SadoのSM小説
女衒の國 その二

立て篭もり

この物語はフィクションであり、実在の人物、機関とは何ら関わりがありません。

 二〇〇九年。
 R国航空005便は日本からR国に向かっていた。九十九パーセント日本人客である。エコノミー席は無い。
 キャビンクルーも半分は日本人で残りも日本人と現地の掛け合わせである。
 空港は港の直ぐ横。S市とTS市に跨る。
 藤崎奈央美は最後部座席の窓側で南国の海を見下ろしていた。
 明るい南洋の海に反比例してこれから起こる自分の借金人生が如何に辛いか計る事もできない。
 一方ファーストクラスに座る国民党衆議院議員市江廣子は今回当選したばかりでR国と娼国の視察に来た。
 民放の御天気アナウンサーから国民党にスカウトされ急遽衆議院選挙に立候補して当選したのである。
 R国航空005便は僅か二千メートルの滑走路に逆噴射を強く効かせて着陸する。
 市江廣子は簡易な入国手続きを済ませて此処から高速鉄道でR国中央駅に向かう。僅か十分である。
 藤崎奈央美は彼女をエスコートする女衒の池島に連れられて娼国に向かう。
 藤崎奈央美は日本を発つ前にSM拷問されている。
 組織の女衒たちは序の口と言っていたが女の一番恥ずかしい部分をこじ開けられ散々あこぎな悪戯をされてしまう。
 島に着いて所持金がないと辛いぞと言われ御餞別代りと説明されたが泣き喚いた。
 高速船が港に着くと目の前は完全な未来都市。島の中央まで行くと古い昭和を思わせる噴水がある。
 左手に未来都市郡とは離れて五十階の高層ホテルが建つ。その隣の古い洋館が島のオーナー仁川氏の住居と説明された。
 藤崎奈央美がこれから生活する寮は右手の海に面した崖沿いに建つ。
 最上階の十階が日本人コンパニオンの寮である。
 先月まで真紀子が住んでいた部屋に通される。
 一DKだが住み良い美室である。高層ホテルの後ろを除いて二つの島がほぼ見渡せる。
 真紀子は女性向け風俗で成功して高層ビル内に部屋を買ったのである。
 その真紀子も同じ005便で日本から戻った。機内に居た市江廣子が気に成っている。
 市江廣子は新日本空輸ホテルにチェックインした。
 それを確認して真紀子も同じホテルにチェックインする。
 仁川に連絡をとる。
 「真紀子か。どうした」
 「国民党のこの間当選した代議士で市江廣子って解ります」
 「さて」
 「民放の御天気アナウンサーだったのですが選挙の寸前に国民党にスカウトされて当選したのです」
 「それが」
 「本日の便でR国に入りました。新日本空輸ホテルです」
 「国民党か。あまり好ましくないな」
 「やはり。どうします」
 「こっちで見張りを付けるよ」
 「私もホテルに部屋を取りました」
 「そうか。後で行くよ」
 「お待ちしております」
 
 藤崎奈央美は翌日から客に付く。金額やプレイ内容は出る前に聞かされている。さらに此処のルールについて聞かされた。
 さした差は無いがやんわり首を締められるような圧迫感に襲われる。
 藤崎奈央美も機内で市江廣子を見た。九チャンネルの御天気アナウンサーと判る。
 八月の終わりに衆議院選挙に当選したとニュース番組で見ていた。
 何故R国に行ったのかは疑問に思う。
 日本の事業家等が多く進出しているが観光などで来る日本人は少ないらしい。
 直ぐ隣は政情不安定な国である。
 R国自体も奥地はゲリラが占拠していた。
 海側に日本の水産業が養殖に進出している。
 来る途中に池島から聞いた話ではR国内の工場は殆どが娼国の主席である仁川の資本が入っているらしい。
 自分らのお客さんは日本から進出した企業のオーナーがメインのようである。
 この先も日本の経済状態の悪化が続いたら日本であぶれた労働力を受け入れる方針と聞かされた。
 藤崎奈央美は此処で借金を返すと日本に帰るときには二千万以上の金を持ち帰れるらしい。
 だが日本に帰って上手くやって行けるか暗澹たる気持である。
 新都心に戻らないとコンビには無いらしい。本日はデリバリで済ますように言われた。
 歩いて十数分だが疲れている。
 治安は悪くないようである。
 
 真紀子は仁川、安形、津島と新日本空輸ホテルの最上階のバーに居た。
 「あの婦警はまだ生かして置くのか」
 「ええ。まだまだたっぷり虐めます」
 「しかしあの日本の警部補に抱かせたのは良かったな。なんとも言えない修羅場だったぜ」
 津島の笑顔のない一言である。
 「売れているようですね。沼緒警部のAV」
 安形は虐めるときの責めは強烈だが外では極めて上品に振舞う。
 「その成果と日本での反響をプリントアウトして見せてやったわ」
 「テレビはともかくPCは渡せないからな」
 「あの警部さんの無念を考えると何かこう快感に満たされる気持ですね」
 安形に限らず風俗売春で稼ぐオーナーには婦人警官は格段の憎しみの対象である。
 まして売春を撲滅に来たなど絶対に許せない此処は日本の警察権力の及ぶところではない。
 「そうでしょう」
 真紀子もご満悦である。
 「ところで市江廣子はどうすればいいんで」
 「何をするか暫く見張りを付けておけよ」
 津島はそこで席を立った。部下と打ち合わせに向かうようである。
 仁川も真紀子の感にはなかなか感心した。
 市江廣子の進入は明らかに問題である。年嵩の国民党議員なら気に留めなかったかもしれない。
 「ところで安形。湯野中が新人送ってきたぞ」
 「味見しますか」
 「そうだな。カタログができたら」
 「駄目よ。私の時より虐めなきゃ」
 真紀子は此処に来たとき最初は安形の虐めに泣かされた。そのあと多大な御世話になったので殆ど気持では帳消にしている。
 日本で女性向風俗業を展開する中で真紀子は思った。中間層は不況でも何の支障も無く娯楽を満喫している。
 自分が味わった苦労を考えると何としても日本から吸い上げて中間層を下層に落としたい衝動に駆られた。
 日本の民主主義が形だけの主権に成る日が待ち遠しく思う。
 何としても金を吸い上げて日本の外に財を築きたい。
 そしてのうのうと現代社会に護られ好き勝手に生きてきたキャリア、企業OL、スチュワーデスなどを地に堕とて一から売春に染めたいと思う。
 
 翌日。藤崎奈央美のカタログの写真撮影が行われた。
 着衣の三面。座ったときの脚の形。下着姿。乳房のアップ。全裸の三面。亀甲縛りの図などが撮影される。
 最後は性器の撮影である。閉じたものと指で広げたもの。クスコで広げた奥まで撮影された。
 ホームページに掲載されるが外部からは検索できない。会員、娼国のホテル予約関連のみである。
 その日は既に予約が入っていた。島のホテルで宴会である。
 ハードコンパニオンは奈央美ともう一人。コンパニオンも二十名呼ばれていた。二十名の宴会である。
 四十七階の宴会場の控え室で待たされた。
 コンパニオンは日本人ではない。だが限りなく日本人に近い。スペイン語と日本語を話すようである。
 身長もありスタイルも抜群と言える。
 この島で十八まで育った。
 毎年日本人との混血の母から四人くらいずつ生れる。日本人男性の種を人工授精していた。
 何人か似た顔がいる。同じ母親でも毎年掛け合わせる男性は違うのでそれなりにレパートリーはある。
 彼女らの花代は一時間日本円で千円足らず。それでも日本に於けるスーパーコンパニオン以上のサービスが期待できる。
 それでも日本人ハードコンパニオンの需要は高い。
 藤崎奈央美らは一日の宴会で四時間まで四十万である。他にハードオプションが付く。
 現地の女性ならばその一割で同じ事ができる。コリアンでも日本人の半額である。
 奈央美もスタイルにはかなりの自信が有るが彼女らより上とは言えない。
 もう一人のコンパニオンは大田多岐江と言った。奈央美より五つ位御姉さんである。
 小柄で既に和服姿なので昔の日本芸者のイメージで目がパッチリ大きく二重で美しい。
 奈央美も和服に着替えさせられてトイレも禁止されてしまう。
 ブラジャーもショーツも脱いで全裸に腰巻、肌襦袢を着ける。長襦袢を着けた後の着付けは担当者がやってくれた。
 奈央美は自分で帯を締めたりはできない。
 現地のコンパニオンは此処で全裸になり今一度シャワーで躰を清めて宴会場に向かう。
 既に島の病院の看護婦が三名待機しているのが奈央美の不安を煽る。
 現地のコンパニオンが先に客席に着く。
 看板は大西精密機械工業様と成っていた。
 R国内に工場を持つ日本企業。本社は娼国。日本には宣伝部門のみの子会社がある。それ以外は委託会社に投げている。
 コンパニオンは一人に一人付く。最初からピンサロ並の玩具である。
 女性からサービスはしない。されるが儘である。
 それは女性からサービスするより辛い。日本ではSMクラブ以外にはないサービス形態である。
 島のオーナーであり娼国主席の仁川と何故か真紀子が呼ばれていた。
 仁川と真紀子、大西の担当に当るコンパニオンが配膳係となる。
 真紀子はもとよりこの三名には女は不要らしい。
 奈央美と多岐江が最後の出番である。
 野球拳が始まる。当然脱ぐだけでは済まない。
 仁川と大西は何か別に話があるらしい。三名が奥に固まっていた。
 「市江廣子の件は広兼先生からご紹介がありまして」
 「こちらに来るからよろしくと」
 「まあ。そんな感じでして」
 「それで目的は」
 「広兼先生からは何にも伺ってないんで。ご本人は知り合いの事で調べたい事がありましてとだけ」
 「問題は国民党ということだ」
 「はあ。広兼先生も国民党ですが元は民事党の先生です」
 「社会党ではないという事ですね」
 「目的を広兼先生に直接聞けないか」
 大西は一人エレベーターホールに出た。
 野球拳は多岐江が負けて全裸に成るところである。奈央美は肌襦袢と腰巻を残していた。
 多岐江は小柄で細い躰だが乳房は大きい。今は弾力が良いが数年で垂れるのが心配である。
 乳輪は真赤に咲いている。その割に乳首の突起は少ない。
 腰巻を落とした。股には女の拳が一つ入る。華奢な女の細やかな股間を描いていた。女の部分の上には僅かな翳りがある。
 その下には割れ目というより閉じた女の部分の筋が覗いている。
 次は奈央美が負けた。男性客の一人に肌襦袢を解かれてしまう。
 乳房のボリュームは多岐江が勝っている。奈央美も形は悪くない。山形の乳房に薄いピンクの乳首が露わになる。
 大西が戻って来た。
 「知人という以外は何も聞いてないようです」
 そう報告する。
 「問題は元アナウンサーということね」
 仁川と真紀子は帰った。
 次も多岐江が負けて僅かな翳りを剃毛されるところである。
 畳の上に仰向けに男性二人に両脚を広げて脚首を押えられている。
 若い男性が鋏みでカットをしないでT字剃刀でねちねち剃ってゆく。
 多岐江は天井を見たままである。
 二回続けて奈央美が負けた。こちらも剃毛である。
 奈央美のヘヤーは多岐江の様に簡単には剃れない。
 鋏みでカットされ電動剃刀で入念に剃られた。
 二人は後ろから男性に押えられ御尻を畳に着いた開脚状態で対峙させられる。御互いに相手の女の部分が丸見えである。
 更に自分の直下に鏡が置かれた。
 鏡に映った自分と相手の女の部分を見比べる事になる。客全員に見比べられた。奈央美からも多岐江の顔が真紅に染まるのが良く解る。
 多岐江のそれは細く二枚の皮膚が真一文字に閉じている。奈央美も筋は一本だが多岐江より短く中ほどで二枚合わさった皮膚が突き出ている。
 「指先で広げろ」
 やらなくては成らない。
 今でも恥ずかしいのに見比べられて尚も女の一番恥ずかしい部分を自分で開かなくてはならないのである。
 多岐江が悩ましい表情で下目使いに奈央美を見ながら腰の外側から手を廻して広げる。
 中は緋色に濡れていた。中央の部分は更に色が薄く濡れが光沢を称えている。
 「おまえも広げろ」
 客が奈央美に向かって言う。
 逆らうわけには行かない。
 幾重にも恥ずかしいが断腸の思いで奈央美も同じように手を廻す。ぶるぶる振るえながらその部分を広げた。
 中は真っ赤である。中央の部分は少し濁ったグレーの透明度を持った皮膚が重なり合っていた。
 多岐江に比べて穴の位置が割れ込んでくっきりとしている。
 多岐江の恥ずかしさに染まる姿が奈央美の羞恥を抉り出した。くらくらと恥ずかしさが奈央美の脳裏を真っ白にする。
 客は容赦なく写真を撮っていた。
 玩具になっていた現地のコンパニオンも見ないように逸らしているが何となく見ている。
 彼女らに見られるのはもっと悔しい。そして美しい多岐江と比べられのが奈央美には堪らなく辛く感じた。
 そのまま浣腸が二千CC用意される。
 浣腸の量に多岐江は慄いていた。
 向き合ったまま四つん這いにされる。あれから手を離して閉じているとはいえ女の部分も菊の蕾も丸出しである。
 多岐江は真下に頭を垂れていた。
 アナルをこじ開けるように浣腸器の先端を差し込む。いよいよ冷たい液が流れ込んでくる。
 長い時間を掛けて二千CCが体内に注入された。
 不思議な大道具が運び込まれる。一メートル四方の平たい鉄板に直径七センチくらいのアームが突き立っている。
 アームの先端は男性自身を象ったバイブレーターである。
 多岐江共々三人がかりで持ち上げられ女陰を差し込まれてしまう。
 爪先立ちでバイブレーターが抜けない高さに調整してハンドルを締める。
 スイッチが入るとバイブは縦の動きとくねる動きを開始した。
 キャスターの付いたかなり大きな便器が運ばれる。
 横から見るとL字をしていて奥行きが深く弧を描いていた。何処に落ちても便が良く見える造りである。
 「先に出した方がお仕置きだ」
 奈央美は既に便意も圧迫感も来ていた。正面に多岐江の苦痛の顔も見える。
 バイブは奈央美の奥まで責めて来て爪先立ちでは踏ん張れない。
 多岐江の顔が苦痛とも官能とも知れず歪み眉間の皺が激しく揺れた。
 二人とも脚はブルブル震えている。
 奈央美のアナルから水が流れ出る。
 ぶっずうううーーー。ぶずーーー。
 水は流れるが便は肛門につかえて流れない。
 何度も便が肛門を襲う。痛みと圧迫感の挟間である。
 多岐江の公門が破裂した。一挙に水便が太い小水のように後ろの白い便器に叩き付けられる。
 多岐江は苦痛の極まった顔をくねらせ続けた。
 「あはああはあーーーーー。ああはああーーーーーん」
 股間をくねらせ腹を押え何故か歓喜の声も上げる。
 奈央美の便秘でつっかえていた硬い便がお尻の粘膜をはちきれんばかりに広げきって一挙に飛び出す。激痛と血が一挙に頭を襲う。
 強烈な匂いである。血も一条濃く流れ出ている。
 物凄い激痛が奈央美を襲っていた。
 バイブは子宮の口まで迫っている。
 「あはああーーーーーーーーーーん。ああはあーーーーーーーーーーーーん」
 多岐江は真っ白な頭に歓喜の稲妻を迎え轟音のような悲鳴を上げていた。
 狂乱状態が続いたあと二人とも台から降ろされ畳に蹲っている。
 汚物が片付けられ二人とも敷布団に移された。
 二人ともV字開脚にされる。引き分け両者お仕置きである。
 女陰に入れるバイブはこの際問題は無い。
 多岐江も素直に受け入れている。
 ローションをたっぷり塗られてアナルにも挿入されてしまう。
 「ああーー。ああーー。おゆるしをーーーーーーーーー」
 多岐江は拒みながらも受け入れる。
 「ぐがあーーーーーーーーーー。ぐがあーーーーーーーーー。ぐぐがあーーーーーーーーーー。いいたあーいーーーーーーーーーーーーー」
 奈央美には轟然と激痛が襲う。
 バイブは容赦なく捻じ込まれた。
 「ぐぐがーあーーーーーーーーー。うぐがあーーーーーーーーーーーーー」
 奈央美は布団を掴んでのた打ち回る。血も流れ出す。
 さすがに中止された。
 奈央美の下血は止まらない。
 急性アルコール中毒に備えて待機していた看護婦が医師を呼んだ。
 奈央美は病院に搬送される。
 多岐江は拷問で日本酒を八合くらい流し込まれた。
 利尿剤を投入され客の手で尿道カテーテルを入れられ泥酔した玩具状態にされ奈央美と同じ病院に搬送されてしまう。
 他に現地のコンパニオンも五人運ばれた。酔い潰すのがこの会社では幹部らの遊びらしい。
 よく女子社員も犠牲になる。日本ならセクハラ扱いされかねない。
 昔は日本でも当り前であった。
 酔った姿をビデオに撮られ後日当人に見せる。号泣きする姿を愉しんだのである。
 酔って宴会場で全裸に成った者。小水を撒き散らす者。裸で性器丸出しのまま旅館の布団に寝ている姿が映っていたのである。
 自殺者も出たがそれでも止めることはなかった。
 世情がセクハラを非難し始めると本社をR国に移してしまう。会社を分割して組合を完全に潰した。
 仁川の助言を受けて今日に変化したのである。
 
