鬼三のSM小説
女衒の國 その十二 日本編


リベラル検事に協力した女性警察官の悲劇

この物語はフィクションであり、実在の人物、機関とは何ら関わりがありません。

 二〇二〇年霜降上元
 (この小説は2018年10月現在未来形です)
 此処は日本を遠く離れた娼国。海外だが日系人が支配する。そして十数年前R国から独立した。
 だが娼国はR国を経済的政治的に支配している。
 これらの日系人は戦前、戦中の女衒の末裔である。だから知る人は女衒の國とも言う。
 娼国は僅かな島国だが一京からの金が動く。亜細亜の企業の本社が集中しているからである。
 それらの主たるオフィスはR国に置かれ亜細亜中から収益を吸い上げていた。
 娼国の建国者仁川主席亡きあと安形次席が継ぎ北嶋真紀子らが副主席と成る。
 それ以来R国は二つの日系資本グループに分裂した。
 もう一人仁川一族に使えた女衒の末裔湯野中がその勢力を拡大したのである。
 真紀子が副主席に成ってからこれら二つのグループは更に巨大化する。亜細亜中に経済侵略して大型ニューシティをどんどん建設した。
 二つのグループは一時対立していてR国には世界の知らない地図に無い境界線が存在する。
 だが日本の民事党古参議員平佐和周一郎元幹事長が推薦した葛城義和によってさらに状況は変わった。
 葛城義和が提唱、開発要件定義したサプライチェーンマネジメントが更に大きく二つの資本グループを拡大成長させた。
 亜細亜中から収益を吸い上げるシステムが完全整備されたのである。
 娼国、R国は日本の与党民事党及び警察官僚、自治体の知事、市長らをその資金配下に傀儡化する。
 そして日本に傀儡政権を確立した。
 それに葛城義和が日本経済改造論を引っ提げて内閣総理となり日本経済を抜本的に改善する。
 日本は表面的には世界一の経済大国に伸し上がった。だがそれは娼国、R国に吸い上げる手段である。
 ある程度目的を果たした葛城義和内閣は辞任した。
 いま真紀子共々葛城義和はその彼女滝澤沙緒里と娼国に居る。
 葛城義和は重苦しい総理の椅子を放棄して娼国、R国に逃れて再び自由を得た。だが海外マスコミ取材禁止の国と雖も元総理は大っぴらには遊べない。
 娼国は二つの島から成っている。
 北側の島は高層ビルが林立する。南の島はひっそりと雑木林に囲まれていた。こっちは昭和中期に建てられた古い建物が五棟存在する。
 此処ではゼロ歳から売春婦を製造していた。
 生む専門の女性が居て体外受精した理想の遺伝子を受け毎年四つ子ぐらいを産み続ける。
 調整されて生まれるのは女性だけである。
 一人の代理母に生涯百人近い子供が居ることになる。
 彼女らは十八でこの島を出て行く。完全に教育された国際売春婦、または宴会等で芸者以上のサービスを行うコンパニオンである。
 この島に一棟だけ監獄のような建物が存在する。其処には日本から来た娼国に反逆するフェミニスト分子が七人監禁されていた。
 葛城義和はこの中の一人出水茉里元千葉県警巡査部長をSM拷問する。
 大っぴらには遊べない葛城義和への真紀子の計らいである。
 七人のうち二人はR国北に駐留の米軍幹部の接待に使う。接待に使えば殆ど潰してしまう。
 AVに出した者は接待に使わない。
 葛城義和は何故か出水茉里元巡査部長に拘る。好きなのではない。何故か虐めたいのである。
 出水茉里元巡査部長も強制的にAVを作られた。千葉県警は懲戒免職になっている。
 出水茉里元巡査部長は三十に成る大人の女だが可愛さと大人の色気の両方を宿している。スタイルも良い。
 脚の線にも躰にも特徴がある。実に弄りたくなる。
 隊員が二人鉄格子の中に収監されている出水茉里元巡査部長を引き出しに来た。そして四階の拷問部屋に連行する。
