【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第五幕


堕とされた女の人生


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 適度なところで会員は確認する。
 「どうだ。もう諦めて垂れ流すか」
 牧野茉莉亜は断末魔の表情で会員を見た。
 「どうだ」
 「もうだめです。だめ」
 「抜くぞ」
 「はい」
 牧野茉莉亜はさらに目から涙を溢れさせて答える。
 腸カテーテルが抜かれると便の混じった茶色い水が一気に流れ出た。匂いも一瞬充満する。
 「はあ。はあ。はあ。はあ」
 牧野茉莉亜は荒い息遣いで羞恥のどん底を噛み締め泣き続けた。
 そのまま会員二人に産婦人科開帳台から降ろされ東側の砂被りに座り顔を膝に付けて蹲ってしまう。
 ここで代理対戦が入る。
 白い褌姿のホステスが二人土俵に上がった。今度はトップレスである。
 立っている行司をよく見ると会員が見た顔。クラブのSM嬢本多椿である。
 会員らから何処となく拍手が沸く。
 クラブで大人気者である。指名数は少ないがなかなか予約が取れない。一人が長時間買い取ってしまうからである。
 ハードプレイは一時間ぐらい。あとは食事やつまみを取って飲み明かすらしい。朝まで二十万以上のプレイになる。
 代理対戦は東が勝った。飯豊真里菜に罰が下った。
 恐怖に震える飯豊真里菜を会員が演台に引っ張り上げる。
 漏らすまで電流責めである。
 拷問椅子が運ばれる。スタンガンも二台運ばれた。
 飯豊真里菜はステージの片隅に待つ。股間と乳房を押さえて膝を閉じて膝をやや曲げたぎこちない姿である。
 会員は飯豊真里菜の躰を引っ張り拷問椅子に押し付ける。
 「あはーーん」
 飯豊真里菜は既に泣きべそ顔である。
 その姿が観客席の会員らを加虐心の坩堝にする。S心がなければ庇いたくなる女だが全員がサディストである。
 如月鬼堂の隣に座る荒井枝里だけがこの辛さ行き場のない恥ずかしさを噛み締めている。
 天井から吊るされたフックに飯豊真里菜の手首を縛り合わせた縄を通して引く。拷問椅子の上で上半身が真っ直ぐになるまで引っ張った。
 会員二人で両脚を持ち上げ脚乗せに縄で厳重に固定する。
 既に飯豊真里菜は疲弊していた。判っていてもこの人数の前で女の見られてはいけない部分を裂かれる。思考能力はまったくない。
 金属の冷たい感触でクスコが差し込まれる。態と横向きに挿入した。
 「ううーー」
 螺子を回して広げられると飯豊真里菜はどうにも堪えられない表情を崩しきって葛藤するように藻掻く。
 大河内税理士がまたペンライトをスタンドにセットして照準を合わせる。飯豊真里菜にはスクリーンを一瞬見ることさえできない。
 恥かしさを表情に露にして悶々と堪えるだけである。
 会員はクスコの螺子と縁に一本ずつトランスの端子に繋がった鰐口を接続する。
 さらにクスコの上。クリトリスの直ぐ下。小陰唇のビラビラ上部。そこに二本スタンガンの端子に繋がった鰐口を鋏み付けた。
 もう一台のスタンガンの端子に繋いだ鰐口二本で両方の乳首を抓む。
 「あ、ああーーーーーー」
 飯豊真里菜は辛そうに悲鳴を漏らす。
 膣とびらびらを別に責める目論見。痛みに絶えられず漏らさせるのが目的である。
 会員二人は嬉々として責める気満々に加虐心を滾らせていた。
 会員は乳首に繋いだスタンガンの電流から入れる。
 「ぎゃああーーーー。ぐぎゃあーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 飯豊真里菜は顔を真後ろに反らして大口を破裂させて悲鳴を上げた。
 躰は震撼し眉間に強い皺を三重に刻んで目をきつく瞑る。頭を振って藻掻き続けた。
 会員らは随所で悦びの乾杯をする。
 会員は一度電源を切った。
 続いてクリトリスの直ぐ下に繋いだスタンガンの電源を入れる。
 「うおーーーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーー。ううーー。ううーー」
 飯豊真里菜の躰はぶるぶる震えた。顔を斜めに反らせて頭を振って悲鳴を漏らす。
 これも適度に切る。
 アームに立てた簡易ルーレットが演台に載せられた。
 そのスイッチを飯豊真里菜に握らせる。
 「いいか。お前がそのスイッチを押すのだ。そのルーレットで止まった刑を受ける」
