【SadoのSM小説】
最期のSM小説家
第十四幕


戸籍を持たない村


この物語はフィックションであり実在の人物機関とはなんらかかわりがありません。
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 車は静岡に向かう。
 残った二人は外に巡回が居ないとの報告のまま外に出た。そのまま宇都宮市内のビジネスホテルにチェックインする
 最初の二人も別のホテルにチェックインした。
 ホテルにチェックインした一人が戸田枝理名運転士の拷問動画を静岡に送る。静岡で仲間がアップロードしたのである。
 
 十時を回って。
 越後湯沢。最上階如月鬼堂のマンション。
 その居間の囲炉裏端である。
 如月鬼堂は執筆中。珠洲は大宮の事務所に向かった。瀬里菜は新規会員申し込みの事務処理を行っている。
 珠洲も瀬里菜も朝食は摂らない。如月鬼堂は自分でうどんを茹でる。それを冷やしうどんにして食べていた。
 テレビのワイドショーは戸田枝理名運転士が電車運転中行方不明を伝えている。六人の防護服姿が西栃木駅の防犯カメラに確認された。
 警察は栃木県山間部の山小屋と当たりを付けていると報道される。
 宇都宮市内も巡回を強化していた。
 「ずいぶん早く動き出したね」
 如月鬼堂らが当分連続拉致強姦傷害事件の六人は動かないと見ている。それで瀬里菜は早くと反応した。
 「うん。用心深く動かないと思ったが」
 如月鬼堂も腕組みして唸る。
 「電車の運転中狙うの。最初にバスの女性運転手襲ったのと似ているよね」
 瀬里菜はいま二審になっている埼玉路線バス女性運転士集団強姦事件と似ていると言いたい。
 「宇都宮の手前。もし山小屋に逃げ込むなら範囲を絞れる。これまでの犯人ならそんなミスはしない」
 如月鬼堂は半信半疑である。
 そんな時。杉下一行からメールが入った。
 六人のグループがアップロードしたファイルをいち早くダウンロードして送って来たのである。
 
 警察も素早くそれを取得して戸田枝理名運転士を救出に向かう。
 だが発破を警戒して直ぐには飛び込めない。
 安全確保に一時間近く掛かった。それから女性警察官三名で飛び込む。
 床に大の字に固定された戸田枝理名運転士を確保する。小水から便まで垂れ流しの悲痛な状態であった。
 戒めから外すと乳首のクリップを戸田枝理名運転士が自分で外す。
 「あーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 サイレンの様な悲鳴を上げて床を転げて痛みに暴れた。
 直ぐに救急隊員が局部麻酔を打つ。
 戸田枝理名運転士はそのまま救急車で搬送される。
 眠ってしまい病院でまる二日も目を覚まさなかった。
 