 翌朝。多岐江は点滴を受けながら頭痛で身動ぎすらできない。尿道カテーテルも装着したままである。
 ちょっとでも動けば激痛が頭を襲う。
 奈央美のアナルが切れた半狂乱の悲鳴が頭にこびり付いている。
 大西精密機械工業の昨日の宴会に出ていた若手役員が二人で多岐江の様子を見に来た。
 「これを使うと楽になるよ」
 バイブレーターを置いて行く。
 多岐江は躊躇無く試す。嘘ではなかった。性的刺激が頭痛をやわらげてくれるのである。
 不自由な姿勢で巧みに躰を寄せて声を殺してバイブを転がし続けた。
 絶対に人に見せられない姿である。
 一方。奈央美は内痔が悪化した状態でオムツを着けられ点滴と尿道カテーテルも着いていた。
 便は垂れ流しでその度にナースコールである。大西精密機械工業の役員は奈央美の見舞いには来なかった。
 
 真紀子は津島とその部下を呼んで輪加子の官能実験を続ける。
 津島が軽く足を広げて寝台に寝た。上から輪加子の女陰を被せる。
 もう一人の鄭が開いた津島の足の間に膝を着いて輪加子を前に倒しアナルに挿入する。
 真紀子は輪加子のアナルを細いアナルパールで時間を掛けて訓練してきた。ようやく小型のバイブが入るように成った。
 下から津島がいきむ。後ろから鄭がゆっくり突く。津島が鄭の動きの合間をついて二回に一回下から軽く衝き上げる。
 「あうー」
 輪加子の表情は歓喜に歪み始めた。
 「あーーーーーーあーーーーーーーー。あ、ああーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーー」
 二穴挿入は本日が始めてである。意地を貫きたくても明らかに効果は隠せない。
 「ああ。やめてーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真紀子自身もこの二人の手を借りて試した。自分自身のアナルバイブも津島の協力を得た。
 長い津島のさおを前に挿入して子宮の入り口前まで飲み込む。細い鄭のさおをアナルに受ける。
 二本のさおが真紀子の中で交互に動く。物凄い快感である。
 意地を張る輪加子に強行に試すことで今後の商品化が期待できる。
 輪加子の女の部分はその意思に反して津島を強く咥えてしまう。ズルズルに濡れて液が流れ出ていた。
 それでも輪加子は空しい抵抗を続ける。
 津島が強くいきむと逝ってしまう。
 何度か繰り返す。解放されたとき輪加子は悔しさに泣き濡れていた。
 いくら抵抗しても輪加子の表情の険しさが徐々に取れつつある。諦めに堕ちて行くのは確かであった。
 
 市江廣子はガイドの男性とR国の風俗売春地帯を視察する。公的には何の手続きも行っていない。一観光客である。
 R国中央駅付近を除いて新しい建物はまったくない。古い昭和半ばの日本を思わせる町並みばかりである。
 治安も一変してよくない。小規模の個人の売春は時々取り締まる。仁川配下の売春風俗が取締りを受けることはない。
 津島の部下はきっちり市江廣子らを尾行している。
 彼らの脳裏には既に捕まえられてしまい屈辱拷問に掛けられる市江廣子が映っていた。
 目が大きく小作りな丸顔で美形である。だが漂う品格と気丈さは輪加子にも劣らない。
 国民党はこういう若手代議士が多い。民事党ならばもう少し当りの柔らかく思想イメージのない女性を選ぶ。
 市江廣子は輪加子の親友であった。
 市江廣子にはシカゴから日本向けに販売された無修正AVが輪加子の真の姿とは思えない。
 この国のどこかに捕えられて罠に嵌められ作られた虚実だと信じていた。
 この国と娼国を調査して真実を暴いて国民党と日本のマスコミの力で何とかしたい。
 市江廣子の目的は真紀子の予想した通りである。
 
 奈央美の為にR国から痔専門の医者が来た。
 寝台に横向きになり脚を揃えて膝を抱える。御尻を突き出して看護婦に上体を押えられ肛門鏡の診察を受けた。
 「うぐううーーーーーーー。ぐうーーーーーーーーーー」
 かなり激痛ものである。
 「かなり内痔が大きいね」
 「これまでなんとも無かったのですよ」
 「かなり便秘していたね」
 「はい。こちらに来る直前から」
 「緊張と不安が原因でしょうが便秘をすると大腸菌が一挙に何倍にも増加します。固まった便で粘膜の表面を削っただけでも大腸菌の作用で一気に痔に成ってしまいます」
 「そうなのですか」
 医師は一日二回注入する座薬と便を硬くしない薬を処方していった。
 五日ぐらいで退院はできる。
 この場合此処のルールで五日分の休業補償になった。基本の花代は客が払ってくれる。
 オプションなどは付かないが五日間働いたのと同じである。
 だがその後も痔に苦しみながら此処での仕事を続けなければ成らない。
 奈央美は男のせいで今の立場に追いこまれた。
 本人はそう決めているが周囲から見ればただのホスト通い。奈央美は日本では墨田会病院に看護師で勤めていたのである。
 
 市江廣子は遂に娼館島(娼国)に渡った。簡易な手続きで入国はできる。
 高速船が着くと桟橋から直ぐお台場を狭い場所に集約したような未来都市である。
 五十階建ての高層建築が十棟建ち並んでいる。少し離れて島の奥に本日泊るホテルが見えた。
 高層建築のエントランスで会社名の並んだプレートを見ているとぞくりとする。日本から本社が移っているのがよく解る。
 利益だけを追求して社会に還元する意志がない。
 市江廣子はこういう企業のあり方を根本から考え直してもらわなければならないと思う。
 だが日本で高い法人税を払って個人も大方直接税、年金などに取られてその結果は役人の無駄遣いとなる。
 そればかりか要らない行政の活動が規制となって立ちはだかり自分たちの首を絞めるのみである。
 何も考えず行政は余計な事をしないで民間に任せ福祉だけを確実にやってくれれば問題ない。
 市江廣子のような政治家が真っ先に経済の足を引っ張っているのである。
 そしてそのような国家の体制がこの現実に至る。
 昭和の昔。田中派の大番頭二階堂氏が一ドル百円を割ったら企業は本社を海外に置くと述べていた。
 その置き場が問題だったのである。娼国がそれを実現した。
 娼館島は仁川氏が女衒の父から売春の島として受け継ぐ。売春の利益を財源にR国内に木の根の様に資本進出した。
 良質な売春の元となる女性を島で代々育成している。島の売春だけではなくR国内の売春風俗の大手は総て仁川の支配下にある。
 日本向け水産業、食品加工、デパート、空港、鉄道、みな仁川氏の資本が拡大した。売春は湯野中、村上、安形の手で日本にも進出している。
 現地女性を日本の風俗に輸出した。そして日本人をこちらで働く企業オーナー向けに日本からからゆきさんさせる。
 日本には元手の安い売春婦で中間リベートを稼ぎこちらでは金のある日本人向けに実質日本人を呼んで単価を稼ぐ。
 そして日本企業を多くこちらに誘致するのである。
 最初は工場を誘致した。安くて良質な労働力が売りとなる。
 今日日本では派遣切りを行なえば内部留保まで非難されてしまう。
 日本の労働法では正社員を雇う価値は殆ど無い。抱えるデメリットばかりである。
 本当に苦しく成ってから企業の建て直しは難しい。危険は速く切り捨てて安全な場所に本体を置く必要があった。
 そして経営陣の資産を固めることが重要なのである。
 日本からは他国の企業として日本人を迎える。
 最初は技術レートで迎えた。やがて後から迎える者は現地住み込みで徐々に現地レートに落として行く。
 日本を完全に空洞にすれば実質経済的植民地として外から支配できる。
 そして日本の労働力を日本の法律の及ばないところで安く良質に戻して使うのである。
 市江廣子は娼館島の新都心をあらかた見学してホテルの前にある噴水広場までやって来る。
 過去は貧乏な売春の島であった。昭和初期の南洋の国というイメージが残っている。
 取り敢えずチェックインする。
 新都心の部分と同じ五十階の造りだが昭和後期の建造物である。
 逆に古さがその情緒と安心感を沸かせた。
 中に入ると京都の蹴上に建つ歴史あるホテルとよく似たイメージである。
 宴会場に近くない階のレトロな洋室に通された。
 窓からは一面が海である。
 市江廣子はある事に気付いた。このホテルも新都心のビルも南面だけ殆ど窓がない。
 噴水のある広場で後ろを振り返ったとき一面が太陽光発電になっていた。このホテルも同じ造りなのかも知れない。
 実質その通りである。
 十五時なのでウエルカムドリンクのサービスを受けて一息入れるともう一度島の見学に出た。
 ホテルの隣は古い洋館である。それを過ぎて振り返るとやはり一面が太陽光発電になっていた。
 だが市江廣子はさらにある事に気が付く。
 地図では娼館島は二つの島が重なっている。南側の奥にもう一つ島が有る筈である。
 こちらの島の南端は植林が茂って向こうが見えない。植林の手前に柵がありそれより先には行けない。
 娼国が独立するまでは此処に橋が掛かっていたのである。もちろん橋の手前に扉があり暗証が無いと通れなかった。
 今では完全に撤廃され潜水艦以外行き来ができない。
 後ろの島に港はなく港が作れる地形もなく外周が総て断崖である。
 其処にもう一つ十階建ての建物が在った。いま奈央美らが住んでいる建物である。
 そこだけは南面に窓が付いていた。
 中に入ってみたいが住居の造りで各部屋の窓だけである。此処に住んでいる者に頼まなければ入ることはできない。
 島の西の方に歩いてみる。高層ビルの外れに僅かな海岸がある。此処で振り返ると奥の島が一部見える。
 だが切り立った断崖の上に木が生い茂っている。他には何も見えない。
 人が住めない無人の島かとさえ思う。
 今の市江廣子の行動も津島の部下は見張っていた。
 
