【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第十九幕
若く独立した女社長の苦難
この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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大河内税理士は佐藤栞李の腹をゆっくり摩った。
「私の排泄する姿を見てくださいと言うのだ」
佐藤栞李には想像以上の要求である。
「・・・・・・・・・」
言葉すら出ない。
「言うまでこの栓は抜かないぞ」
佐藤栞李は今これを見るのはこの男とSM愛好会の幹部だけだと自分に言い聞かせる。
逃れる道は既にない。苦しむだけである。トイレで排泄は絶対に許されない。早く言うしかないと思う。
それでも佐藤栞李はなかなか言葉が出ない。
逆に大河内税理士には佐藤栞李のこういう性格と奥深く硬いプライドを弄るのが来週の愉しみである。
「どうした。来週の件を進められないぞ」
佐藤栞李は今以上辛い当日を迎える為に今辛い言葉を吐かねばならない。その二つを乗り越えないと自分の将来への救いはないのである。
「わたしの・・・排泄・・・・う、うう・・・する・・姿をみてください」
佐藤栞李は最後の部分は早口になったが辛い言葉を吐いた。
「よくぞ言ってくれた。我々もプレイでは虐めても躰を提供してくれたあんたらの資金苦は救ってやりたい」
大河内税理士は本心を言ったまでである。
佐藤栞李は悔しさに涙を滲ませる。札束でビンタされる悔しさである。集団の金の力で女を蹂躙したいだけだろと叫びたい。
それでも佐藤栞李は涙を滲ませるだけで何とか抑えた。
アナル栓が抜かれる。
ずぶうーーーーーーーーー。
拷問椅子に接続した診察台では本来金属の汚物箱がセットされる。これには透明な物が接続されていた。その中に排泄する。
茶色い水の直ぐ後に緩くなった便が流れ出た。
便は腹の痛みと精神の痛みを絞り出すように流れ出てゆく。
痛烈な臭気が立ち込める。
佐藤栞李には性器を鞭打ちされるより辛い。
大河内税理士は佐藤栞李のアナルに浣腸器で湯を流して洗浄した。
佐藤栞李は恥ずかしい部分を何処までも弄られる。その辛さに堪え続けるしかない。
大河内税理士は佐藤栞李にクスコとアナル開口器を挿入した。
広がった膣と直腸をペンライトで照らしてモニターに拡大して見せる。
「・・・・・・・・・・・」
佐藤栞李は心の中で辛い悲鳴を上げていた。
大河内税理士は言葉の代わりにペンライトを動かしカメラを動かし内部を詳細に見せる。
それでも辛い中で何を見られているのか自分の目で確かめずに居られない。
女のこんな恥ずかしい部分まで見る。心以外隠す部分はない。いや心すら晒し者にされている。
佐藤栞李はこの日を生涯忘れないと思った。いや忘れることができない。これ以上の屈辱はないと思う。
「よおく見ておけ。めったに見られない部分だ」
佐藤栞李には爬虫類で躰を舐められた心境である。
大河内税理士は拷問椅子の高さを下げる。股間を上に向けた。さらに佐藤栞李の口に開口器が挿入される。
「あ、う、あう」
佐藤栞李は何をされるか恐ろしい。
大河内税理士は佐藤栞李の顔にアイマスクを載せる。
「ああ」
大河内税理士はズボンの社会の窓からペニスを取り出す。
佐藤栞李の顔に小水を掛けた。
「うう」
さらに口に流し込む。
SMでは良くあることだが佐藤栞李には恐ろしい仕打ちである。
喉から口の中の尿を押し出して外へ流して堪える。
そのあと残りを膣とアナルの開口器に流し込む。
五分その状態で放置された。この状態で五分は膨大な時間である。口の中には流しだせない尿が溜まっている。
喉と舌で押し出しても全部は出せない。躰は固定されている。僅かに飲んでしまった。佐藤栞李には有り得ない恐ろしいことである。
いま人間としての自分が地の底に堕とされている。
「十五分時間をやる。嗽して躰を洗え」
大河内税理士は縄を解きながらそう指示した。
