鬼三のSM小説
女衒の國 その十四


志願した女性自衛官らの悲劇

この物語はフィクションであり、実在の人物、機関とは何ら関わりがありません。

 二〇二一年立夏中元
 (この小説は2019年5月現在未来形です。またこの二十四節気は平気法によるものです)
 此処は亜細亜の途上国R国。その奥地T市である。
 日本企業が多く進出して上部構造は日本人、日系人が握っている。
 だがこの付近一帯は現地人兵士と駐留米軍が多い。安い風俗街である。一番安い売春は十分千円から行われている。
 昭和四十年代の沖縄と同じである。
 その中に日本の温泉街に時々見かける秘宝館の様な施設が存在する。堂々とT市の市営である。
 その中に現物の女性を展示する区画まで存在する。
 昔のストリップ劇場で定番であったオープンステージの様に間近に性器広げてを見せてくれる。そんなコーナーが何箇所か儲けられている。
 さらにカーテンの個室で触らせれくれる。さらに手で抜いてくれるコーナー等もある。
 そして特別なその一角はマジックハンドでガラス張りの中に展示させている女を弄らせる。ドリルバイブで失禁、失神するまで責めても良い。
 本日は竹田玲奈と吉岡理穂が展示に出されている。
 二人はそれぞれ拷問椅子に全裸で縛り付けられている。ドテに黒い塊はない。拷問椅子の脚乗せは広げられ女の部分は丸出しである。
 さらにその躰には恐ろしい刺青が施されている。
 竹田玲奈のボディは烏が三羽。上の二羽は嘴で乳首を噛もうとしている。もう一羽はクリトリスを嘴で突こうとしている。
 吉岡理穂のはお岩さんが乳首を舐めて、御岩さんの脚が腰に絡み、その太腿に蛇が巻きついてその口を開いて舌が女の部分を舐めようとしている。
 一組の客が二人で竹田玲奈に二本のドリルバイブを挿入しようと操作している。一本はアナル用である。
 拷問椅子に縛り付けられた太腿をさらにマジックハンドで押さえる。もう一本のマジックハンドの指先で女の部分のびらびらを広げる。
 緋色の内側が露になる。尿道の小さな亀裂の下に膣口が確認出来る。
 竹田玲奈は怯えかつ羞恥に追い詰められ土色の表情で身構える。
 狙いを定めて一本目のドリルバイブが膣にめり込む。
 「うぐうーーーーーーーーーー」
 竹田玲奈は衝撃に悲鳴を搾り出す。抵抗する術はない。
 客がアナルにマジックハンドでキシロカインゼリーを塗る。キシロカインゼリーは皮膚表面麻酔である。
 もう一本のドリルバイブにスポイトでローションを掛ける。
 ドリルバイブを微速で回転させアナルにゆっくり押付ける。
 「いやあーーーーーーーーーー」
 アナルを責められる恐怖の悲鳴である。竹田玲奈の表情は破裂している。
 両側からマジックハンドが押えてドリルバイブは徐々に進入してゆく。
 「うぐうーーーーーーーーーーーー」
 竹田玲奈は眉間の皺を三重に刻み口を開いて歯を食い縛る。その奥から悲鳴を搾り出す。アナルは痛いのである。
 客はアナルに侵入したドリルバイブの回転運動を止めてピストン運動に切り替える。
 膣に入った方は回転運動とピストンを開始する。
 「あがああーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーー」
 竹田玲奈の顔は一気に強烈に軋み大口を開けて悲鳴を搾り出す。
 横で放置されている吉岡理穂は怯えた目でそれを見つめている。一日置きに此処に出される。
 客は娼国の軍人である。
 吉岡理穂と竹田玲奈は娼国の特別な刑務所に侵入して捕まった。フェミニスト集団の仲間を救出に向かったのである。
 そのスパイ容疑などの刑罰で加重死刑囚として今の事態と成っている。
 「あがあーーーーーーーーーーーーーー。ああがあーーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 二穴にドリルバイブの強烈な責めである。女の意地を通すなど不可能。竹田玲奈は押されるままアクメを晒すしかない。
 さらに電マを追加する。電マはクリトリスを包まれた上から責める。
 「ああーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーー」
 数分間は堪えたが遂にで失禁した。飛沫が飛び散るが客は責め続ける。
 「あがあーーーーーーーーーーー。ああがああーーーーーーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーーーーーーー」
 轟音の様に声を上げ続ける。そして失神した。
 マジックハンドで蝋燭を掴む。中に小さいバーナーの種火があるのでそれで点火する。
 別のマジックハンドがもう一本掴む。それを失神している竹田玲奈の乳房の上で翳す。
 「駄目だ。蝋燭の火では。垂れてくる蝋涙で消えるよ」
 蝋燭の炎で翳した蝋燭を溶かそうとしていた兵士にもう一人が注意する。
 兵士は仕方なく二本とも点火して上を向けて暫く軽く揺する。
 芯の周りに解けた蝋涙が溜まるのを待つ。
 もう一人の兵士は吉岡理穂を責めに回る。ドリルバイブを三本近付ける。
 同じ様にマジックハンドで太腿の付け根を押さえ女の部分を広げる。この兵士は吉岡理穂の膣に二本入れようと目論んでいる。
 スポイトでローションを掛ける。膣にもローションを流し込む。
 二本のマジックハンドで膣口を大きく広げる。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 吉岡理穂は堪らず悲鳴を上げる。
 一本目を挿入してマジックハンドでさらに下に広げてもう一本を押し込む。
 「ああーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー」
 吉岡理穂は頭を左右に振って甲高い悲鳴を上げる。
 二本ともスイッチが入る。
 太腿は二本のマジックハンドが拷問椅子の脚乗せ台に押付けている。
 ドリルバイブの挿入は人の手ではない。機械が押しているのである。吉岡理穂は押し返すことが出来ない。
 「ああーーーーーーーーーーーーー。ああはああーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーー」
 吉岡理穂は顔の表情を破裂させ眉間に皺を強く刻み声を上げる。
 もう一人の兵士が蝋燭を倒して溶けた蝋涙を竹田玲奈の乳房に一気に掛ける。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 竹田玲奈は失神から覚め強烈な悲鳴を上げる。
 この区画は誰でも入れるわけではない。秘密が漏洩しないように特別な会員だけである。
 予約制なので僅かな入場料でやり放題。それをじっくり愉しめる。
 
 此処は奈良県生駒。大阪府警を定年退職した元警視大高貞夫の別荘である。
 晩餐会に見せかけた会議が行われていた。
 大高貞夫元警視は警察OBである。別荘には警察、自衛隊の現職高官が集まっていた。
 高官と雖も主流のメンバーではない。参加している全員が特別な覚悟をもって集まっている。
 その末席付近に女性自衛官と女性警察官も混じっている。海外対策の特別部隊である。
 「この部隊の結成は極秘かつ各自の志願によるものです」
 警察官房稲村雄二警視長である。
 極秘裏に結成され表向きには別の名目である。総理官邸も与党も警察庁長官も関与してない。
 「究極の問題は娼国、R国です。最早日本は政治的、経済的に間接支配されています」
 「娼国はR国から独立したと聞いているが、実質娼国がR国を支配居ているとも言われている。またR国に娼国とは別の力があると言われているらしいが」
 防衛庁二等海将細野英二である。
 「吉岡理穂と言う女性の報告書が残っています。お配りした資料ファイルの二冊目です」
 大高貞夫が説明する。
 「R国には地図に無い国際的に知られてない境界線があります。娼国の実質支配は南側のみです。北側は別の勢力が支配しております」
 「どっちも日本人ですか」
 「日本人または日系人です」
 大高貞夫が答える。
 「誰が権力を持っていますか」
 「娼国は安形主席、R国は村上首相ですが、実質娼国は副首席北嶋真紀子、R国北は湯野中と言う女衒の末裔です。それに日本の葛城元総理」
 「何故。元総理が」
 「葛城総理は日本の経済を立て直しましたが、それは娼国に吸い上げる目的です」
 「しかし日本は葛城内閣で格段に経済成長。まあ売春防止法廃止など幾つか問題はあります。ですが下層の所得を改善して内需を拡大しました」
 「それを風俗売春で吸い上げるのです」
 「葛城総理は娼国の傀儡だったのですか」
 「それ以上です。娼国そのものです。総理に成る以前に日本、亜細亜から経済を吸い上げるサプライチェーンマネジメントの仕組みを確立しました」
 「娼国に加担していた」
 「紹介したのは平佐和派の領袖平佐和副総裁です」
 「R国に渡った日本のフェミニストグループがスパイ容疑で捕らえられていると極秘裏に聞いていますが」
 「吉岡理穂さん。渡辺則継元警視らがその救出に娼国に向かって逮捕されました」
 「どうして判ったのですか」
 「以前に捕らえられていた北海道警元警部小倉紘子さんから迂回メールで届いています」
 「その吉岡さん、渡辺元警視、小倉元警部は現在どちらに」
 「娼国またはR国で行方は判っていません。渡辺元警視は殺された可能性が高いと小倉元警部から報告されています」
 「この資料がこれまでの被害者と言うべき人ですか」
 「吉岡理穂さんの資料です。情況やその理由が書かれています」
 一ヶ月前。吉岡理穂らは八年かけた調査の末、娼国の奥の島にフェミニスト仲間救出に潜航艇を使って強行潜入した。
 その失敗で今はT市の秘宝館の様な施設で理不尽に女躰展示されている。
 娼国はR国から十数年前に独立した。戦前戦中の女衒の末裔が売春の巨額利益で立国した国である。
 僅か島二つから成る小さな国土だが一京からの金が動く。日本、亜細亜に巨大ニューシティを展開させ利潤を吸い上げる。
 売春の自由国であり日本からも日系企業、日本人、日系人向けに現代のからゆきさんも多く渡航する。
 それは資産が有って赴任又は永住する日本人の楽園である。
 日本では出来ないハードな風俗が多様に存在する。中でもハードSMは絶大な人気で女性も多額の収入を持って帰れる。
 さらに日本国内にも多く風俗を進出させている。
 主に地域ごとに進出した巨大ニューシティ内がメインである。だが、北側はソープランドの様な路面店まで多く経営進出している。
 日本とR国を結ぶ船は豪華客船で娼国、R国の船なので日本の法律は適用されない。中では売春も合法と成る。
 日本国内に進出した大型ニューシティの大方は五十階建てが二列四十棟くらい並ぶ。一大都市である。
 非正規層を下層階に集め他より高額かつ寮付きで就業させる。オフィス、工場もその中にある。外からの通勤は認めない。
 高層階には自治体を押え住民税の半額を餌に資産家を集める。
 宅配風俗は安全に過激なサービスが出来る。
 ニューシティ内で払った給与はその中で消費させる。
 吉岡理穂らは奥の南の島から五名の仲間を救出して脱走に成功した。
 二手に別れM国とS国に向かった。吉岡理穂らはM国の日本大使館に向かったが大使館職員は娼国の息が掛かっていた。
 竹田玲奈らは吉岡理穂の捕まる瞬間の連絡で一時逃れた。そして大高貞夫の協力で現地日本人の山荘に隠れることが出来た。
 その後捕まった吉岡理穂の拷問シーンがメールで送られてくる。竹田玲奈は堪えられず拷問を止めさせるべく投降する。
 大高貞夫の親友渡辺則継元警視は吉岡理穂と一緒に捕まった他の仲間を救出に動く。もう一度南側の島に潜航艇で乗り込み奪還した。
 だがその帰りに娼国の潜水艦に撃沈されてしまった。
 「吉岡理穂さんの行動は違法と言えば違法ですね」
 「そうです。このリストに有る大方が娼国、R国の主権を侵害しています。しかしこの国の問題に対応するには他に手段がありません」
 「その通りです。この国には正当な裁判も有りません。確かに入国の前に警告がありますが取材目的、スパイ容疑は無条件です」
 細野英二二等海将である。
 「このチームは違法承知で闘うしかありません」
 「そうですね。明らかに日本を侵略しています。議員も警察も自治体も傀儡化されています。表は一見合法ですが現実は非合法です」
 「日本中に娼国の工作員が蔓延っている」
 「吉岡理穂さんの残した資料では、こうして会合を開いても危険なようです」
 「工作員だけではない。日本の警察の主流が娼国に買収されている」
 「民事党平佐和派は総て娼国の傀儡ですか」
 「それだけでは済まないでしょう。野党にまで混じっています」
 「とにかくあの二つの国の内情を明らかにして国際社会で裁くところまで持って行くしかありません」
 「その通りです。我々全員抹殺されるか、正しい情況に出来るかです」
 「皆さんはご自身の意思で志願されました。非常に辛く危険な任務です」
 稲村雄二警視長は四人の女性隊員に問い掛ける。
 「あの国は絶対に許せません。身を捨てても潜入して必ず正体を明らかにします」
 警視庁加東彩子巡査部長である。
 「小倉警部から最期の様な迂回メールを受け取りました。吉岡さんの資料の内容は確認しています」
 北海道警真野枝里名警部補である。
 「既に日本はあの国に汚染されています。いま闘うべきです」
 田村眞子二等海尉である。
 「私も吉岡から最期の迂回メールを受け取っています。いま捉えられている同士を救出したいです」
 生駒莉奈二等海尉である。
 この四名は現代のからゆきさんに混じってR国に潜入する。これまでの経緯からこの手段が選択された。
 上からの指示ではない。四人で吉岡理穂や小倉紘子元警部の情報から情況を検討して出した結論である。
 四人の女性は捕まって拷問は重々理解している。一番怪しまれない最善の方法と決断した。
 
 此処は娼国。昭和中期の高層ホテルである。
 その最上階に日本料理がある。その奥に一般客を通さない特別の間。天昇の間という。
 娼国は二つの小さな島から成る。R国のS市とTS市に跨る国際空港の桟橋から高速船が三十分で着く。
 その北側の島はフロント面から五十階建て高層ビルが十棟存在する。
 一部娼国の中枢で政府機関が入る。そして病院、それ以外は娼国に本社を置く日系企業のオフィスが詰まっている。
 経理部のみや社長室、中にはサーバ室など一坪ばかり集めた建物もある。
 これらの建物は総て南側に窓が無い。太陽光発電が設置されている。エコ目的ではない。南の島を見せない為である。
 高層ビルの建つ部分を過ぎると昭和初期と思える噴水が在る。その先が昭和中期の高層ホテルでその隣が仁川邸である。
 仁川は娼国を独立させた女衒の末裔であり前主席で既に死去している。
 天昇の間だけは南面に大きな窓がある。此処だけは南の島の全容が見える。
 島は外周総て断崖に囲まれていてさらに雑木林に囲まれている。外から船などでは入れない。
 中は擂鉢状の部分を平らにして平地部分にされ五棟建物が確認出来る。その内四棟はこの島で生まれた女性を十八まで育てる施設と成っている。
 仁川時代から特別な売春婦を創る島である。
 生む専門の代理母が何人か居る。それが良質な精子と卵子を体外受精させた完璧な美人の四つ子ぐらいを毎年産む。
 生涯一人の代理母に八十人位の子供が居る事に成る。
 女達は十八で完璧な売春婦教育を施されて島を出て行く。
 最期の一棟が特別な刑務所である。此処にはスパイ容疑等の女性らが監禁されている。
 この島に入るにはヘリ又は海中の桟橋から小型潜水艦で入るしかない。
 仁川時代には北の島から橋が掛かっていた。今は撤去され北側はフェンスで閉ざされ南側は断崖をくり貫いた入口を鉄の扉が閉ざしている。
 北側のフェンスの少し手前が四階建ての古い建造物で娼国で働く風俗嬢の寮に成っている。
 娼国副首席北嶋真紀子も当初此処に暮らしていた。仁川に取り立てられる前はハードコンパニオンであった。
 さて南の島を唯一見下ろせる天昇の間には真紀子、元日本の総理葛城義和、北側のトップ湯野中、日本の副総裁平佐和周一郎他が宴席を連ねていた。
 大きな窓の横にL字のカウンターを置き板前が寿司を握る。本来の嗜好では女躰が白木のカウンターの高さを下げて寝る。
 本日は真紀子だけではなく葛城義和が滝澤沙緒里を同伴している。そこに配慮して白木のカウンターから一段上げたネタケースの前に笹の葉を敷いている。
 「今度の件で侵入者と逃げた者は全員捕まえたか殺して解決した。だが、マスコミを手配した奴が居る。それが解明出来てない」
 湯野中が日本酒を口にしながら渋い顔で言う。
 「匿ったのが宇垣美佐都である事は津島長官が竹田玲奈をとろろの痒み拷問で吐かせました。ですがそっちを追求するのはリスクが有り過ぎます」
 板前は諸氏の会話に関係なく寿司を握って行く。滝澤沙緒里以外は注文を聞かず出して行く。
 この板前は津梨清吉という。平佐和のご贔屓である。
 「葛城先生の仰る通りです」
 湯野中はそれも承知している。
 「判ったのは潜航艇でもう一度乗り込んで来て、鄭少将が撃沈して海に葬った渡辺則継元警視です。その古い知り合いと言うことらしいですね」
 「沙緒里さんの思い付く人物をリストにしてもらって総て当りました。工作員が見張っていますが該当する人物らしきは」
 真紀子も工作員に全力捜査を指示している。
 「津島長官が竹田玲奈に吐かせたのが、渡辺則継元警視の古い知り合いということまででした。小倉紘子元警部も同じ証言をしています」
 葛城義和も二人が本当に知らないと確信している。
 「動いたマスコミには柿崎一行のチームが見張りに付いている」
 柿崎一行は湯野中のナンバーツー指宿の配下である。
 「マスコミをS国に向けるまでした人物です。必ず行動を起こすと思います」
 葛城義和は見張りを厳重にすれば動きが出てくると目論んでいる。
 「多分、沙緒里さんが解かるのは警視庁元警部古館明の関連でしょう。渡辺則継元警視は大阪府警です。そっちの関連を調べましょう」
 平佐和は日本の警察関連から情報を得ている。
 「大阪府警関連とそのOBを監視させましょう。次に何をして来るか油断なりません」
 真紀子も平佐和の意見に従う。
 