 多岐江はいま病院を出て部屋に戻る。
 躰は疲れているが今夜の御座敷も行かねばならない。頭の痛みからは何とか解放された。
 今夜のお客は要注意である。これまでも散々虐められてきた。
 湯野中は別だが村上と安形が一緒である。
 既に三名は宴会を始めていた。
 鮨屋が座敷にカウンターを運んで会食に成っている。
 「あの、御天気御姉さんだった代議士どうなったの」
 「解らん。津島が見張っているよ」
 「中トロと赤身」
 「はい」
 五十代の初老の板前である。
 「ところであの女デカまだ生かしているの」
 「真紀子が津島に手伝わせて実験台にしているよ」
 「女性向風俗の実験台ね」
 「はあ。そんなものまで始めたんで」
 初老の板前が口を挟む。此処では板前も指名である。
 「会長が真紀子にやれと命令されたのよ」
 「私なんか女の遊び場なんて許せない気持ですがね」
 「女社長にも遊び場が必要なのよ」
 「いくらに鶉の黄身だけ落として。あと軽く炙った雲丹の軍艦巻」
 湯野中が注文する。
 「ああー俺も」
 安形も同じ物を頼む。
 「はい。承知。男と女の両方から稼ごうという事ですか」
 「そうだよ。これからは男も女も貞操の呪縛を外して遊びまくる時代にすべきと会長が仰るのだ」
 「やれやれ。あっしなんか自分でさえ遊べないというのに」
 「女は上手に遊ぶからな。そんなもの要らないと思うけどな」
 「まったくですよ」
 この板前は津梨誠吉という。
 軍艦を八貫巻いて四つにいくらを載せ鶉の殻の先端を切り落とし白身を抜く。スプーンに載せた雲丹を軽く火で炙る。
 「一夫一妻制で女房の権利が認められ過ぎている。夫が稼いでも共有財産だ。両方から崩さないと預金に止まって金が動かない」
 「なるほど。経済の活性化の為ということですか」
 「そうそう。日本侵略には資産を預金にガッチリ固めている中間層を崩さないとね」
 「親父は何で真紀子にやらせるのかな」
 湯野中のボヤキである。
 「いいじゃないか。真紀子に開発してもらって何れ俺たちの利益に成って行くのだ」
 安形が宥める。
 「だがな。借金返済が終わってないんだぜ」
 「でもあっちの利益で三千万全額返ったのだろ」
 「それは違うよ。本来の約束じゃ一億二千万売り上げて其処から取り分の三千万を返済して三千万の約束額を受け取って終了だ」
 「だが借金は三千万だ。他から返済しても問題はないぞ」
 「なあ村上。おまえも文句が有るだろう」
 「俺はない。昔の事はあんたらの説得で総て水に流した。この間の刑事の潜入事件では充分活躍した。それに真紀子でないとああはできないよ」
 「その通りだ。会長の読みに狂いはない」
 安形が押切る。
 「うーん」
 「それにあの女デカの虐め方は溜飲が下がったぜ」
 村上は真紀子の輪加子への虐めが余程気に入ったようである。
 そこへ襖が開いて多岐江が座っている。
 「遅くなりました」
 「おー。入れ」
 村上が受け答える。
 「失礼致します」
 「良かったら、食べて飲んで」
 「ありがとうございます」
 多岐江もカウンターの前に座る。
 「二日酔いだったの」
 「ええ。一升近く流し込まれたのですよ」
 「その割には元気じゃない」
 「ええ。利尿剤と点滴のお蔭でなんとか。朝はもう頭がガンガン痛くて」
 「その割には回復が早いんじゃ」
 「そんな事は」
 「何飲む」
 湯野中が確認する。
 「いえ同じで」
 「と言っても安形はビールだし。こっちは日本酒。村上は御茶だ」
 「では御ビールで」
 多岐江の食事が終わると配膳係が片付け板前は引き揚げる。
 いよいよ多岐江の地獄が始まるところだがみな露天風呂に入る。多岐江も全裸で付き合う。
 桶を浮かべて二重構造のジョッキにビールを注ぐ。
 多岐江は村上に掴まった。
 安形と湯野中は真紀子の話が続いている。湯野中は真紀子を自分が此処に引っ張った経緯から何としても許せない。
 そして真紀子の今の仕事は自分が行うべき領域である。
 村上は多岐江の女陰に指を入れ女の敏感な部分を弄くり続ける。
 唇は奪ったままである。乳首もしっかり二本の指に挟まれて親指で刺激を続けられている。
 多岐江はまったく抵抗しない。可愛い女を見せて少しでも痛みを貰わないことである。
 男性のする事に抵抗は示さない。どんな嫌らしい恥ずかしい要求でも甘受する。そして辛い時は堪えず正直に涙を見せた。
 輪加子とは正反対である。
 多岐江は村上から十露盤板の拷問を受け一週間休業した。口に小水も流し込まれた。
 だが真紀子が村上から受けた拷問よりは軽い。
 安形の洗濯バサミの拷問には半狂乱になる。一週間くらい両方の乳首の感覚がなかった。
 多岐江は八千万の売上に三分の二以上はこなしている。あと二千万少々である。今のペースであと三ヶ月。年内いっぱいは掛からない。
 「其処で小便するところ見せてよ」
 村上は露天風呂の窓際に埋め込んだ石の表面を平らにした部分を指差す。
 「え。は、はい」
 多岐江は風呂から出て外にしゃがむ。大きく膝を開いて女陰は丸出しである。昨日大西の若い役員に剃られて黒い僅かな翳りはない。
 つるつるでも女の部分を囲む周りの丘はほんのり薄紅が濃く綺麗である。
 排泄する構えでしゃがんでいるが多岐江の小水はなかなか尿道口に来ない。多岐江はテレ笑いを浮かべる。
 「どうしたんだよ。出ないじゃないか」
 「だってえ。恥ずかしいから」
 「飲み足りないのじゃないか」
 湯野中が口を挟む。二人は真紀子の議論を中断していた。
 「もう昨日の二日酔いで」
 「いいじゃないか迎え酒は効くぞ」
 「そんな」
 ビールジョッキを渡す。二重底ジョッキの二重部分にもとより入っている液体を凍らせ冷え切って霜の付いた状態である。
 一気に飲み干す。
 だが直ぐ小水に反映されることはない。
 「今朝はどうやって回復したのだ」
 「ですから。点滴と利尿剤で」
 「そんなに簡単に回復しないぞ」
 「実は大西の若い方があれを置いて行ったのです」
 どうせ醜態の極致まで晒させられた男たちである。話の種になってしまうが無難かもしれない。
 「あれ?」
 湯野中が怪訝な顔を作る。
 「何だよあれは?」
 村上は問い詰める。
 覚悟を決めて両手でバイブレーターを入れる仕種を示す。
 「やってよ」
 安形がバイブを取りに行く。
 それを多岐江は露天風呂を外周で囲む石の上でストリッパーのように女の部分に差し込む。
 「どうでも頭の痛みから逃れようと思って試してみたのです」
 「声はどうしたの」
 紅潮した顔を恥ずかしそうに下を向けて目を閉じる。
 「病院ですから躰を丸めて声を殺して掻き回し続けました」
 「そんなに辛かったの」
 「もう頭がガンガンに痛くて」
 既にバイブは回っている。
 「大西の若いのが言った通りそれで効くと思ったのか」
 「ええ」
 「嘘だろ。前から判っていたんじゃないの」
 「え、えーー」
 「大西の言うことを信じてもっと酷くなるかもしれないと思わなかった」
 「え、えーー」
 「前にもやったんだろ」
 「だって」
 抵抗はしない。素直に見せるのがこの連中を刺激しないことである。そして痛みより辱めの方に持ってゆくが楽である。
 「じゃ今日は多岐江の酒乱の醜態を愉しもうよ」
 「それがいいか」
 「明日は予約無かったよな」
 「はい」
 「今日は酒乱の急性アルコール中毒で明日は俺達がイカせぱなしで介抱してやるよ」
 早く酔って醜態を示せば良い。これで二日分が賄える。拷問を受けるより遥かにましである。
 早速。看護婦が呼ばれた。(注:日本では看護師だがこの国では看護婦と看護士は区分されている)
 白衣の看護婦が入ってくるが全員が裸である。
 「看護婦さんたちも脱いでくれないの」
 「あのう。あちらの方の看護も致しますのでその分を頂けましたら」
 「いくら」
 「一日当り二十ドルでお願いしております」
 「二千円弱だな」
 「じゃそれで朝までやりまくっていいの」
 「その続けざまは。それに三名ですから」
 「一人六十ドルならいいのか」
 村上が交渉する。
 「あくまで入院患者さんのあちらの看護ですから」
 「上乗せすればいいんだよ」
 湯野中が村上に言う。
 「じゃ朝までこの人の看病と肉体奉仕で一人百ドルずつ。どうだ」
 「はい。OKです」
 話が決まると現地人の看護婦二人は押えられ白衣の前面縦一文字のチャックを全部降ろされ白衣は真っ二つに割れる。
 純白のブラと白のストッキングの下に白いショーツが姿を現す。
 「いつでもサービスできるように割れる構造なのかな」
 「そうです。ここだけ割ってブラをずらしてショーツとストッキングを途中まで下げます」
 「いい病院だよな。最後までこっちの介護もしてもらえるのだ」
 「勃てばの話だぞ」
 「いいえ。お口とかでも。触られるだけで満足される方もあります」
 「なるほど。日本とは大違いだな」
 村上が噛締めるように言う。
 二人の看護婦は奇声、嬌声を発しながら下着を全部剥き取られ露天風呂に引っ張られる。
 南国のホテルだが完全に外ではない。強力なエアーカーテンが外気を遮断していた。
 看護婦を露天風呂で弄繰り回しながら多岐江の小便を待つ。
 多岐江は目を閉じて膝を広げたまま股の力を解放し努力を続けた。
 少し経って多岐江のそこから二本に割れて小水が頼りなく零れ出る。
 やがて力強く一本に前に飛ぶ。多岐江は目を開け小水の行方を安堵の顔で見ていた。
 冷で日本酒が用意される。
 飲んで酔った振りをする心算であった。
 だがその日は多岐江の思惑通りには行かない。
 枡に注がれ塩を淵に載せられる。
 「五分以内だ。五分で飲めないと一本鞭のお仕置きだ」
 村上はとことん飲ませる気構えである。
 「塩も残しちゃ駄目だ」
 塩は効く。一口飲んで味の素が混じっている気がした。
 
 真木陽子はあと一ヶ月しないで解放される。八千万に三百五十万くらいの残高である。
 オプション収入もかなり溜まった。三千五百万位を持って日本に帰れる。
 今夜の客は五木田と言った。ワーストスリーの客である。
 これまでも何度も入院させられていた。本日もあの忌わしい三角木馬を用意している。
 最後にAタイプを使わせろと言われたが何とか宥めた。
 三角木馬といっても日本のSMホテルに有るような生易しいものではない。
 下は平たい鉄板で一メートル四方ある。そこに太さ十センチのアームが一メートル強伸びていた。
 アームの上には三角の台座が載っており高さ二十センチ奥行きは一メートル。台座の上部先端は尖っている。
 だが研いで刃を出しているのではない。Aタイプでも上部は弱一ミリくらいが平らである。
 Bタイプの場合上部は一ミリくらい鑢で研いで丸められている。
 それでも女陰から会陰、菊の蕾にかけて出血は免れない。
 真木陽子は前にもこれで責められアナルの粘膜から大腸菌が進入し長く痔を患い苦しんだ。
 五木田は得体の知れない人間である。通常の会社オーナーではない。
 大麻、覚せい剤を輸出しているらしいと聞く。
 殆どが日本向けである。R国の中では販売しない。R国で大麻、覚せい剤を所持しても製造しても逮捕はされない。
 だが本人が吸ったり国内で売買したりすれば死刑か無期となる。
 仁川氏が圧力で絶対に許さないからである。
 だが海外向けに販売するために製造する分には一切問われない。
 五木田のバイヤーとなり日本で逮捕された者は多々居る。
 最近日本で商売が拡大した。行った者はみな家族が有る。捕まった場合家族に保障をする約束になっていた。
 日本人ならばたいした収益ではないが貧乏なR国の者たちにはたいへんな収益である。
 その上捕まって日本で刑に服せば五十万ドル払う。家族はアパートを建てたりコンビニを始めて楽に暮らせる。
 真木陽子は後ろ手に縛られ三角木馬を跨がせられた。鉄板から鎖で繋がれた脚枷で留められる。
 女の部分を広げられ三角木馬の頂点を咥えさせられた。
 胸部の縄にフックを付けられ天井のフックから縄で張る。
 ハンドルを回して台座を上昇させた。脚が宙に浮き股から下が脚枷で引っ張られ全体重が三角木馬の頂点に掛かる。
 「ああはあーーーーー」
 かなり痛い。持ち上げる衝撃もかなりある。
 既に激痛が走っていた。胸は恐怖に鼓動を打っている。
 洗濯バサミが二十本くらい用意されていた。本日のプレイで暫く休業かもしれない。その間の基本収入は入る。
 だがオプション、延長などは付かない。痔が悪化すると暫く直らず苦しむ。
 そしてなんとはなく嫌な予感がする。日本に帰れなくなるかもしれないという予感である。
 五木田は日本人だが日本にはもう帰らないと聞いている。帰れないのかもしれない。
 乳首を洗濯バサミで鋏まれる。乳首の横も乳房に深く鋏まれた。
 腹もドテも太腿も躰の前面全体に三十個ぐらい着けられてしまう。
 鋏まれているだけで痛い。躰が少しでも振動すれば股間に激痛が来る。
 真木陽子の予想通り五木田は鞭を持つ。一本鞭である。
 洗濯バサミを叩き落されると二つの激痛が同時に来る。
 五木田に情け容赦はない。
 振り被る。
 「ああーーーーーーー」
 太腿の三本を叩く。吹っ飛ぶ。
 「あぐああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子の股間にも激痛が来る。
 「うぐううーーーーーーーーーーーー。うううーーーーーーーーん」
 反対の太腿も叩かれる。
 「あぐがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 洗濯バサミは吹っ飛ぶ。皮膚が剥けて血が滲む。バネの強い洗濯バサミのようである。
 振り被る。
 「ああはーーーーーーーーーーーーー」
 叩く。
 「ぐふうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 腹の洗濯バサミが大方吹っ飛ぶ。
 僅かだが真木陽子の躰が木馬の上をスライドする。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 目から涙は零れていた。顔の色は真紅である。
 次の鞭は乳房を一気に叩く。
 「ぐぐーーーーーーーーーーー。ぐぐうーーーーーーーーーーーーーー」
 洗濯バサミは飛ばない。ずれた分皮膚は赤く剥けて血が滲んでいる。
 一気に叩き落す。
 「あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 片方の乳房の三本が一気に吹っ飛ぶ。
 「ぐううううううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子の顔を歪めた般若の形相から涙はポロポロ零れる。
 「ああはああーーーーーーん。ああはあーーーーーーーーーーーーーー」
 躰はブルブル震えた。股間は既に血の濡れを感じる。気のせいか。いや既に斬れているに違いない。
 もう片方の乳房を叩く。
 「うぐおーーーーーーーーーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 乳首が割れて飛び散るような錯覚と共に洗濯バサミが一気に飛ぶ。
 「ぐうううーーーーーーーーーーーーーー。うぐーーーーーーーーー」
 眉間の皺は何重にも軋み顔全体が斜めに歪む。涙と額の汗が混じってマスカラは溶け鼻水も涎も流れていた。
 更に鞭を真横にして乳房を叩く。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 もう一発叩きつける。
 「あぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 ドテも叩いた。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 太腿を叩く。
 「あぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子の白い太腿に真っ赤な筋を刻む。
 乳房の鞭の痕は蚯蚓腫れになっていた。既に上半身の数箇所に蚯蚓腫れが見られる。
 五木田はその蚯蚓腫れに塩を塗りつける。
 「あうーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。うううーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 真木陽子の美形の顔はぐちゃぐちゃで悲惨極まりない。
 蝋燭に点火した。
 左の乳房に火の点いてない蝋燭を真横に密着する。もう一本の蝋燭の火で密着した蝋燭の胴部分を溶かす。
 蝋涙は乳房から乳首、腹、太腿に流れて掛かる。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 更に垂流す。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 蚯蚓腫れと洗濯バサミで剥けた皮膚を直撃してしまう。
 「あはあーーーーーーーーーーーん。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 更に一本鞭を構える。
 「ああーーーーーーーーーーーーーん。やめてーーーーーーーーーーーーーーーー。もうだめーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 両方の乳房を横から真一文字にもろに叩く。乳房がひっしゃげて蝋涙が割れて落ちる。
 「うぎゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぎゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子の躰はブルブル小刻みに震えた。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーん。あはあーーーーーーーーーーーーーーん。あはあーーーーーーーーーーーーーーん」
 もはや半狂乱である。
 静かに股間から小水が流れる。溶けたマスカラは頬を一条伝って顔に線を引いていた。
 五木田はハンドルを下げて台座を下ろす。
 台座がかなり下がると女陰が外れる。
 真木陽子の躰は脚を広げたままふらつかせ頼りなく天井から吊った縄にぶら下がった。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 台座の上には小水に流された血痕が僅かに残っている。
 吊るした縄を緩め畳に寝かせた。股間は真赤に濡れている。
 寝かせた両脚を棒の両端に縛り固定してしまう。
 五木田は蝋燭を翳す。
 「やめてーーーーーーーーーーーーーーーーー。いやーーーーーーーーーーーーーーーーー。もうやめてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 股間に垂らす。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーん。やめてーーーーーーーーーーー。きちがいーーーーーーーー」
 真木陽子は躰を震撼させて泣き喚く。
 「なにーーーーーーーーーー。きちがいーーーーーーーーーーーーーー」
 「だってこんなに血だらけなの。どうしてまだ蝋燭を落とすの」
 「もうじき終了だよな」
 「それが」
 「おまえは日本に帰さない。一生俺の奴隷だ」
 「何でそんな事。勝手に決めるのよ」
 「どうでもおまえは帰れなくする」
 五木田は蝋燭の上部が抉れて溜まった蝋涙を真木陽子の局部を指で広げて一挙に垂流す。
 「ああがあああーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーー。ああがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子は縛られた躰をばたばた揺すり慟哭のような悲鳴を轟き渡らせる。
 「ああはあーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーー」
 股を閉じる事も身を庇う事もできない。半狂乱の悲鳴を上げ続ける。
 