 「・・・・」
 飯豊真里菜は怯えるだけで答えられない。
 「スイッチを入れないと強制的に一番きついのになる」
 乳首十五秒、膣三十秒、クリトリス下三十秒、乳首+クリ下三十秒他、総て百八十秒が最高である。
 「さあ。十秒以内に押さないと最高刑だ」
 飯豊真里菜は観念してスイッチを押す。
 ぴ、ぴ、ぴ、ぴ、ぴ。電子ルーレットは膣三十秒に止まる。
 クスコに電流が送られた。
 「うぐううーーー。・・・・うーーーーーーーーー。・・・・・うーーーーーーーー」
 飯豊真里菜の柔らかい躰の全身の筋肉が怒張する。拷問椅子の上で躰を捩って顔を振って苦しみ続けた。
 会員は三十秒で切る。
 全身捩って苦しんだがスタンガンよりは軽微な様子である。
 「三十秒待ってやる。前のモニターを見ろ。タイムを刻んでいる。ゼロになる前に押せ」
 そこには飯豊真里菜の大股開きの全身ヌードが映っていた。飯豊真里菜は見ないで済まそうと数字だけに視線を合わせる。
 このルーレットは飯豊真里菜がスイッチを押してスタート。だがスタートだけである。止まる位置は最初からプログラムされている。
 飯豊真里菜は1秒のところでスイッチを押す。
 乳首六十秒である。
 飯豊真里菜は辛そうな表情で口を緩く開けて結果を見ていた。
 会員の手で嬉しそうにスイッチが入る。
 「ううおおーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーー」
 飯豊真里菜の躰はまたぶるぶる震えた。顔を真上に反らせて頭を振って小刻みに悲鳴を漏らす。
 この二人の会員はこの極めて羞恥に堪えられない飯豊真里菜に失禁の屈辱を愉しみにしている。
 「ううーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーーー」
 二人してスタンガンを握って下から飯豊真里菜の苦しみ小刻みに震える表情をじっくりとさおを起てて観察していた。
 六十秒をやや過ぎてゼロが点滅し始めてようやくスイッチを切る。
 「ううーーー。あはあーー。ああ。あはあ。はあ。はあ。はあ」
 スイッチが切れても飯豊真里菜は苦しい表情で荒い息遣いを続けた。
 「今度は一分以内に押せ」
 スクリーンにカウントが始まる。
 「え、え」
 飯豊真里菜はまだこれ以上続くのかと辛いぼやきを漏らす。
 スイッチを持つ手が震えている。
 「彼女、此処で漏らしちゃったら今夜眠れないね」
 如月鬼堂の横で見ている荒井枝里は人事ではない。羞恥の破局する姿をあっけらかんと晒せられないのは荒井枝里も同じである。
 飯豊真里菜はゼロの点滅に陥ってしまってからスイッチを押した。
 「これはフル責めだな」
 ルーレットは自動的に乳首、クリ下、膣百八十秒を表示する。
 「えーー」
 飯豊真里菜は真っ青な表情でそれを見ていた。
 逃げ道はない。数秒間の後トランスのスイッチが入り、乳首のスタンガンもスイッチが入る。
 「ぐうおおーーーーーーーーーーーーーーー。ごおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがあおーーーーーーーーーーー」
 飯豊真里菜は縛り合わされて吊るされた手を力の限り引っ張って暴れ藻掻く。
 「うおーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーー。ううおおーーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーーーーー」
 砂被りで待機している牧野茉莉亜は顔を手で覆っている。荒井枝里も顔を覆ってしまう。
 「ぐうおおーーーーーーーーー。ぐうおおーーーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーーーー。ぐうおおーーーーーーーーー」
 飯豊真里菜の表情は恍惚になる。弧を描くように頭を大きく揺らしやがて堕ちてしまう。失神したのである。
 百八十秒に至らないが全部スイッチを切られた。審判として砂被りに見ている福富麻次郎からストップの指示が掛かったからである。
 二人の会員は失神より失禁に期待していた。残念がっている。
 片方がビンタする。もう一人がスタンガンでクリトリスを突いて起こす。
 これが功を奏したかは定かではない。
 飯豊真里菜の膣に刺さったクスコの上あたりから小水が流れ出す。