 海外対策特別部隊の一人田村眞子二等海尉は杉本金融に向かった。
 他の三名もそれぞれの方法でR国の風俗に現代のからゆきさんとして潜入するべく行動を開始した。
 彼女らの行動は男性隊員が確認している。
 そして海外対策特別部隊で架空の現地法人を設立して娼国に一室の本社を置きR国にもオフィスを置く。
 彼女らの行き先が決まれば赴任する男性隊員が客として接近して連絡を取る。
 田村眞子二等海尉は杉本金融に融資を受けて娼国で働いて返済さらに稼ぎたい希望を伝えた。
 「そう仰られても私共では現在働いている方に融資するのみです」
 「ええーー。レディース金融と書いてありますよ」
 田村眞子二等海尉は態と馬鹿女の様な振る舞いをする。
 「うちでは斡旋までは行いません。お店はこういった本で探されてはどうですか」
 担当者は風俗専門求人誌を差し出す。
 「日本の風俗では。娼国でもっと稼ぎたいのです」
 「あのね。私共と関わりはないですよ。このクラブでご相談下さい。多分そこで紹介して下さると聞いています」
 担当者はページを捲って一つの広告を示す。
 クラブ気まぐれ天女とタイトルが入り、埼玉県川越市新宿(あらじゅく)町6−8−1新宿スカイタウン一号1706OL拷問企画となっている。
 田村眞子二等海尉は杉本金融新宿店から出て新宿三丁目駅から副都心線に乗る。Fライナー急行である。
 川越で降りて都市モノレールに乗る。
 乗って五分で新宿終点である。
 二十数年前大字と名の付く田舎町であった。現在は娼国の進出で五十階建て十四棟が二列に並ぶニューシティと成っている。
 田村眞子二等海尉はこれが娼国の経済侵略と理解した。
 スカイタウン1号はモノレール終点駅の正面である。
 エレベーターで十七階に上がる。
 出て来た男は大柄で厳つい。宇佐美伝吉という。墨田会系大船一家の組員で舎弟頭補佐である。
 田村眞子二等海尉はやや緊張しながら希望を伝える。
 「いいよ」
 宇佐美は厳ついながら話を良く聞いた。
 「娼国に行きたいのです」
 「ふーん。何故かな。R国の奥の方が楽だけどな」
 「でも娼国が稼げると聞いたのです」
 「まあ。そうだが怖いおばさんが居るよ。そう言っても絶品の美人で見た目は到底おばさんとは言わないが、北嶋副主席のやることはおばさん以上だ」
 宇佐美はここだけと本音を言ってしまっている。
 「・・・・・・・」
 「おばさんより親父の方が扱い易いぞ」
 「はい。でも娼国に行きたいです」
 「脱いでもらうよ」
 「え」
 「躰を確認しなければ金は出せない。紹介も出来ないよ」
 「はい」
 田村眞子二等海尉は覚悟を決める。元より全裸では済まないと覚悟している。
 背中のファスナーを下ろしてワンピースを脱ぎ捨てる。しゃがんでストッキングも脱ぐ。ブラも外す。
 真っ赤な乳首と片手にやや余る乳房が露になる。
 やや震える手でショーツを下ろす。
 「そこに座って股を開いて」
 「・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は一瞬たじろぐが言う通りにする。
 陰毛の下に閉じ合わせた女の部分が露に成る。
 「それを開いてくれ。中の色も重用だ」
 「・・・」
 田村眞子二等海尉は既に声も出ない。
 震える両手でそれを広げる。
 「いいよ。いくら要るんだ」
 「五千万ですが、あと五千万持って帰りたいです」
 「そこまで。判った。ハードコンパニオンだぞ」
 「ハードコンパニオン」
 田村眞子二等海尉は鸚鵡返しに確認する。
 「あの国ではコンパニオンがSMも受ける。ハードコンパニオンはそれ以上にハードSMを受ける」
 「・・・」
 「いいのか」
 「はい」
 田村眞子二等海尉は頼りなく返事する。
 「いいか。査証と航空券手配するぞ。もう戻れないぞ」
 「はい」
 今度はきっぱり返事する。田村眞子二等海尉はこういう連中を総て無くさなければ成らないと心に確信している。
 田村眞子二等海尉は無利息の約定と書かれた消費金銭貸借証書にサインして印鑑証明を添えて五千万を口座に受け取った。
 R国国際空港には若い組員が付いて来た。
 其処から高速船に乗せられる。そして娼国の業者に引き渡された。
 とりあえず寮の部屋に案内され其処に落ち着く。
 
 真紀子は事態の不安から仁川が以前に懇意にした占い師を呼び寄せた。
 葛城義和を伴って鑑定を受ける。
 江崎占い師は易をたてる。
 五十本の筮竹の一本を抜く。それを筒に立てる。残った四十九本で念を込めて二つに分ける。半分を台に置く。手に残ったのが天策である。
 台に置いた地策から一本を抜いて小指に絡める。これが人策である。
 これを二本ずつ数える二、四、六、八を繰り返し最期に五本残る。
 巽(風)の象が出来る。
 同じ様にもう一度切る。
 今度は七本残る。艮(山)の象が出来る。
 これで山風蠱の卦が完成する。
 次は同じ様に切るが二、四、六と六本ずつ数える。四本が残る。
 これが爻を指す。
 山風蠱四爻である。
 「危険ですね。こちらのやり方が中途半端です。傷はもっと大きいです。大胆な策が必要です」
 それ以外にも対策などを聞いた。
 「ありがとう御座います」
 真紀子は葛城義和共々深々と礼を述べる。
 そして会議を招集した。
 「敵が内部に潜入したと言われましたね」
 「ええ。大問題よ」
 「火沢?二爻で思わぬところにあると」
 「仁川主席の時代にあの先生の鑑定は確かでした」
 真紀子は十数年前仁川に取り立てられた。その頃に何度も江崎鑑定士の鑑定に立ち会っていた。
 「日本から来る以上は何処かに動きがあると考えられますが今のところ兆しは見えないようですね」
 葛城義和もそれなりに日本に捜査の手を伸ばしている。
 
 生駒莉奈二等海尉も一日送れて娼国に着いた。真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長はT市に向かう巡り会わせと成った。
 T市の湖畔の奥に大きなリゾートホテルが有る。湖水の辺は日本人居住区で周囲とは高い塀で隔離され一段と治安を確保している。
 真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長はリゾートホテルの従業員寮を与えられた。
 逃げる事などは到底出来ない。T市には一般の鉄道さえ繋がってない。
 市江廣子の提案で日本人、日系人専用の高速鉄道がD市まで工事中である。一般国民には開放しない。
 高速道路も南側の一部のみで降りると長時間ガタガタ道をトラックが走る。乗用車は一切通らない。
 二人は他の四名と一緒にR国国際空港からヘリで輸送された。
 日本人居住区から出るにも厳重にチェックされる。
 二人は此処で数ヶ月ハードコンパニオンを務める。
 この国にスーパーコンパニオンという言葉は無い。コンパニオンはかつての日本の温泉芸者並のサービスをする。
 一人選んで朝まで延長すれば床を共にする。
 ハードコンパニオンはこれにSMが加わる。
 T市にも日系企業が多く進出している。
 日系企業だが本社は娼国に形だけ置いて主力はR国と日本である。亜細亜の他の国に進出している場合も有る。
 日系企業と雖も元は湯野中の資本である。現地採用の工員を除いて殆どの従業員がR国と日本を7:5月の割合で参勤交代する。
 日本には五ヶ月しか滞在しない。日本の高い税金が掛からない配慮である。
 本来、真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長の最初の仕事は湯野中ら身内の宴会に出される。諦めを覚えさせる訓練である。
 だが、T市に居る北側の中枢は娼国に向かっていた。真紀子からの緊急招集である。
 新人らは一般客に付ける事となった。
 
 東京に居た柿崎一行は葛城義和の要求で呼び戻された。
 平佐和の要請で大阪府警から上田順次警視正が娼国に向かった。
 北側も娼国も工作員を日本に集中している。
 娼国CIC会議室に集結した。さすがにコンパニオンはおろか酒も料理も出ない。ペットボトルのお茶だけである。
 上田順次元警視正から渡辺則継元警視に親交の深かった人物のリストが配られた。
 「沙緒里さんこの中に思い当たる人は」
 滝澤沙緒里は湯野中の質問にリストを何回も上からなぞる様に見る。
 「いいえ」
 中に大高貞夫の名前もノミネートされていた。
 「沙緒里さんに判る範囲では無いという事だ」
 平佐和も当時のグループ関連から遠い渡辺則継元警視の現役時代の同僚と見ている。
 「上田さん。渡辺則継元警視の現役時代の同僚ですが、その辺りの調査は可能でしょうか」
 湯野中が確認する。
 「難しいです。娼国に繋がらない人脈ばかりです」
 上田順次警視正は困った表情である。
 「御尤もでしょう」
 葛城義和も納得する。
 「先生の仰る通りで」
 湯野中も渋い表情で了解する。
 「柿崎さん。その辺りを集中して行動監視出来ますか」
 葛城義和は北側の工作員の柿崎一行を信頼している。
 「その心算ですが。増員をお願いしたいです」
 柿崎一行も押える範囲が増えて困っている。
 「こっちで出そう。葛城先生のご指示と言うことだ。柿崎さんに従うよう指示する」
 津島のいつもの口調だが娼国では信頼が高い。
 「それに賭けるか」
 湯野中の確認である。
 「あとは国内よ」
 真紀子は江崎占い師の鑑定結果から内部に入った分子を警戒したい。
 「それも娼国とT市、D市に絞ってよいのでは」
 葛城義和はこれまで何かが起きたところに潜入すると睨んでいる。
 「そうね。送り出す側と国内の重点に絞りましょう」
 CIC長官津島公明が娼国内、北側湯野中の側近指宿五十八がT市を監視する事で分担が決まった。
 そのあと葛城義和は警察庁長官後藤謙二に連絡を取る。全国の婦人警察官で持ち場を離れた者をノミネートして貰うように依頼した。
 
