僅かな時間も堪えられない。
葛城義和の腕に潮の飛沫が上がる。
真紀子はニタニタ哂っていた。
出水茉里元巡査部長にとって男女二人の責めは自尊心の全てを抉り取られる屈辱である。
「ところで行政の統廃合で溢れた地方公務員を独立行政法人とかに整理したでしょう。それが成り立たなくなって元公務員の失業が問題視されているの」
真紀子は葛城義和の政策後の日本情勢を確認していた。
「安田元総理が行った外国人雇用の制度を無力化しました。まだブルーカラーでない非正規雇用の受け皿は有ります」
葛城義和は自信を持っている。
「それと大宮駅で埼京線ホームからのエレベーターの中で女性が殺害された事件で、工作員の仕業を鄭少将が疑っているの」
真紀子はモニターに日本のニュースの録画を再生する。
ラッシュの落ち着く時間に大宮駅の地下ホームから改札階に着いたエレベーター。そこから男が飛び出したと思われる。
そのエレベーターに次の客が乗ろうと扉を開いた時。その内部に女性が倒れていた。
肝臓の真上にナイフの柄が突き立ったままである。
発見者はエレベーターから人が出て行ったところは見ていない。
所持品から女性は独立行政法人の職員と直ぐ判明した。
だが混雑した駅なのに目撃情報は乏しい。
テレビで放映されてそれを見た年配女性が目撃情報を提供した。
ホーム階で年配の女性が男にエレベーターに押し込まれるのを見たという証言である。
その時同じエレベーターに乗ろうとした男性が乗るのを止めてエスカレーターに向かった。
男はその男性に『あんたには関係ない来るな』と乗ることを拒否したのである。
その男性はカートを転がしていて遠くに行く人に見えたと言う。
年配女性はその男性は犯人の顔を見ているかも知れないと証言した。
ワイドショーなどでキャスターが目撃者に名乗り出るよう呼びかけたが反応はなかった。
「防犯カメラの映像は」
「EVのホーム階も改札階も乗るところに防犯カメラは無いらしい」
「混雑の中の死角ですね」
「目撃者の男性は白いカシミヤのコートを着ていたとそのおばあさんから証言が有ったらしいの。でも、それらしき人物も高崎線に乗ったまでしか」
「その先の映像は無しですか」
「あまりにも犯人が綺麗に消えて接触した目撃者も見つからない。その状況が工作員の仕業ではないかと鄭が言うの」
真紀子もその説に半信半疑である。だが何も関りが無いとも言えない。
「湯野中氏は」
「そっちで調べろと。どうせ疑うのだろう言わんばかり」
「要するに今度は関係ないと」
「そう言い切ってもいないみたいだけど」
「今の政権には影響ないでしょう。上越線の事件の時もそんなには」
ワンマン運転の在来線普通電車で女性運転士が乗客らに集団強姦された。一つ間違えば葛城義和の政策に大きく反対論が湧きかねない事件である。
葛城義和はその焦点を摩り替えた。
「とにかくそんな事が有ったという事です」
真紀子は葛城義和の達観姿勢にやや不満を感じたが引いた。
「そろそろ米軍に提供した二人の生贄パーティが始まるよ。この女と一緒に見ましょう」
「そうですね。鑑賞して頂きましょう」
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