 多岐江は枡で酒を十二杯飲んだ。今十三杯目である。とてももう五分では飲めない。
 既に腰は立たない状態である。
 畳に寝かされた。
 村上が鞭を構えている。一本鞭である。
 横に寝て広がった弾力のある乳房に振り下ろす。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 もう一発。
 「あははああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 雪のような多岐江の肌に真っ赤な鞭の痕が付く。
 次は女陰を狙う。
 もろに縦一本の女の部分を閉じた筋を直撃する。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーー。」
 一挙に涙が溢れ出た。小水も流れ出る。微かに血も滲んでいた。
 顔は真赤に紅潮している。口からは汚物を吐いていた。
 さすがに弄くられていた看護婦が止める。
 洗面器にゲロを吐かせ利尿剤を投入した。
 カテーテルは村上が挿入する。
 「ああはーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 痛そうである。
 キシロカインゼリーをたっぷり塗り直してもう一度挿入する。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 何とか納まり小水が管を流れた。
 看護婦の主張で病院に搬送になる。
 村上は最期に忘れず効果を狙って女陰にマスタードを塗り込む。
 
 真木陽子は痛みにのた打ち回っていた。
 五木田もさすがにプレイは続けられない。
 真木陽子の苦しみ様は異常だった。五木田は自分の判断でモルヒネを注射する。半狂乱の痛みは瞬時に止まった。
 真木陽子に服を着けさせ外に連れ出す。
 桟橋に停泊中のクルーザーまで行く。
 「何処に連れて行くの」
 「乗れ」
 五木田は拳銃を構えている。乗り込むしかない。
 「何処へ連れて行くの」
 クロロフォルムを嗅がす。
 
 多岐江は膣の痒みでナースコールするがまったく状況が通じなかった。洗ってもらうことができない。
 既に頭の痛みは襲っている。身動きさえ取れない。汗はだらだら流れる。
 痒い部分に指を入れたいが少し動いても激痛である。
 点滴の管とカテーテルに接続した尿パックが引っ掛って思うように動けない。
 昨日より酷い状態である。
 じわじわと躰を動かしてようやく指が女陰に入った。だが指が届く部分より奥が痒い。
 翌朝。看護婦が交代した。ようやく意味が通じて洗ってくれた。
 だが一回ではまだ痒い。
 全身あぶら汗で寝台はびしょ濡れである。汚物袋に出したゲロもシーツに流れて腐敗したアルコールの匂いが苦しさを増加してしまう。
 起きられない状態なのでシーツの交換もできない。
 予想した何倍も辛い。自慰すらできないのである。
 十時過ぎに安形が様子見に来た。
 恥も外聞もない。縋る思いで頼む。
 「お願い。あれがないと痒くて」
 「ははははは。そうだよな」
 安形は直ぐ取りに行ってくれた。
 一本を渡されもう一本を棚に載せたバックの横に置いてくれる。
 あまりの衰弱に同情したようである。
 
 市江廣子はR国に戻り小さな港でクルーザーを手配した。娼館島の奥の島を一周して貰うのである。
 日本語の解る女性のガイドも手配できた。
 「奥の島に港は有りません」
 「人は住んでないのですか」
 「娼国になる前は橋が掛かっていました」
 「今は無人」
 「いいえ。そんなことはありません」
 「どういうことですか」
 「詳しくは解りません。でも奥の島で育った人が国内で働いています」
 「毎年百人弱くらい新しい子供が生れて来るそうです。学校も病院も有るようです」
 「どうやって往来しているのですか」
 「解りません。ただ十八までは島を出して貰えないみたいです」
 クルーザーは島を一周する。十五分と掛からなかった。
 「島で育った人に合わせて貰えませんか」
 市江廣子は一応言って見る。
 「いいですよ」
 ガイドは簡単に承諾した。
 
 真木陽子が戻らないので津島の部下に調査命令が出る。
 昨日。五木田の御座敷に出てから行方不明である。
 五木田は朝一人でチェックアウトしている。
 仁川も津島も逃げた可能性は低いと考えた。
 預金は降ろされていない。たいした所持金は持っていないはずである。
 寮の真木陽子の部屋も逃げたと言う状況ではない。
 五木田は昨日のうちに帰った。二人で部屋を出て噴水の前で別れたと供述している。
 五木田自身は会社に急用ができたので一旦クルーザーで戻って今朝チェックアウトに来たらしい。
 五木田は広域暴力団山崎連合の構成員である。日本で覚せい剤の密売で指名手配されR国に逃亡していた。
 仁川が山崎連合から引き受けR国内で隠れて商売させていたのである。
 仁川は五木田を疑った。島で育った女ならば買い取らせても良いが日本人は今後のことを含めて帰さなければならない。
 津島の部下は五木田の事務所と自宅のビルに二手に分かれて向かう。
 自宅のビルはメイドが一人掃除をしている。事務所に五木田は居なかった。
 津島は五木田のクルーザーの着く港から足取りを洗う。
 五木田は既に携帯の電源を切っていた。
 もちろん空港の出国も見張っている。
 仁川は五木田と真木陽子をR国の警察に手配した。
 「五木田は何のために真木陽子を拉致したんだ」
 津島の疑問である。
 「真木陽子が今更逃げるわけはない。あいつは金が必要だ。まして金を凍結して逃げる訳はない」
 「貨物船も当らせている」
 「五木田は外には出られない。国内に居る」
 津島の部下は事務所の聞き込みに入った。どこかにアジトが有る筈である。
 五木田の車は事務所に止まったままであった。
 車の中から真木陽子の部屋から採取した毛髪と同じDNAの毛髪が出る。クルーザーからも出た。
 五木田が拉致したことは間違いない。
 
 市江廣子はガイドの女性の計らいでポッキーという女性に逢った。
 「島の入口」
 「そうです。港はないしどこかに出入口がないと」
 「私たちのときは橋を渡りました」
 「それ以外に出入り口は」
 「主席等は海の底から入ってくるみたいですが私には解りません」
 「貴方の御父さんお母さんは」
 「母はクローディ、父は人工授精で上質な精子を取り寄せたと聞かされています」
 「お母さんとは今は別々」
 「別々と言うか母には八十六人の娘が居ます」
 「え」
 「お母さんは今も島に」
 「母に成る人はずっと島に残ります。それ以外はコンパニオンとして主席の島に入るかこちらで看護婦の勉強をします」
 「貴方は何故」
 「私のようにできが悪いと工場にまわされます。あと日本に出稼ぎに行く場合もあります」
 市江廣子はポッキーの話に驚愕した。
 「前にも同じ事。日本人。聞きに来ました」
 「どんなことを聞いて行きました」
 「その時は橋が掛かっていました。でもゲートがロックされているのです。暗証がないと通れなかったのです」
 「その人たちは行こうとしていたのですか」
 「そうかもしれません。あと島に牢屋が有るかと聞かれました」
 「牢屋」
 「ええ。第五棟の一階の奥に留置所があります。悪いことをすると其処に入れられます」
 「何人くらい入っているの」
 「入った人は私の知る限りでは居ません」
 「貴方は何歳で島を出たの」
 「私は十二歳の時にこっちの福祉施設に移されました。普通は十八まで島に居ます」
 「男性の兄弟は」
 「居ません。島では女の子しか生れません」
 「男性は居ないの」
 「いいえ警備の人。先生。お医者さんは男性も居ます」
 市江廣子は携帯で六人の刑事の写真を見せた。輪加子以外全員覚えていた。輪加子は居なかったようである。
 「ヘリコプターの事故で死んだ人たち」
 「事故のことは知っているの」
 「テレビで見ました」
 「そう。事故は本当なのね」
 「ほかには」
 「たいへんありがとうございました」
 市江廣子はポッキーに謝礼を握らせた。
 沼緒警部が奥の島に監禁されていて刑事達がその救出に向かった事は想像がつく。
 その最中にヘリが事故ではなく撃墜された。沼緒警部はまだ島に居るかもしれない。
 市江廣子は沼緒警部の無修正AVは強制的に造られたものと思っている。
 沼緒警部を救出したいが自分だけで乗り込むわけには行かない。日本に戻ってマスコミを使って国際問題として交渉するしかないと考えた。
 どちらにしてももう少し調査が必要である。
 市江廣子の行動は津島の部下から津島に伝わる。
 仁川はR国の警察にスパイ容疑で逮捕を命じた。
 市江廣子は新日本空輸ホテルに戻るところを乗ったタクシーを止められR国警察に逮捕されてしまう。
 港で津島の部下に引き渡された。
 そのまま港から潜水艦で運ばれる。
 奥の島に着く。潜水艦は洞窟の中にある桟橋に浮上する。
 市江廣子はミニスカートのまま潜水艦のハッチに垂直に掛かった梯子を登らせられた。
 一番上で甲板に出るとき下着は下のデッキに居る隊員に丸見えである。
 だがそれどころではない。南洋の国で一日行動していた。汗と下り物で下着の汚れはかなり顕著である。
 もし身体検査をされれば限りなく恥ずかしい。屈辱極まりない事態である。男性にやられるかもしれない。そんな予感さえする。
 桟橋は地下にできた天然の洞窟のように思われた。
 直ぐにエレベーターに乗せられトーチカのような建物に出る。
 生コンの建物が六棟見える。他に幾つか小さな建造物がある。島の外周は木で囲まれている。
 ポッキーに聞いた奥の島だと思う。
 市江廣子は一つの建物に連れて行かれる。ポッキーが留置所のある建物と言っていた場所だと思う。
 誰も口を利かない。構えている自動小銃で行動を促される。
 建物の奥の扉を入ると其処は留置所というより鉄格子の牢屋が幾つも連なっていた。
 手前の壁で囲まれた取調べの部屋に入れられる。
 「服を脱げ。身体検査だ」
 「何よ。男がやるの」
 「此処では御前らの人権はない」
 「いやよ」
 「取り押さえろ」
 二人の隊員が銃を置く。壁に押し付け両腕を押え後ろで手錠を掛ける。あと一人が脚枷を付けた。
 「服を脱がせ」
 キャミソールを肩まで捲り上げる。
 「鋏みでぶった切れ」
 市江廣子は怒りの篭った目で睨み返していた。無様に喚きはしない。
 キャミソールをぶった切り純白のブラジャーもぶった切る。
 圧迫されていた丸い乳房が飛び出す。ブラは床に落ちた。
 乳首は真っ赤で直系十ミリ高さも十ミリくらいある。乳輪は小さい。
 スカートを縦に切り落とす。熱いのでストッキングは履いてない。ショーツ一枚である。
 ショーツも切り落とす。
 床に落ちたショーツには股の部分にくっきり茶色い染みが確認できる。
 声は出さないが躰は震えていた。蹲りたい恥ずかしさと怒りが込み上げてきている。
 股間の翳りはかなり濃い。両サイドが僅かに剃って手入れがされている。
 隊員が指を突っ込む。
 「ああーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーー。ああ」
 一頻り捻りまわして終了である。
 隊員が手術用の手袋を着けキシロカインゼリーをたっぷり塗りアナルに挿入する。
 「あぐあっあーーーーーーーーーーーーーーーー。あぐああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 こちらも痛そうである。
 「口を開けろ」
 躊躇したが顔に傷は付けられたくない。開く。
 「もっと大きく」
 「ああ、あーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 「よし」
 一通り終わったら全裸で鉄格子が並ぶ横の通路を歩かされる。
 一つの扉を開け突っ込まれた。
 後ろから隊員がバスロープ、バスタオル、必需品一式を持ってくる。
 奥にシャワーと水と御湯の蛇口、変わった便器がある。和式便器のようにしゃがんで脚を乗せる部分があるが金隠しはない。
 他の隊員が二人掛りで猫バスを持ってきて蛇口の下にセットする。
 排水を繋いで設置完了である。
 鍵を閉めて全員が出て行く。
 よく見ると二つ向こうに誰か居る。
 寝台にバスロープに包まって寝ていた。
 とりあえずシャワーを使って身を清める。
 何故か日本の留置所より扱いが良い。日本なら風呂など付いていなく入浴は五日から一週間に一回である。
 だがここでは下着は着けさせてもらえないらしい。
 収監されてしまった。何処にも連絡はできない。
 反対側からワゴンが通路に入ってきた。警備員が三人来る。
 二つ手前の鉄格子に止まった。
 「輪加子さん。食事」
 一瞬旋律が走る。先客は沼緒警部である。此処に収監されていた。
 「はい」
 鍵を開けてワゴンが中に入る。沼緒警部の部屋にはテレビがあり新聞も搬入されていた。
 よく見るとワゴンはもう一台居る。近付いて来た。
 「食事です」
 鍵が開いてワゴンごと中に置かれる。二人は銃を構えていた。
 直ぐに扉は閉まり鍵が掛かる。
 完全に通路から消え去るのを待つ。
 「沼緒さん」
 「誰」
 輪加子は振り返る。
 「廣子。どうしたの何故此処に」
 「ちょっと調査に来たの。スパイ容疑で掴まった」
 「日本に連絡は取れたの」
 「いいえ。行き成りだった。男の警官に身体検査された」
 「何処で掴まったの」
 「新日本空輸ホテルに帰る途中。路上でタクシーから降ろされたの」
 よく見ると食事は和食である。輪加子は寝台に腰掛けて食事をしている。
 あまり窶れては見えない。
 「どうしてこう成ったの」
 廣子から輪加子に訊ねた。
 「官房長の命令で借金の女性を装ってこの島に入ったのよ」
 「何その命令」
 「日本に入ってくる売春撲滅の為って言われたわ」
 「あのAVは」
 「作られたわ。強制的な強姦とこの島にコンパニオンとして潜入した時のカタログを組み合わせて」
 「やっぱり偽者だったのね」
 「今更どうでもいい。議員になったのね」
 「ええ。国民党にスカウトされて選挙に出たわ」
 市江廣子も食事に手を付けた。
 鮪とイカの刺身、冷奴、焼き魚、香の物、味噌汁、白ご飯である。
 「貴方を助けに来た刑事が五人落とされたのね」
 「違うわ。あれはでっち上げ。橋本と安曇は此処で殺されたわ」
 「そうなの。日本の警察は何処まで知っているのかしら」
 「みんな判っていると思う。隠蔽したのよ」
 「そんな」
 「此処に私の班を送ったのも売春の撲滅じゃない。貴方々国民党の弱みを捜すためよ。娼館島と繋がりが無いか情報調査」
 「ええーーーーーー」
 「役人の身を護るため私たちを使ったのよ」
 「じゃ官房長もグル」
 「そうでしょう。役人全体の利益の為よ」
 「貴方は処刑されなかったの」
 「真紀子と言う女。借金で此処に売られたのに仁川に気に入られて女性向に新しい風俗業を任されたのよ。そいつが私を実験台に使っているわ」
 「この先どうなるの」
 「解らない。もうどうでもいいわ。日本に帰れても汚名は消えない」
 輪加子の顔に気力はあまり見えない。
 「晴らすのよ」
 市江廣子はまだ希望はあると信じている。
 「無理よ。警察組織全体に隠蔽されるわ。それに此処からは出られない」
 「きっと日本のマスコミと国民党が私を捜してくれる」
 「犠牲者が増えるだけよ。此処に収監した以上生きては出さないわ」
 外から入れない島である。マスコミや代議士が調べても此処に辿り着ける筈はない。
 それに娼国は取材禁止である。
 津島らは五木田を追って操作中で市江廣子の拷問は後回しになる。
 