 其処に葛城義和を見て出水茉里元巡査部長の鼓動は一挙に早くなる。
 「また私を」
 出水茉里元巡査部長は収監中バスロープ姿である。その下はショーツ一枚。それ以外何も着けさせてもらえない。
 だが日本の刑務所より待遇は良いと言える。
 丸出しだがトイレとバスタブは設置されていた。食事は希望を聞いて貰えアルコールも許される。
 日本のテレビも視聴できた。
 「久々だな。まあ乾杯しよう」
 葛城義和はソファーにふんぞり返って出水茉里元巡査部長にビールを勧める。
 出水茉里元巡査部長もビールグラスを受け取る。バスロープの前は完全に開いている。今更真っ赤に咲いている乳首を隠そうともしない。
 「此処では私ばかり虐めるのね」
 「他の女に振りたいか」
 「いいえ。他の人は虐めて欲しくありません。何故私を選ぶのか聞きたいのです」
 「虐めたいタイプだ。躰は良い。良い女で理性を宿した大人の表情がとことん辱めたくなる」
 「他の人は」
 「まず。最期に来た二人は米軍の接待用だ」
 「どうするの」
 「まあ一回で潰される。消耗品だ」
 「酷い」
 「俺が決めいているわけじゃない」
 「道警の二人は」
 「あっちは平佐和先生と村上氏の領域だ」
 「なんと。R国の首相と日本の元総理がSM遊び。そういう分配なのね」
 出水茉里元巡査部長はどうせ滅茶苦茶な責めを受けると覚悟している。気を使っても無駄である。
 「俺はただの傀儡だ。村上氏も同じだよ」
 「違う。ニユースを見ている限り貴方の意思よ。貴方のやり方で日本を変えてしまったのよ」
 「格差というが下層の貧困は無くなった」
 「女性の社会進出は抑えられて売春が実質上増えたわ」
 葛城義和の左手が出水茉里元巡査部長の肩を掴む。右手がやや斜め後ろに振り被って左の頬をビンタする。
 「うーー」
 出水茉里元巡査部長は手に持っていたグラスのビールを飲み干してテーブルに置く。
 「私を叩くの気持ちいい」
 奥に怒りの籠った目付きである。
 「いいな。もっと叩かせてくれ」
 「強制的に叩いておいて。日本なら訴えられるのに。叩かせてくれじゃないでしょ」
 「そうだな」
 今度は左手で出水茉里元巡査部長の耳を掴んで右の頬を叩く。
 「うおーー」
 続けて叩く。
 「うおーー。おーー。うおーー。うーー」
 出水茉里元巡査部長の目に大粒の涙が浮かぶ。
 「何で総理辞めたの」
 出水茉里元巡査部長は涙を振り払って質問に切り替える。
 「それを訊いてどうする」
 「いいでしょう。理不尽に虐めるのだから質問ぐらい答えてよ。私に分かってもリスクは無いでしょう」
 出水茉里元巡査部長は捕らわれの身でも真実を知りたい。
 「まあ。リスクが無いと言えば無い。あんたがもし脱走したらこれ迄の事も大きなリスクだ」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長のショーツを脱がす。バスロープも取ってソファーに投げる。
 出水茉里元巡査部長は全裸である。
 葛城義和はその躰をソファーに沈める。
 強引に膝を押して股間を広げる。
 「俺は成りたくて総理に成った訳ではない。理論や作戦、システムは考える。参謀に徹したいのだ。表舞台には立ちたくなかった」
 縄を取り出す。
 出水茉里元巡査部長の脹脛と太腿の裏を合わせて両脚とも二箇所ずつ縛る。両腕を後ろに回して胸部を高手小手に縛り始めた。
 「野党の追及に答弁で勝てる役者が居なかったのね。貴方の答弁にみんな鉄格子の中で床を拳で叩いて悔しがっていたよ」
 出水茉里元巡査部長は葛城義和への仲間と共有した怒りを剥き出しにする。
 「二年の間に交代要員を育成した」