 九月六日の朝。
 如月鬼堂はいつも通り上越新幹線のグリーン車で越後湯沢に帰り着いた。
 迎えに来ていた瀬里菜の運転でマンションに戻る。
 予定通り愛好会のメンバーと樽常マネージャー、編集が待っていた。
 全裸美人コンテストの出演者は予定の二十名をノミネート。本日は次のSM愛好会の開催をどうするかである。
 もう何処の会場にも入らない。三会場使っても感染対策で五十パーセント使用では足りない状況である。
 「先生。今度の犯人は昨夜の解説通り別のグループかもしれません。指紋が一つ検出されました。前があるそうです」
 如月鬼堂が居間に戻ると館山弁護士は開口一番今朝得た情報を話す。
 「それじゃ犯人に一気に」
 「いいえ。指紋は八年前の強盗殺人事件のものですが。指紋の人物は特定されていません」
 「うーーん」
 「それから戸田枝理名運転士の証言で犯人らは『自分らでは子宮摘出はできない』と話していたようです」
 「これまでの六人には医者が紛れていたようですね」
 如月鬼堂もそこの違いは頷ける。
 「それと今回犯行に使われた家ですが、長く行方不明で捜索願が出ていた人物の名義だそうです。それと登記に使われた印紙が偽造でした」
 「何か共通パターンが見えましたね」
 「それと田村摩子が今頃思い出して追加の供述をしました」
 「おや。どのような」
 「地下室で田村摩子とテレビを見た時だそうです。大田正勝は六人が連続拉致強姦傷害事件の犯人とその時知ったようです」
 「田村摩子はそんなことを話したのも忘れていたのですね」
 「まあ。無理もないでしょうあんな目に遭っていれば」
 館山弁護士もいま思い出しても無理もないと思う。
 「ところで次の愛好会の開催はどうしますか」
 杉下一行が本題に入ろうと促す。
 「全裸美人コンテストの後にはなります」
 「問題は会場。五百人超えているよ」
 瀬里菜は会員の入会が進みすぎていると言いたい。
 「そろそろ入会受付を止めるか」
 「先生それは困ります」
 SMクラブ真性奴隷女の館の樽常マネージャーが異議を申し立てる。
 「そっちの営業に影響するか」
 「それは絶大です」
 「うちも困ります」
 編集担当も申し立てた。
 愛好会の会員が年間固定購読してくれるからである。
 「しかし何処まで伸びるかな。コロナで逆に伸びたかもしれないがもうじき頭打ちじゃないか」
 如月鬼堂はSM愛好者などもうそんなに伸びないと見ていた。
 「先生。熱海に二百入れれば今回は行けますよ」
 大河内税理士が現状打開策を提案する。
 「あそこだけ四面使うか」
 一番人気のある熱海に多少見辛さを容認してもらう。
 「先生。女性は杉浦瑞樹だけでは」
 大河内税理士が更に問題を定義する。
 「それでお二人に来ていただいた」
 如月鬼堂は樽常マネージャーと編集担当の小川綾香のことを言っている。
 「価格を上げても時間を長くした方が今後に良いですよ」
 杉下一行の希望である。
 樽常マネージャーは二人の画像をインターネットでクラブのサイトから紹介した。
 通常は顔を出してないので裏ページから閲覧させる。
 一人目は倉科香李名三十一歳。細身で小作な美人顔。一見可愛いが気丈さも宿している。躰の白さが良い。
 究極に辱しめ甚振ってしんねり泣かせたいタイプである。愛好会のショーには最適と言える。
 二人目は大路江美三十二歳。こっちは椋木美弥の紹介である。
 同じように華奢な体型。細面の美人顔で色も白い。倉科香李名が華奢な脚の線を描いているのに対してこちらは真っ直ぐな脚の線である。
 どちらもそそらせる躰と言える。
 「どっちもNGプレイが多いですな」
 杉下一行の指摘である。
 「愛好会のショーは別です。因果を含めています」
 樽常マネージャーは弁明した。
 「それなら良いけど。せっかく愛好会に出ても来島結奈の様に指名が付かないよ」
 「そうですね。来島結奈は安いソフトコースで一般ばかりです」
 「マネージャーが指導しないと」
 「はい。徐々に。なかなか本人が」
 樽常マネージャーは歯切れが悪い。
 何処でもそうである。ショーがハードでも如月鬼堂が監修している。一般客のハードは恐ろしい。だからNGが増えてしまう。
 「まあ。顔出しできるようになったらAVで行こう」
 如月鬼堂はそっちに持って行きたい。
 