 五木田は真木陽子をR国奥地の山荘に監禁した。
 何もない渓流沿いの村である。
 まさか仁川が売春婦一人に騒ぐとは考えてなかった。浅墓である。
 真木陽子の痔は酷くなり排便の度に下血が流れていた。
 五木田は痛みを訴えるとモルヒネを討つ。これだけでも重罪である。だが殺人罪でも変わらない。
 イライラは真木陽子に向けられた。
 この女に拘ったのにたいした理由はない。ただ自分の麻薬売買摘発で潜入してきた婦警に似ている。
 自分を追いやった婦警への代理復讐で満足しているのである。
 ジープと機関銃は手に入れた。食料も充分保存されている。
 山荘は村外れの崖の上に建っていた。砲撃されれば一発だが人質が居る。
 真木陽子に入浴だけは許した。だが衣服は与えていない。
 一日一回鞭打ちにした。
 十露盤板が無いので物干しの竿を切って繋いだいかだに座らせる。錘はポリタンクに水を入れる。
 二つ重ねればかなりに重い。
 先の角張った十露盤板よりは軽微だがこれでも相当に苦しい。
 既に脛は痣だらけである。
 乳房を一本鞭で叩く。
 「うぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう」
 さらに叩いた。
 「うぐうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 乳房以外も前面の躰全体が痕だらけで何とも痛々しい状態である。
 R国内全般で五木田の聞き込みを行なっていた。日本の関係者に気付かれないよう指名手配マスコミ報道は抑えている。
 時間は掛かるが聞き込みから必ず何か足取りが掴める筈である。
 津島は遅くなって最後の高速船で島に戻った。
 R国警察の聞き込みの成果が上がるまでは待つしかない。
 ホテルラウンジ奥の席に仁川と真紀子が居た。
 「何としても真木陽子は救出したい。怪我をしたり躰を壊していればあとは保障する。真木陽子はここまで裏切らず働いて大方の借金を躰で返した。無事に日本に帰さなければ今後日本から来る女性に影響する」
 仁川の見解である。
 「判った。五木田はどうする」
 「五木田の部下にあとを継がせれば良い。逮捕より射殺する方が問題無い」
 「私からもお願い。陽子を助けてあげて」
 真紀子は切実に要求した。
 「判った」
 「それと国民党の市江廣子代議士だが暫く拷問しながら沼緒警部のように使う。いざとなったら捕虜が必要だ」
 「だが帰すわけには行かない筈だ」
 「帰す時は精神異常にする。もうじき判る。五木田から麻薬を買って捜査員が尾行して逮捕したと報道される。売ったのは五木田だ。そして逃走中だ」
 「なるほど」
 「まあ。帰す事はありえない」
 仁川も真紀子も市江廣子は徹底的に甚振る心算である。
 「拷問要員を残しておいて」
 真紀子の要望である。
 「調教師じゃ駄目か」
 「残酷性が足りないわ」
 「なんと」
 「警察が手がかりを掴むまで津島が手伝えば良い」
 特別に日本から取り寄せられた麒麟クラッシックラガーで乾杯する。
 
 「廣子。麻薬の不法購入で掴まったことに成っている」
 鉄格子の牢屋内で沼緒輪加子が市江廣子に話し掛ける。
 「ええーー」
 「貴方に麻薬を売った日本人のやくざ山崎連合会組員五木田元は女性を人質に逃亡中」
 テレビを見ながら輪加子が廣子に教える。
 「警察は五百人体制で行方を操作中。人質は娼館島に出稼ぎに来ている日本人コンパニオン真木陽子」
 なんと市江廣子はスパイ容疑ではなく麻薬購入でR国に裁かれる立場と成ってしまった。
 目立った捜査活動をした覚えはない。ボートで島を一周したのとポッキーに島のことを聞いただけである。
 最初から見張られていたのか何故目を付けられたか解らない。
 「捜査員は市江廣子が元ジャーナリストなので警戒していたところ五木田元に接触。麻薬のアンプルを購入したため追跡して身柄を確保。麻薬のアンプルはバックから見つかっている。五木田は捜査員が追跡中に行方を眩ました」
 輪加子はテレビの字幕を読んでいる。
 テレビは真紀子が輪加子の日本での取り扱い方を態と見せるため敢えて差し入れたものである。
 「娼館島では昨日。五木田の御座敷に付いた真木陽子が行方不明で五木田が拉致したものと見られている。既にそちらの捜査は朝から始まっており五木田のクルーザー、自家用車から真木陽子の部屋から出た頭髪とDNAが一致する頭髪が見つかっており五木田が拉致したものと見られている。麻薬を販売したのは逃走資金のためと思われる」
 綺麗に筋書きは作られていた。
 「警戒していた捜査員の話では市江廣子は娼国の内部事情を聞くため五木田に接触した。五木田は情報提供の条件に麻薬のアンプルを千ドルで購入を要求した。市江廣子は情報を得るため購入したものと思われる」
 「ええ」
 どうにもぴったり嵌め込まれている。
 そして既に日本で報道されていた。輪加子のテレビは仁川が日本のテレビ放送を受信する手段をそのまま流用している。
 真紀子が津島とその部下二人さらにR国の刑事二人を連れて留置所に入ってきた。
 その後ろから回転する磔柱を警備員が搬入して来る。
 磔柱は恐れ慄いている市江廣子の檻に設置された。
 津島の部下が市江廣子のバスロープを脱がす。
 「いや」
 津島が無表情な目付きで威嚇しながら市江廣子の顔を引っ叩く。
 「あう」
 部下二人が磔柱に力づくで固定してしまう。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 ハンドルを回して天地逆さまにした。
 「あーーーーーーーーーーーーーああーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真っ逆さまに成ってしまう。
 一本筋にきっちり閉じた女の部分は丸見えである。
 無理な姿勢でR国の刑事二人は市江廣子に麻薬のアンプルを握らせる。
 輪加子からは津島と津島の部下が遮断して見えない。
 R国の刑事二人は髪の毛他にも幾つか採取して帰った。
 津島の部下が女陰に指を入れる。
 「ああーーーーーーーーん。やめてーーーーーーーーーーーー」
 少し掻き回して慣らす。
 「ううーーーーーーーーーーーうーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 バイブレーターを差し込む。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 輪加子は他人事のように虚ろな目で黙って見ていた。
 津島の部下はバイブレーターを伝動させながら更に手でピストンさせる。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーやめろーーーーーーーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 市江廣子はまっ逆さまな状態で髪を振り乱し下から睨んで喚き散らす。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーん。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 顎の開く限り小さな口を縦に広げ特徴のある鼻を縮めて叫ぶ。
 浣腸器にグリセリンを注入する。
 菊の蕾にゼリーを流し捻じ込むように浣腸器の先端を差し込む。
 「ああーーーーーーーーーーーーああーーーーーーーーーーーーーー」
 容赦なく浣腸液は注入されてしまう。
 市江廣子には信じられない事態に成ってしまった。
 独裁者が何でもできる国。捕えられただけで有り得ない事態に遭遇しているのである。
 しかもその国に日本から大量に金が流れていた。独裁者が世界のお金の部分だけを集めて出来上がった僅かな島国である。
 独立した元のR国を事実上属国のように従える。その軍と警察に逆に護られていた。
 これから市江廣子はどんな仕打ちでも合法的にされてしまう。
 日本政府が形だけの交渉しかしてくれない事は周知の通りである。
 だが市江廣子は日本のマスコミが自分を救ってくれ国際的にこの国家に制裁ができると信じていた。
 こんな事が絶対に許されてはならない。浣腸の苦しみとバイブの攻撃に必死に耐えながら憤怒の限りを噛締め続けた。
 津島らは市江廣子の限界を見越して磔柱を戻す。
 固定を外して津島が腕を両脇に挟み胸で肩を持ち上げる。
 あと二人が両脚を広げて持ち上げ開脚状態で便座の上に持って来た。
 真紀子が腹をマッサージする。
 「出ない」
 顔は苦しみに引き攣っていた。
 不安定な姿勢も数分で破局はやって来る。
 ズズーーーーーーーー。ズブーーーーーーー。ババババババーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
 最初少し水が流れて一気に草色の便が流れ出す。
 「ああ、あーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーあああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 強烈な匂いが充満する。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーん。いやあーーーーーーーーーーーーーーー」
 既に涙を流し喚き散らす。
 美人の顔を限りなく歪めた屈辱極まりないこの醜態はカメラで撮影して確り録画されている。
 換気扇を回し少ししてようやく空気が落ち着く。
 市江廣子は屈辱と恥ずかしさに無言の涙を流し続けた。
 両脚を便座の横の脚載せ台に置かれ支えられながらぎこちなく辛うじてしゃがむ。
 屈辱と怒りの涙を溢し続けながら備え付けのペーパーで自ら排便の後始末をする。
 津島はバスタブに湯を張る。
 市江廣子は担いで入れられる前に自分でバスタブに浸かった。
 泣き腫らした目を開けて憎悪を込めて一同を睨み付けている。
 美人の崩れた顔に今だ気力を湛え妖艶な美しさである。
 だが真紀子や津島の加虐心はさらに増して掻き立てられた。
 真紀子の考えは少しでも絶望に追い込むため強姦は必須である。
 輪加子は終始見ているが最早表情を変えることはなかった。
 御天気御姉さんの時はそれほど目立ったわけではない。政治家になると男性からの意識は叔母さんに変わってしまう。
 だがこうして見ると鼻元に特徴があるが小作りな丸顔で目が大きく光って実に美しい。
 そしてその汚された惨めな姿が極度に性欲を掻き立てる。
 湯から引き摺り出し寝台に仰向けに大の字に寝かせた。手首、脚首をそれぞれ寝台の脚に固定する。
 「先に剃毛して」
 真紀子が言う。
 市江廣子の目は真紀子を睨み据えていた。アナウンサー時代の潔癖なイメージが更に凄さを感じさせる目付きである。
 津島の部下が鋏で大まかにカットする。
 そしてクリームを塗りつけて剃刀を真紀子に渡そうとした。
 「駄目よ。男がやらなきゃ。屈辱感が減るわ」
 市江廣子の真紀子を見る目は憎悪に燃える。
 「へへ。そうですよね」
 鄭は舌なめずりをして剃毛に掛かった。
 市江廣子は首を擡げ目は剃刀の先を監視するように見詰めている。
 剃り終わってタオルで細かい毛を拭き落とす。
 女の部分の周りは小豆色を薄めた皮膚が露に成った。それが女陰を閉じた粘膜の縦筋を囲んでいる。
 周りの白さからその部分の紅さが映えて美人かつスマートゆえに美しい。
 津島は鄭にやれと促す。鄭ももう一人の隊員に促した。
 隊員は寝台に上がり市江廣子に挑み掛かる。
 顔を掴む。
 「おい。下手な事やって舌噛まれるな」
 津島が静かだが圧迫感のある声で忠告する。
 市江廣子は隊員を睨み付けていた。
 隊員は諦めて市江廣子をビンタする。
 「ううーーーーーーーーーーーーー」
 市江廣子は叩かれても睨み返した。顔は真紅である。
 隊員は指で女の部分を広げた。カメラは近付いてアップで撮影する。
 ビラビラの縁は薄小豆色だが中はローズ色で濃い粘膜。広げたその部分は小振りである。
 指を入れて慣らしに掻き回す。
 「う、う、うーーーーーーーーーーーーーーーん」
 市江廣子は隊員を睨み返し全身の筋肉を突っ張って構えている。
 隊員は力一杯こじ開けて挿入してしまった。
 「ああがあーーーーーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 市江廣子はお尻を捩って抵抗しているがズブリ入ってしまう。
 「あぐううーーーーーーーーーー。あぐああーーーーーーーーーーーーーー」
 般若の形相で全身に力が入り抵抗している。
 真紀子は抵抗する市江廣子の頬を横から撥で叩く。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーー」
 涙がボロボロ零れる。
 構わず叩く。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 隊員の腰はしっかりピストンを始めた。
 「ぐうがーーーーーーーーーー。ぐうううーーーーーーーーーーーーーーー」
 剥き出しの歯を食い縛って全身で抵抗を続ける。
 「ぐううーーーーーーーーーーーー。ぐぐうううーーーーーーーーーーー」
 柔らかい躰なのに腕も太腿も筋肉はパンパンに張っていた。
 「ぐがあーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐううーーーーーーーーー」
 小作りな顔は軋み歪み歯を剥き出す。ギリギリ力を入れて目を開いたり閉じたり藻掻き続けた。
 涙はボロボロ溢れている。
 「中で出せ。交代するときは洗う」
 津島が生中出しを指示した。
 「はい」
 市江廣子は津島を睨み付けるが津島の表情に目を反らしてしまう。
 鄭が代わりさらに交代要員が呼ばれ明け方まで続いた。
 輪加子は寝てしまっている。
 