 「ああはああーーーーーーーーーーん。あーーーーーーーーー。だめーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーー」
 飯豊真里菜は藻掻く。だが失禁が止まらない。
 満場から拍手が沸く。
 飯豊真里菜の神経は堪えられない。
 「あはああーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーん。ああん。ああん。ああん」
 失禁が終わっても涙をぽろぽろ零し泣き続ける。
 少しの休憩が入れられた。
 客席のあちこちで乾杯が起こる。ホステスらの配膳は忙しく動き回っていた。
 店長の計画は大当たりである。ビールは五十ケース発注。水温で急激に冷やす冷水ショーケースも増強した。
 スーパーで250円の中瓶を居酒屋で三百六十円、寿司屋で六百円、超ミニスカートのホステスが運べば一本千円である。
 再び行司姿の本多椿が演台に上がる。
 今度は拷問椅子が二台載せられた。
 「次は鞭染み渡りの刑です。潮を堪えた方が勝ちです。負けた方に刑が下ります」
 次の担当する会員二人が上がる。
 「ちょっと待って下さい。今漏らしたばかりのそっちが有利じゃないですか」
 牧野茉莉亜は苦言を呈した。
 「潮は一滴でも先に出した方が負けです。まったく問題ありません」
 福富麻次郎が宣言する。
 牧野茉莉亜は不満でも諦めるしかない。
 潮噴きは片方の会員が担当する。技術の差と言われない配慮である。
 飯豊真里菜から行い本多椿がタイムを計る。
 飯豊真里菜は十八秒で数滴漏らしてしまった。気持ち良くなった訳ではない。膣の奥から膀胱を押し上げて絞り出したのである。
 牧野茉莉亜は十八秒と聞いて楽観した。
 だが牧野茉莉亜も直ぐに噴いてしまう。
 「あ、ああーーーーー。あ、ああーーーーーー。あーーーーーーーー」
 こっちは多量に噴き上げる。本多椿のタイム判定は十二秒であった。
 飯豊真里菜が刑を逃れた。
 牧野茉莉亜は手首を縛り合わされ天井から吊るされたフックに通して引っ張られらる。爪先立ちに吊るされて縄はフックに固定された。
 左の脚首を縛られ床に埋め込みのフックを出して固定される。
 一人の会員は乗馬用の一本鞭を構えていた。もう一人は強めの六畳鞭である。
 二人とも叩きたい願望が滾っていた。
 一本鞭の会員が乳房を斜めに直撃する。強い叩き方で乳首をもろに直撃していた。
 「うおーーーーーーーーーーーーー」
 頭と躰が後ろに反り固定されてない右脚の膝が跳ね上がる。
 乳房はそれなりの大きさがある。弾力がありピンと乳首が上を向いていて形も良い。乳輪は二十五ミリくらいある。その割に乳首は小さく突起していた。色はそれほど濃くない。
 この乳房では毎回SMクラブで叩かれ続けると一、二年で垂れてしまうかもしれない。
 六畳鞭の会員が乳房を横に二つ揃えて薙ぐ。
 「うごおーーーーーーーーーーーーーー」
 乳房が強烈にへしゃげる。顔を振って悲鳴を上げた。
 二本の鞭合わせて三十回くらい叩かれてしまう。乳房は無残に蚯蚓腫れに赤紫の筋が何本も奔っている。
 次は自由になっている右脚を掴んで膝下に縄を掛けた。さらに脚首を縛る。その縄を天井から下がった別のフックに通して脚を引っ張り上げた。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーー」
 股間が大きく割れ女の部分が丸出しになる。
 「いやあ。いや。いや」
 牧野茉莉亜は無理な体勢によろけながら躰を回転させバランスを取った。
 一本鞭が内腿を叩く。
 「ぐおーーーーーーーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜の躰は悲鳴を上げながら半回転する。
 目標は局部だが内腿も蚯蚓腫れにしたい。
 二発目は引っ張り上げられた右脚の内腿を叩く。
 「ぐおおーーーーーーーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜は強烈に一本鞭の会員を睨みながら悲鳴を轟かせる。
 さらに一本鞭の会員が続けて叩く。
 「うおーーーーーーーーー。ううおおーーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜の躰は強くひねって震撼する。