 同じ日。
 連続拉致強姦傷害事件の防護服六人のアジトである。
 「俺たちの真似をされたな」
 この山荘に住んでいる川口に鋳物工場を持つ会長である。
 「大田の連れて来た十九人の内六人だろう」
 麓に葬儀会社を経営する社長が断定した。
 「危ないな」
 他の者も心配する。
 「危険はない。日本人でありながら生まれてから戸籍のない者の部落だ」
 川口の会長が銀行爆破強奪事件に協力した十九人の正体を明かす。
 生まれた時に何らかの事情で親が出生届けを出さなかったのである。
 「大田もそうなのか」
 「あそこの出身ならそうかもしれない。定かではない」
 「大田正勝も酒井俊克も他人の戸籍か」
 「その可能性もある」
 「一万人くらいといわれているがそのごく一部がその部落出身だな」
 「そうだ。静岡と名古屋から来ていた」
 「警察に其処へ踏み込まれたら」
 「簡単に入れる部落ではない。役所も大概は警察も近付かない。入り方も通常分からない。入って帰って来た者もいない」
 「こういった事件に係わればオウムの時のようにSITやSATが部隊で突入しないか」
 「その時は大田の山荘と同じことになるな」
 「武器もあるのか」
 「あると思う。関東帝国銀行さいたま支店襲撃はこっちで武器提供が条件だった」
 「ところで大田が捕まって機関銃の出所を警察が追っている。製造した機械の機種を割り出されたがそっちは問題ないのか」
 「ない。プレートを下取りしてさらに本体を下取りして処分された機械だ。中古屋がパーツを組み直して販売した」
 「その中古屋は問題ないのか」
 「既に廃業して年金生活だったが七十手前で亡くなった」
 「成程。それでは走査線に乗らないな」
 全員が当面の安全を確認した。
 山荘の地下ではない。外に出た階で生ビールを飲みながら普通の叔父さん連中のような長閑な会合であった。
 