 「それが今の月村総理なの」
 「そうだ。サプライチェーンマネジメントで亜細亜中からこの国に収益を吸い上げる。その要件定義のスタッフだった」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の腕と胸部を高手小手に縛り終えた。
 「貴方に洗脳された人物という事ね」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の女の部分を広げる。ピンクの粘膜をじっくり撫でて指を二本挿入する。
 「洗脳。そういう言い方もあるか」
 指を奥まで侵入させ敏感な部分を探った。もう片方の指で尿道の亀裂付近を弄くる。
 「うう」
 出水茉里元巡査部長の躰は嫌で堪らなくとも反応してしまう。
 「でも。貴方にも一つ良いところは有るよ」
 葛城義和の指は娼婦の泣き所を確り捕らえて責めに入る。
 出水茉里元巡査部長は抵抗するべく話し続けようとする。
 「やる意思の無い理想を女性活躍社会とか拉致問題解決とか言わない事だわ」
 「娼国系マスコミが援護してくれるからだ」
 「うぐう」
 葛城義和の指は出水茉里元巡査部長の膣の奥で指先を立て敏感な部分を掻く様に責める。
 「あはあ。ああ」
 官能を抑えようとする出水茉里元巡査部長の眉間に強い軋みが現れる。
 さらに藻掻き躰を硬直させ首を右に左に躱す。
 「あはあーーー。ああーー。ああーー。ああーー。あーーーーーーーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長の尿道の小さな亀裂から潮が噴水の如く噴き上げる。
 出水茉里元巡査部長は藻掻き暴れ続けるが潮は止まらない。あたりはびっちょ濡れである。
 「ああはあーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーー。あはあーーーーー。あはあーーーーーーー」
 葛城義和はとことん責めて潮を搾り出す。
 「はあ。はあ。はあ。はあ」
 葛城義和が指を抜いても荒い息遣いと膣の痙攣はなかなか治まらない。
 葛城義和はその痙攣をじっくり観察する。
 「酷い。私をこんなに辱めて。それが嬉しいの」
 出水茉里元巡査部長は恨み顔で尋ねる。
 「そうだよ。逝き顔がなかなか」
 葛城義和は真紀子にも同じ事をした。真紀子は何の抵抗も無く女の性を満喫した。強引に躰を重ねて自ら悦びを求めた。
 「貴方は私に随分酷い事をしたのよ。宴会場で」
 「蛇か」
 「それだけじゃ無いでしょ。私の躰を蟻塗れにしてあの人数の前で自分の手で脱がざるを得なくしたでしょう」
 出水茉里元巡査部長はさらに涙を溢れさせる。
 「そうかあっちの方が効果有ったか」
 「効果ですって。酷い。ひどいよ。私を虐めるだけ虐めなさいよ。その代わり話してよ。いったい貴方は日本をどうするの」
 「おい。おい。俺は元総理だよ。それに湯野中氏と北嶋副主席に雇われた人間だよ」
 「違うわ。貴方は立派に共犯。いいえ合同正犯よ」
 共同正犯の言い間違いである。
 「俺は日本を昔の正しい姿にしただけだ。歪んだ税制と多過ぎる行政を整理した。そして売春風俗の自由を回復させた」
 葛城義和は真顔である。
 「売春風俗が問題なのよ」
 出水茉里元巡査部長は決まりきったような言葉で返す。
 「逆だ。それが何よりも経済を活性化させる。これ以上経済効果に良いものはない」
 葛城義和は累進課税を絞った。富裕層の税率が一般市民並みに下がり海外に逃げていた利益と資産が日本に戻る。
 浮いた余剰価値は風俗売春、ギャンブルを大幅緩和する事で遊興費に流れた。