ショーの時も同じである。シャワーの時間はくれる。如月鬼堂のルールらしい。
佐藤栞李は他の倶楽部では飲むことを強要されるコースもあると聞いて驚愕した。
何で黄金というか知らないが全身に便を塗られてしまうらしい。
愛好会の会員は如月鬼堂の禁止事項は守る。
此処のプレイはハードながらも制約されているらしい。
何度も嗽をして躰を洗って不快感を取り去った。
その後は鞭打ちだがショーの前に躰に痕を残せない。スパンキングで乳房と内腿、さらに女の部分を叩かれた。
ショーの一週間前なので樽常マネージャーの真性奴隷女の館では佐藤栞李の予約を停止している。
ショーは倶楽部からの派遣である。
一月二十六日。
如月鬼堂らは豊洲から宇佐美に移転した。
毎年同じ行動である。越後湯沢の雪が解けるまで此処で過ごす。豊洲よりは間取りが取れている。
遠くまで海が見渡せた。海岸線のやや高台にある24階。ロケーションは抜群である。
此処も越後湯沢と同じように露天風呂を造った。最上階の海側に設えたのでヘリ以外から見られることはない。
広いリビングにはカウンターキッチンと囲炉裏、テーブル席がある。リビング全体の面積は越後湯沢より狭いがこの部分は変わらない。
本日は愛好会の主要メンバーが集まっていた。飲食店などではないが会食以上である。
本日は葛和医師も来て居る。簡易検査も行った。
次の愛好会もオンライン開催である。どのように佐藤栞李を虐めて会員の溜飲を下げるかの打ち合わせが行われていた。
「泣かせよう。痛みより恥ずかしさに泣かせよう」
大河内税理士の方針は一定している。
「今回NG出した会員のリクエストを優先でどうでしょう」
杉下一行である。
「大河内先生が佐藤栞李の虐め方を解説してからリクエストを実行の方向では」
福富麻次郎は大河内税理士の解説をたっぷりして佐藤栞李の虐め方を確立して行うべきと発言する。
「そうだな」
如月鬼堂も納得した。
「緊急事態宣言になって野党と与党の立場が反転した。GOTO停止だけでなく一気に罰則に出て補償は雀の涙だ」
福富麻次郎がぼやく。
「先生。静岡は緊急事態宣言が出ていません。会員の一部を交代で呼ぶのはどうでしょう」
大河内税理士はそっちに押したい。
「抽選で順番にか。奈良、長野、静岡どれも静かだが。集まる人数が大きいと休店状態での貸し切りでも噂になる」
「先生。緊急事態宣言が終わるまで待ちましょう」
館山弁護士は反対である。
「プレイルームが無難です」
葛和医師も同意見であった。
「NGの八人だけプレイルームに呼んだらどうかな」
「いや。そんなに得点を与えると今後も構わずNGが出ます」
館山弁護士はこれも反対する。
「では抽選で十名だけ呼びますか」
福富麻次郎が折衷案を出す。
「それが良いです」
館山弁護士も納得した。
「しかし受験生の鼻出しマスク失格は厳しいな。俺なんかメガネ曇って受験にならないよ」
大河内税理士が試験に出ることはない。
「曇り止め使っても駄目ですか」
「あんな物役に立たないよ。一回息を吐くだけで霜をかぶった状態だよ。口だけなら何ともない」
「まあ口を覆っていれば飛沫は抑えられます。ご自身の感染防止にならないだけです」
葛和医師もここは反論しなかった。
「また自粛警察が増えますな」
「あれ自体テレビ局がいけない。注意する立場でないのに態々カメラが注意しに出て行く。あれが自粛警察生んだのだ」
大河内税理士は何事にも文句を言いたい。
コロナの自粛で客が倒産して売上が激減してそっちの不機嫌も手伝っている。
「ところで今回は佐藤栞李で行くとして先はどうしますか。本来オンライン併用で回数を増やす計画でした」
杉下一行である。
「後の二人ももう一回出して。過去の中からリクエストの多いのを使いましょう。そのうち新しく良い子も出るでしょう」
福富麻次郎がまた妥協案を出す。
「福富さんのところに居ないの」
「いやあ。風俗嬢は一ランク落ちるよ。こっちのレベルなら私らの店の収入では満足しないよ」
そんな最中。江田百合愛の涙のインタビューが始まる。
江田百合愛は救出から二日で退院した。犯人を非難してインタビューで泣き続ける。