 その夜。接待の宴会が開催された。
 そしてコンパニオンの中に生駒莉奈二等海尉がいる。ハードコンパニオンとして田村眞子二等海尉も宴会場に出された。
 「体制は万全だと思います」
 柿崎一行は隣の席で厳しい顔をする葛城義和に話しかける。
 「そう思いますが、徐々に進入する人の輪が広がっています」
 宴会場なので滝澤沙緒里は先にS市のホテルに戻った。
 「その通りですが多少実態が広まっても国際社会は何もしませんよ」
 「それも判ります。それでも抵抗勢力が広まります」
 「もっと裏収入を受ける層を広めるしかありませんよ」
 柿崎一行のコンパニオンは全裸のまま横に放置されている。柿崎一行の興味は葛城義和にある。
 「その通りです」
 「葛城先生の政策で日本はアメリカに次ぐ経済大国に戻りました。実質人口から世界一の経済大国です。娼国、R国はそれ以上ですが本質が隠れています」
 「はい。官僚、議員を繋ぎ止め養う余力はあります。それも回りまわって回収出来ると思います。問題はリベラルに寄り添うマスコミです」
 全員に一人ずつ全裸のコンパニオンが付いている。今回女躰お膳は無い。葛城義和が好まないからである。
 葛城義和の隣が真紀子なのでコンパニオンも付かない。
 生駒莉奈二等海尉は平佐和の担当に付けられた。
 そして田村眞子二等海尉が肌襦袢という和風的エロを漂わせる姿で宴会場の真ん中に引っ張り出された。
 田村眞子二等海尉は覚悟して来てはいる。それでも宴会場の真ん中に出されてさすがにたじろぐ。
 緊縛師は葛城義和にどうぞと招く。
 「今夜は柿崎さんにお任せしましょう」
 葛城義和は柿崎一行に振る。隣の席の真紀子と話を続けたかったのである。
 生駒莉奈二等海尉は平佐和の要求で緊縛師に両方の脚首と太腿を縛り合わされた。
 さらに股を広げられて仰向けに寝かされる。そして手首を首の後ろで縛り合わされていた。
 平佐和は膣に指を入れながら水差しで日本酒を強制的に飲ませる。
 生駒莉奈二等海尉はこれぞ副総裁のスキャンダルと事態を噛み締める。生駒莉奈二等海尉は酒には強いと自信がある。
 柿崎一行は田村眞子二等海尉の肌襦袢を脱がして体型からそれなりの乳房を公開する。
 柿崎一行は手の平一杯に乳房を掴んで感触を試す。
 腰巻も紐を解いてその紐を巻き取るように腰から腰巻を捲りとる。美しい太腿で股の形も良い。
 ドテの黒い塊はやや小さめに咲いている。
 柿崎一行は田村眞子二等海尉の胸部を高手小手に縛って畳みに仰向けに寝かせる。
 右脚の脚首を太腿の裏側に付けて膝までぐるぐる巻きに規則正しく縄を掛けて縛り合わせる。
 ぐるぐる巻きの縄の上からその縄に膝を頂点に縛り縦に縄を賭ける。
 腰に二重の縄を掛けて腹の辺りで縛り合わせる。腰に掛けた縄の先端を膝の頂点の縄の縛りに通して膝を縛り合わせた縄に縛り付ける。
 天井に設えた滑車から伸びた縄の先端に付いたフックを下げる。
 膝の先端の縛り目にフックを付ける。
 滑車から下がったフックに膝上のフックを接続する。そのまま滑車の縄を引っ張り田村眞子二等海尉の躰を吊るし上げる。
 田村眞子二等海尉に躰は膝を頂点に逆さ吊るしに成る。左脚は真後ろに横に伸び膝から折れて下にぶら下がっている。
 頭は畳みに十センチくらいの位置に逆さに吊る下げられ髪の毛の先端は畳みに落ちている。
 高手小手に縛られた乳房は突起を増して真っ赤な乳首は斜め上を向いて何故か起っている。
 臍の窪みとドテの黒い塊と乳首の赤が色白で細めの肌に映えて美しい。
 柿崎一行は小型のカメラで田村眞子二等海尉の女の部分を映し宴会場の四面に設えたスクリーンに描写する。
 田村眞子二等海尉にも一枚のスクリーンに映し出された自分の股間がはっきり見える。
 「いやあーーーーーーーーー」
 覚悟をしていても悲鳴を漏らす。
 柿崎一行はその部分のびらびらを指で開いてピンクの内側を公開する。
 「ああーーーーーーーーーーーーーー。いやああーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉はさらに叫び声を漏らす。
 薄橙より薄紅に近いピンクである。
 乾いた粘膜に尿道の亀裂が確認される。逆さなのでその上に膣口がきっちり複雑に閉じている。
 クリトリスは包皮に包まれている。
 柿崎一行はそれを?いて和式の木製洗濯バサミで鋏む。
 「いーーー。いたあいーーーーーーーーーーーー」
 また田村眞子二等海尉は悲鳴を上げてしまう。
 柿崎一行はそんな程度では許さない。
 続いて洗濯バサミを女の部分のびらびらに並べて付けて行く。
 「いやあーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉が悲鳴を上げても柿崎一行は淡々と付けて行く。
 洗濯バサミは全部外に向けて倒れる。女の部分の内側は洗濯バサミの重みででそれなりに広げられる。
 両方の乳房にも扇状に付ける。
 田村眞子二等海尉は呻き声を漏らしながら堪える。
 真ん中の一本は乳首をきっちり抓んで咥えている。
 「この女少し清潔過ぎませんか」
 「どういう意味」
 葛城義和の言葉に真紀子はこれまでに無い怪訝な表情になる。
 「何か風俗嬢にある汚れ感がないのです」
 「嫌な言い方よ。誰もが成りたくて風俗になるわけではないわ。それぞれ訳があるのよ」
 真紀子は葛城義和でなければもっと怒っていたかもしれない。
 「そうですが、何か婦人警官が風俗嬢に扮して入って来たようにも」
 真紀子もそう言われて昔同僚の中に居た沼緒輪加子を思い出す。確かに違和感はあった。遊び続けてきた男の感覚かもしれないと思う。
 「だったら彼女に絞って追求する」
 真紀子は葛城義和に向けた事の無い厳しい口調である。
 「いいえ。そこまでの確信は」
 違えば無駄な方向に捜査を浪費する。
 柿崎一行は竹の鞭を持つ。
 田村眞子二等海尉の洗濯バサミで広げられた女の部分。そのピンクの粘膜を狙う。
 竹の鞭の先端は力が入ったまま正確に尿道の小さな亀裂と膣口を叩く。
 「うう、うぐごおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 悲鳴と共に縛られてない左脚を蹴り上げる。大口を開けて悲鳴を上げながら躰は一瞬固まる。もう一度左脚を暴れさせ躰は空中で震撼する。
 「ぐうおおーーーーーーーーーー。ぐおおーーーーーーーーーーー」
 柿崎一行は次を構えて田村眞子二等海尉の究極の状態が和らぐのを待つ。
 葛城義和が柿崎一行に近付く。そして柿崎一行の体を引き寄せて田村眞子二等海尉から離す。
 「柿崎さん。この女風俗に来るには清潔感があり過ぎないか」
 「判っています」
 柿崎一行は葛城義和の懸念を承知している。
 葛城義和はそれを聞いて席に戻る。
 柿崎一行は田村眞子二等海尉の後ろに戻ってもう一発狙いを定める。
 「ああーーーーーーーーー。もうだめーーーーーーーーー。そこはゆるしてーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は涙を飛ばして泣き叫ぶ。
 それでも柿崎一行は振り被る。
 正確に同じ箇所を叩く。
 「ぐうううううーーーーーーーーーーーーーー。ぐうわあーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーーーーーー」
 左脚を暴れさせ蹴り上げて躰を震撼させる。
 「ぐうおーーーーーーーーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰は行き場のない痛みに暴れ続ける。
 「ああーー。ああはあーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーん」
 狂った様に泣き続ける。
 今度は乳房に付けた洗濯バサミを除けて白い乳房を叩く。
 「ぐうおーーーーーーーーーーー」
 洗濯バサミが強く揺れる。
 直ぐに蚯蚓腫れが浮いてくる。
 さらに叩く。
 「ぐうおーーーーーーーーーーー」
 蚯蚓腫れはさらに赤紫の斑紋になる。
 田村眞子二等海尉は顔から汗を噴いて涙を溢している。既に思っていた以上の責めである。
 柿崎一行は緊縛師に蝋燭と強化プラスティックのクスコ、さらに糸とバーナーを要求する。
 緊縛師はワゴンに載せて運んで来る。
 柿崎一行はワゴンの上で蝋燭を立ててバーナーで点火する。
 クスコを先ほど叩いた膣口に差し込む。
 「ううーーーーーーーーー」
 カラスの口を広げて田村眞子二等海尉の女の内部を子宮口までカメラに公開する。
 蝋燭の芯の周りに蝋涙が溶けて溜まるまで待つ。
 田村眞子二等海尉は何をされるのか恐怖に震える。
 緊縛師は三名なので外に待機している娼国警察員を応援に呼んでくる。
 暴れないように六人がかりで田村眞子二等海尉の躰を押える。
 「いやあーーーーー」
 田村眞子二等海尉は押さえつけられて次に来る恐ろしいことへ悲鳴を上げる。
 柿崎一行は躊躇いなく蝋燭の芯の周りに溶けた蝋涙をクスコに流し込む。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーー」
 サイレンの様な強烈な悲鳴が宴会場を劈く。
 柿崎一行は容赦なく流し続ける。
 「あああーーーーーーーーーーー。ああがあーーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉がいくら藻掻いても躰はがっちり押えられている。
 柿崎一行は最初芯の周りの蝋涙を使った。あるところからバーナーで横から蝋燭を溶かしてクスコに流し込む。
 クスコに落ちた蝋涙の中に糸を垂らす。蝋燭の芯である。
 クスコの口まで蝋涙で満タンにする。適度に糸の長さを調整して切る。固まるのを少し待ってこれに点火する。
 田村眞子二等海尉の洗濯バサミで広げられた女の部分に刺さったクスコ。それに火が灯る。
 「いやああーーーーーーーーーーーーーーーー。いやああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の恐怖は架橋である。
 だがこれは柿崎一行にとって時間稼ぎでしかない。この後に最大の見せ場を用意している。
 真紀子も葛城義和と柿崎一行の見解が一致したので津島に田村眞子二等海尉に見張りを付けるよう依頼する。
 柿崎一行はクスコの中の蝋が五分の一位燃えたところで火を消す。
 「ああ。ああ。ああ」
 田村眞子二等海尉は恐怖に鼓動を打っている。
 柿崎一行は田村眞子二等海尉の躰を吊るしから降ろす。洗濯バサミが落ちない様にお尻を着かせる。
 高手小手の縄を乳房の洗濯バサミが落ちない様に慎重に解く。
 田村眞子二等海尉はこの先の展開を知らずやや安堵の表情である。
 右脚の縄は敢えてそのままにする。
 「自分で洗濯バサミを取れ」
 そう言い置いて柿崎一行は席に戻る。
 田村眞子二等海尉は股間の洗濯バサミから外す。
 「うおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ううううおーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 一気に残りを外す。
 「うぐぐぐうーーーーーーーーーーーーーー。ぐうわああーーーーーーーーー。があああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 縛られた右脚で座って畳を叩いて藻掻き苦しむ。
 「うおーーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーーーーーー。うううおおーーーーーーーーー」
 股間を押えて後ろに転げる。
 乳房の洗濯バサミも急いで取る。長く付けていればさらに痛む事は想定が着くらしい。
 「あああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー」
 泣き喚き縛られた右脚を軸に乳房と股間を押えて座敷を藻掻き転げまわる。
 「あはああーーーーーーーーーーーーーーん。あはああーーーーーーーーーーん。あああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 狂乱の悲鳴を上げながら遂に失禁した。
 限界と見て緊縛師が麻酔を賭ける。
 席に付いているコンパニオンらは誰も蒼白の表情である。
 平佐和に酒を無理やり飲まされていたコンパニオンには事態が見えない。
 「何が起きたのです」
 生駒莉奈二等海尉は田村眞子二等海尉の悲鳴が気に成る。
 「今のは二時間位鋏まれていた洗濯バサミを最期に取る時の悲鳴だ。股間に十数個。お○○この粘膜と乳房に五個ずつ付けられていた」
 「それを取るだけで」
 「抓んでいた時の痛みより長い時間抓まれていた肉が戻る痛みは壮絶だ」
 そう言いながら平佐和は生駒莉奈二等海尉が酔っ払いそうもないのでテキーラを流し込む。
 緊縛師らは麻酔を掛けた田村眞子二等海尉の乳房をマッサージする。
 本来なら揉み解す時の悲鳴も愉しむ。緊縛師らは初日だからと麻酔を使った。
 生駒莉奈二等海尉は酷い急性アルコール中毒にされた。
 看護婦が利尿剤を投与して尿道カテーテルを挿入して尿瓶に繋いでゆく。
 これが平佐和の至福である。
 他の客はコンパニオンを部屋に連れて帰った。
 その夜。ホテルの最上階のバーで真紀子と葛城義和はそのまま打ち合わせを続けていた。
 そこへ警察庁長官後藤謙二から葛城義和の要求したリストが届く。
 それを津島と指宿に転送して真紀子と検分する。
 「あの女は居ないわね」
 「そうですね」
 「まあ警察関連とは限らないでしょうね」
 渡辺則継元警視の関連から警察関係者と考えてしまう。
 「もっと範囲を広げないとならないですね」
 「そうね」
 「どっちにしろこの国の内情を露見させるなら、此処かT市又はD市を狙うはずです」
 「両方に網を張るかも知れないわね」
 「はい。その可能性も」
 「日本に居る渡辺則継元警視の知人を突き止めるのが肝心ね」
 真紀子はその人物をS国にマスコミを派遣したりした油断のならない人物と考えている。
 
 指宿は部下に手伝わせて最近来たコンパニオンのカタログと警察庁長官後藤謙二から葛城義和に届いたリストを見比べる。
 歴然と二人が浮かんだ。
 指宿は即刻真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長を確保する。
 翌朝そのまま二人を娼国に移送した。
 両名とも落胆している。官名官職まで調べられている。警察関係者から漏れた事は理解出来る。
 国内以外に部署を移動したか退職した警察官を調べられたに違いないと思う。
 さらに二人を護衛してくる警察隊員が居ないか調べる。指宿の命令でT市に最近入った日本人の捜査に掛かった。
 取りあえず真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長は南の島の鉄格子に収監された。
 鉄格子には小林由美子と岡村一美が収監されているがその6号とは離された。
 白状させるのは鄭淑徳少将の担当である。
 そしてこの二名の存在は日本に戻った柿崎一行にも報告された。関連する人脈が探れるかもしれない。
 
 翌日。寮の部屋で目を覚ました田村眞子二等海尉はなかなか起き上がれない。麻酔を掛けられたまま運ばれた。
 何よりも精神的に大きくダメージを受けている。痛みは概ね治まっているが乳首も女の部分のびらびらも感覚がない。
 自分を責めた男のまだ序の口と言っていた言葉が頭を過ぎる。
 躰全体そして精神までが麻痺している。動くことすら出来ない。常識で考えられない恐ろしい風俗である。
 生駒莉奈二等海尉は二日酔い以上に頭が麻痺して躰全体が悲鳴を上げた状態で翌朝遅い寝覚めを迎えた。
 尿瓶は満タンである。夜中に看護婦が交換している。点滴も二回交換された。
 さらに目覚めたところで水分補給も行う。
 生駒莉奈二等海尉は苦しさに其の侭また眠ってしまう。
 宴会場なので看護士が二人来てストレチャーで運び出す。とりあえず病院に運び込む。
 日本から連絡役に着いて来ている男性隊員は生駒莉奈二等海尉にも田村眞子二等海尉にも近付けない。
 
 真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長の尋問が始まった。
 当面は鄭淑徳少将とその部下だけである。
 加東彩子巡査部長から始められた。
 既に身体検査を終えて着衣はショーツとバスロープだけである。体型の割に大きめの乳房はバスロープの外にはみ出ている。
 鄭淑徳少将の合図で隊員らがバスロープを脱がしショーツを一気に下ろす。
 「ああーー」
 拷問椅子が運び込まれてそれに磔られる。
 腹部以外は皮の拘束具を使わず縄で縛る。
 加東彩子巡査部長は鄭淑徳少将らを睨み付けるだけである。
 「警察を退職しているが一月経ってないぞ。明らかにスパイ目的だ」
 「・・・・・・・」
 「誰が指示している」
 「自分の意思よ」
 「誰の指示でもないという言い分はこれまでの奴らも同じだ。それでも仲間が居る筈だ。二人同時に風俗嬢に混じってこの国に入るのは不自然だ」
 「どっちも自分の意思です」
 「お前らの後ろに警察OBの様な奴が居るはずだ」
 「知りません」
 「一月少々前だ。此処に潜航艇で進入した渡辺則継元警視の昔の同僚が居るだろう」
 「そんな人知りません」
 「知らない筈はない。躰に聞くぞ」
 「・・・・・・・・・・」
 加東彩子巡査部長はただ憮然と睨み付けるだけである。
 鄭淑徳少将はクスコで加東彩子巡査部長の女の部分を広げる。
 警備員がボールに摺った山芋を入れて運んで来る。
 鄭淑徳少将は拷問椅子のハンドルを回して角度をクスコの口が真上を向くまで倒す。
 クスコに擂った山芋を流し込んでクスコを抜く。
 「暫く放置だ」
 鄭淑徳少将は部下を連れて鉄格子を出る。痒くて堪えられなくなるのを待つ目論見である。
 斜め前の真野枝里名警部補の鉄格子に入る。
 真野枝里名警部補は怯えた表情になる。
 警備員が拷問道具を運び込む。
 鄭淑徳少将の部下が四人で真野枝里名警部補のバスロープとショーツを剥ぎ取る。
 「いやあーーーーーーーーーー。いやですーーーーーーーーーーーーーー」
 そのまま四人で床に押える。
 鄭淑徳少将は脚首に鉄の棒を渡して股を三十度開いて縄を掛ける。
 鉄の棒の真ん中に縄でフックを取り付ける。
 天井のフックに滑車を引っ掛ける。その滑車に通した縄の先端に付けられたフックを引っ張って鉄の棒に取り付けたフックに接続する。
 四人の部下が真野枝里名警部補の躰を持つ。鄭淑徳少将が滑車の縄を引っ張り逆さに吊るし上げる。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補の叫びを無視して躰は逆さに吊るし上げられる。
 「お前らの後ろに警察OBの様な奴が居るはずだ」
 鄭淑徳少将は同じ事を聞く。
 「居ません」
 真野枝里名警部補はややヒステリックな声で否定する。
 部下の一人が鄭淑徳少将に鞭を渡す。
 鄭淑徳少将は腰を落として真野枝里名警部補の逆さ吊るしの乳房を薙ぐ。
 「ぐうおーーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補の躰は鞭の反動で前に折れて頭がやや迫上がる。
 さらに反動で後ろに反る。
 そこへもう一発叩き込む。
 「ごおーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補の躰は空中で揺れ震撼する。
 鄭淑徳少将は容赦なく乳房と太腿、腰を叩く。
 「ごおーー。ぐうおーー。おーーーーー。ぐおーーーーーーーー。ぐううおーーーーーーーー」
 逆さ吊るしの真野枝里名警部補の躰は空中で揺れ暴れまくる。
 「はあーー。はあ。はあ。はあ。はあ」
 鄭淑徳少将が叩く手を休めても真野枝里名警部補は荒い息遣いである。乳房にも太腿にも赤紫の斑紋が横筋となって幾重にも奔っている。
 「どうだ。お前らの後ろに居る警察OBの様な奴は誰だ」
 「居ません」
 真野枝里名警部補は悲鳴のような声で同じ答を繰り返す。
 別荘に居た人物が大高貞夫と知らない。一緒に捕まった加東彩子巡査部長の名前も鉄格子の中で本人から聞いたのである。
 真野枝里名警部補に姓名が分かっているのは警察官房稲村雄二警視長だけである。そこは加東彩子巡査部長も同様と言える。
 「そうかそれなら次の責めだ」
 鄭淑徳少将は生物関係の責めの準備を要求する。
 そこへ湯野中、真紀子、葛城義和が入って来る。
 後ろから警備員が蛇の入った水を入れてない水槽を運んで来る。続いてイグアナを入れた水槽も運ばれる。
 「生物責め」
 真紀子は鄭淑徳少将に確認する。
 「はい。向こうは痒みです」
 鄭淑徳少将は加東彩子巡査部長の鉄格子を指差す。
 「どう。少し結果を待つ」
 真紀子は葛城義和に確認する。
 「そうですね。吐かせるのは任せましょう」
 葛城義和も真紀子もまだ他に居るかもしれない潜入者と渡辺則継元警視に繋がる首謀者と思しき人物が気に成る。
 そこへ指宿から海外に出たか退職した男性警察官のリストを要求してきた。
 「成程。風俗嬢に紛れたこの二人の連絡係に男性が客で近付く。それらしい者を探そうということですね」
 葛城義和は指宿のメールを真紀子に見せてそう言う。
 「そうね」
 北側のルートから警察庁の木下優樹子警視正を通す手段がある。それでも葛城義和から警察庁長官後藤謙二に行く方が早い。
 「娼国にも手が伸びているかもしれません」
 「そうね」
 真紀子もさらに警戒心を深める。
 鄭淑徳少将は真野枝里名警部補の躰を滑車の縄を引いて吊るしを高くする。
 蛇の入った水槽を頭の真下に台車ごと移動する。
 「真下を見ろ」
 鄭淑徳少将は蛇の水槽を指差す。
 「ああ」
 真野枝里名警部補は顔を下向けてそれを見る。中には蛇が十数匹蠢いている。
 「そんなに怖くないか」
 鄭淑徳少将は真野枝里名警部補の表情を見て言う。
 「・・・・・」
 「それがあんたのま○○こに入るとしたら」
 鄭淑徳少将はクスコを翳す。
 「ああーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は悲鳴を漏らす。さすがに爬虫類が膣に入るのは考え及ばなかった恐怖である。
 鄭淑徳少将の指示で真野枝里名警部補は逆さ吊るしから拷問椅子に移される。
 四人掛りで押えて縄で躰を固定する。
 真野枝里名警部補の躰は心持ち震えている。
 鄭淑徳少将はスネークフックで蛇を掴んで顔の前に翳す。
 「うう」
 部下の一人がクスコの烏の口を膣に挿入する。
 「横向きに入れろ」
 鄭淑徳少将が注意する。
 部下の隊員は一度抜いて烏の口を縦に向けて挿入する。蛇の頭が膣の天井部蚯蚓千条の部分に直に触れる配慮である。
 真野枝里名警部補は青ざめた表情でそれを見ている。
 鄭淑徳少将は効果に疑問を持ち始めている。
 部下は螺子を回してクスコを広げる。薄橙の膣内の粘膜の壁が広がる。奥に子宮口も確認出来る。
 ハンドルを回して拷問椅子を後ろに倒す。クスコの口は上を向く。
 鄭淑徳少将はその中にイグアナの餌としてピンクマウスの冷凍をクスコの金属の間から出た粘膜の上に投げ込む。
 「いやあーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は解凍してあっても冷たさに悲鳴を上げる。
 拷問椅子の前に台を置く。
 鄭淑徳少将はイグアナを台に載せる。イグアナの舌は膣の中に伸びてピンクマウスを絡め取る。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補はさすがに悲鳴を轟かせる。
 「どうだ。女の敏感な部分でイグアナの餌付けだ」
 鄭淑徳少将は態と詰る。
 「余りにも下劣過ぎます。人間のする事ではありません」
 真野枝里名警部補は堪らず反論する。
 「それじゃあ。次は蛇だ」
 鄭淑徳少将はもう一度スネークフックで蛇を掴む。
 真野枝里名警部補は眉間に皺を寄せそれを凝視している。
 鄭淑徳少将は無駄と承知で蛇の頭を真野枝里名警部補の膣に挿入する。
 「うおおーーーーーーーーーー。うううおおーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は気持ち悪さに呻くだけである。
 鄭淑徳少将はそれでも蛇の頭をピストンする。
 「・・・・・・・・・・・」
 真野枝里名警部補は気持ち悪さに唇を噛んで崩れた表情と怒りの籠もった目でそれを睨み返す。
 鄭淑徳少将は適当に遊んだだけである。蛇を元に戻して次の要求をオーダーする。
 警備員はまたボールに擂った山芋を入れて持って来る。
 鄭淑徳少将は真野枝里名警部補の膣を広げたクスコに流し込む。
 「暫く放置だ。堪えられないくらい痒くなるよ」
 鄭淑徳少将はそう言い置いて鉄格子を出る。加東彩子巡査部長の鉄格子に向かう。
 加東彩子巡査部長は痒みに躰をうずうずさせて顔の表情を歪めて堪え続けている。
 「どうだ。痒いだろう」
 鄭淑徳少将は加東彩子巡査部長の歪み苦しむ顔を覗き込む。
 「知らないのですよーーーーーーーーー。そんな人が居るのかもしれませんが、あっちの警部補の名前さえ此処で本人から聞いたの」
 殆ど泣き声である。
 「そんな言い分は通用しないよ。全部話したらあそこに運び込んだバスで洗わしてやる」
 「知らないんですーーーーーーー」
 さらに泣き声で叫ぶ。
 「そうか。知らないのか。それじゃ一時だけ楽にしてやる」
 部下がドリルバイブを運んで来る。
 「これでおまえのま○○こを掻き回してやる。死ぬほど気持ちいいぞーー」
 鄭淑徳少将はそう言いながら腰を落としてドリルバイブを構える。
 加東彩子巡査部長にはそれが恐ろしい道具に見える。だが痒みに堪えられない。まず痒みから逃れたい。
 既に加東彩子巡査部長の膣口から山芋の汁と膣液が流れ出ている。
 ドリルバイブは回転してピストンするタイプである。
 鄭淑徳少将はそのまま加東彩子巡査部長の膣に突っ込む。
 「ああ」
 痒みがやや癒える溜息である。
 鄭淑徳少将は肩でドリルバイブの後ろを押えてスイッチを入れる。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 ドリルバイブの総攻撃に加東彩子巡査部長の太腿は筋肉が怒張する。大口が開きほうれい線は強く刻む。さらに眉間の皺は二重に強く深く刻む。
 「あああーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長は首を右に左に捩り後ろに反らして大声で堪えられない声を絞り出す。
 「ああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーー」
 後ろに反らした顔は軋み続ける。
 膣口からは液が飛び散る。
 鄭淑徳少将は適当に止める。
 「はあ。はあ。はあ。はあ」
 加東彩子巡査部長はまだ官能に塗れている。痒みから逃れるのが総てで強制的で不本意な官能に抵抗する術はない。
 鄭淑徳少将はもう一度クスコを挿入する。そして山芋の汁を追加する。
 「今度は話さないと楽にしてやらないぞ」
 そう言い置いて鄭淑徳少将は鉄格子を出る。
 廊下に折りたたみ机を運び込んで乾いたつまみとビールで乾杯する。
 