 風俗売春に流れた分がブランド三昧、ホスト三昧になり社会にアングラマネーとして流れる。それが末端を潤す。
 アングラマネーは消費税以外税収に成らない。
 清いの名目で堅苦しいだけの世の中を緩くした事で経済が格段に回復したのである。
 「バブル以前の日本は金持ちが遊び捲くっていた。それを平成の鬼平が崩してから低迷のままだったのだ」
 「そんな反動許せません」
 「反動。そんな言葉を使うあんたは左翼同然だな」
 葛城義和の手は小型のローターを出水茉里元巡査部長のクリトリスを?いてピンクの女の亀頭に当る部分に充てる。
 出水茉里元巡査部長の表情は一気に軋む。頭を後ろに反らせて藻掻く。
 葛城義和は執拗に責める。
 出水茉里元巡査部長は腰を捩って逃れんとさらに藻掻く。だが眉間の皺はさらに強くなる。
 「うぐうーー。・・・・ううーー。・・・・うーーー」
 出水茉里元巡査部長が縛られた躰を藻掻ても無駄である。
 執拗な刺激は既に浸透している。
 「やめてーーーーーー。ああーー。・・・・・・」
 葛城義和は表情を愉しみながら淡々と責め続けた。
 完全に玩具である。
 「ああーー。あはあーーーーー。あはあーーーーーー。あーーーーー。あはあーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長の股間は小刻みに揺れる。それでも藻掻き続けた。
 「あはあーーーーーーー。あーーーーーーーー。あはーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーー」
 躰は完全に震撼している。
 「はあ。はあ。はあ。はあ。はあ」
 一回逝った事は葛城義和にも分かる。それでも手は休めない。
 出水茉里元巡査部長の顔が後ろに反りかえり歪み続ける。
 「あはあーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーー。ああーーーーーーーーー」
 淡々とした責めだが出水茉里元巡査部長が振り解こうとしても逃れることはできない。
 たて続けに逝き顔を晒す。
 「あはあ。はあ。はあ。あはあ。はあ。はあ」
 出水茉里元巡査部長は荒い息遣いで縛られた躰をソファーに沈め顔を後ろに反らせて崩壊した表情である。
 「こんな事をして私の躰が反応すればいいの」
 出水茉里元巡査部長は蹂躙され女の性を晒した悔しさを疲れ切った口調で吐き出す。
 「女躰の玩具だよ」
 葛城義和は感情のない声でさらりと言う。
 「酷い。強姦以上よ」
 出水茉里元巡査部長は崩壊した精神状態でそれでも堪え難い怒りを僅かに吐き出す。
 「ならば痛みを与えてやろう」
 葛城義和は感情のない声である。フェミニストは何処まで責めても飽き足らない。とことんそのプライドを地に堕とすべきとの意思である。
 そこに真紀子が入って来る。
 「葛城先生。ちょっと問題が起きました。その女まだ剃毛してないですね。剃りながら打ち合わせしましょう」
 「こいつに聞かれても」
 「問題ないでしょう」
 真紀子は鋏みと剃刀、ローションの入った容器をテーブルに置く。
 「今度は二人で私を虐待するのね」
 出水茉里元巡査部長は絶望に満ちた顔である。
 「葛城先生一人だけの方が良かったようね。随分気持ち良くなったでしょう。たっぷり塗れているじゃない」
 真紀子は意地悪く出水茉里元巡査部長の股間を観察する。
 さらに指先でびらびらを広げた。出水茉里元巡査部長の全身に悪寒が走る。
 「色も変化してぐちゃぐちゃに成った後ね。何回逝ったのかしら。私はこの人の指だけで十回以上昇天したわ」
 「そんなら二人で遊べば良いでしょう」