「ロケ中に意識を失って気が付いたら診察室でした。最初は病院に運ばれたと思いました」
「事態が分かってどうでしたか」
「もう終わりだと思いました」
「犯人の目的は何だと思われますか」
「解りません」
「犯人像はどうでしょう」
「六十位の男性。体形は水色の白衣の上に防護服から全員同じように見えて区別が付きませんでした」
「まったく顔とかは見えなかったですか」
「ええ。私に足枷を付けて引き上げるまで同じ姿でした。冷蔵庫に食料だけ残してくれました」
「その古民家に電気は来ていたのですか」
「いいえ。古い車から外したようなバッテリーに繋いで行ってくれました」
そのような状態で何も犯人に繋がる情報はなかった。
「インタビューに応じたのは犯人の脅しからですか」
「脅し。そんな生易しいものではありません。実際にもう一度拉致されると思いました。恐ろしい。ああーーーーーーーーーー」
また号泣してしまう。
「女優を続けられますか」
「はい」
江田百合愛は涙を滲ませた顔を覆ったまま小さく答えた。
江田百合愛の闇動画は一気に拡散されてしまう。インタビューはそれを促進したに過ぎない。
ワイドショーでコメンテーターらは口々に削除を呼び掛けるが虚しい限りである。
「先生。この犯人は何を考えているのでしょう。我々にもまったく迷惑な存在です」
福富麻次郎が如月鬼堂に意見を求める。
「目的はまったく解らない。ただ途轍もなく恐ろしいことが起きる気がする」
「もう。起こっていますよ」
戸籍を持たない部落の人達を嗾けて銀行強盗とその資金で破壊活動を行った事件である。
「あれに匹敵するかそれ以上だ」
「我々の商売と活動に影響しますか」
「するだろう。どこかでミスをして捕まってくれないと。今は六十以上でかなり経済力がある集まりという以外は解らない」
佐藤栞李は二月一日に五百万の入金は約束された。
ショーの内容の恐ろしさに怯え続ける毎日である。
やんわり支払いの催促も来る。プレイの収入だけでは足りない。公的協力金はなかなか振り込まれなかった。
それでも休業中のアルバイトの補償給与は振り込んでいる。
如月鬼堂の吊るしを思い出す。太腿の付け根に縄が掛かって大股開きで吊るされた。あれを録画に載せられてしまうのである。
浣腸による排便も失禁も総て残ってしまう。
会員だけでも七百人以上。恐ろしい羞恥。
この先店とか派遣スタッフを送る先とかで会員に遭ったらと思うと身が縮む思いである。
事業を護るのに高い代償を払ってしまった。借金が残らないのがせめての納得である。
人の苦しみを知らないで正論を唱える人は何故一度事業をたたんでやり直さなかったのかと言うに違いない。
途中で辞めたら莫大な借金が圧し掛かる。破産すれば立ち上がるのはもっと難しい。
思い出すだけでも忌まわしい一つ一つのプレイが何度も脳裏に過ぎる。夢で魘された。
連続拉致強姦傷害事件。その防護服六人のアジトである。
「効果抜群だな」
「インタビューを強制して更に拡散だ」
「そして有名になった」
「適度に拡散したらノーカット版をばら撒こう。それで更に拡散強化できる」
「二段構えだったか」
「次はこの逆をやろう」
「誰を狙う」
「生意気な奴だ。ナルシーを自殺に追い込む」
「誰を」
「田中七海を潰そう」
「フリーか」
「そうだ」
「どうやって拉致する」
「女を雇おう。警察官の身分証を偽造する。前金五十万。後金四百五十万だ。他に男を二人」
「家宅捜査礼状も作成するか」
「無論」
「だがその女。顔を見られるぞ」
「問題はない。ちゃんとメイクの仕方を知っている女を見つけてある。アリバイも作る。金に行き詰まっている女社長だ」
「それでは会長との繋がりが」
「それも間接的だ」
「ほう」
葬儀社の社長はやや懐疑的だが納得した。
「アリバイはどう作る」
別の男が確認する。
「小さな離れた地方のビジネスホテルにチェックインする。其処の防犯ビデオにも細工する。夜間フロントは一人だけだ」
「その男も買収か」
「経営に行き詰まったオーナーだ。既に仕掛けてある」