 これも二十回叩いて次は局部を狙う。
 牧野茉莉亜は一本鞭の会員の目付きが局部を狙っていることを悟る。逃げるように不安定に吊るされた躰を躱す。
 それでも鞭は女の部分の閉じ合わせたびらびらを叩く。
 「ぐうごおーーーーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜は一度固まった躰を反動して膝を強く折って脚を逆さに空中に蹴り返す。
 強烈な痛みに庇いようのない反動である。
 一本鞭の会員は容赦なく次を叩く。斜めに粘膜を叩いた。
 「ぐごおーーーーーーーーーーーーーーーー」
 さらに叩く。真っ直ぐ直撃する。
 「ぐうごおおーーーーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜は吊るされた躰を暴れさせた。膝を曲げては蹴って行き場のない股間の痛みに暴れまくる。
 壮絶な光景である。
 「こんなものでいいかな」
 一本鞭の会員はもう一人に確認する。
 「充分効き目はある」
 もう一人の会員も自信たっぷり答えた。
 会員二人で牧野茉莉亜の躰を吊るしから降ろして拷問椅子に磔にする。
 腕と太股を縄で固定するがやや動く余地を残す。
 金柑の大きな瓶が二本持ち込まれた。
 一本鞭を持っていた会員が太腿の蚯蚓腫れに塗る。さらに六畳鞭を持っていた会員が乳房の蚯蚓腫れに塗った。
 染みの痛みを感じるに数秒はある。構わず塗る。
 「ううううーーーーーーーーーーーーーーーーーー。いいたあいいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 それでも全力で押さえて塗り続けた。
 「うおおーーーーーーーーーーー。ううーーーーーーーー。だめえーーーーーーーーーーー。いいたいいーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜は躰を揺すってめちゃめちゃ暴れる。強烈に染みてじっとしていられない。
 「うおおーーーーーー。だめえーーーーーーーーーー。たえられないよーーーーーーーーーーー。たすけてーーーーーーーーーーーー」
 強烈に暴れまくる。顔の表情は究極に軋み歪み大口を開けて叫び続けた。
 それでも容赦しない。女の部分のびらびらを叩いた上に塗る。
 「おごおおーーーーーーーーーーー。ぐうおおーーーーーーーーーーーーーーー。いいたあいいーーーーーーーーーー。たすけてーーーーーーーー」
 拷問椅子をがちゃがちゃ揺すって暴れ続けた。
 割れた蚯蚓腫れに金柑は予想以上の効果である。
 あまりの暴れようにみな見入って無言の圧迫感が演台を包んでいる。
 「あおおおーーーーーーーーーーーーーーー。おおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーー。たすけてーーーーーーー」
 遂に失禁してしまう。
 「ああーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー」
 牧野茉莉亜の表情も躰も崩壊していた。
 だが痛みは数分のことである。
 「うはあ。はあ。はあ。うはあ。はあ。うわあ。はあ」
 まだ荒い息遣いで藻掻き続ける。
 そしてぼろぼろ涙を溢す。
 漏らしまくって泣きじゃくって終了である。
 ようやく客席は興奮から平穏に戻って拍手が沸く。
 牧野茉莉亜は無情な拍手にさらに涙を溢れさせた。
 担当した二人の会員は加虐心をとことん満足させて演台を降りて席に戻る。
 暫く会場は興奮の余韻に包まれたまま休憩状態になった。
 牧野茉莉亜は堪えられず本多椿に手を引かれてシャワー室に飛び込む。
 牧野茉莉亜も飯豊真里菜も三百万の出演手当てだけではない。愛好会の会員に売り込んでこの先の指名を取りたい。
 飯豊真里菜には切羽詰ったまでの状況はない。だが他に勤めようがなかった。派遣なら行けるかもしれないが将来性がない。
 覚悟を決めて稼ぎにきているが今日は三百万の重みに堪えかねている。如月鬼堂のレポートで売り込んで貰う一環として出て来たのである。
 それでも余りの内容にかなり疲弊していた。
 牧野茉莉亜はこのクラブで覚悟以前に稼がなければならないところに追い詰められている。
 牧野茉莉亜は高卒で就職した。それまでは養護施設に居たのである。幼いころから父親は居ない。母子家庭に姉と二人であった。