 指宿の要求する海外に出たか退職した男性警察官のリストは警察庁長官後藤謙二から直ぐに届いた。既に用意されていたのである。
 指宿は警察員と軍を導入してローラー調査を掛ける。
 数時間で該当者はT市に居ないという結論に成った。
 津島も軍と警察員を導入して娼国とS市を調査する。同じ結論になった。
 「連絡員が居ないとは思えない」
 葛城義和は納得が行かない。
 「この二人以外は警察官ではないのよ。これまでもそうでしょう」
 真紀子は葛城義和の言い分は納得する。そう成ると警察官のリストではどうにもなら成らない。
 葛城義和は真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長の関連調査を東京に戻った柿崎一行に依頼する。
 柿崎一行も二人の情報は既に得ている。調査を開始していた。周辺に今の所日本を離れた人物は見当たらないという回答であった。
 「横の繋がりの無いメンバーを何らかの方法で集めたのよ」
 真紀子らしからぬ分かる様で分からない推測である。
 「そう言えばT市で確保した二人もこれまでの関連性はなさそうですね。一人は警視庁。一人は道警です」
 「そうね」
 真紀子は拷問を行っている鄭淑徳少将に電話する。
 「その二人何処で知り合ったか聞き出せない」
 「それが此処に着てから互いの名前を確認したと言っています。真意は何とも言えませんが」
 「そう。やっぱり」
 「何ですか」
 「いえ、推測よ。出来たら此処まで来た手順を確認して。何処で会合をしたか又はどう指令を受けたか」
 「判りました」
 真紀子は鄭淑徳少将に命令したが葛城義和を連れ立ってもう一度南の島に向かう。
 
 鄭淑徳少将は痒みが効いて来ていると思われる真野枝里名警部補に近付く。
 「どうだ痒いだろ」
 「うぐうーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は堪えられない痒みに躰を捩っている。
 「うう。ぐぐ。うう」
 最早断末魔である。
 「一度だけ楽にしてやる」
 鄭淑徳少将は部下からドリルバイブを受け取る。
 「これで掻き回すのだ」
 鄭淑徳少将はドリルバイブの擬似男根を真野枝里名警部補の眼前に翳す。
 「ああ」
 真野枝里名警部補も最早、猛烈な痒みには勝てない。加東彩子巡査部長の狂乱のアクメの声を聞いている。
 それでも痒みから逃れたい。
 「一つだけ言え。何処で指令を受けたか、会合を開いたか」
 「生駒」
 「会合か」
 「そう。ああ。ううーー」
 真野枝里名警部補は痒みに追い詰められてとにかく掻き回して欲しい。
 「何人居た」
 鄭淑徳少将はドリルバイブの擬似男根部分を真野枝里名警部補の膣に挿入だけする。
 「女が四人。男が七人。ああ。早く。ああ」
 真野枝里名警部補は遂に完全な弱音になる。
 鄭淑徳少将は一度スイッチを入れる。まず回転運動をさせる。膣から液が流れ出す。続いてピストン運動を追加する。
 「ああーーーーーーーーーーーー。ああはああーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は完全にドリルバイブの動きに乗ってしまう。
 頭を奥に強く反らせ顔の表情は究極に軋む。そして頭は右に左に暴れる。腰を迫り上げ微かに振り始める。
 「あうおおーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。あううあああーーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補は一気にイッて仕舞いそうな情況になる。
 鄭淑徳少将はそこで止める。
 「あはあ。ああ。あはあー。ああ。はあ。はあ。はあ。はあ」
 真野枝里名警部補の腰はまだ揺れている。ドリルバイブを抜くと膣から液が一気に流れ落ちる。
 「あはあ。はあ。はあ。はあ」
 真野枝里名警部補はまだ余韻である。
 鄭淑徳少将はもう一度真野枝里名警部補の膣にクスコを入れて山芋の汁を追加する。
 「また痒くなったら話してもらうよ」
 「ああ」
 真野枝里名警部補は堪らない表情である。
 鄭淑徳少将は真紀子に報告しようとする。そこに真紀子と葛城義和が入って来る。直ぐに今の内容を報告する。
 「その七人の男性の中に一人だけ名前の判る人が居ませんか」
 葛城義和は連れて来た奴が一人は居ると見ている。
 「やってみましょう」
 鄭淑徳少将はそろそろ二回目が効いてくる加東彩子巡査部長の鉄格子に入る。
 部下が一緒に入った後に葛城義和も入る。
 加東彩子巡査部長は先ほど以上に苦しんでいる。
 「いいか。生駒で女が四人。男が五人いたな」
 「うん。うん。ああーー。ううーー。ああーー」
 「その中で一人だけは知っているだろう」
 「うん。ううーー。一回、回して。言う」
 加東彩子巡査部長の躰は拷問椅子の上で動く限り躰を捩って痒みに苦しむ。
 鄭淑徳少将はドリルバイブを突っ込む。一瞬スイッチを回す。
 「あおおーーーーーーーーー」
 直ぐに止める。
 「さあ」
 「私を生駒に連れて来たのは稲村雄二警視長です」
 「ようし」
 「ああ。ああ」
 鄭淑徳少将はもう少し回してやる。
 「あおおーーーーーーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長は直ぐにドリルバイブの責めに躰を載せてしまう。痒みには到底堪えられない。恥も外聞もなく大口を開けた逝き顔を晒す。
 鄭淑徳少将は暫く回してまた止める。
 「さあ。最期まで話せ。洗わしてやる」
 「稲村雄二警視長以外の人物はどんな人だった」
 横から葛城義和が確認する。
 「一人がもう二人の女性を連れて来た五十代の人。四人はやや若い男性。残る一人が資料を持って来ていて六十か七十位の人です」
 加東彩子巡査部長は直ぐ目の前に元総理の出現に目を見張りながらそこまでしゃべってしまう。
 葛城義和は大阪府警上田順次元警視正に前回のリストの写真を求める。
 上田順次警視正にからは出来るだけやってみるがOBは難しいとの回答が帰って来る。
 写真が警察関連のデータに有っても今の風貌とは違う。
 鄭淑徳少将は加東彩子巡査部長の戒めを解いて入浴させる。
 真野枝里名警部補にも同じ事をして同じ内容を確認する。真野枝里名警部補も稲村雄二警視長の名前しか知らなかった。
 吉岡理穂の資料を提示して説明していたのは六十代から七十代のやや丸顔で白髪の男性。背は高くない。得られたのはそこまでである。
 こちらも入浴が許されそのあと警備員が食事を運んだ。
 
 葛城義和は一応ここまでの情報を出水茉里元巡査部長にも送った。
 出水茉里巡査部長は元千葉県警である。
 数年前無鉄砲に娼国に捜査に入った。
 日本でフェミニストグループの会合のあと連続殺人事件が起きた。
 フェミニストグループの何人かが殺害され、姉ヶ崎ロイヤルホテルの会合に出たグループで残った新井絵里と岡村一美が容疑者にされたのち姿を消した。
 出水茉里元巡査部長は娼国を疑い独断で違法捜査に入った。だがそこで捕らえられ数年娼国の奥の島に幽閉された。
 今は葛城義和の愛人と成っている。
 思いがけず回答が返って来た。
 「その人物は大高貞夫よ」
 「なに」
 「大阪府警の鑑識。合同捜査で遭った事があるよ。鋭く用心深い人物。風貌の供述から多分間違いない」
 「ありがとう」
 葛城義和はその情報を柿崎一行に送る。
 だが、これまでの捜査で大高貞夫と稲村雄二警視長の関連性はまったく見えない。
 葛城義和はもう一度出水茉里元巡査部長にこの関連を確認するが何も得られなかった。
 大高貞夫である確信はまだ無い。
 柿崎一行からは大高貞夫の所在がまだ掴めないと言う報告である。妻には先立たれている。子供は既に結婚して別所帯と成っていた。
 一人暮らしで自宅には戻ってない。
 「大高貞夫の行方が判らないようです。稲村雄二警視長は警視庁で通常勤務しています」
 「もう少し見張れば何か見つかるかもしれないわね。あとの五人が何者なのか。何人かはこっちに来ているかもしれないよ」
 「この間のハードコンパニオンに近付く者が居れば」
 葛城義和は田村眞子二等海尉を残る二人の一人と当りをつけている。
 「そうね。その線が濃厚ね」
 真紀子も否定はしない。
 今度は迂闊に動けない。稲村雄二警視長を策に落として失脚させるにも他のメンバーの所在が掴めないと危険である。
 「ねえ。そのハードコンパニオンが回復したら、貴方がプレイして感触を確かめたら」
 「そうですね。問い詰めるはまだ危険です。ただの風俗嬢だったら余計な噂を撒かれます」
 「それでもやって。貴方が近付けば連絡役の仲間が接近するかもしれないよ」
 「判りました」
 葛城義和も取りあえず真紀子の意見に従う。
 