 九月七日。
 台風は去ったがあちこちで雷雨が起きる。
 愛知県名古屋市中区栄。極東日本銀行錦通り支店である。
 閉店間際の二時五十五分。
 六人の男がばらばらに入って待機していた。メガネ、マスク、ワイシャツ、ネクタイ普通のビジネスマンスタイルである。
 六人がばらばらなら何の違和感もない。
 この六人は戸田枝理名運転士を拉致強姦した防護服メンバーである。
 全員が中に揃ったら二人が一気にリックから出した自動小銃を撃ちまくる。
 男性行員は全員撃たれた。男性の間に混じっていた席の女性行員も射殺されてしまう。自動小銃なので一人に数発の弾丸が撃ち込まれていた。
 二人がシャッターを降ろして回る。
 数人の客がカウンター付近に寄せられた。行員は女性四名が残っただけである。あとは銃弾で床に倒れて多量に血を流していた。
 この間に離れた窓口のテラーが非常通報を押す。
 射殺した男がこのテラーをカウンターから引っ張り出した。そのままビンタする。服を引き破る。
 「全員服を脱げ」
 男は自動小銃を構えていた。
 シャッターを閉めて回った二人が通用口からガソリン携行缶と発破を運び込む。通用口裏の駐車場に車を止めていた。
 二人は建物の内週にガソリンを撒く。発破をカウンターの裏に置いた。
 まだ警察が来ないうちに客を外に出す。
 「この口座に五十億振り込め」
 「そんなお金。この支店にありません」
 「有っても無くても此処の口座に入金処理をして其処から振り込め。直ぐだ」
 テラーの顔に自動小銃を突きつけた。
 仕方なく作業に掛かる。
 「振り込みました。でも振り込んでも使えませんよ」
 「直ぐにマネーロンダリングシステムが動く。五十億はこの支店の負債になるだけだ」
 「ああ」
 テラーは驚愕の表情になった。
 「お前らその発破の横に座れ。俺の心臓の鼓動が止まるとその発破のスイッチが入る。ガソリンと同時に点火だ」
 既に警察が到着してSITの隊員が外周を囲んでいる。
 先にリモコンで自分等の乗って来た車を爆破した。
 確認していた警察官二人が犠牲になってしまう。
 一人が自動小銃を構えて店舗内部と全裸の女子行員四人を撮影している。
 「通報ボタンを押した女。警察に電話で状況を説明しろ」
 テラーは全裸のまま震えた手で電話をプッシュする。
 「極東日本銀行錦通り支店です。内部一周ガソリンを撒かれています。あと爆発物が。犯人の心臓の信号が止まったら点火して爆発します」
 「判りました。犯人の人数は」
 警察官が確認する。
 「六人です」
 「もう切れ」
 テラーは電話を切った。
 「お前の名は」
 撮影している男が確認する。
 「・・・・・」
 テラーは震える口で何か言っている。
 「近藤奈津子だな」
 男はカウンターのプレートを確認した。
 「そこのソファーに御尻を乗せろ」
 近藤奈津子は恐々後ろに下がってソファーに座る。
 「脚をソファーに上げろ。そして股を広げろ」
 「・・・・」
 近藤奈津子の唇は震えていた。
 「広げろ」
 近藤奈津子は震えながらソファーの上でM字開脚になる。
 「女を広げろ」
 「え、え」
 近藤奈津子は分からないと言う表情である。
 「お前のま○○こを両手で広げて中を見せろ」
 「あ、ああ」
 近藤奈津子は仕方なく震える手で女の部分の閉じ合わせた粘膜の横に左右から指を当てる。それを震えながら左右に引く。
 びらびらはやや小豆色からドドメ色である。内部はローズ色に広がった。尿道の亀裂も膣口もくっきりその存在感がある。
 「大分使ったな」
 「やめて」
 近藤奈津子は泣きべそ顔で訴える。
 「お前子供も生んでいるな」
 男は近藤奈津子の会陰の縫った痕を見て言う。
 「そうです。母子家庭なのです。たすけてーーーーーー」
 「そうだな。生きて帰らないとな」
 別の男が指を突っ込んで?き回す。
 クスコを取り出して挿入した。
 「ああーー。いやあーーん」
 近藤奈津子はまた泣きべそ顔になる。
 ペンライトで照らして内部をカメラに一分くらい収めた。
 「剃毛しよう。どっかに剃刀は」
 カメラの男が提案する。
 「其処に強力なガムテープがあるぞ」
 「それでパイパンにするか」
 ガムテープを千切ってドテの黒い塊の上から貼り付けて強く擦った。
 一気にガムテープを剥がす。
 「あーーあはあーーーーーーーーーーん」
 近藤奈津子は表情を究極に歪めて悲鳴を上げた。
 一気に沢山の陰毛がガムテープにくっついて抜け取れている。
 続いてもう一枚貼り付けた。
 近藤奈津子は堪らない表情を崩して自分の股間を見下ろしている。
 「あはあーーーーーーーん。いや。いや。いやーー」
 近藤奈津子は痛い上に抜かれたらこの先パイパンである。堪らず躰を振って喚いていた。
 それでも泣き叫ぶ近藤奈津子を押さえてガムテープで抜き続ける。
 「あーはんあはん。あはん。あはん」
 近藤奈津子は泣き続けた。
 「よく見ろ。これは自動で潮を噴かせる器具だ。分かるなお前のそこから潮を噴き上げるのだ。ばっちり撮影だ」
 戸田枝理名運転士に使ったのと同じものである。
 「やめてーーーーーーーーーー。もうゆるしてーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。あはん。あはん。あはん」
 近藤奈津子はあまりの仕打ちに涙をポロポロ溢す。
 それでも構わず先端がクスコになった部分を近藤奈津子の女に挿入してしまう。
 「あは。あはん。あはん」
 螺子を回して左右に膣を広げた。
 クスコの中に仕込まれたアームが伸びる。膣天井部奥の敏感な部分にL字の先端に付いた小型のバイブを押し付けた。
 それが回り膣天井部奥の敏感な部分を刺激して更にピストンする。
 「ああーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーん。いやあーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーん。いやよーーーーーーーーー」
 近藤奈津子は耐えられない刺激に拒絶しながら逝き声を抑えられず叫び続けた。
 「いやあーーーーーー。いやああーーーーーーー。ああーーーーーーー。あはあーーーーーーーー。ああーーーーーーー」
 顔は真上を向いて破裂させている。口からは涎が飛び散った。
 「あーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 近藤奈津子はソファーの背凭れに手を廻して掴む。躰を迫り上げて耐えられず潮を噴き上げてしまう。
 「ああーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーー」
 サイレンの如く逝き声を上げて潮を噴き続ける。
 「ああ。ああ。ああ。ああ。ああ。ああ。はあ。はあ。はあ。はあ」
 潮が噴き止んでも荒い息遣いが止まらない。
 男らは器具を近藤奈津子の膣から抜き取る。
 「此処までだ。金は届いている。皆スマホをガソリンの上に置け」
 リーダーらしき男が叫ぶ。
 「近藤。お前の録画は既に公開された」
 「いやあーーーーーーー」
 「助かりたければ言うことを聞け」
 男は行き成り真顔になる。
 「・・・」
 近藤奈津子は無言で頷く。
 「その扉のぎりぎりに立て」
 近藤奈津子はシャッター横の非常扉の前に立つ。全裸のままである。
 「鍵を静かに開けろ」
 近藤奈津子は震える手でゆっくり扉の錠を廻す。
 「ノブに手を掛けろ。三つ数える。ゼロになったら飛び出せ。一秒ぐらいしかないぞ」
 近藤奈津子はドアノブを握る。
 「3.2.1.行けー」
 近藤奈津子は全裸のままSATの隊員が盾を構える方に走る。後ろはマスコミのカメラである。
 残った三人の女子行員も走り出した。
 ドアは反動で閉まる。
 一気にガソリンが燃えた。店舗は内側から火に包まれる。三名は其処で煙に倒れてしまう。
 次の瞬間発破が飛ぶ。大爆発が起こって天井が吹っ飛んだ。建物全部が火に包まれる。SATの隊員の前に爆風と共に瓦礫が飛ぶ。
 銀行の建物は完全に倒壊する。
 近藤奈津子以外誰も助からなかった。
 通報からマスコミ各局は臨時ニュースになる。
 近藤奈津子が逃げ出すシーンもとっさに報道に入ってしまった。
 