 多岐江は一日入院して二日目の朝に病院を出た。
 なんとも苦しい二日酔いの二日連続である。
 噴水のあたりをふらふらしていると安形に掴まった。ホテルのラウンジに引き摺り込まれる。
 さすがにアルコールは見たくない。
 コーヒーも要らない。トマトジュースを頼む。
 「辛かった」
 「もう。苦しくて痒くて」
 「あっはっははは」
 安形は悦びの表情に成る。
 「酷いです」
 多岐江は涙を浮かべた。
 「ごめんごめん。そんなに辛かった」
 「もう女ではなくなりました」
 安形は多岐江を客室に誘う。予約無しである。
 断れば次の虐めがもっと怖い。
 多岐江は露天風呂の中で安形の為すままである。逝くまで弄くり続ける。
 湯に火照りながら三回も達した。
 寝台に運ばれ安形を受け入れそのまま寝込んでしまう。起きたのは午後三時である。
 安形はルームサービスを頼んでくれて多岐江に十万を渡した。
 「今日は働かなくていいよ。基本プラス延長入れといたから」
 「はあ。ありがとうございます」
 安形にとって真紀子はいい女だが扱い良くはない。多岐江は男の思い通りになる可愛い女である。
 「あとどの位有るんだ」
 「と言いますと」
 「此処の借金」
 「まだ二千万くらいやらないと」
 心底辛そうな表情で答える。
 「実質はもうそんなにないな」
 「でも。もう辛くて」
 伏目がちに下を見ていた。
 「逃れる方法はあるぞ」
 「でも逃げたら」
 とても怖いと表情が語っている。
 「金も入って逃れられる」
 「どういう」
 大きな目をパッチリ開いて安形を見た。
 「俺の妾になれ」
 「毎日虐められませんか」
 「そんな事はないよ。虐めは此処のハードコンパニオンだけだ」
 「日本に帰れないのですね」
 「ずっと日本に住まなきゃ駄目か」
 「うーん。考えるのですけどね」
 「なに。必ず帰らなきゃ成らない訳ではない」
 安形はニコニコしている。
 「いいえ。帰らないほうが良いかも知れないのです」
 静かに俯いたまま言う。
 「どうしてだ」
 そこへルームサービスが来た。
 二十歳そこそこの女性が入って来る。それも出稼ぎの日本人である。
 安形にしっかり胸を触られた。
 「駄目」
 太腿も触る。
 「こーら」
 「いいじゃないか。此処は日本じゃない」
 「だから訴えられないけど。だーめ。安形さんは何時も触る」
 良く知っているようである。安形は一万円札を握らせる。
 「ありがとう」
 にっこり帰ってゆく。可愛い子である。ホテルの従業員でも日本人なら日本より金になり生活費は安い。
 今くらいの事は昔の日本なら笑って甘受されていた。今の日本女性が我侭になりすぎている。総てマスコミの教育のせいである。
 そしてそれと反比例して徐々にではあるが確実に日本経済は沈んで行く。
 「実は。帰るとあの人に取り付かれる」
 「男のせいで此処に来たのか」
 「ええ」
 「帰るな。満了まで俺が払ってやる。二千万と今まで働いた分は手元に残る。俺だけの女に成れ」
 「でも拷問は辛いです」
 「だからそれは此処のハードコンパニオンだけだ」
 「ほんとですか」
 「いいのか」
 「うーん」
 「直ぐ話し付けるぞ。そのおっぱいがボロボロになる前に止めた方がいいよ」
 「明日まで待ってください」
 「判った」
 安形が多岐江を欲しがったのは日本に輸出する女性の教育をやらせたかったのである。
 充分に島で教育されているが多岐江のような受け答えはできない。そこをもう一つ教育して良質な商品にしたいのである。
 その日は静かに飲み明かした。
 日本とも行き来ができる。安形に付いていればあの男はさすがに何もできないと思う。
 多岐江は日本向けコンパニオンの教育の仕事は了解した。
 これでひと安泰である。
 
 娼館島の留置所では津島らが帰ったあと市江廣子は泣き続けていた。翌朝も朝食が運ばれたが手は付けていない。
 制服の警備員は津島らと違う。何もしない。食事が済んでないので見に来るが下げずにそのままにする。
 輪加子は廣子に構わず朝食を取り昼も取りバスを使って昼寝しながらテレビをチェックしていた。
 今日は自分がやられると思う。さほど恐れてもいない。
 廣子が自分を捜しに来たことは判っている。だが今更どう成るものでもない。自分の精神的負担が増えただけである。
 そして廣子も永久に此処から逃れられない。自分を他に移してくれたらとさえ思う。
 廣子の受けたショックは計り知れないと分かっている。
 詫びてどうなるものでもない。自分がこうなったのも政治家と役人の勝手な駆け引きである。
 そして自分だけが奈落の底に落とされた。部下たちのように殺されて二階級特進が良かったとさえ思う。
 真紀子にも煮え滾る思いはあったがそれどころではない。最近では真紀子や津島が味方と錯覚さえしてしまう。
 正直なところ国民党にも怒りを覚える。廣子が当選したニュースも正直腹立たしかった。
 何もかもに怒りを感じる。このままならいっそのこと奴等に交渉して娼婦になるから金と自由が欲しいとさえ考えてしまう。
 その後のニュースをチェックしても情報を得るため廣子が麻薬のアンプルを買ったことを何人ものコメンテーターが非難している。
 廣子の思うように日本のマスコミは動かない。
 
 五木田は何れ自分が捕えられるか射殺されると悟っていた。馬鹿なことをしたと思っても今更遅い。
 真木陽子だけが生き延びた場合を考える。何としても許せない。だが今殺すのはもったいないと思う。
 最後まで真木陽子の躰で満足したい。
 思い付いた事は刺青であった。
 真木陽子は半狂乱に泣き喚いたが誰も来るわけではない。右の腕と太腿に元様命と彫った。
 今日は乳房に彫るつもりである。
 傷だらけだが乳首の真下が比較的空いていた。
 「今日は乳房に彫るぞ」
 五木田は容赦なく宣告した。
 真木陽子は脅えた目で首を振る。
 「いやだあーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーー。いやよーーーーーーーーーーーーーーーー。きちがい」
 五木田は真木陽子をクロロフォルムで眠らせた。
 朱墨に花紺の縁を付ける。殺さなくても女の一生を潰す刺青である。色は落とせても僅かに跡形は残る。
 周りは天然の要害である。
 此処に来る途中の崖の道は破壊した。
 前面は濁流と岩場である。人質共々殺さない限り対岸からは攻撃不可能と思われる。
 こちらには機関銃が有る。対岸に構えれば撃ち合いで警官もかなり道連れにできると思う。
 機関銃は窓に設置した。何時でも射撃可能である。だが弾が千発しかない。それ以上はピストルで近付いた奴を殺すのみとなる。
 刺青は思ったより太く綺麗にできたと思う。美しかった乳房が台無しになっている。
 太腿の刺青も悲惨である。もうミニスカートは履けない。スカートを履かしたら泣き出した。
 腕の刺青も半袖は着られない。
 泣こうが構わず中出しを続けた。妊娠すれば生き延びても尚自分から逃れられないと思う。
 ニュースで見た。日本から来た代議士を陥れるため自分が利用されたことも判っている。
 
 輪加子と廣子は一日おきに玩具にされた。
 輪加子が津島と鄭に二穴挿入され歓喜の声をあげまくる。その間。廣子は抗議を続けた。
 真紀子が緊縛師を呼んで廣子を鉄格子に脚を広げて逆さに縛らせる。
 女の部分はくっきり丸出しである。
 撥で叩く。重なった粘膜の筋にもろに先端が当る。
 「がああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 叩く。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 撥で叩き続けた。六回目で女の部分から血が流れる。
 さすがに号泣きの悲鳴を上げ泣き崩れてしまう。
 反面。輪加子は歓喜の声を抑えなくなっている。総て受け入れてしまう。
 
 藤崎奈央美は五日目に退院した。
 島に来て一週間だが部屋に戻るのは二回目。まだ一晩しか泊っていない。荷物なども届いたままである。
 五日分保障して貰えた。本日が五日目である。一週間に二日は休む事が認められる。
 僅か一日の出勤でこの状態である。この先が不安この上ない。
 痔は治りきってない。普通に歩いたり座っている分には問題ないが排便の度に激痛である。
 藤崎奈央美は既にコンパニオンのカタログにはアナル使用不可と記載されている。
 湯野中は奈央美なら可愛いからアナル使用不可でも客は付くと励ましてくれていた。
 どんなに不安でも死ぬ以外逃れる事はできない。
 
 翌日は仕事が入ってしまう。たいへんな客ではないから行ってくれと言われてしまった。
 セントラルホテルに向かう。高速船から高速鉄道に乗り換え乗り継ぎ良く三十一分で着く。
 部屋には仁川と日本の民事党の平佐和代議士が居た。
 平佐和は日本酒が好きである。名倉山の吟醸酒が並べられていた。
 「遅くなりました。奈央美です。よろしくお願い致します」
 「ああ。こっちへおいで」
 「はい」
 「どうです平佐和先生。可愛い子でしょう。実は真木陽子が攫われちまいまして」
 「うん。いいよ。だがテレビでやっていた人質じゃないよな」
 「それが」
 「なに。あのやくざ陽子を攫ったのか。あいつ来月日本に帰れるんじゃなかったのか」
 「ええ。そうなんで」
 仁川は奈央美を振り向く。
 「いま板前が来るからシャワー浴びて来て」
 「仁川さん。あのやくざ津島に射殺させろ」
 平佐和は怒りを露わにしていた。
 「その心算です」
 「陽子。何とか助けてやらないとな」
 散々虐めた平佐和の殊勝な言い分である。
 「はい」
 板前が着きネタが水槽で届く。
 奈央美は全裸でバスタオルを巻いて出て来る。
 平佐和と仁川の前には小さな御膳が置かれ二人の間には大きなマナ板が敷かれていた。
 奈央美は仁川に促されてマナ板に上向けに横になる。板前が活きた魚を水槽から出して捌く。
 活き造りの女躰盛である。
 「この子はお尻をやられちゃってアナルが使えないんですよ」
 「陽子もお尻やられていたな。五木田に壊されたんだろ。この子も五木田か」
 「いいえ。奈央美は大西です」
 「あの本社が日本から逃げたセクハラ企業か」
 「ええそうです。まだ慣らしてないアナルに行き成りバイブを捻じ込まれまして」
 「しょうがないな。あの美少女破壊会社は。昔から女の子を社員旅行で虐めて自殺者も出しているよな」
 「今でもそうです」
 「今でもか。こっちに来たらやり放題だな」
 奈央美のお腹に海藻を敷いて頭を付けたまま三枚に降ろした平目を載せる。薄造りにした身を乳房に並べてゆく。
 平目の胴体は動いている。口をぱくぱくさせる。
 「ところで市江廣子ですがね」
 「国民党の刺客か」
 「こちらを探りに来たようで」
 「あれで終わりだろ」
 「問題はテレビ太陽なんですがね」
 「心配ないよ。俺が国民党の広兼を連れて適当に警察の話し聞いて終わりにするよ」
 「お願い致します」
 「国民党の刺客。俺にも玩具にさせろ」
 「判りました」
 平佐和は奈央美に水差しで日本酒を飲ます。横になったまま口に流し込まれて飲むしかない。
 平佐和の悪い癖である。奈央美も明日は二日酔いである。
 だが急性アルコール中毒にすれば此処のルールでは二日分を払う。
 元々の休みを合わせてあと向こう三日は休ませられる。それが仁川の配慮である。
 そして活き造りが肌の上で踊り奈央美は奇声を発し続ける。
 酒に酔いハイテンションに平佐和に抱きついていた。
 平佐和は犬ころを可愛がるように悦ぶ。
 可愛く愛嬌たっぷりの奈央美にご満悦である。
 藤崎奈央美は仁川と一緒にヘリで娼国の病院に搬送された。
 
 遂に五木田の立て篭もる山荘が突き止められる。ジープや機関銃を買ったことも解った。
 R国の警察幹部が作戦を検討する。
 対岸側の山荘への道は遮断されていた。そこをザイルで渡るのは機関銃の餌食になる。
 渓流を渡るも同じである。
 パラシュートで降下するにも山荘の天井は図面ではガラス張りで青空が見える構造である。
 人質が居る上に機関銃が有った。
 今回は仁川氏の圧力で人質の救出が必須である。
 楯を構えて渓流を渡るは難しい。崖はもっと無理である。
 対岸からライフルで撃ち殺せる場所は射程が一千メートル以上有る。
 隊員に被害を出さないで人質を犠牲にしないで突入は難しい。
 捜査が難航して篭城から六日目である。
 人質の状態が心配になる。
 津島は現場に向かう車の中で状況を聞いていた。真紀子も同行している。
 真紀子も五木田を憎んでいた。それに真木陽子は真紀子が島に来た時とても親切にしてくれたのである。
 「たいへんな状況ね」
 「大丈夫だ。窓に相手を誘い出せば一発で仕留める」
 「一千メートルも有るって」
 津島はミニノートの地図を拡大してみせる。
 「位置を選べば八百ぐらいだ」
 津島らが着くとかなり離れた対岸に装甲車が集まっていた。
 R国の警察は仁川の代理人津島の言い分に従うはずである。だが津島の作戦に難色を示した。
 対岸に杭の付いたロープを打ち込んでロープを張る。楯を持って警官が渡る姿を見せろと言うのである。
 津島は後ろの崖から五木田が窓の機銃に近付けば一発で仕留める。
 「何人か。警官隊に犠牲が出る」
 ヘリは何時でも飛び立つ準備ができていた。
 五木田は事態に気付いている。真木陽子をしっかり抱しめていた。
 真木陽子は全裸である。ドテにも刺青をされてしまった。
 五木田はバックからこれが最後と雄叫びを突っ込む。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 乳房を片手で握りしめ腹を掴んで奥まで強固に抉るように突く。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーん。あはーーーーーーーーーーーー」
 真木陽子には痛いだけである。
 五木田は外を見ながら興奮の坩堝で一気に思いを果てる。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーん。あはん。あはん。あはん」
 完全に中で出し切ってしまう。
 直ぐに抜かない。最後まで搾り出す。
 真木陽子には今回が一番悪いタイミングである。ピルを抜いている。妊娠の危険が高い日であった。
 津島の指示は装甲車ごと対岸に近付きとにかく機銃を撃たせろである。
 装甲車なら被害は少ないが今度は相手が撃つか疑問になった。
 「撃たなければ崖の下辺りを威嚇しろ」
 津島は鄭と真紀子を連れて後ろの崖に上がる。
 装甲車は五台並んでじりじり近付く。ヘリは高空で待機する。
 「楯を持って何人か装甲車の外に出ろ」
 津島は銃の狙いを窓に定めた。津島には問題無く相手の眉間を狙撃可能である。鄭も直ぐ横で構えていた。
 鄭が撃っても無理である。鄭に威嚇させて五木田を機銃に近付ければ仕留められる。だが鄭の弾が窓枠を外れると危険である。
 装甲車から警官は出て来ない。
 「どうした」
 ドアが開く。楯を翳す。
 五木田が機関銃を構えた。しっかり真木陽子を横に抱えている。
 「まって」
 真紀子が叫ぶ。
 撃つ。五木田の眉間を直撃。二人とも崩れる。
 「ああーーーー」
 真紀子が叫ぶ。
 ヘリは一気に上空に近付き高度を下げる。
 間違いなく弾は五木田の眉間を仕留めていた。真木陽子はショックで崩れただけである。
 「大丈夫だ。奴の眉間をきちんと仕留めた」
 へりから隊員が屋上に降りる。
 対岸にロープを渡した。装甲車からはロープを伝って警官隊が向かう。
 ヘリの隊員から報告が入る。
 「大丈夫です。犯人は一発で眉間を撃ち抜かれています。人質は震えていますが無事です」
 真紀子は安堵した。
 真木陽子は全裸で隊員にヘリに引き上げられる。その姿はテレビに映ってしまう。
 そのまま娼国の病院に搬送される。
 ヘリの中でぶるぶる震えていたが意識はしっかりしていた。ただ泣き続けたままである。
 真木陽子の躰は刺青が四箇所。痔の下血がかなり酷い。全身が鞭の傷だらけである。
 鞭の傷は暫くすれば消える。痔は手術しなければならない。
 刺青を消す手術もする。
 当分の間は入院である。
 さらにモルヒネの中毒が心配された。
 五木田の会社は仁川の言葉通り五木田の部下に継がせる。五木田の個人資産のみ差し押さえた。
 真木陽子はここで終了となる。八千万の売上に足りない分は五木田の個人資産で穴埋めした。
 真木陽子の借金は無くなり逆に終了金二千万が入る。
 さらに打ち切り保障も五木田の資産から二億円を支払う。
 足りない分は五木田の持ち株を後継者にローンで買い取らせる。仁川も幾らか負担した。
 真紀子は何とか納得する。
 真木陽子に刺青をした五木田の執念にはみな驚嘆した。
 金銭的問題は片付いたが真木陽子はいつになったら日本に帰れるかは躰の問題が難しい。
 真木陽子は幼い子供を夫の妹に預けている。夫は痴漢容疑の冤罪裁判に負けて刑務所に収監されてしまった。
 借金は弁護士費用他である。
 現在も夫の妹に毎月三十万の仕送りをしている。
 幼い子供を養育するには本人が働けない。
 湯野中に海外送金の了解を得て生活費と養育費をオプションの収入から仕送りして来たのである。
 五木田に入院させられオプションの収入が足りない月もあった。
 仁川に追加借金もした。
 安形に辛い御座敷を貰い助けて貰ったことも度々ある。
 