 田村眞子二等海尉はまだ休業していたが強制的に出勤させた。
 クラブのマネージャーが呼び出す。
 「VIPだ。絶対に他言無用だ。いいな」
 「はい」
 田村眞子二等海尉にとっては調査に来た目的に進める。断ることはない。
 既にハードコンパニオンとしての作法はクラブが徹底指導している。
 田村眞子二等海尉は葛城義和があの凄惨な拷問プレイを受けた宴会場に居た事は分かっている。
 そして自分を見て指名してくれたと甘い解釈をしていた。
 葛城義和はホテル内の高層階に有るSMプレイが出来るルームで待っていた。
 部屋には三角木馬、拷問椅子、十字架の磔柱が運び込まれている。
 田村眞子二等海尉は部屋に入って正座して両手を前に着いて挨拶をする。
 「真梨子でございます。本日は私のこの躰で全身奉仕を致します。お恥ずかしい容姿では御座いますがご存分に私でお愉しみ下さい」
 田村眞子二等海尉は途中言葉のトーンが下がりながらも暗記した不本意かつ恐ろしい挨拶文を述べる。
 「こっちに向いて服を全部脱いで」
 葛城義和はそう言ってSMビデオを掛ける。小倉紘子元警部のシカゴから市販されたSMビデオである。
 座敷には鞭、スパンキング、スタンガン、ドリルバイブ等のハードな道具がブルーシートに並べられている。
 田村眞子二等海尉は小倉紘子元警部と直ぐに解かった。
 それを横目で見ながら命令通り服を脱ぐ。
 小倉紘子元警部は三角木馬に乗せられている。座敷にあるそれと見比べて驚愕する。
 田村眞子二等海尉がクラブで規定の純白の下着姿になったところで、葛城義和がブラを外しショーツも脱がす。
 ショーツを裏返しにして股間に当る面を上に出す。
 「いやですうーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は思わず反応する。
 葛城義和はそのまま全裸にした田村眞子二等海尉を拷問椅子に磔る。
 剃毛の準備をする。
 葛城義和は田村眞子二等海尉のドテにやや小さめに咲いている黒い塊を剃ろうとしている。
 男をそそらせる陰毛である。
 クリームやローションは塗らない。
 まず葛城義和の手で膣の中を刺激する。指二本で女の敏感な部分を探り当て執拗に責める。
 「あはあーー。ああーはあーー」
 田村眞子二等海尉は元より葛城義和の責めに堪えられるほどセックス経験の高い女ではない。膣の中は直ぐに濡れまくる。
 「ああーーーー。ああーーー。ああーーーー。ああーーーーーーーーー。ああーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー」
 躰を窮極に堅くして太腿の筋肉を怒張させる。そのまま腰を迫り上げ潮を噴き上げる。
 「はあ。あはあ。はあ。はあ。はあ」
 田村眞子二等海尉は荒い息遣いを続ける。
 葛城義和はさらに濡らすべく棘付きのバイブを挿入する。
 「あはあーーーーーー。いやあーーーーーー。ああーーーーーー。ああーーーーーーーーー。だめーーーーーーー。ああーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は腰を震撼させ逝き声を上げ続ける。
 濡れが充満した所で棘付きバイブを抜く。流れ出た濡れをドテの陰毛に掛ける。それを手で塗れさせる。
 田村眞子二等海尉の濡れ出た女の液をローション代わりにしてT字剃刀で剃毛する。
 白い肌理の細かい皮膚に生えた細い陰毛。その部分の皮膚に粗さが無く美しい。その陰毛を一気に剃る。
 剃った下の皮膚は僅かに紅が差している。ドテの下は閉じ合わせた薄小豆色の粘膜である。
 僅かな剃毛でその部分は綺麗に露出する。
 葛城義和は剃った陰毛をティシュに載せる。そして剃ったドテをガーゼで綺麗に拭く。
 田村眞子二等海尉の顔はそれなりに可愛い。躰はなかなか絶品である。
 葛城義和は綺麗に剃った女の股間をモニターに映して田村眞子二等海尉に見せる。
 「いやあーーーーーーーーーーーー」
 涙声に近い悲鳴である。
 「綺麗だよ」
 「・・・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は葛城義和の詰る言葉に嫌悪の表情を抑えるのがやっとである。
 「痛みに悲鳴を搾り出してもらう前に、もう少し羞恥を晒してもらう」
 葛城義和はじっくり辱めを宣告する。契約時間は朝まで。花代は五十万。ハードSMコースである。
 「・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は堪らなさと元総理のような人物がこの様な事をすることに怒りを噛み締める。それでも今は何も言うことは出来ない。
 葛城義和は拷問椅子の鉄のアームに糸を縛り付ける。その糸の先に結びつけた先約バサミで田村眞子二等海尉の内腿の下から女の部分のびらびらを抓む。
 左右同じ様に抓んで女の部分の内側を広げる。
 薄紅に近いピンクの粘膜が露になる。尿道の小さな亀裂が確認される。そしてその下に本来複雑に閉じ合わせている膣口がやや開いている。
 「自分でおしっこを出してくれるか」
 「・・・・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は無言で首を振る。
 「出せないならカテーテルで抜くぞ」
 葛城義和は滅菌包装された尿道カテーテルを翳す。
 「ああ」
 それは田村眞子二等海尉が自衛隊の身体検査で若い軍医に尿を抜かれた医療具である。あの恥ずかしさが込み上げてくる。
 「はい」
 田村眞子二等海尉は置かれた情況から尿道カテーテルを了解する。
 だが葛城義和は冷酷である。
 尿道カテーテルをピンクの尿道口にじりじりと挿入する。管を抓んだまま女の部分と田村眞子二等海尉の表情を伺う。
 田村眞子二等海尉は本来気丈と思える女である。その辛さと羞恥に塗れた表情は葛城義和の加虐心を滾らせる。
 葛城義和はじりじり僅かずつ抓む位置を尿道口から下げて行く。尿道カテーテルに尿が留まる長さが少しずつ長くなる。
 そしてゆっくりカテーテルを尿道の亀裂から抜く。
 その亀裂からちょろり、ちょろりと尿が漏れる。やがて一気に飛び散るように噴射する。
 拷問椅子も田村眞子二等海尉の内腿も畳みに敷いたブルーシートもびしょ濡れである。
 葛城義和はそんの姿をスクリーンに拡大する。
 「こういう女の姿をみて満足されるのですか」
 「君のような表の常識しか見ない女を汚して最高の満足だよ」
 「どういう意味です」
 「君はこれまで男に媚びて生きてきた女ではない。本来は気丈だ。心の底から傷付いているのが分かる。それが陶酔するような満足だよ」
 「・・・・・・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は一瞬返す言葉に詰まる。葛城義和の言葉はこの国を許せないと思ったその数倍の内容である。
 田村眞子二等海尉はどんなに経済が活性化されて良くなっても葛城総理の改革は許せない。綺麗な社会に成りつつあった日本を地に堕としたと思う。
 それでも田村眞子二等海尉はもっと多くの事を葛城義和にしゃべらせないといけないと考えている。
 だが、返ってくる言葉は田村眞子二等海尉の常道を堪えられない程に遠い次元に越えている。
 「次は浣腸だ」
 「・・・」
 田村眞子二等海尉は更なる辱めだが拒否は出来ない。
 何と言う趣味だろうと思う。女が便を垂れ流す姿を鑑賞しようとは。こんな奴が日本を昭和中期に戻したのだ。さらに怒りが込み上げてくる。
 今の自分の役割を自分に言い聞かせ風俗嬢として振舞わねばならない。
 威嚇の目的か葛城義和は直径十センチもある大型の浣腸器を用意する。
 「ああーーーーーーーーーーーー。うううーーーーーーーーーーーーーーー」
 冷たく冷やした浣腸液が直腸から入って来ると田村眞子二等海尉は堪えられず悲鳴を上げる。
 葛城義和は便が見たい訳ではない。田村眞子二等海尉が苦しむ姿と恥に塗れる姿をとことん追い詰めるのが目的である。
 そして葛城義和は注入が終わるとアナル栓を差し込む。
 「ううーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーー」
 既に腹の痛みは架橋に来ている。
 葛城義和は大きなバットを拷問椅子の前に置く。
 この美しい女の姿を汚せる悦びにやや葛城義和自身が加虐心を滾らせている。悦びより今この女の正体を突き止めるべきと自分に言い聞かせる。
 田村眞子二等海尉にも葛城義和が唯の助平親父とは思えない。油断のならない人物と分かっている。
 そしてそれよりも腹の痛みが堪えられない。
 「出したいか」
 葛城義和は残酷かつ冷たく言い放つ。その言葉が田村眞子二等海尉の気丈な神経に突き刺さる。
 「うう」
 苦しくても小さい子供のようにうんこがしたいとは言えない。
 「一言言うんだ。排泄したいと」
 葛城義和の冷酷さが田村眞子二等海尉を追い詰める。
 だがもう腹の痛みはどうにも堪えられない。田村眞子二等海尉は顔を究極に歪め苦しみ続ける。
 「排泄・・さ・せて・ううーー・ううぐうーー・て・・くださいーーー」
 田村眞子二等海尉は羞恥をかなぐり捨て苦しみから恥ずかしい限りの一言を搾り出す。
 だが風俗で働くSM嬢ならうんこともろに言ってしまう。
 葛城義和は拷問椅子の横に立ち斜め後ろから手を伸ばしてアナル栓を抜く。
 緊縛師ならもう少し焦らして虐める。だが葛城義和は先を急いでいる。
 一気に茶色い水が小水の弧を描くようにバットに流れ落ちる。砕けた小さな便の固まりも飛び出す。
 「ああーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーん」
 田村眞子二等海尉の強烈な悲鳴と共に異常過ぎる悪臭が立ち込める。
 葛城義和は換気扇を作動させる。
 「ああはあーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 田村眞子二等海尉は遂に泣いてしまう。
 強力な換気扇で臭いは直ぐに弱まる。
 田村眞子二等海尉はお座敷での驚愕のプレイを受けたあと便秘状態であった。溜まった便の臭みは尋常ではない。
 「いやあん。いや。ああーー。ああ」
 田村眞子二等海尉は躰を震えさせ泣き続ける。
 葛城義和は汚れた田村眞子二等海尉の股間部分をガーゼで拭く。そして一回戒めを解く。
 「自分で恥ずかしさを噛み締めて処分しな」
 葛城義和は冷たく言い放ち股間を拭いたガーゼをバットの横に添える。
 田村眞子二等海尉は怒りに震える手を強く握り締め堪え続ける。そして静かに立ち上がりバットとガーゼを掴んでトイレに運ぶ。
 目からぽろぽろ涙を溢している。
 控えの間には津島の部下が待機している。
 田村眞子二等海尉が逆上した場合を警戒している。もしも警察官などなら空手等の有段者の可能性も考えられる。葛城義和の護衛である。
 葛城義和は田村眞子二等海尉が唯の風俗嬢でない感触を完全に掴んでいる。このプレイを囮に連絡のスタッフが接近するのを誘導したい。
 既に田村眞子二等海尉の寮には盗聴設備がある。
 天井裏と床下等に有線で設置されている。電波などは出ない。
 トイレに排便を棄て浴室で躰とバットを洗って田村眞子二等海尉が座敷に戻って来る。
 葛城義和は田村眞子二等海尉を高手小手に縛る。既にブルーシートを敷いた座敷の真ん中に三角木馬を用意している。
 田村眞子二等海尉それを恐怖の表情で見ている。まだまだ残酷な仕打ちを受けることが充分想定出来る。
 葛城義和は三角木馬のハンドルを回して乗座を下げる。
 三角木馬は一メートル四方の鉄板の台座に一メートルのアームが立っている。アームの上に三角の乗座が載っている。
 三角の乗座は底辺の幅二十センチ高さも二十センチ奥行きは一メートル有る。木製だが上部は一センチ程金属で先端は尖って一ミリだけ鑢で丸めてある。
 田村眞子二等海尉にそれを跨がせる。
 乗座を股間の高さにに合わせる。女の部分のびらびらでそれを咥えさせる。
 天井から吊るした滑車のフックを引き下げる。高手小手に縛った背中の部分にそのフックを引っ掛ける。
 滑車を回す縄を引きながら田村眞子二等海尉の躰を天井から真っ直ぐ張りつつ三角木馬のハンドルを回して乗座を上げて行く。
 脚が着かない高さで止める。
 田村眞子二等海尉の三角木馬から垂れ下がった脚首を縛り合わせる。
 完全に股間の粘膜に全体重が掛かる。
 田村眞子二等海尉の表情は既に痛みに引き攣っている。
 葛城義和は電源の準備をする。それまでは三角木馬の上で放置である。
 田村眞子二等海尉はこの状態でもかなり苦しい。太腿で乗座を掴もうとしても効果がない。
 葛城義和は三角木馬の頂点の金属部分に電源から伸ばした端子を接続する。
 「ああ」
 田村眞子二等海尉はそれを見て恐怖に震える。
 葛城義和はトランスを調整して微電流を送る。
 「あうううーーーーーーーーーーーーーー。あうああーーーーーーーーー」
 僅かな電流でも田村眞子二等海尉から悲鳴が上がる。躰は震撼している。
 葛城義和は直ぐに電源を切る。
 「この間スパイ行為で捕まった日本の巡査部長がそこに乗ってこの拷問を受けた。降ろした時その部分は血まみれだったよ」
 「なんですかそれ」
 日本の巡査部長と聞いて田村眞子二等海尉は蒼白な表情である。だが何としてもこれを聞き出したい。
 葛城義和は危険を承知している。田村眞子二等海尉に仲間を呼ばせる目的である。
 風俗嬢の寮から携帯スマホは使えない。使えるのはオフィスに成っている十棟の高層ビルとホテルだけである。
 仕事で携帯スマホは持ち込ませない。
 この国の風俗を暴いても何の問題もない。元総理の風俗スキャンダルと彼女らのスパイ容疑の処遇及びその経緯だけが危険なのである。
 そして残る一人の女工作員の行方とその連絡要員らしき男性四人。あと一人の中心人物が問題なのである。
 「この国のこういった風俗を非難して違法調査に来る輩が居る。それを捕らえたのだ」
 「それでこんな拷問を」
 「そうだ。今の状態で鞭打ちだ。その部分が上でスライドすると斬れてしまう。二週間ぐらい入院した」
 葛城義和は徐々に脅しに入る。田村眞子二等海尉に柿崎一行が壮絶な痛みを教えている。そこをゆっくり責める。
 「えーー。その場合休業補償ですよ」
 田村眞子二等海尉から恐怖の手応えらしきが見える。
 「払えば受けてくれるか。暫く相当に痛いぞ」
 「そんな。だめです」
 「痛みに苦しむ姿を見に行きたいのだが」
 葛城義和はさらに追い込む。
 「そんな。痛み止めが」
 「入院ではなく医師を出張させる。痛み止めは無しだ」
 葛城義和はからかい半分ながら真顔の脅しである。それは気丈かつ訓練を積んだ田村眞子二等海尉を震えさせる。
 「ええーー。だめです。許してください」
 葛城義和は既に鞭を持っている。
 もう一度電流のスイッチを入れる。
 「うぐううーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は顔の表情を究極に歪めて股間を少しも動かさないよう堪え続ける。
 田村眞子二等海尉の乳房は三角木馬の上で高手小手に縛られて縄の間にやや突き出されている。
 葛城義和は鞭を振り被ってその乳房を横に二つ一緒に薙ぐ。
 「ぐうおおーーーーーーーーーーーーー。うううおおーーーーーーー。ううーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の股間は堪えられず三角木馬の金属の頂点で数センチスライドしてしまう。
 「ううーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は究極に顔を歪めて悲鳴を搾り出す。
 「その表情もなかなかそそるぞ」
 「・・・・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉は葛城義和の詰りに言葉も返せない。
 葛城義和はもう一度乳房を二つ横に薙ぐ。
 「うおおーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は三角木馬の頂点をさらにスライドする。
 「ああはあはあん。ああ。ああ」
 田村眞子二等海尉の表情は究極に引き攣っている。
 葛城義和は天井の滑車の張りを緩めながらハンドルを回して三角木馬を徐々に下げる。
 田村眞子二等海尉は三角木馬が下まで下がると支えている葛城義和の胸に倒れ込む。
 葛城義和は田村眞子二等海尉を畳みに寝かせ女の部分を確認する。
 表面は会陰に赤い筋が付き皮膚がやや?けている。だが粘膜部分は相当に痛みを発していると思われる。
 「相当に痛いか」
 「痛いですううーー」
 田村眞子二等海尉は精一杯女らしく可愛く言った心算である。だが葛城義和には本質の気丈さが見える。
 「一回湯に浸かれ」
 葛城義和は既に浴室に湯を張り溢れさせている。
 「うん」
 田村眞子二等海尉は葛城義和が高手小手の縄を解くと痛そうに歩みを引き攣らせ浴室に向かう。
 鍛えられた自衛官の気丈さはない。
 「少し長めに温めの湯に浸かれ」
 葛城義和はそう浴室に声を掛けて離れた部屋で真紀子に連絡を取る。
 「間違いないと思います。子宮を突いて動けなくします。目立つ様にストレチャーで寮に運んでください」
 「見張っている仲間を呼び寄せるの」
 「そうです。寮から連絡は取れません。必ず近付くと思います」
 「そうね。総て準備は出来ているわ」
 真紀子も田村眞子二等海尉を捕らえる準備を整えている。
 「風俗嬢の寮は携帯が通じませんね」
 「そうよ。貴方の推測の通り誰かが寮を見張っているのよ。それ以外連絡は取れない」
 「中の日本企業に潜入したか、その為の企業を進出させたか」
 「その可能性が高いわね」
 二人の意見は一致した。
 葛城義和は頃合を見て田村眞子二等海尉を浴室から引っ張り出す。拷問椅子に磔る。
 「痛みは治まっただろ」
 「ええ」
 田村眞子二等海尉は暗い表情で答える。
 「傷はたいしたことはない。これから最期の痛みだ」
 「え、えー」
 田村眞子二等海尉は驚愕の表情である。
 葛城義和は容赦なくクスコで膣を広げる。奥に子宮口が真っ赤にその姿を確認出来る。
 「一時強烈に痛い。暫く腰が抜けたようになって動けない。だが身体にそれ以上影響はない」
 葛城義和は尿道に使うブジーを長く改造した物を持っている。それを子宮口に刺し込む。
 「ぐうおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は強烈な悲鳴を上げ躰を震撼させる。そのあと拷問椅子にべったり沈んでしまう。
 葛城義和の連絡で白衣姿の警察員が男女二名と真紀子がストレチャーで迎えに来る。
 そのまま目立つように噴水の前を通って寮に運ぶ。
 日本から来ている四人の男性の一人がこれを確認して仲間に知らせる。
 娼国の警察員はこれを確認している。だが核心とは言えない。取りあえず会社名を確認する。
 真紀子らはストレチャーで田村眞子二等海尉を寮の部屋に運び込みベッドに移して帰る。
 あとは誰かが近付くのを待つだけである。
 
 大高貞夫は完全に姿を眩ました。柿崎一行の追跡にも一切引っ掛らない。
 其処は奈良県の奥。天川村を奥に進んだ山間部。限界集落である。四軒の集落だが一軒を除いて人は住んでいなかった。
 その一軒に大高貞夫の定年退職した昔の上司が一人住んでいた。大高貞夫は其処に身を寄せた。
 元上司は柳場徳太郎という。大高貞夫には親戚が使っていた空き家を提供した。その主は高齢になり山を降りて奈良県吉野町に移った。
 幸い電気は来ている。水道はない。山の湧き水が豊富である。
 大高貞夫は水力発電と太陽光パネルを運び込んだ。
 長く篭城する覚悟である。幸い携帯は通じる。パソコンと接続して通信設備を整えた。
 稲村雄二警視長を逃がそうと目論んだが既に見張りが付いていた。既に稲村雄二警視長は覚悟を決めている。
 防衛庁二等海将細野英二も危険が迫る前に呼び寄せた。だが、自分が今行方を眩ますと潜入隊員に逆に危険が及ぶと職務に留まった。
 大高貞夫の意図は娼国、R国の内情とそれに繋がって賄賂に群がる日本の中枢を何としても露見させることである。
 それには潜入した隊員を回収しなければならない。既に真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長が捕らえられたことは報告されている。
 コンタクトしていた男性隊員二人は辛うじて逃れた。
 