 「でも、この葛城先生には沙緒里さんも居るし、私でも抱きたいという先生方も居るわ。貴女は葛城先生の別の用途だし」
 説明されなくても出水茉里元巡査部長に充分判りきっている話である。それでも真紀子の口調は心の底から出水茉里元巡査部長の惨めさを抉る。
 「副主席何が起きたのです」
 葛城義和は用件の方が気に成る。
 「栗山主任検事覚えている」
 「はい」
 葛城義和の手は出水茉里元巡査部長のドテの陰毛を鋏みでカットする。
 出水茉里元巡査部長の目は切られてゆく陰毛を凝視していた。
 今の状況に置かれても屈辱は敏感に感じるようである。
 「不穏な動きをしているの」
 「工作員の報告ですか」
 葛城義和は陰毛を五分刈りにしたドテにローションを掛ける。
 「湯野中側の情報だけど。同じ東京地検のR国と親交のある検事から。以前からあっちの工作員も見張っているのよ」
 「まだ協力者が居るのですね」
 「そうかもしれないよ」
 真紀子は警戒かつ深刻な表情である。
 「木下警視正の警察関係に流す資金源を狙ってですか」
 「それだけじゃない。娼国、R国との関連を全部洗う心算よ」
 「主任検事一人で」
 「地検内部という範囲ではね」
 葛城義和の手は剃刀で出水茉里元巡査部長のドテを残して大陰唇の周りを綺麗にする。
 出水茉里元巡査部長は聞き耳を立てながら剃刀の動きに神経を集中させる。
 「でも外に協力者は充分考えられるよ」
 真紀子はこれまで娼国に侵入したフェミニスト分子の様な存在が現れると予測している。
 「しかし今の民事党政権を揺るがす事はもう出来ないのではないですか」
 民事党四百十二議席である。葛城義和は日本から国民の義務と負担を大きく排除した。
 さらに税金を非課税にする所得ラインを上げて低所得者の負担を軽減する。
 逆に累進課税も20%で抑えて海外に逃げていた高額所得者の資産を日本に戻した。
 自治体を統廃合して住民税の負担を半分以下にする。
 国営放送を民営化して受信料をなくした。
 年金の完全民営化を果たす。生活保護に一本化する事でこれも下層の負担を軽減した。
 消費性向に回るお金が極端に増え日本経済は爆発的急上昇する。
 「福祉を切り捨てなかっただけ貴方の政策は少しだけまともね」
 出水茉里元巡査部長は葛城義和内閣の経済政策の成功に悔しさを滲ませながら辛うじて認められる部分に不快感を含ませ皮肉る。
 「切り捨てる筈はない。あの三十兆を切り捨てれば大きく経済は後退する。その落ち込みは三十兆だけでは済まない」
 「貴方はリンカーンと同じね」
 出水茉里元巡査部長は一昔の左翼的、日教組的思想を根本に持つのか歴史の偽善を例に皮肉る。
 「何それ」
 真紀子は意味が解らない。
 アメリカ合衆国十六代大統領リンカーンは世界的に偉人とされている。その評価は周知の通り第一に奴隷解放にあった。
 だがリンカーン大統領は合衆国連邦の統一が目的である。奴隷解放は南部のプランテーションが奴隷制を基盤としていたのでそれを崩す手段であった。
 「海外や移民、難民を助ける気は毛頭無い。だが、国内に経済難民を作れば経済は麓から腐って行く。末端まで潤うことこそ必要なのだ」
 「それで女だけが追い詰められて売春する事でさらに経済効果ね」
 出水茉里元巡査部長はとことん反論する。
 「それは違う。追い詰められた売春はそんなに経済効果には成らない。本気で稼ぎたい層の売春こそ必要なのだ」
 葛城義和は殆ど陰毛を剃り落とした出水茉里元巡査部長のドテを入念に確認して剃り残しを剃る。
 「そうね。借金の分だけ仕方なく働く売春だけでは本当に金を使って遊んでくれる客は付かないわ」
 真紀子も葛城義和に同調する。
 「・・・・・・」