どういう目的か六人はまた動き出した。
無謀な復讐を行った原直子の裁判に判決が下りる。死刑である。裁判員は全員一致していた。
猟奇な犯罪の被害者であることは深く同情されるも犯人の決め付け方の短絡さを指摘される。
また関係のない被害者を多数生んだことを強く非難された。
原直子から無関係の人を巻き込んだことは深く反省の言葉が述べられている。だが六名の容疑者のうち三名の殺害は肯定した。
「私に自殺以外道はありません。それ以前に報復しかありませんでした」
その主張を一切撤回しなかったのである。
一月三十一日。
愛好会当日。
如月鬼堂らはプレイルームに行かない。大河内税理士と館山弁護士、葛和医師、そして抽選に当たった会員十名のみが入る。
如月鬼堂と杉下一行、福富麻次郎は宇佐美の囲炉裏端で鑑賞である。
珠洲と瀬里菜はカウンターの中に引いていた。
最初のリクエストは逆さ吊るしにして浣腸である。
如月鬼堂と同じように縛った。
高手小手は大河内税理士と館山弁護士で完了する。吊るしは会員の手を借りてかなり手間を食った。
佐藤栞李は更に屈辱感と恐怖を味わう。
吊るすのもぎこちない。何人か手伝って滑車の縄を固定する。
会員が佐藤栞李の背中側から踏み台に乗って浣腸器を挿し込む。
「・・・・・・」
佐藤栞李は悲鳴を上げたいが何とか声を抑えた。
これでは逆噴射のように便を噴き上げる。それだともろに頭まで被ることになってしまう。
既に大河内税理士の手で部屋に備え付けの透明な浴槽に湯が張られた。
佐藤栞李には普通の吊るしや開帳台以上に屈辱的である。女の部分が真上を向いて広げられる。
逆さ吊るしの苦しさの上に浣腸されてしまう。やがてその痛みも襲ってくる。
最初からかなりのハードである。
二人の会員が逆さ吊るしの太腿を下から支えてアナル栓を挿入する。
また暫く苦しめる目論見である。
カメラは上に向けて晒された股間をアップにしていた。
佐藤栞李の目前にもモニターが映像を映している。本人もその姿を見ることができた。
堪え難い恥ずかしさに目を背けるが究極の不安から時々確認せざるを得ない。
会員らはアナル栓を入れたまま土手と女の部分の周りにローションを塗る。
籤引きで当たった会員が剃毛を始めた。
既に佐藤栞李は浣腸の痛みに腰を捩るように藻掻いている。
「動くな。動くと斬れるぞ」
剃毛している会員はこの時の定番の台詞を吐く。
「むりーーーーですーーー。い、いたいいーーーーーーー」
佐藤栞李は苦しみを訴えた。
あと二人会員が加勢して押さえを強化する。
佐藤栞李はその部分を自分で形を整えていた。陰毛の量は僅かである。土手に形良く残して大陰唇の周りは綺麗にしていた。
雪の様に白い皮膚に性器の周りの紅を差した部分が艶かしく綺麗である。その部分は完全に露出していた。
土手に三角形に残された黒い塊を会員は剃って入念に仕上げをする。
余禄と佐藤栞李の女に指を入れてしまう。
「あ、ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
佐藤栞李は拒否の悲鳴を上げた。
会員は更に指を奥に進入させる。
「ああーーー。ああーーー。ああーーー。あはあーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー。ああはああーーーーーーーーーー」
この状態で潮を噴かせた。
潮は大方が床に飛び散るが一部股間と土手から腹を濡らす。
股間の肌理の細かい皮膚が潮の雫に濡れて艶かしさを増していた。
「さあ。もう一度言え。私の排泄する姿を見てくださいと」
大河内税理士がまた残酷な命令をする。
佐藤栞李は恐れていた台詞を要求されて涙を零した。
言うしかないと思う。既に痛みに堪えようがない。今夜を乗り越えたら自分は救われる。
「わ、た、し、の、排泄・・・姿をみてください」
佐藤栞李は涙声を搾り出す。
もう一台のモニターには会員と繋がっていた。そのうち佐藤栞李にNGを出した八人と如月鬼堂がコマ割に表示されている。
八人は悦びの乾杯を示す。