 真木陽子の件で津島や真紀子が時間を取られていたので沼緒輪加子と市江廣子は平穏な時間であった。
 ただもうどうでも良いと言い続ける輪加子に廣子は怒りを覚えている。
 廣子の部屋にもテレビが搬入された。
 二人の間に会話はなくなっている。
 テレビ報道を観ていると廣子自身も絶望感が現実化してきてしまう。
 五木田が射殺されれば廣子が五木田から買ってないと誰も証明してくれない。
 証拠は強引に作られた。日本でも似たような事が行なわれているようにも思える。
 日本でさえ冤罪を晴らすのはたいへんである。
 増してこの独裁政権の国。輪加子は警察や権力の体質を知っているから廣子より絶望的な現状が見えるのかも知れない。
 
 その夜。
 夕食の後に津島とその部下二名に連れ立って真紀子が来た。仁川も後ろからついて来る。
 輪加子を檻から出し広い房に移す。
 バスロープを脱がし全裸にされた。
 立ったまま手首に片方ずつ縄を掛け天井のフックに引っ張る。脚はまだ床に着いていた。
 両腕を万歳の状態で天井から引っ張られている。
 乳房の上下に縄を掛け首の両側に縦に掛けて胸部を高手小手に縛り固めた。
 背中にフックを付け胸部の縄を天井のフックに引っ張る。
 膝を縛りその縄で脚首も縛った。そのまま鉄格子に留めて脚を広げて空中に固定してしまう。反対側も同じように縛る。
 空中で両脚を広げて縛ったまま固定された状態になった。
 上体は胸から下が弧を描く。腰が横にV字に広がった両脚に引っ張られて胸より前に出ている。
 乳房は上下の縄でへしゃげて突き出され乳首は更に突起を突き出す。
 剃毛され丸裸の女陰はビラビラを閉じ合わせた一本筋をくっきりと晒らしていた。
 一人が真下に潜り込む。ローションをたっぷり塗ったアナルバイブを挿入してしまう。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 前に立った一人が膣にバイブを挿入する。
 「ああはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 艶のある鳴き声である。
 挿入したあとバイブは下から潜った男に預けた。
 電マを持ち出す。クリトリス付近全般を責める。
 「ああはあーーーーーーーーん。ああはああーーーーーーーーーーん」
 全身を突っ張らせて顔は歓喜に歪む。綺麗な声で鳴き続けた。
 「ああーあはあーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 下に潜った男はアナルバイブとバイブを交互にピストンさせる。
 前面の男は輪加子が腰を捩る動きに合わせて電マを操縦していた。
 「ああーーーーーあははあーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーはああーーーーーーーーーーーーーーーん」
 顔は眉間に濃い皺を刻み歓喜の色香を顔に滲み出す。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 更に輪加子の表情は究極の官能に引き攣る。
 「あうぁぁぁぁあうぁぁぁぁぁぁ」
 バイブレーターを伝って潮が流れ出した。
 「あぁぁぁうぅぅぅぅぅあぁぁぁぁぁ」
 電マを離す。そしてバイブの動きを遅くする。
 「あはああ・・・・・・・・」
 ゆっくりの動きを規則正しく続けた。
 「あはああ・・・・・・・・・」
 輪加子は何度も逝かされてしまう。
 前面の男が一本鞭を持つ。乳房に強く薙ぐように横に叩きつける。
 「あぐぁうーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 何発も叩かれ乳房に蚯蚓腫れができ真っ赤な痕が何本も浮いていた。
 「ああはああーーーーーーーーー。ああはあはああーーーーーーー」
 一頻り乱れた輪加子はぐったりして縄にぶら下がる。
 脚の縄から外して寝台に移した。
 まだバイブでゆっくり責める。
 「もう一発。強烈な鞭を入れてやろうか」
 津島の渇いた声である。
 「お、お願いします」
 遂に輪加子は禁断の一言を口にした。
 「なに」
 仁川が驚きと含みの表情を見せる。
 乳房に一本鞭が引き摺るように炸裂した。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 バイブは責め続ける。
 「あはああーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーははああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 やがて静かに横たわってしまう。
 仁川が間近に来た。
 真紀子が輪加子の躰を揺する。
 輪加子は無力な目を開けた。
 「最後の確認だ。良いな。今日で本当に女を終わらすか。ここで妥協してAVで稼ぐか」
 輪加子は顔を動かして仁川を見る。
 「良いか。おまえのここまで悦びを知った女に一生封印してこれから廃人のように此処で一生を終わるか。日本には帰れないがここまで世間に公開してしまった裸で稼いでこの国で贅沢に暮らすか」
 津島の脈の無い言葉が静かに諭す。
 「やります。お金を下さい」
 輪加子はきっぱり答える。
 「良いか。おまえの意志で出演していると見られるAVを出すのだ。前の一本分も含めて売上の三十パーセントを払ってやる」
 「お願いします」
 「わかこーーーー。何考えているのーーー。だめよーーーーーーー」
 廣子が必死に叫ぶ。
 「振り返っちゃ駄目」
 真紀子が制止する。
 「此処から出よう」
 真紀子は輪加子にバスロープを着せた。
 「わかこーーーーー。だめよーーーー。わかこーーーーーーーー」
 出て行く一団の後ろから廣子が叫び続ける。
 輪加子は潜水艦に乗せられて奥の島を出た。
 表の島に上がる。島に来て住んでいた寮の部屋に戻された。
 「インターネットと国際電話以外は自由に使える。撮影が終わったら島とR国で自由にしてやる。それまでは此処に軟禁だ」
 「はい」
 「金は明日朝入金してやる。買い物に出るときは鄭の部下に声を掛けてくれ」
 「はい」
 真紀子の作戦は成功したのである。
 輪加子が二本目のAVを出すことで輪加子は完全に日本に帰る価値はなくなってしまう。
 そして廣子は何を暴くこともできない。
 スパイ行為が目的で情報収集のため麻薬の購入。そして無期懲役。
 廣子は輪加子が出て行ったあと泣き明かした。
 
 翌日。廣子の房に平佐和代議士が津島と真紀子らに付き添われて現われる。
 廣子はバスロープ一枚。二本の脚は殆ど出ている。座れば局部を押えて隠す状態である。
 津島を先頭に平佐和、鄭、真紀子が中に入る。
 仁川が後からやって来て外に立つ。
 「とんでもない事をしてくれましたね」
 平佐和は開口一番苦情を言う。
 「私は何もしていません」
 廣子は憮然と答える。
 「麻薬のアンプルを買ってないというのか」
 「買っていません」
 「指紋まで出たそうじゃないか」
 「あれは此処で付けられたのです。輪加子も見ていました」
 「何処にいるんだ」
 「平佐和先生。明日御引き合わせしますよ」
 仁川が檻の外から声を掛ける。
 「あーそう。じゃあ仁川さんお願いします」
 平佐和は仁川を振り向く。
 「ええ。いーですよ。向こうの島でAVの撮影をしています。あっちで寮に暮らしています」
 仁川はきさくに平佐和と話す。
 「スパイ行為はどうなんだ」
 平佐和は廣子に視線を戻して言う。
 テレビで見る廣子は全身スマートに見えるがこうして見ると太腿から膝の手前までたっぷり肉を付けている。
 顔と比例して美人ゆえ丸みがある肉体美を感じさせた。
 「スパイ行為はしていません」
 廣子は強い視線で平佐和を見返す。可愛げのない女である。
 「ポッキーとかいう女に逢ったぞ。奥に島の入り方や刑務所の位置まで聞いたじゃないか」
 「それがどうしてスパイ行為になるのですか」
 廣子の表情は平佐和に噛みつき掛かっている。
 「馬鹿なことを言っちゃいかんよ。よその国の極秘部分を内部にいた人間を捜して聞き込みを行なえば立派にスパイ行為だよ。それに入国する時に警告文書を渡されているじゃないか」
 怒鳴りはしないが平佐和はかなり強い口調である。
 「あの通りでは何もできません」
 廣子は噛みつきそうな表情に成った。
 「そりゃいかんよ。きちんと筋を通してやらなきゃ」
 平佐和も怒りの表情である。
 「それでは輪加子を捜せません」
 「何を言っているのだ。本人はAVに出ているじゃないか」
 平佐和は一方的に叱り付ける。
 「あれは偽者です。強制的に遣られたのと官房長の命令した囮捜査で此処のコンパニオンになる時の紹介ビデオを組み合わせたのです」
 廣子は憤慨の限りをぶつけた。
 「囮捜査。とんでもない事を確証も無く言うんじゃない」
 「本当です。此処で輪加子に聞いたのです。国民党が選挙で勝った場合を考えて国民党の弱みを捜す囮捜査だったと」
 「嘘だ。本人は此処に居ない。官房長がそんな命令する道理は無い」
 「あります。先生方民事党のせいです」
 「なんだと」
 平佐和は一歩踏み出す。廣子の横っ面を引っ叩く。
 「がはあー」
 廣子は唾を吐きかける。
 「何をする」
 「おい。本人は此処に居なかったぞ」
 鄭が横から指摘した。
 「まあ先生。明日本人に会えば解ります」
 仁川がきっぱり表明する。
 「判りました主席。明日お願いします」
 「そんなの丸め込んでいるだけよ」
 「まだ言うか」
 平佐和はもう一発引っ叩く。
 「あはあーー」
 廣子は怒りにブルブル涙を溢す。
 「それでは先生明日」
 「はい」
 仁川は留置所を出て行く。
 「先生に市江廣子の躰を見ておいて貰わないと」
 真紀子が提案した。
 「そうだな。拷問も何も無い綺麗な状態と言う事をな」
 津島が補足する。
 「やめて。いやよーーーーーーーーーーー。いやーーーーーーーーーーーー」
 津島と鄭が躰を押えた。
 「ああーーだめー」
 真紀子がバスロープの紐を取る。
 「ああはーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーーー」
 バスロープは割れた。丸い形の良い乳房。無毛のドテは丸出しである。
 「ああはーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーー」
 更に二人が脚を広げる。
 「あはあーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーやめろーーーーーーーーーーーーーー。ああはあん。あはん。あはん」
 真紀子が女の部分を指先で広げてしまう。
 「あ、ああーーーーーーーーーーーーー。あはあん。あはん。あはん」
 平佐和は踵を返してゆっくり出て行く。
 「何も問題ないよ」
 廣子は解放されて泣き崩れる。
 