 真紀子らが寮から出てきたのを確認して田村眞子二等海尉にコンタクトしていた男性隊員が寮に向かった。他の三名はオフィスで待機である。
 西面に窓があるので寮の少し手前まで見える。
 隊員は田村眞子二等海尉の部屋をノックする。
 中から返答はない。
 隊員は入りますと声を掛けてドアを開ける。
 田村眞子二等海尉はベッドに寝たまま動けない。そして隊員に宴会の事。葛城義和元総理との接客内容を説明した。
 
 この間に真紀子と葛城義和は娼国工作員が突き止めた田村眞子二等海尉にコンタクトする隊員の会社三洋白衣を調査した。
 「休眠会社を買ったのね」
 「その様です」
 真紀子が日本で調査会社を営業する工作員に確認した結果と葛城義和が財務省国税庁の参事官に確認した結果は同じであった。
 「此処に乗り込むため名前だけの会社の事務所を進出させたのね」
 「間違いないですね」
 盗聴していて田村眞子二等海尉の報告が終わった時点で鄭淑徳少将の指揮で娼国警察員が乗り込む。
 別の班が事務所に残った三名の隊員を確保する。
 スパイ容疑と言われて抵抗するが問答無用の確保である。
 全員を一気にヘリで南の島へ運ぶ。
 男性隊員四名は並べて磔柱に磔にされた。
 田村眞子二等海尉は全裸にされ拷問椅子に縛り付けられた。
 証拠として田村眞子二等海尉の部屋から男性隊員への報告内容を盗聴した録音を聞かせる。
 「これでお前らが調査に潜入したスパイ行為は歴然だ」
 鄭淑徳少将が宣告する。
 「それに三洋白衣は休眠会社。実体はないわ。これもスパイ行為の明らかな裏付けになるよ」
 真紀子が横から補足する。
 「お前らは全部で十一人だ。この国とR国に四人ずつ入った。これまでに七人捕まった。あと一人だ」
 五人ともこの内訳は承知している。これまでの経過である。
 「日本に三人居る。一人は稲村雄二警視長だ。一人は警察OBの大高貞夫らしい。あと一人はお前の上司だ。名を言え」
 鄭淑徳少将は田村眞子二等海尉に問い質す。
 「・・・・・・・」
 田村眞子二等海尉に動揺が奔るが何も言わない。
 「答えなければそっちの四人を一人ずつ射殺する」
 全員に戦慄が奔る。
 警察員がライフルを構える。一人ずつ順に照準を合わせる。
 「さあ」
 鄭淑徳少将が田村眞子二等海尉を促す。
 「はい・・」
 「いうなあーーーーーーーーーーー」
 一人の隊員が叫ぶ。
 ずうーーーーーーーーーーーーーーん。
 警察員がその隊員を射殺する。
 「ぐうおーーーーーーーーー」
 その隊員は心臓に食らって叫びと共に即死である。
 「次は」
 「細野英二二等海将」
 田村眞子二等海尉は堪えられずしゃべってしまう。
 「お前も自衛隊だな」
 「ああ」
 田村眞子二等海尉は自分の正体が割れてしまって落胆の嘆きを漏らす。
 真紀子と葛城義和は直ぐに自衛隊の隊員名簿を確認に向かう。
 「残った女一人名を言って貰おう」
 鄭淑徳少将がさらに問い詰める。
 「知らないよ。名前は御互いに聞いていません。知っているのは細野海将だけです」
 田村眞子二等海尉は激高したように言葉を吐き出す。
 「そうだったな。そこの三人の本名も知らないのだな」
 「そうです」
 田村眞子二等海尉は叫ぶように返答する。
 次に鄭淑徳少将は出水茉里元巡査部長の書いた現役時代の大高貞夫の似顔絵を見せる。
 「・・・・・」
 田村眞子二等海尉から刹那、僅かに反応が見えた。
 「こいつはいま何処にいる」
 「生駒」
 鄭淑徳少将は知らないことを承知して聞いている。生駒は大高貞夫の別荘である。これで大高貞夫と認めたことに成る。
 「やめろーーーーーーーーー。しゃべるなーーーーーーーーー」
 また一人男性隊員が叫ぶ。
 ズウーーーーーーーーーン。
 瞬時に銃弾が飛ぶ。
 「うおーーーーーーーーーー」
 この隊員も即死である。
 
 真紀子と葛城義和はCIC本部に戻って自衛隊の隊員名簿を確認する。田村眞子二等海尉は直ぐに判明した。
 既に海上自衛隊を退職している。
 他に女性の退職者を絞ると生駒莉奈二等海尉が浮かんだ。
 「平佐和先生に付いていたコンパニオンです」
 葛城義和が直ぐに確認する。
 津島の指示で警察員が確保に向かう。
 
 鄭淑徳少将は生駒莉奈二等海尉の確保を聞いて残った男性隊員二人を射殺した。
 「なんでーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉が抗議の叫びを上げる。
 「男のスパイは死刑。女スパイは加重死刑だ」
 「なによーー。それーーーー」
 田村眞子二等海尉は怒りの抗議である。
 「生駒莉奈二等海尉と一緒にどうなるか録画を見せてやる」
 そのまま田村眞子二等海尉は真野枝里名警部補、加東彩子巡査部長の居る区画に収監された。
 田村眞子二等海尉も二人の顔は覚えている。
 やがて生駒莉奈二等海尉も収監され四人は七号の一角に一人ずつ鉄格子に入れられた。
 建物を貫通している中央の通路の左右に二部屋ずつ。四つの中央に横の通路が壁まで切られている。
 四人の間には二メートルの空間がある。
 真野枝里名警部補、加東彩子巡査部長は既にショーツとバスロープだけの姿である。
 この二人の部屋にはバスとトイレ、テレビも設置されている。
 田村眞子二等海尉と生駒莉奈二等海尉は全裸にされたままである。この二人の部屋にはトイレしか設置されてない。
 警備員が二人の躰に視線を合わせない様にバスロープとショーツ、バスタオル、フェイスタオルを駕籠に入れて搬入する。
 
 再び高層ホテル最上階の座敷天昇の間である。
 主席安形を除いて主な面々が集まった。
 今夜も南の島を見渡せる窓の左側にL字のカウンターを置いて板前の津梨清吉一人が寿司を握る。酒の配膳は女将と古株の仲居だけである。
 「とにかく潜入者は全部捕まった訳だな」
 湯野中が口火を切る。
 「でも大高貞夫はまったく行方不明よ。向こうが得た情報を流すことは手を打てないよ」
 真紀子は一部解決しても事態が悪化したと言いたい。
 「うむ。已むを得なかったな」
 湯野中も渋面である。
 「俺が二日酔いにした女がスパイだったとはな」
 平佐和も苦笑いである。
 「本当にこれで終わったのですかね」
 葛城義和が疑問を呈する。
 「どういう事だね」
 平佐和は懐疑の目で葛城義和を見る。
 「大高貞夫は何故隠れたのでしょう。身の安全だけですか。まだ他に手立てというか、別の部隊が有るのでは」
 「うーーん」
 湯野中はさらに渋面に成る。
 「とにかく先手を打って稲村雄二警視長と細野英二二等海将だ。スパイを放った犯罪者として日本で逮捕して槍玉に挙げるべきだろう」
 平佐和は先手を主張する。
 「いいえ。副総裁それは危険です。別件で裁いて事を大袈裟にしないことです。必ず報復報道もされます」
 葛城義和は慎重である。
 「そうだったな」
 平佐和は意見を引っ込める。
 二人の処分は警察庁と国防省に委ねることになった。
 「もっと国内の捜査を強化すべきね」
 真紀子は寿司に白ワインを飲んでいる。吟醸酒より呑み易いらしい。
 「ただ相手が居場所が皆目判らない」
 湯野中は困った表情でそう言いながらいくらの軍艦巻きに鶉の黄身を落とした寿司を口に運ぶ。
 「大高貞夫を捕らえるのが最善ですが、そっちも行き詰まっています」
 葛城義和は大高貞夫がまだ別の手を打っていると確信している。
 「あの四人を激しく拷問して炙り出そう」
 平佐和の提案である。
 「宴会場に日本企業だけ招待して拷問大会しましょう」
 真紀子も平佐和の意見に賛成する。
 
 鄭淑徳少将は田村眞子二等海尉らを収監している鉄格子の横の通路の壁際にモニターを設置した。
 吉岡理穂らが秘宝館の様な施設で晒し者にされている現状を録画で見せる。
 その間に警備員が警察員の銃に護られながら田村眞子二等海尉と生駒莉奈二等海尉の鉄格子の中にもバスとテレビを設置する。
 「お前らの将来だ」
 鄭淑徳少将は吉岡理穂らの姿を指して宣告する。
 全員諦める覚悟は出来ていながらも死刑より恐ろしい現実に蒼白な表情で声も出ない。
 「此処に居る間だけだ。ゆっくり風呂に浸かって酒でも飲んでいろ」
 鄭淑徳少将はそう言い置いて引き上げる。
 警備員が夕食の注文を聞きに来る。日本の刑務所とは違う。好きなものを頼める。アルコールも許される。
 警備員が去ると生駒莉奈二等海尉が口火を切った。
 「あの動画に映っていた人。片方は吉岡理穂さんです」
 「恐ろしい。あそこまでされてしまうの」
 動画の状況は真野枝里名警部補を震え上がらせた。
 「私達はおしまいですね」
 加東彩子巡査部長は刺青を見て絶望している。
 「もう一息で葛城元総理のスキャンダルを公開出来た。男性四人は射殺された。葛城が自ら囮になってこっちの動きを炙り出したのよ」
 田村眞子二等海尉は宴会場での事と葛城義和にプレイで呼び出されてからの一部始終を語った。
 「次の手を打ってくれるのでは。大高貞夫とか言う人。この度の作戦を立てた人。何処に居るか所在は掴まれてないよ」
 真野枝里名警部補はまだ希望を持っている。
 「生駒でこれまでの説明をした老齢の男性」
 「そう。あの方凄く用意周到だった。これで終わらせないと思う」
 「でも刺青までされてしまっては」
 「それでも生き延びて報復すべきよ。この国と日本の政治家の腐敗をマスコミと国際社会に裁かせるべきよ。私達は生きてその証人になる」
 「待って。話を聞かれているよ」
 田村眞子二等海尉が会話を控えるよう注意する。
 「大丈夫よ。そんな程度奴ら見越している」
 「どうせ私達の運命は決まっているのよ。覚悟を決めて来たけれどやっぱりこんな筈じゃなかった」
 生駒莉奈二等海尉はあっけなく全員捕まって連絡員の男性が全部射殺された。作戦が軽率だったと後悔している。
 「それでも生き延びるべきよ。私達に証言出来ることはそれなりに有る」
 「それ以前に私達は此処から出られないよ」
 「次のグループが成功すれば助かる可能性は有るよ」
 「一つ疑問なのですが。出稼ぎのコンパニオンを何人も呼ぶ席に元総理で元副総裁や元総理がのこのこ出てくるのですか」
 加東彩子巡査部長はまだお座敷にも出されていない。直ぐに捕まったので此処での拷問を受けただけである。
 「相当の警告がされているよ。私たちのように覚悟を持ってなければ日本に帰ってもしゃべったり出来ないよ」
 日本中に工作員が居る。風俗嬢の帰国後の所在は総て監視されている。
 「でも今回は例外でしょう。あの葛城元総理がのこのことそんな危険を侵さないと思う」
 真野枝里名警部補は自分らが最初から風俗に紛れて来ると当りを付けられていたと言いたい。
 警備員が気を利かして多めにアルコール飲料を搬入したので鉄格子越しに長い飲み会と成った。
 