佐藤栞李は真紅の表情で屈辱に堪えた。
踏み台に乗った会員の手でアナル栓が抜かれる。
やや濁った水が嗽器の水飲み口から出るように噴き上げた。
「う、うううーーーーーーーーーーーーーー」
佐藤栞李は苦しみに躰を委縮するように藻掻く。
便の溶けた水は首まで流れて髪の毛にも流れる。
水だけで便は出ない。佐藤栞李は藻掻き苦しみ続けた。
「お前また抜いてきたな」
会員が叱咤する。
「ちがううーーーーー。くるしいーーーーーーー」
佐藤栞李は藻掻き叫ぶ。
館山弁護士の指示で会員四人が吊るされた佐藤栞李の躰のフロント面を上にして持ち上げる。
「あ、ああーーーーーーーーーーーー」
佐藤栞李の躰は空中で横にされた。股間はカメラに向いている。
「あ、はあーーーーーーーーーーーーー」
便が一気に飛び出す。
また会員から乾杯が起こる。
「あ、あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーん。ううーーーーーーーーーーーーーー」
会員らは涙を流し苦しみ続ける佐藤栞李を吊るしから開放した。
浴槽に投げ込むが高手小手の縛りのままである。
躰は湯に浸かって洗われたが髪は汚水に塗れていた。
館山弁護士と大河内税理士がその縄を解く。
そのまま浴室に促す。
如月鬼堂の居間ではこの観戦の他にテレビ会議とワイドショーも放映されている。
そちらでは緊急事態宣言の延長の議論が酣である。如月鬼堂は怒りを込めてそれを見ていた。
集団免疫が達成されるまでいたちごっこと言いたい。昨夜もインターネットアダルト放送で無駄な発言は抑えた。
ファッション喫茶三店舗はオンライン営業のみである。
さらに風俗売春が衰退しかねない。ソープランドの激減が如月鬼堂の心配事である。
珠洲と瀬里菜は佐藤栞李にまったく同情しない。嫌な女との認識を持っている。地位のある女と言う振舞い。知識人じみた動作が嫌いである。
如月鬼堂は佐藤栞李の二回目の起用をあまり進める意志はなかった。
急場凌ぎに来た女である。資金を確保したら去って行く。とことん躰を呈してくれてこの世界に染まる女を優遇したい。
大河内税理士の要求を受け入れた。
いろいろ言動に問題がある人物ではある。
だが国税出身。そして如月鬼堂の節税に最大限に貢献してくれる。この税理士が申告する限り余程のことがなければ税務調査は入らない。
SM愛好会は会計上完全に透明で商売ではなく同じ嗜好者の集まりである。
それでもSM愛好会を運営するにも大河内税理士の存在は必要不可欠。そしてSM愛好会は直接の収入にならなくてもその効果は絶大。
今回は大河内税理士の要求に任せた。
二月六日。
村井美紀子は女性刑事の様な服装で田中七海のマンションを訪れた。後ろに体を見られないよう配慮しながら二人の男が待機する。
マスク、メガネ姿で完全な似顔絵は難しい。
村井美紀子は身分証を提示して田中七海にドアを開けさせた。
家宅捜査令状を突きつける。
「覚醒剤不法所持の容疑です」
ドアから一気に進入した。クロロフォルムを顔に充てる。一瞬で確保した。
二人の男が後から入って縛って麻酔を強化してキャリーバックで運び出す。
そのまま指定されたマンションの空き家に運んで終了である。
奈良県の小さなビジネスホテルのフロントで前日チェックインした。その防犯カメラの映像を細工してアリバイが作られている。
村井美紀子は化粧品販売店の社長である。コロナでマスク需要が増えて売上が減少していた。
闇サイトの運営者から橋渡しされた仕事である。成功報酬で合計五百万の運転資金を得た。
風俗、SMも含めて働くことを考えたが年齢的に安くなる。これしか手段はなかった。
メイクには自信がある。簡単には自分に辿り着かないと自信を持っている。
佐藤栞李に比べたら危険を犯したが僅かな手数で同じ資金を得た。これからが不安だがアリバイは完璧である。
最期のSM小説家 第十九幕 若く独立した女社長の苦難 完
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