 二人掛かりで剃毛の屈辱である。出水茉里元巡査部長は由々しき二人の思想との二重の悔しさに如何とも言い様がない。
 「ねえ。リンカーンがそれとどう関係が有るの」
 真紀子は出水茉里元巡査部長の皮肉が解らない部分を葛城義和に確認する。
 「リンカーは表向きでない友人に当てた書簡にこう書いています」
 『私は一人の奴隷も解放しないで連邦共和国が救えるなら私はそうするでしょう。もし総ての奴隷を解放することで連邦共和国が救えるなら私はそうするでしょう』
 葛城義和は淡々と読み上げるように説明する。
 出水茉里元巡査部長は葛城義和の知識にやや意外感を持った。
 「ねえ。この女の剃ったドテ。案外綺麗じゃない。葛城先生の玩具に丁度いいわね」
 真紀子の言葉はさらに出水茉里元巡査部長の神経を抉る。
 「ふふ」
 「ねえ。この女に私の前で潮吹かせて」
 完全に屈辱限りない二人の玩具である。
 葛城義和はもう一度出水茉里元巡査部長の膣に指を突っ込む。
 出水茉里元巡査部長は悔しさと怒りにわなわな震える。
 それでも既に塗れてしまっている膣内部である。刺激には敏感に反応する。
 葛城義和の責めは堂に入っていた。
 出水茉里元巡査部長の表情は逃れようと歪み踏ん張るが膣は痙攣して上下に踊る。股間は究極に暴れた。
 「あはあーーーーーー。ああーーーーーーーー。ああーーーーーーー。ああーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長は僅かな時間も堪えられない。
 葛城義和の腕に潮の飛沫が上がる。
 真紀子はニタニタ哂っていた。
 出水茉里元巡査部長にとって男女二人の責めは自尊心の全てを抉り取られる屈辱である。
 「ところで行政の統廃合で溢れた地方公務員を独立行政法人とかに整理したでしょう。それが成り立たなくなって元公務員の失業が問題視されているの」
 真紀子は葛城義和の政策後の日本情勢を確認していた。
 「安田元総理が行った外国人雇用の制度を無力化しました。まだブルーカラーでない非正規雇用の受け皿は有ります」
 葛城義和は自信を持っている。
 「それと大宮駅で埼京線ホームからのエレベーターの中で女性が殺害された事件で、工作員の仕業を鄭少将が疑っているの」
 真紀子はモニターに日本のニュースの録画を再生する。
 ラッシュの落ち着く時間に大宮駅の地下ホームから改札階に着いたエレベーター。そこから男が飛び出したと思われる。
 そのエレベーターに次の客が乗ろうと扉を開いた時。その内部に女性が倒れていた。
 肝臓の真上にナイフの柄が突き立ったままである。
 発見者はエレベーターから人が出て行ったところは見ていない。
 所持品から女性は独立行政法人の職員と直ぐ判明した。
 だが混雑した駅なのに目撃情報は乏しい。
 テレビで放映されてそれを見た年配女性が目撃情報を提供した。
 ホーム階で年配の女性が男にエレベーターに押し込まれるのを見たという証言である。
 その時同じエレベーターに乗ろうとした男性が乗るのを止めてエスカレーターに向かった。
 男はその男性に『あんたには関係ない来るな』と乗ることを拒否したのである。
 その男性はカートを転がしていて遠くに行く人に見えたと言う。
 年配女性はその男性は犯人の顔を見ているかも知れないと証言した。
 ワイドショーなどでキャスターが目撃者に名乗り出るよう呼びかけたが反応はなかった。
 「防犯カメラの映像は」
 「EVのホーム階も改札階も乗るところに防犯カメラは無いらしい」
 「混雑の中の死角ですね」
 「目撃者の男性は白いカシミヤのコートを着ていたとそのおばあさんから証言が有ったらしいの。でも、それらしき人物も高崎線に乗ったまでしか」
 「その先の映像は無しですか」