 四人を拷問する宴会は二百畳の座敷で行われた。娼国の寮に居るコンパニオンでは足りないのでS市とT市から動員する。
 通常宴会に政治家などが入る場合は娼国又はR国で造られた掛け合わせ日系人コンパニオンが呼ばれる。
 だが、今回は日系企業向けの日本人出稼ぎコンパニオンが呼ばれた。
 SM好きの日本企業の現地駐在員及び日系人の名目で呼ばれた。だが平佐和と葛城義和以外娼国の警察員である。
 真紀子と葛城義和はコンパニオンの中に潜入者が居ると睨んでいる。
 「しかし葛城先生。吉岡理穂は日本企業の駐在員だったのでは」
 湯野中はコンパニオンとは限らないと言いたい。
 「それではこの国とR国の概況は掴めても、肝心な部分には触れられません」
 葛城義和は断言する。
 「奴らの目的は娼国に繋がった日本の政治家のスキャンダルと政治、警察等への資金の流れだな」
 「そうよ。だからそこに網を張るのよ」
 真紀子も確信を持っている。
 柿崎一行はまた呼び戻された。真紀子と柿崎一行、葛城義和でコンパニオンを観察する。
 拷問は湯野中の部下に任せることに成った。
 四人は拷問椅子に縛り付けられたまま南の島からヘリでホテルの屋上に搬入された。
 いよいよ刺青と全員に戦慄が奔った。
 四人は拷問椅子のまま宴会場の末席の壁際に晒し者にされた。
 警察員がビジネスマンに見える姿で宴会場の左右壁際に列席する。一人に二人コンパニオンが付く。
 一人は女躰盛り懐石の女躰膳である。
 女躰膳役は客の前の長い座布団に寝る。客の座布団の左横には小さな飲み物の為のお膳がある。
 その後ろにもう一枚座布団がある。もう一人付いたコンパニオンが全身奉仕する席である。
 真紀子、柿崎一行、葛城義和、司会を勤める村上副主席の席にはコンパニオンが付かない。
 「我が国及びR国に潜入したスパイ加重死刑囚四人の処刑の一環といたしましてSMショーを行います」
 司会担当の村上稔娼国副主席の宣言に拍手と歓声が上がる。
 そして吉岡理穂が南の島から何名かを脱走させた事件以来の経過が説明される。四人の出所も経歴も克明に公開される。
 ビジネスマンに扮している警察員らはその経過を当然伝達されている。コンパニオンに聞かせるのが目的である。
 「では拷問のリクエストを募ります。皆様の前、女躰盛りの躰に唯一着いている物があります。リストバンドです。そこに番号が付いています」
 村上副主席はそう説明してマイクを持っていない左手でルーレットを示す。
 正面の壁に大型モニターが設置されていてそれにルーレットが表示される。
 モニターは四つの壁面の中央に一枚ずつ設置されている。
 「二つだけリストバンドに無い数字があります。0と00です。その場合ルーレットを回したコンパニオンが拷問を受けます」
 全身奉仕役のコンパニオンほぼ全員が村上副主席を見る。
 「ルーレットは私が順次指名しましたコンパニオンにスイッチを押していただきます」
 場内から無言のブーイングが沸く。怖いので誰も言葉は発しない。
 葛城義和らはコンパニオンをじっくり観察する。
 席を回ることも予定している。女躰盛りのコンパニオンは関係ない。この国で創った女である。
 全身奉仕役のコンパニオンのみ観察すれば良い。
 指名されたコンパニオンは全裸で座敷の真ん中を歩いて司会の村上副主席の横のパネルにあるボタンを押す。
 コンパニオンは0と00に止まらない事を確認して席に戻る。
 「赤27番のお客さん。一人目は加東彩子巡査部長です。この加重死刑囚への拷問をリクエストして下さい」
 村上副主席がアナウンスするとモニターに拷問のメニューが流れる。
 「十露盤板電流責めでお願いします」
 指名された客は立ち上がって気に成った項目をリクエストする。
 座敷中央には大きなバットが敷かれ排水も繋がっている。大道具も下座の四人の生贄の反対側に搬入されている。
 加東彩子巡査部長は緊縛師二人の手でキャスターの付いた拷問椅子のままバットの淵を越えて中央まで運ばれる。
 加東彩子巡査部長のショーツが切り落とされる。緊縛師のハンドル操作で拷問椅子の脚載せが全開になる。背を倒されて股間を上に向ける。
 「電極の繋がったこけしです。これでこの女の膣の奥を責めます」
 そう言って緊縛師は電源コードの繋がった先端半分が金属に成っているこけしを翳す。
 緊縛師は加東彩子巡査部長の女の部分を広げる。
 他の緊縛師がそれを小型カメラで撮影してモニターに映し出す。
 「ああーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長は始めて二百人近い人数に女の一番恥ずかしい部分を公開された。羞恥に堪えられない悲鳴である。
 既に十露盤板と膝に乗せる石の代わりに平たい水のタンクが三枚用意されている。
 緊縛師は加東彩子巡査部長を拷問椅子から降ろして腕と胸部を高手小手に縛る。そのまま十露盤板に正座させる。
 十露盤板は四角い角材が角を上に向けて八本並んでいる。座るだけで相当に痛い。加東彩子巡査部長の顔は軋み十露盤板に密着した膝は微妙に揺れる。
 緊縛師は膝に水を注入したポリタンクを乗せる。
 「ううーーーーーーーーーーーー。うぐうーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長は顔を究極に歪めて躰を捩り苦しみに呻き声を漏らす。
 客に扮した警察員らはこの日とばかりコンパニオンを弄くりながらモニターに映った加東彩子巡査部長の苦しむ表情を愉しむ。
 コンパニオンの膣の中にめり込んだ指がさらに興奮度を増して動く。
 「あはあーーー。いやあーーーーー。ああーーー」
 コンパニオンもところどころ声が漏れる。それでも大方のコンパニオンは声を抑えている。その辺りは経験日数である。
 さほどハードな座敷に出てないコンパニオンが何人も混じっている。
 古くから居るコンパニオンは疑う必要がない。新人優先でアサインして呼んでいる。
 柿崎一行と葛城義和は客席の後ろを歩いてコンパニオンの様子を伺う。
 加東彩子巡査部長のややおとなしく見える顔が究極に歪む。
 緊縛師はさらに二枚目を載せる。
 「ぐわあああーーーーーーーーーーーーーー。ぐわあーーーーーーーーーー。ぐうううーーーーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長の苦しみ顔は架橋に成る。
 コンパニオンらは悲痛な目でそれを見る。生贄の田村眞子二等海尉らは情況を不安な目で睨みつけている。
 緊縛師は膣から伸びてトランスに繋いだ電源コードの他にもう二本トランスの端子に接続する。
 それには先端に鰐口が付いている。
 それで加東彩子巡査部長の乳首を鋏む。
 「ううーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長は苦しみ歪む顔をさらに引き攣らせ悲鳴を漏らす。
 そこへ緊縛師は三枚目のタンクを載せる。
 「だめーーーーーーー。もうだめーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーー」
 十露盤板の上で捩った躰が緩慢に揺れる。痛みに藻掻く姿が見ている客の警察員らを興奮させる。
 その興奮がコンパニオンの躰を無性に強く責める。
 「あはあーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーー」
 膣の奥に侵入した指は執拗に奥まで掻き回す。重ねたままの唇を究極に貪り続ける。
 緊縛師はトランスのボリュームを回して電流を送る。
 「あがああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。がああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長の躰は強く後ろに反り強烈な悲鳴を轟かせる。
 それでも緊縛師らは電流を流し続ける。
 「がああーーーーーーーーーーーーー。があーーーーーーーーーーーーーーー。ぐがああーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 加東彩子巡査部長の表情は悲鳴を上げながら恍惚になる。
 緊縛師は電流を上げ下げコントロールする。
 「だめーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーーーーーー」
 「やめてーーーーーーーーーーーーーーー」
 真野枝里名警部補が見るに堪えられず叫ぶ。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 次にコンパニオン数名から悲鳴が上がる。
 加東彩子巡査部長の乗った十露盤板の下から小水が流れ出す。かなり色は濃い。血が混じっているとも思える濃さである。
 真野枝里名警部補は唇を噛んでその情況を凝視続ける。他の二名もほぼ同じ表情である。
 柿崎一行も葛城義和もまだ誰かを特定出来ない。
 水のタンクを緊縛師らが退けると加東彩子巡査部長は十露盤板の上からバットの水溜りに倒れる。自らの小水の上である。
 緊縛師らが加東彩子巡査部長の躰を限りなく倒した拷問椅子に乗せ浴室に運び出す。
 待機している客の役ではない警察員らが受け取り湯で躰を洗う。
 モニターのルーレットが回り指名されたコンパニオンが怯えながらボタンを押す。
 「次は生駒莉奈二等海尉です。赤の23番席のお客様リクエストを」
 司会の村上副主席が呼び掛ける。
 緊縛師二人が生駒莉奈二等海尉を磔た拷問椅子を押して座敷中央の大きなバットの上に運び込む。
 コンパニオンは安堵して逃げるように席に戻る。
 「くちなわ蛇イレポン三穴でお願いします」
 何とも言えないタイトルだが躰に受ける側には恐怖の限りである。
 一目で日本のやくざと判る男らが水の無い水槽に蛇を運んで来る。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 それを正面から見て生駒莉奈二等海尉は縮み上がる。
 緊縛師は下座に下がる。
 墨田会系大船一家の東丸秀三郎若頭補佐と三田園矢一舎弟頭補佐が各々水槽からニシキヘビを取り出す。
 生駒莉奈二等海尉はそれを見て恐怖の表情を凍らせる。
 木村草太若頭補佐が生駒莉奈二等海尉の縄を解く。戒めは腹のベルトと脚載せ台のベルトだけになる。
 躰を起こそうとする生駒莉奈二等海尉を横から警察員二人が押える。
 三田園矢一舎弟頭補佐が生駒莉奈二等海尉の首にニシキヘビの胴の真ん中辺りを載せる。
 「くちなわとは蛇の刺青の事ですが、このプレイでは縄の代わりに使います」
 司会の村上副主席が解説する。
 東丸秀三郎若頭補佐が生駒莉奈二等海尉の腹にニシキヘビを載せる。
 生駒莉奈二等海尉は怖くて声も出ない。蒼白の表情で天井を見上げている。
 木村草太若頭補佐が腹のベルトも外す。
 警察員四人がかなり大きめのスネークフックで蛇の頭の少し後ろと尻尾の手前を押える。
 生駒莉奈二等海尉の戒めは脚載せ台の太腿と脚首だけである。二匹の蛇が縄の代わりに生駒莉奈二等海尉の躰を戒めている。
 三田園矢一舎弟頭補佐が退避していた緊縛師らを呼ぶ。
 緊縛師はスネークフックとクスコを持って中央に来る。
 生駒莉奈二等海尉は恐怖に震えて声も出ない。
 一人目は膣にクスコを挿入して螺子を回して広げる。蛇が膣天井部の敏感な部分に直に触れるよう横向きに挿入している。
 次はアナル開口器を挿入する。
 「あうーーーーーーーーーーーー」
 生駒莉奈二等海尉は衝撃と違和感に悲鳴を上げる。
 最後は口である。
 生駒莉奈二等海尉は口を堅く閉じて抵抗する。
 緊縛師はラジオペンで抉じ開けようとする。
 「開けろ歯をへし折るぞ」
 木村草太若頭補佐が横から叱咤する。
 蛇を口に入れられることは生駒莉奈二等海尉の想像に難くない。強行に閉じ続ける。
 木村草太若頭補佐と東丸秀三郎若頭補佐が二本のラジオペンで歯の隙間を左右から抉じ開ける。
 「ぐごおーー」
 緊縛師が空かさず開口器を填め込む。
 「ううーー」
 無駄な抵抗であった。
 緊縛師はアナルから細めの縞蛇を選んで挿入する。
 「うわあはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああーーーーーーーー」
 宴会場を貫く悲鳴である。
 コンパニオンらは蒼白になる。客役の警察員らはじっくり鑑賞して股間を起立させる。
 続いて二人目が膣に挿入する。
 生駒莉奈二等海尉は目を見開いて天井を見たまま声も出ない。
 最期の一人が口の開口器に入れる。
 生駒莉奈二等海尉は口から泡を噴く。遂に白目を?いてしまう。
 上からのカメラがそれぞれ壁のモニターに映し出す。
 「きゃあーーーーーーーーーーーーーーー」
 随所からコンパニオンの悲鳴が上がる。
 真野枝里名警部補は事態を凝視している。田村眞子二等海尉は顔を斜め下に逸らして見る事が出来ない。
 加東彩子巡査部長はまだ拷問椅子を倒して安静にしている。
 「あっけないですね」
 コンパニオンを観察して回る柿崎一行は終わりが早いと後ろから来る葛城義和にそう問い掛ける。
 「内容が異常に濃いからこんなものでしょう」
 葛城義和はそっちどころではない。柿崎一行もコンパニオンを徹底的に観察している。
 必ず行動に違和感はあると二人とも確信している。
 田村眞子二等海尉を磔た拷問椅子を緊縛師が転がして座敷中央のバットの上に載せる。
 「赤12番のコンパニオン」
 コンパニオンは瞬時に怯えを見せる。
 なかなか席を動かない。
 緊縛師が二人で肩を掴んで立たせる。
 コンパニオンは引っ立てられ仕方なく怯えながら引かれる分だけ遅れながら脚を進める。一糸纏わぬ全裸である。
 村上副主席が指差すボタンを恐る恐る押す。
 この女は松岡真由という。
 松岡真由はボタンのパネルの前に座り込んでモニターを見詰める。
 ルーレットは非情にも0に止まる。
 「えーーーーーーーーーーーーー」
 松岡真由は怯え叫ぶ。
 「心配するな。こいつ等にやるような拷問はしない。ちょっと羞恥を晒せば終わりだ」
 村上副主席はやや穏やかに諭す。
 「そんなーー。私ハードじゃないです」
 松岡真由は怯え興奮している。
 「ハードのメニューにはならないよ。安心しろ」
 そう言われても松岡真由はこの大人数の会場で自分だけ辱めを受ける。他のコンパニオンは席の客だけである。四人の生贄は別途である。
 目の前に居るのが娼国、R国に権力を持つ副主席である。そうでなければ割が合わないと言いたい。だが今の情況にそれ以上に堪えられない。
 緊縛師らはお構いなく拷問椅子をもう一台運び込む。田村眞子二等海尉と対面するように置く。
 嫌がり愚図る松岡真由を緊縛師は三人掛かって拷問椅子に縛り付ける。
 拷問椅子のハンドルを回して股間を開く。
 「・・・・・」
 松岡真由は天井を見上げて恥ずかしさを押し殺す。
 緊縛師はハンドルを回して拷問椅子の背を下げて腰を上げる。女の部分が丸出しで斜め上を向く。
 緊縛師一人がドリルバイブを構えている。別の緊縛師が電マでまず身構えている松岡真由の躰を解す。
 松岡真由は顔を顰め堪える。S市に来て約一月だが娼国、R国でコンパニオンを呼ぶ客は大方遊び慣れている。もうこの責めにも慣れてきた。
 それでもプロの緊縛師は客とは違う。松岡真由が抑え続けていても徐々に解されてゆく。
 「いやあーーー。でちゃうよーーーーーーーー」
 遂に顔を軋ませ藻掻き堪えきれなくなり始める。
 「良いんだよ出して。みんなに見せて愉しませる」
 緊縛師は叱咤する。
 「ああーーー。いやだよーーー。なんでわたしだけ」
 松岡真由は村上副主席が近くに居ないので不平を漏らす。
 「副主席のご指名だぞ」
 「それなら部屋に呼んで遊んでほしいよ」
 まだ不満を漏らす。だが稼ぎは欲しいのである。
 「それは別途に営業するんだな」
 緊縛師は笑いながら早く決着を付けようと電マを執拗に操縦する。
 「ああーーーーーーー。いやあーーーーーーーーー」
 松岡真由の顔は究極に歪み藻掻いている。だが辛うじて堪え続けている。
 そこに村上副首席が近付く。
 「お前今日は当ったのだぞ」
 村上副主席は笑っている。
 「こんなの当らなくていいーー。あはああーーーーーーーーーーーん」
 「本来ハードコンパニオンは一晩五十万だ。だが加重死刑囚の奴らには支払わない。四人で二百万今夜お前の追加収入だ」
 「えーーーー。早く言って下さいよーーー」
 「頑張れ」
 そう言って副主席は離れる。
 「ああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー」
 遂に電マの下から飛び散るように潮が溢れ出す。
 松岡真由はある程度堪える事も多量に噴く事も出来るらしい。
 他のコンパニオンらはいつもと違い今夜は視線を合わせない。客だけを見ている。客役の警察員もまばらにしか見ていない。
 堪えられない表情で怒りを強く持って見ているのは四人だけである。
 田村眞子二等海尉の正面で松岡真由の究極のアクメを公開する。自分はそれ以上の事をされると田村眞子二等海尉には理解出来る。
 他人の痴態を見せる事でその恥心を強く刺激するのが目的である。
 真野枝里名警部補と加東彩子巡査部長は既にドリルバイブの責めを受けている。田村眞子二等海尉はこれからである。
 緊縛師はドリルバイブを始動させる。動きを見せる威嚇である。
 金が貰えると判った松岡真由は軽い表情で構えている。一晩十万の花代が二百十万に成ったのである。それならばと受け入れ態勢になる。
 正面で見ている田村眞子二等海尉は衝撃の眼つきでそれを睨んでいる。田村眞子二等海尉の常識ではありえない異常なアイテムである。
 松岡真由がもう抵抗しないのでドリルバイブの先端に装着された大きめの擬似男根は簡単に膣にめり込む。
 「ああーーーーーーーーーー」
 松岡真由はやや艶のある悲鳴を漏らす。
 田村眞子二等海尉は擬似男根の大きさに目が点に成っている。
 「うおーーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーーーー」
 松岡真由はドリルバイブが始動すると大口を開けて頭を後ろに反らして唸り声を上げる。
 腹を迫り上げ股間は円を描くように揺れる。
 振動しながらピストン運動をするドリルバイブである。緊縛師は抜けないようにがっしり構えて押え続ける。
 強制的女の濡れ場。その極致である。
 「ううおおーーーーーーーーーーー。うおおーーーーーーーーーーー。うおーーーーーーーーーーーーーー」
 頭を後ろに反らし大口を開けて顔を右に左に力が篭もったまま捩る。
 太腿の筋肉は怒張している。ドリルバイブの周りから女の液が泡となりクリーム状になる。隠微極まりない光景である。
 「おおーーーーーーーーーーー。おーーー。うおおーーーーーーーーーーーーーー」
 松岡真由の躰は拷問椅子の上で一頻り強く暴れる。そして躰を反らせたまま沈む。逝き顔も晒す。
 田村眞子二等海尉は嫌悪の目で唇を噛んでいる。
 「はあ。はあ。はあ。」
 松岡真由はドリルバイブが抜かれても荒い息遣いで膣痙攣を続ける。
 女性を強制的に恥ずかしい見世物にする。田村眞子二等海尉は悔しい怒りに遂に涙を流す。
 村上副主席は松岡真由に近付く。
 「今度はあっちの女の拷問をお前にリクエストして貰う」
 松岡真由は村上副主席の言葉に躰の体勢を立て直す。緊縛師もハンドルで拷問椅子の背を立てる。
 「あの女は私達の稼ぎを非難しに来たのでしょう。徹底的に拷問して下さい」
 松尾真由は毅然となってはっきりした声で答える。
 「そうよ」
 「そうです」
 何人ものコンパニオンが賛成の檄を飛ばす。
 「その拷問内容だ」
 「とことん強制的に女の究極の恥ずかしい姿にして、追い詰めて、そして拷問で痛みに泣き叫びのた打ち回ってきりきり喚き散らすまでやって」
 松尾真由の言葉には怒りが篭もっている。
 そこへ別のコンパニオンが近付く。
 「私はね母が大学まで出してくれるはずだったの。西川口流が追放されて高卒。いい仕事に就けないから此処で稼いでいるよ」
 約十数年前のことである。違法風俗として西川口一帯のピンクサロンが追放された。
 西川口流とはプラス一万円で本番OKというシステムであった。
 だが、其処で働く女性の大方は吉原、新宿のソープランドでは働けない年齢である。
 若い男性が心ときめかせてソープに行くような風俗ではない。
 未婚の母で子供を抱え上級公務員、一流企業の正社員等には成れない。普通に働いては所得が足りなく子供を大学まで行かせられない。
 そんな女性が少し多い所得を求めて働く。若い女性が稼ごうと思えばこんな所で安い報酬で働く必要はない。
 こんな風俗は全国にひっそり存在する。警察も殆ど取り締まらない。現状を鑑みた判断が長くなされて来た。
 それが表の社会しか見ない正義感が踏み潰したのである。
 「こいつ等。この国を裁こうなんて許さないよ。此処で徹底的に裁いて拷問しようよ」
 そのコンパニオンは松尾真由に同調して息巻いている。
 「もう一人いる。あっちは北海道警真野枝里名警部補だ。こいつはどうする」
 村上副主席は真野枝里名警部補を指差しコンパニオンらの怒りを煽る。
 「警部補。こいつキャリヤかよ。警察官なんか女である必要はないよ。子宮取ってま○○こ焼こうよ」
 上席付近のコンパニオンが振り返って客役の警察員に膣に指を入れられた侭追加要求する。
 「それにドテ焼き。ミルク焼きよーーーーーーー」
 また別のコンパニオンが檄を飛ばす。
 宴会場内は怒りの坩堝となる。
 「ちょっと待て」
 村上副主席は大きく通る声で待ったを掛ける。
 「子宮取出しまでは良い。だが、このあとまだ生贄として提供する。そこで刺青を施してT市の秘宝館送りだ。其処で客の玩具だ」
 村上副主席の説明を聞いて緊縛師が秘宝館の画像を投影する。吉岡理穂と竹田玲奈の巻頭で紹介した内容である。
 場内から様々な歓声が上がる。
 真野枝里名警部補の子宮摘出を聞いて真紀子は携帯で医療チームと手術設備を要求する。
 田村眞子二等海尉の拷問が先である。
 「いま発言した奴ら。こいつの拷問やるか」
 村上副主席がコンパニオンに呼びかける。
 三名が寄って来た。
 「こいつ既にハードコンパニオンで出て来たよ」
 前のお座敷にも居たコンパニオンである。
 田村眞子二等海尉は既に拷問椅子に縛り付けられている。
 コンパニオンがハンドルを回して背を後ろに倒し股間を迫り上げる。横のハンドルを回して股間を広げる。
 女の部分が露になる。
 緊縛師はブルーシートに道具を並べる。
 「まず濡らしましょう」
 コンパニオン三人がかりである。指先で田村眞子二等海尉の女の部分を開いてピンクの内側を指先で弄くる。
 田村眞子二等海尉は横目でスクリーンを見て顔を背ける。嫌悪の表情で堪え続ける。
 一人がクリトリスを?く。
 二人は膣に左右から指を入れる。さらに奥に指を押し込んで奥を広げる。膣天井部が広がる。
 「剃毛されているね。少し生え始めて」
 「少し濡れてきたよ」
 コンパニオンの言葉が田村眞子二等海尉に突き刺さる。
 二人のコンパニオンが膣奥を責める。一人のコンパニオンは人差し指の第二間接で?いたクリトリスを強い動きで責める。
 「うぐー。うう。うぐーー。ううーー」
 田村眞子二等海尉は堪えられず呻き声を漏らす。
 「濡れてきたよ」
 「もうぐちょぐちょ」
 「ふふふふ」
 コンパニオンらは嘲るように詰る。
 緊縛師はクリトリスを弄っているコンパニオンに電マを渡す。
 此処ではコンパニオンもこの責めを座敷で受ける。使い方は身をもって知っている。
 「漏らすまで責めちゃおうよ」
 膣の奥を責めているコンパニオンが煽る。
 電マを持っているコンパニオンはお座敷で客に潮を噴かされている。責め方にはやや自信がある。
 コンパニオンらは田村眞子二等海尉の女を執拗に責め続ける。
 「ううぐうーーー。ううーー。うぐううーーー」
 田村眞子二等海尉は声を漏らすが尿道は堪え続ける。
 「しぶといよこいつ」
 電マを操縦しているコンパニオンは焦れている。何としても潮を噴かしたい。さらに強く責める。
 「電流併用で行こう」
 緊縛師が後ろから声を掛ける。
 緊縛師はコンパニオン三人が囲む上から手を伸ばす。電極に繋がった鰐口を乳首と女の部分のびらびらに鋏んで装着する。
 「うぐうーー」
 緊縛師はトランスのつまみを回して電流を送る。
 「ぐうーーーーーーーー。ぐわああーーーーーーーーーーー。ぐわあーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰は電流に震撼する。
 顔の表情はさらに歪み軋む。
 太腿の筋肉は怒張して股間は震撼する。コンパニオンは執拗に電マをクリトリスに押付ける。
 「あがああううーーーーーーーーー。あがあーーーーーーーーー。あががああーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は電流の責めに震撼し続ける。
 それでも必死に踏ん張る。
 「しぶといよ」
 そう言いながら膣に指を突っ込んでいるコンパニオンは執拗にGスポットを責める。電流は流れ続けている。
 「微電流でも一気に決壊するよ」
 緊縛師は自信を持っている。
 「あぐうううーーーー。あがあううううううーーーー」
 田村眞子二等海尉の表情は歪み破裂し続ける。
 「ぐうおおーーーーーーーーーーーー」
 遂に尿道から潮が噴き上げる。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は悔しさと羞恥に顔を後ろに反らして堪え続ける。
 「やったーーーーーーー。出た出た。すごおーーーーーい」
 「うわあーーーーーー」
 コンパニオンは悦び騒ぎ続ける。田村眞子二等海尉の神経は抉られた極致である。それでも涙は堪えている。
 「今度は逝き顔を晒して失神ね」
 コンパニオンらは田村眞子二等海尉をとことん辱めたい。
 緊縛師は後ろでドリルバイブを始動する。
 コンパニオンらが受け取ると緊縛師はやや緩んだ縛りを強化する。
 ドリルバイブは一本が膣用。一本がアナル用。残る一人は電マのままクリを責める。
 「もう濡れているからローションは要らないね」
 コンパニオンの言葉が突き刺さる。そして田村眞子二等海尉は電流の責めで体力を大きく削がれている。
 生駒莉奈二等海尉と加東彩子巡査部長は既に拷問を見ることも出来ないくらいダウンしている。
 真野枝里名警部補は田村眞子二等海尉の拷問より自分に降り掛かった恐ろしい仕打ちに穏やかではない。
 医療器具の搬入に怯えきっている。
 子宮を取られる。女ではなくなる。恐ろしい拷問である。ここまでされるとは。さらに刺青がその先どこかで待っている。
 真野枝里名警部補はコンパニオンらが自分らに怒りを示すことはまったく想定に無かった。
 コンパニオンらの意見でここまでの刑に成ったのである。
 コンパニオンらはまず田村眞子二等海尉の膣に一本目のドリルバイブの先端に付いた擬似男根を挿入する。
 「ああーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は突っ込まれた衝撃にやや声を上げる。
 続いてアナルに挿入しようとする。
 「待て。浣腸してからだ」
 緊縛師が便を抜くよう指示する。
 電マを持っていたコンパニオンが浣腸器の準備をする。
 「さあ。うんこを漏らす姿を皆さんに見てもらいましょう」
 「そうね。こんな清楚過ぎる美人ですもの。そこから出てくれば汚いうんこでも皆さんお悦びいただけますわ」
 「そうよね。さあ。スクリーンいっぱいアナルから出るところを見てもらいましょう。ハードコンパニオンですもの。本望よねえ」
 コンパニオンらの言葉は男の言葉の何倍も田村眞子二等海尉の神経の奥に響き抉られる。それでも涙は見せたくない。
 「さあ。行くわよ」
 浣腸器の先端が田村眞子二等海尉のアナルに侵入して冷たい浣腸液が一気に進入して来る。
 「ううーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーーー」
 一気に腹に痛みが去来する。
 田村眞子二等海尉の躰は拷問椅子の上で痛みと苦しみに悶える。
 注入し終わると緊縛師がアナル栓を捻じ込む。
 田村眞子二等海尉の表情は瀕死に歪み続けている。
 「さあ。うんこしたいって言っていいのよ」
 「言わないとこのままよ。いい表情。お客さんのお○○○んもお悦びよ」
 コンパニオンは田村眞子二等海尉に言えない言葉のハードルを高くする。
 「大丈夫よハードコンパニオンですもの。苦しんで見せてお客さんにサービスしているのよ」
 「そうよねーーーーー」
 「うぐうーーーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉にはそんな言葉も掠れ気味になる。苦しみが総てを支配している。
 「まだサービスしたいわね。ハードコンパニオンですもの」
 なかなかギブアップ出来ない様に詰る。コンパニオンらの虐め心は燃え滾っている。
 「そのくらいにしろ。塊を出させろ。その方が羞恥極まるぞ」
 崩れ過ぎて水に成ってしまえば羞恥が薄れると緊縛師は忠告する。
 「判りました」
 コンパニオンはアナル栓を捻るように抜く。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉のアナルは一度怒張して窄む。そこから茶色い水が小水の様に弧を描いて飛び出す。
 ずずーーーーーーーーーー。
 音と共にやや形が崩れた便が十センチ位飛び出し、茶色い水と共に続いて短く切れたものが幾つか飛び出す。
 「ああーー」
 田村眞子二等海尉は顔を横に避けておでこを拷問椅子に押付けて真紅の表情を隠す。
 「ああーーーー。すごおーーーーーい。大成功」
 コンパニオンは態と歓声を上げる。
 宴会場は拍手の坩堝である。
 「さあ。お尻を拭きましょうね」
 そう言ってコンパニオンは恥ずかしさに悶える田村眞子二等海尉のお尻をじわじわと優しく拭く。
 もう一人は恥ずかしさに崩れきった表情で堪え続ける田村眞子二等海尉の顔を覗きこむ。緊縛師は小型カメラでそれを追う。
 田村眞子二等海尉は堪らない屈辱である。限りなく長い一秒ごとを唯々時間が過ぎるのを堪え続けるしかない。
 緊縛師はドリルバイブをもう一度渡す。
 一人目がアナルに挿入する。こっちはかなり細い物である。
 「ああーーーーーーーーーーー」
 続いて膣に挿入する。こっちは標準的な男根よりやや太い。
 「ううーーーーーーーーーー」
 最期の一人が電マをクリトリスに充てる。スイッチは入ってない。
 「膣からだ」
 緊縛師の指示で膣に入れたコンパニオンがドリルバイブのスイッチを入れる。
 「あおーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰は究極に仰け反り擬似男根を押し出す。
 「確り押えろ」
 抜けそうに成るのを緊縛師が後ろからコンパニオンの肩を支えて檄を飛ばす。
 「ううおおーーーーーーーーーーーー。おおーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰は強力に震撼して首を右に左に躱して逝き声を搾り出し暴れる。
 「こっちもだ」
 アナルに入れたコンパニオンもスイッチを入れる。
 「ああーーおおーー。おおーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉はさらに股間を震撼させ暴れる。膣からは泡に成った液が内腿の付け根に飛び散る。
 「すごいよーーーーー」
 コンパニオンがまた態と奇声を上げる。
 カメラがその部分をアップする。
 「あおおおーーーーーーーーーーー。あおおーーーーーーーーーーー。ああおおおーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の躰は完全に官能に蹂躙されている。
 三人目は電マを充てているが股間の動きに付いて行くだけである。
 「ああおおーーーーーーーーー。あうおおーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の顔は大口を縦に開けて破裂状態である。
 藻掻き震撼する股間に二本のドリルバイブが押し続ける。田村眞子二等海尉は頭を振って声を絞り上げ続ける。
 その表情は恍惚になる。
 声は聞こえなくなり白目を?く。
 「遂に躯を晒したよ」
 膣に入れたドリルバイブを持ったコンパニオンが勝利宣言をする。
 だがこれだけで許すことはない。
 まだまだ虐める目算である。
 さらにコンパニオンが二人加わった。手術の準備をしているところから大型のクスコを二本持って来た。
 「両方の穴に生き物入れるのよ。」
 コンパニオンの言葉に田村眞子二等海尉は戦慄する。
 「蛇はさっきやったから両方から糸の付いた蜥蜴で責めましょう」
 それぞれ大型のクスコで大きく広げる。モニターには薄小豆色の膣内部と直腸の内部が公開される。
 待機していた警察員が紐を付けて駕籠に入れたトカゲを二匹持って来る。
 「中に何か入れないと入って行かないよ」
 「そうね。蜜でも塗ってみよう」
 田村眞子二等海尉の心臓はばくばくと鼓動を強く打っている。
 厨房から合成の蜂蜜が運ばれる。それをコンパニオンがロングスプーンで奥に塗る。
 「ここを責めると潮を噴くのよ」
 そう言いながらコンパニオンは娼婦の泣き所の反対側に蜜を塗る。
 「ううーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉は堪らず小さな呻き声を漏らす。コンパニオンらは全員にんまり顔を見合して哂う。
 娼婦の泣き所にも塗る。
 そして直腸には最初に膣に塗ったその丁度裏側に塗る。
 コンパニオンらはトングで蜥蜴を掴もうとするが駕籠の中で逃げて掴めない。
 それを見て待機していた三田園矢一舎弟頭補佐が近付いて来る。
 コンパニオンはそれを見て正面を空ける。
 三田園矢一舎弟頭補佐は簡単に蜥蜴を掴む。一挙にお尻に入れ膣に入れる。
 「あわあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉はサイレンの如く甲高い悲鳴を鳴らし続ける。そして躰を動く限り振って震撼させる。
 三田園矢一舎弟頭補佐は蜥蜴に付けた糸をクスコの螺子部に巻きつける。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 田村眞子二等海尉の悲鳴は治まらない。
 宴会場内は逆に拍手の坩堝と成る。
 情況を見て三田園矢一舎弟頭補佐が糸を引いて蜥蜴を膣から順に取り出す。
 「あはあ。はあ。はあ。はあ。はあ」
 田村眞子二等海尉の息遣いは止まらない。
 医療チームが近付いて田村眞子二等海尉に精神安定剤を注射する。
 そにまま緊縛師らが田村眞子二等海尉を拷問椅子に乗せたまま宴会場の下座の隅に運ぶ。
 代わりに真野枝里名警部補を拷問椅子ごと運び出す。
 田村眞子二等海尉は拷問椅子の上で顔を横に逸らせて無言の涙を流す。
 松岡真由は意地悪くもその様子を覗きに行く。
 「ああーーー。ないているよーーーーーーーーーーーーー」
 他の仲間を呼び寄せる。
 田村眞子二等海尉は堪らず土色の表情をさらに逸らせる。
 コンパニオンらの担当していた客も寄ってくる。
 田村眞子二等海尉の涙は止まっている。だが到底見せられる顔ではない。その顔を押えて真上を向けてみんなで鑑賞する。
 