 母親は借金をしていて子供のころ何度も借金取りが押しかけて来る。ある日母親はその借金取立人を刺してしまった。母親も重傷を負う。
 そして数日後に病院で死亡した。
 姉は二年早く施設を出て就職し結婚する。
 牧野茉莉亜が施設を出て就職したとき姉は二人の子供の母である。
 数年は平穏が続いていた。
 姉の家にNHKの担当者がしつこく来訪する。姉の夫はNHK嫌いである。その担当者は五年遡って加入を言い渡してきた。
 昔のように簡単に追い返せなくなっている。裁判にNHKが勝ってしまったからである。
 姉の夫は逆上してその担当者を殴り殺してしまう。
 逮捕され実刑で収監された。
 直ぐに離婚をしたが姉も会社を追われてしまう。
 子供を養う為にスーパーのパートと夜勤の警備員を掛け持ちする。牧野茉莉亜も僅かに援助した。
 施設でいつも自分を庇ってくれた優しい姉を見捨てることは出来なかったのである。
 ある日姉はとうとう倒れてしまう。がん細胞が躰を蝕んでいた。
 牧野茉莉亜は姉の借金の保証人になる。さらに姉の子供二人も引き取らざるを得なかった。
 そして手術の甲斐もなく姉は亡くなってしまう。
 保証人になった借金が牧野茉莉亜に残った。
 町金の一括返済要求に牧野茉莉亜は会社の金を使い込んで返済してしまう。直ぐにばれてしまった。
 その社長が警察沙汰にはしない代わりに今のクラブに紹介する。今日の三百万は一括返済に充てられた。
 社長は訴えて刑務所に送るより回収を優先したのである。
 その後もクラブで働いて稼いで行くしかない。
 牧野茉莉亜は本日の稼ぎをどうしても得なければならなかった。
 辛い躰で演台横の待機席に戻る。
 牧野茉莉亜が戻るまで本多椿が蛇を使ったショーで場を繋いでいた。
 飯豊真里菜も演台の反対側の席で震えている。
 最後の刑になった。
 「女躰屈辱刑です。箱を選んで頂きます。箱の中身を当てて貰います。当てられないと箱の中身を女に受け入れて貰います」
 本多椿がマイクで説明する。
 二人とも恐怖に凍り付く。
 何が入っているか解らない。この企画の嗜好から生き物であることはほぼ間違いない。それを膣の中に入れられてしまう。
 本多椿は時間繋ぎに蛇を自らクスコで広げた女の中に入れる。いくら本人の指名稼ぎの宣伝でも恐怖に震え上がった。
 「前のスクリーンの下の方に番号が表示されます。その中から三人までヒントを貰えます」
 拷問椅子が二台演台に上げられる。二人は先に拷問椅子に大股開きで磔にされた。クスコも挿入される。
 拷問椅子の後ろにパネルが置かれた。後ろのスクリーンを振り返っても見えなくしたのである。
 箱が六個運ばれた。中身は後ろのスクリーンに投影される。
 一つ目が蛞蝓と塩、二つ目が蜥蜴、三つ目がカナブン、四つ目が蛇、五つ目はイグアナ、最後は瓶に詰まった蛆虫の大群である。
 スイッチボックスが飯豊真里菜に渡される。
 飯豊真里菜は観念して3を選ぶ。
 会場からはなんとなく落胆の無言の空気が流れる。飯豊真里菜にも一番きついのは避けられた気がした。
 続いて牧野茉莉亜に渡される。
 3はもう選べない。牧野茉莉亜は6を選ぶ。端が安全かと思った。
 会場は落胆とも悦びとも言えない。期待するものは外れた様子である。
 「真里菜さん。番号を選んでヒントを貰って下さい」
 本多椿が促す。
 「3番の方お願いします」
 箱と同じ番号を選んだ。
 「館山先生」
 本多椿が飯豊真里菜のサポートリストから館山弁護士を指定する。
 「小さいよ」
 「ええーー。それだけじゃ」
 「ヒントは一言。あと二人あるから」
 「次の番号を選んで下さい」
 「9番の方」
 「山元会長」
 「うーん。夏に居るかな」
 「えー。虫ですか」
 「ヒントは一言。貴女の女にそれが入るのみんな期待しているから」
 「えーー。助けて下さい」
 「次、次」
 山元会長は次の人に聞けと言う。
 「はい。最後の番号を選んで下さい」
 「1番の方お願いします」
 「瀬里菜さんお願いします」
 「それはある時期よく道に落ちています」
 瀬里菜は如月鬼堂と会員に気を使いながら少しヒントを出したつもりである。
 「・・・・・・・」
 飯豊真里菜は悩む。
 「蝉ですか」
 「残念こちらです」
 モニターにカナブンが投影される。
 「ええーーーーーーーーーー」


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