 翌日のテレビで平佐和が会見していた。
 「平佐和先生が今回会見なさったのですが。なぜ平佐和先生が行かれたのでしょう」
 市江廣子が所属していた同じテレビ太陽。其処で超ベテラン高梁麻希子アナウンサーである。
 「えー。マスコミは取材禁止。同じ国民党では駄目と言うことでしたので私が代行して接見させて頂きました」
 「ご本人の様子は」
 「元気でしたよ」
 きっぱり答える。
 「容疑については」
 「買った覚えは無い。五木田など知らないと言っています」
 「警察ではバックから麻薬のアンプルが出たと言っていますがそのへんはどうでしょう」
 「バックから確かに出たが自分は一切知らないと言っています」
 「指紋はどうでしょう」
 「日本の科研が確認した通りではないですか。本人は強引に付けられたと言っていますが」
 「強引に付けられた。それでは捏造でしょうか」
 高梁アナウンサーは驚きよりそれ追及という表情である。
 「いやそれがね。本人は輪加子が見ていたと言うのです。沼緒元警部の事です。ところが本人に会ったのですがAVの撮影をしていて島の寮に部屋を貰って住んでいます。留置所にも行ってないし此処に来てから廣子には逢っていないと言うのです」
 平佐和は嘘がばれたと言わんばかりである。
 「二人の言い分が食い違っていると言う事ですね」
 高梁アナウンサーは深く考える表情である。
 「ただねえ。沼緒警部と同じ寮にいる女性の証言では輪加子さんは日本から来てから泊りの仕事以外此処に住んでいて一緒に仕事もしたと言っているのですよ」
 「では市江廣子が嘘の供述をしていると」
 高梁アナウンサーは抗議の目で疑問を提示する。
 「真相はなんとも解りません。名前は明かせませんがお客さんの証言もあります。留置されていたとはとても思えません」
 平佐和は市江廣子が嘘を言っていると言わんばかりであった。
 「沼緒元警部は今もAVの撮影を行なっているのですか」
 高梁アナウンサーは更に追及する姿勢である。
 「やっています。前回分で三千万ぐらい報酬も受けています」
 穏やかな声だが確信に満ちていた。
 「では留置されることはなかったと」
 高梁アナウンサーの目は平佐和を追及している。
 「捜査で行ったのではまったくないですね。捜査と疑われて留置されたようですが日本向けのAVを出すことで捜査ではないと言う証明にしたようです。日本で懲戒免職に成って捜査という疑いは晴れています」
 「確かにその辺は警視庁の見解も一致しています」
 高梁アナウンサーはカメラに向かって説明した。
 「では今回。市江廣子容疑者の目的は何だったのでしょう」
 高梁アナウンサーは問題の核心を問い掛ける。
 「本人は沼緒警部の調査に行ったと言っています」
 平佐和は憮然と答えた。
 「御二人は前から親しかったのでしょうか」
 「それは沼緒警部も市江先生も同期で親友だったと言っています」
 「同期で親友であった。そこは一致しているのですね」
 「そうです」
 きっぱり答える。
 「それじゃ市江廣子は沼緒警部を助けに言ったのでしょうか」
 「そうでしょう。それと日本に入ってくる麻薬のルートを突き止めたかったのじゃないですか」
 「それじゃ市江廣子は麻薬の調査と沼緒警部を助ける目的だったのですか」
 「その通りじゃないですか。悪気はないと思いますよ。ただ。きちんと段取りを付けてやってもらわないとこれじゃどうにも弁解ができませんよ」
 平佐和は憤慨の表情である。
 「結局。市江廣子は親友沼緒警部が調査に行って掴まったと勘違いした。日本に入ってくる麻薬や覚せい剤のルートを調べて対処したかった。そう言う事でしょうか」
 「そうですね」
 「ただそのやり方が身勝手すぎたと」
 「そうです」
 「それではコマーシャルを挟んで平佐和先生に市江廣子の今後の行方について伺って行きたいと思います」
 廣子の目からは平佐和が微妙に事実を歪めているとしか思えない。
 自分が麻薬のアンプルを持たされたのを輪加子が見てないと言ったのが納得できない。何故と言う気持である。
 だが輪加子には津島らが楯になって見えなかったのである。
 それと留置所に居たことは言わない約束になってしまった。
 「平佐和先生。市江廣子はこの先どうなるのでしょう」
 高梁アナウンサーが問い掛ける。
 「まず麻薬売買。それとスパイ容疑ですね」
 「麻薬売買はR国では死刑か無期と聞いていますが」
 高梁アナウンサーはあくまで心配する立場で訊ねていた。
 「そうです。ただこれだけなら接見その他はもっとやり易かったです。スパイ容疑の方が問題ですね」
 「スパイ容疑は今後どういう扱いに成るのでしょうか」
 「マスコミ及び政府関係者、役人は最高で無期懲役です。それに麻薬の売買が加算されます」
 「では死刑もありえると言う時ことですか」
 高梁アナウンサーは沈痛な面持ちになる。
 「それでも本人に謝る意志があれば何とか交渉の余地は有ったのですよ。まったく自分はスパイ行為をしてないとこの国の法律がおかしいと言うのですよ。あの態度では如何とも致しかねます」
 「平佐和先生は市江廣子を説得されたのですか」
 「しましたよ。最後は私に唾を掛けましたよ」
 「あー。それはいけないですね」
 高梁麻希子も恐縮極まったところである。
 「スパイ行為をやってないと言っても現実に尾行されている警察官の前で地元の女性に聞き込みをやっているのですから」
 「それは事実なのですか」
 「私は警察官立会いの上で実際に市江先生が聞き込みをした島出身の女性に会いました。娼国の奥の島の出入口。留置所の場所などを確認していました」
 「それがスパイ容疑になると」
 「成ります。その国の機密の場所を調べることですからスパイ容疑になりますよ」
 「本人にはそれが判っていたのでしょうか」
 「入国する時に日本人には日本語の注意文書を渡されます。私なんかも許可なく調査をしたりは致しません」
 「そうですか。それでは当面帰れる見込みもないし死刑の可能性もあるということですね」
 「そうです」
 高梁麻希子はこれまでと質問を打ち切った。
 
 輪加子には自分のため廣子が来たのは分かっている。だがあそこで廣子の言い分に従うにはもっと辛い一生が待っていた。
 日本に帰って汚名が晴れるわけではない。警察庁の幹部が大きく責任を追及される結果を招かない限り事態は変わらない現実である。
 例えそうなっても女を総て潰されて生きてゆくしかないことになってしまう。
 あの悦びを知ってから悦びを閉ざされては生きて行けない。
 日本の警察に正義などなかったのである。
 何時までも日本の正義を守る必要はない。これからは真紀子の様に別の人間になる。
 仁川は五木田を追い詰めて此処で働いていた女性を見捨てず最後まで救出した。そして保障している。
 その方が日本の警察より正しいとさえ思う。
 留置所に居なかったと言うのは嘘をつくしかなかったがアンプルに強制的に触った場面は見てない。
 それに平佐和に本当のことを言っても何も表に出ないで自分が処刑されるのみである。
 
 翌日。輪加子のビデオ第二段が発表された。
 頭巻で輪加子はビデオ出演を説明している。
 以下の通りである。
 警視庁保安部に勤務していました。沼緒輪加子です。無理な命令で囮捜査に向かいましたがいっそのことお金を稼ぐ事にしました。
 全裸で強姦されたり鞭で叩かれたり吊るされたり物凄いシーンばかりですが総て合意でやっています。
 前と後ろからやられて歓喜の悲鳴を上げ続けるハードなシーンがあります。二人で犯された惨めな女に見えますが実は物凄い快感が有るのですよ。
 女の悦びがこんなにも深いと此処に来て始めて知りました。
 エロは大切ですね。エロは不幸から社会を幸せに救います。
 
 輪加子のAV出演は平佐和の証言を裏付ける結果となった。
 話題性が有って物凄い勢いで売れたのである。輪加子は一躍有名AV女優に踊り出た。
 マスコミは輪加子の囮捜査を様々な推測から追及したが何も出ることはなく曖昧に終わってしまう。
 輪加子はAV出演の他に真紀子の実験にも協力した。仁川は強制的に行なった当初に戻って一日十万で評価したのである。
 
 廣子は留置所に一人残された。
 輪加子のAVが公開されて数日後に真紀子が津島らを連れて留置所に入って来る。
 「暫くご無沙汰でした」
 真紀子が嫌味っぽく挨拶した。
 廣子は心臓の鼓動が早くなっている。口も利けない。
 「こっちの毛は少し生えたかい」
 鄭が素見す。
 「・・・」
 廣子は丸い目を脅えさせ歯は辛うじて音を殺しているが奥で震えている。
 更に後から二人入って来た。津島の部下である。
 鄭がバスロープの紐を解く。
 一挙に前が割れて乳首が露わになる。ドテはほんのり毛が生えかけていた。
 鄭は乳房を掴む。心臓の鼓動が感じ取れる。
 「震えているぜ」
 しっかり撮影機材も後から届く。
 後ろ手に縛る。乳房の上下に縄を掛け胸部を固めた。
 十露盤板を運び込む。台車にはブロックが積まれている。
 さらに村上や安形も集まって来た。津島の部下数人も警備員も見ている。完全に見世物である。
 それでも十露盤板は角を一ミリ位は丸めたBタイプを持ち込んでいる。
 廣子には壮絶な拷問の恐怖がしっかり感じ取れた。顔色は真っ青になり躰は鳥肌が見られる。
 鄭ともう一人が押し付けるように十露盤板に座らせた。
 顔の歪みが既に痛みを物語っている。
 鄭は竹刀を持つ。
 揃えて座った太腿を叩く。
 「あっはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 廣子の真っ白く鳥肌の立った太腿に蚯蚓腫れが浮いた。やがて真っ赤な痕が付く。
 顔は強く引き攣っている。
 さらに叩く。
 「あっはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 躰も顔も軋む。津島ともう一人が廣子の躰を押えている。
 まだ叩く。
 「ああっはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 相当に痛い。引き攣った顔に涙が零れた。
 鄭は蝋燭に点火する。
 それを竹刀の痕に垂らす。
 「ああーーーーーーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 狙ってぽたぽた垂らし続ける。
 鳥肌が立った白い太腿に竹刀の真っ赤な筋。その上に蝋涙がぽたぽた落ちてゆく。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 顔を顰めて悩ましい表情で泣きながら躰をくねらせる。
 「あがあはあーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーーー」
 太腿も肩も震えていた。恐怖に脅えている。
 「石」
 鄭が外の津島の部下に要求した。
 二人掛りで石を一枚運び込む。厚さ十五ミリ幅六百ミリ長さ九百ミリ。かなり重そうである。
 廣子は恐怖の表情で見ていた。
 「あ、あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 二本揃えた膝の上にぴっちり載せる。
 「ああはああーーーーーーーーーーー。ああはあーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーあはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 肩から上をくねらせ眉間に大きな稲妻を刻む。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーーーーーーー。あぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 躰を捩り藻掻き悲鳴を搾り出す。
 鄭が廣子の首を持ち上げる。痛みに眉間に八の字の皺を幾重にも重ねていた。
 廣子の顔は化粧を落としている。しっとり涙に濡れて気丈さが崩れ哀れを感じさせてしまう。
 頬をビンタする。
 「あはーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーん」
 叩く。
 「ああはん」
 廣子は顔をヒクヒク怒りがこみ上げる。涙をポリポロ溢してしまう。顔は真赤に紅潮していた。
 「石」
 鄭がまた外の津島の部下に言う。
 二枚目の石を運び込む。
 「ああーーーーーーーーーーーー。だめですーーーーーーーーーーーーーーー。もう、もう、だめですーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 廣子は無駄を承知の筈だが堪らず訴え叫ぶ。
 津島の部下らは構わず膝の上に載った石の真上に持って来る。
 「あ、ああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーー」
 廣子は泣きながら叫ぶ。
 載せた。カスッと石の重なる音がする。
 「あぐあーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーー。あぐああーーーーーーーーーーーー。あぐうーーーーーーーーーーーーーーーー」
 躰は揺れ軋む。膝はガクガク震えた。石も揺れる。眉間の皺は固まり口を横に開き歯を食い縛って藻掻く。
 汗も涙もぽろぽろ流れた。
 「ぐあーーーーーーーーーーー。ぐがあーーーーーーーーーーーーー。うぐあーーーーーーーーーーーー」
 苦しみ躰は揺れ捩り藻掻き続ける。
 何かを喋れば許される訳ではない。真紀子以下全員で廣子を甚振っているだけである。
 「石」
 鄭は三枚目を要求する。
 「まて」
 津島が止めた。
 「気は強いがそんなに持つまい。精神的に苦しめろ」
 「そうね」
 真紀子も同意する。
 鄭が石の上に手を載せ上体の体重を掛けてしまう。
 「うぐあがあーーーーーーーーー。ぐがあーーーーーーーーーーーーー」
 軋み歪み眉間の皺に変形した目から涙が溢れる。
 加逆心を煽ることこの上ない姿である。
 「石をあげろ」
 鄭が津島の部下に言う。
 石が二枚とも退けられた。
 廣子は縛られたまま十露盤板の横に倒れてしまう。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 向う脛は切れてはいないが鬱血した赤い筋が数本見られる。蝋涙が割れて太腿はぐちゃぐちゃである。
 鄭の部下が両脚を持ち上げ後二人が上体を持ち上げる。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 廣子は持たれるだけでも相当に痛そうである。
 鄭の部下が悲鳴を上げ続ける廣子を逆さまに鉄格子に磔る。膝を折って鉄格子に引っ掛け縄で固定した。
 女の部分はビラビラを硬く閉じて縦の筋を見物者に晒している。
 「ああはあーーーーーーーーん。やめてーーーーーーーーーーーーーーー」
 泣き続けた。
 鄭の部下が女陰を広げる。小豆色の内部が晒されてしまう。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 尿道口を探り尿道カテーテルを差し込む。
 カテーテルの途中を摘まんで尿を止める。その状態で後一人が膣にクスコを差し込む。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 螺子を回して広げる。
 カテーテルの先端を広げたクスコの中に向けて尿を膣に流し込む。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーあーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 廣子の女の入口に小水が流し込まれてしまった。
 鄭が靴で口を軽く蹴る。
 「口を開けろ」
 廣子は顔を蹴られては堪らない。口を開ける。
 鄭が口の開口器を捻じ込む。
 「あ、あ、あふぁーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 膣の開口器から溢れた尿が流れ出す。ドテから腹を伝って胸の谷間から首筋、顎に流れた。そこで曲がり左の耳を通って頭髪に流れる。
 真紀子は後ろに下がった。
 津島と一緒に外に出る。
 津島の部下が立小便の姿勢で立つ。廣子は既にきつく目を瞑っていた。
 開口器を狙って小水を掛ける。顎から顔全体を洗う。焦点が定まり開口器で開けた口に流れ込む。
 悲鳴さえ出せない。きつく目を瞑って堪え続ける。じっと固まっているしかない。
 不自由な首をできるだけ横に反らし小水を外に流す。
 鼻から空気を噴出した。
 津島の部下四人が終了すると鄭が掛ける。
 「どうです」
 津島が安形らに進めた。
 全員が終了して縄を解いてバスタブに投げ込む。湯は張ってない。自分で洗えとそのまま放置である。
 「真紀子さんと同じ飛行機に乗らなきゃ見付らなかったのにな」
 鄭がぼそりと言う。
 廣子はまったく動かない。
 全員が出て行っても暫く動かなかった。そのまま暫く死んだように横になっている。
 翌日は浣腸されアナル強姦された。
 だが輪加子のように声は出ない。
 このまま泣き続けるのみである。何も条件は出されない。
 廣子は確実に何も考えなくなってゆく。
 その日。日本のニュースでは更に致命的になった。
 「市江廣子が五木田元と連絡を取っていた通話機録が発見されました。五木田は仕事の携帯は電源を切っていましたが篭城した貸し別荘内で発見された携帯から市江廣子との通話機録が見つかりました」
 日本のテレビ太陽である。市江廣子が勤めていた局が放送している。
 「人質になっていた真木陽子さんからも通話中市江先生という部分を聞いたという証言が取れています。これで五木田と会った覚えはないという供述が嘘である裏付けが取れたと言えます」
 国民党は議論の末に市江廣子を除名した。
 その後日本のテレビでは廣子の話題は放映されない。最早完全に見捨てられた存在となってしまう。
 輪加子のAVは売れ続けた。収入はもうじき一億を超える勢いである。
 三割は払い過ぎかもしれない。
 真紀子も事業収入を拡大していた。
 藤崎奈央美はまだ辛いハードコンパニオンを続けなければならない。本人には廣子と大差ないかもしれないが仕事時間以外は自由である。
 可愛い上に気丈さもなく余分な個性もない。人気はどんどん高まった。真木陽子に代わって平佐和が呼んでくれる。
 多岐江は安形に引き取られ解放された。そして多岐江のお客も藤崎奈央美に流れて行く。
 真木陽子は暫く退院できない。五木田の後遺症は甚大である。刺青は消したものの痕ははっきり分かる。
 
 女衒の國 その二 立て篭もり 完




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