 中央ではほぼ手術室の体裁が出来ていた。真野枝里名警部補に局部麻酔だけで手術を敢行する。
 葛城義和と柿崎一行は潜入者を探すのを諦めていた。
 「葛城先生。この中には居ないですね」
 「そうですね」
 両者の意見は一致した。
 そのまま二人で宴会場を出る。それを見て真紀子も引き上げて来る。
 最上階の南の島を覗ける料理屋の座敷に移動する。
 「それらしい女は居ないのね」
 「そうですね」
 柿崎一行がきっぱり答える。
 「でも、姿を消した大高貞夫が諦めたとは思えません」
 「そうね」
 真紀子も葛城義和と同意見である。
 柿崎一行はメールを受信した。
 「稲村雄二警視長と細野英二二等海将が工作員の監視から完全に姿を消しました」
 「工作員を振り切った」
 葛城義和は驚愕の表情になる。
 「工作員は二重に見張っています。この二人には別部隊も付いています」
 「それが全部振り切られた」
 「そうです」
 「二人一緒」
 「そうです。自衛隊車両と海上保安庁の車両を上手に乗り継がれました」
 「見失ったのは」
 「京都です」
 二人は自衛隊車両の中で着替えをした。荷物も車両に残した。その自衛隊車両はそのまま京都に向かった。
 工作員が潜ませたタグも荷物と一緒に移動した。
 そして二人は地元の農夫に姿を変えた。そのまま大高貞夫の差し向けた女性の案内で大和八木から長距離の路線バスに乗った。
 路線バスは当初混んでいてまだ尾行を警戒したが降りる停留所では三人だけになっていた。尾行監視は外れていると確信された。
 其処からは迎えに来た軽トラックで山間部の集落に移動した。
 「完全に姿を消したのね」
 「大高貞夫に合流したのでしょう」
 「生駒の会合から来た全員が捕まったと判って姿を消したのだ」
 「そうなると次の準備はこれからですね」
 「多分」
 「別部隊は娼国の隊ね」
 「そうです。常に連携していました」
 「大高貞夫の方で誘導したのでしょう。用意周到に逃がし方を準備していたのですね」
 葛城義和は大高貞夫の用心深さ根回しの上手さを実感している。
 「そうね。恐るべき敵よ」
 真紀子も大高貞夫の危険を確信した。
 「次に敵の工作部隊は今の四人の奪還に来るのではないですか」
 「そうだろうね」
 「先生。そうなるとあの四人を生かしておいて良いか」
 「それは真紀子さんと湯野中氏の判断です」
 
 真野枝里名警部補を除いて三名は鉄格子の部屋に戻された。真野枝里名警部補は公開手術が終わってそのまま病院に搬送された。
 三名とも食事を取らず眠ってしまった。誰も口すら利かない。
 
 奈良県の奥。天川村を奥に進んだ山間部。大高貞夫が隠れ住む古い民家の居間である。四人が囲炉裏を囲んで会議を開く。
 「娼国の防衛は恐ろしいですな」
 「警察官二人は警視庁か警察庁から退職者リストを入手されたと思います。ですが自衛隊の二人は何とも」
 「6月23日に残る六名全員が連絡を絶っています」
 「全員が捕まったとみなすしかありません」
 「情況を探るだけの監視員を娼国に駐在させるしかありませんよ」
 稲村雄二警視長と細野英二二等海将を大和八木まで迎えに行った女性である。
 酒井美紀子という。吉岡理穂の繋がりである。
 「八人の内何人かが生きているとすればそれを回収する事で大きな目的が達成出来る。その準備は慎重に行わなければ成らない」
 「そうです」
 大高貞夫らは真紀子と葛城義和の予測通り次の行動を計画していた。
 
 
 志願した女性自衛官らの悲劇 完

 女衒の國 その十五に続く。



ご感想、アンケート
ご感想、ご質問、ご用件、ご依頼などございましたら以下のメールにお送りいただければ幸いです。
sado9364○yahoo.co.jp
(お手数ですが○を@に変えてご使用ください)