 越後湯沢。如月鬼堂のマンション。居間の囲炉裏端である。
 「今度は失敗したのね」
 珠洲は状況からそう呟く。
 珠洲と瀬里菜は客が居ないのでコバルトブルーのショーツ一枚にスケスケのワンピース姿である。
 乳房も乳首もくっきり透けていた。
 「同じ犯人だな。でも人数が少ない。それに進入の仕方がお粗末だ」
 如月鬼堂は訝しがる。
 「そうだよね。この人達。貰った分け前が足りないから追加でやったのかな」
 瀬里菜の想像である。
 「西東京鉄道の女性運転士を襲った連中だな」
 如月鬼堂は連続拉致強姦傷害事件の六人ではないとほぼ確信していた。
 「あっちは凄く計画的だったよね」
 「そうだな」
 如月鬼堂は締め切りが近いのに手を休めて観ている。
 「たった今入った情報です。犯人らはこの支店から五十億円を振り込ませてその後に自爆したとのことです」
 アナウンサーが報道スタジオから割り込みで状況を説明した。
 「銀行から一人脱出できた女性銀行員の証言です。これだけ証言して女性銀行員は意識を失い病院に搬送されました」
 更に続いてテロップを読む。
 そのタイミングで杉下一行からメールが届く。ばら撒かれた近藤奈津子の動画を添付してきたのである。
 「これでは完全にテロ組織だな。最初から逃げることは考えてなかったのだ。日本赤軍に始まるような恐ろしい自爆テロだ」
 如月鬼堂は予測になかった現実に唖然としていた。
 「自爆テロって中東じゃないの」
 「違うよ。日本赤軍が最初だ。それをイスラム過激派が真似たのだ。もとより特攻隊は日本的発想だ」
 「ねえパパ。この連中お金何に使うの」
 珠洲が一番の疑問を口にする。
 「それはな。武器を買うと考えるが。発破や銃は自分らで作っている。ミサイルを買うわけには行かない。ヘリとかも分かってしまう」
 如月鬼堂も想像がつかない。
 「使う目的はテロなの」
 珠洲はギクッとしている。
 「その可能性が高い。当分の間人の多く集る所、飛行機、混んでいる新幹線も危険だ」
 如月鬼堂はかなりの危険を予期していた。
 
 同じ日。連続拉致強姦傷害事件の防護服六人のアジトである。
 「奴らは決死隊だったのか」
 川口の会長である。
 「しかし自分が死んで仲間に金を渡して何になる」
 「その金の使い道。恐ろしいことになる」
 川口の会長はその面々の怨念の深さを感じ取っていた。


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