 「あまりにも犯人が綺麗に消えて接触した目撃者も見つからない。その状況が工作員の仕業ではないかと鄭が言うの」
 真紀子もその説に半信半疑である。だが何も関りが無いとも言えない。
 「湯野中氏は」
 「そっちで調べろと。どうせ疑うのだろう言わんばかり」
 「要するに今度は関係ないと」
 「そう言い切ってもいないみたいだけど」
 「今の政権には影響ないでしょう。上越線の事件の時もそんなには」
 ワンマン運転の在来線普通電車で女性運転士が乗客らに集団強姦された。一つ間違えば葛城義和の政策に大きく反対論が湧きかねない事件である。
 葛城義和はその焦点を摩り替えた。
 「とにかくそんな事が有ったという事です」
 真紀子は葛城義和の達観姿勢にやや不満を感じたが引いた。
 「そろそろ米軍に提供した二人の生贄パーティが始まるよ。この女と一緒に見ましょう」
 「そうですね。鑑賞して頂きましょう」
 葛城義和も含み笑いである。
 「葛城先生。一回解いてあげれば」
 真紀子らしくない優しさである。出水茉里元巡査部長の縄を解いてやろうと提案している。
 抵抗しても外には銃を持った隊員が居る。葛城義和は真紀子の言う通り出水茉里元巡査部長の縄を解く。
 モニターに米軍パーティの映像が入る。R国北の日本風温泉旅館である。そのバンケットルームを会場にしている。
 生贄に出されたのは田中道子と竹内優子である。腰縄を付けてコンパニオンの様なミニスカスーツで搬入されて来る。
 湯野中は日本のテロリストですと紹介する。
 第六艦隊第六十任務部隊長官ベイソン少将が主賓である。
 バンケットの三分の一位がバイキングとパーティテーブル。片隅に数種類の拷問用の大道具が搬入されている。
 「今夜も湯野中氏のご好意でパーティを行います。日本人の生贄を提供して頂きました。SMショーを愉しみましょう」
 少佐の徽章を付けた三十前後の女性が司会を勤める。かなりのサディストである。
 「日本のテロリストにとことんお仕置きして刺青の刑です」
 ベイソン少将が愉しそうに明るく宣告する。
 「テロリストでは有りません」
 竹内優子が反論する。
 「貴方々は紛れもなくテロリストよ」
 女性司会者は二人が捕らえられた経過を説明する。
 竹内優子は反政府組織を作ってフェミニズム主義革命を目指す過激派とみなして娼国に捕らえられた。
 竹内優子らは娼国、R国の献金他賄賂支配を追及に動き出す。
 これまで十年以上掛けて積んで来た娼国の経済支配と政治傀儡を大きく瓦解させる危機でもある。
 そうなれば日本経済も瓦解する。
 田中道子は竹内優子奪還目的にR国のテロリスト支援者の手を借りて娼国の奥の島に小型潜水艦で潜入した。
 仲間は全員銃撃戦などで死亡してしまう。
 「私達は娼国に操られた傀儡政府の悪事を暴いて世論で裁く行動をしただけです。テロでは有りません」
 竹内優子はさらに反論する。
 「充分テロです」
 女性司会者は言下に否定する。
 待機していた五十年配の下士官の指揮で特別に呼ばれて来た兵士らが喚き叫ぶ二人を全裸に剥く。床に俯むせに寝かせ背中の上で手首、脚首を縛る。
 若い将校も手伝う。将校だが五十年配の下士官の指示に従っていた。
 この下士官は少佐の徽章を付けた女性司会者の軍の中だけの逆愛人である。
 二人の躰は駿河問いに吊るされる。
 若い中尉の徽章を付けた将校が滑車から伸びた縄を引いて二人の躰をベッドの高さまで吊るし上げた。
 その下にベッド代わりの台が差し込まれ簡易シャワーも設置される。
 四角い金属の枠に吊るされた幕が持ち込まれた。
 台と簡易シャワーを上から金属の枠で囲む。枠に吊るされた幕で吊られた女躰と台と簡易シャワーが隠される。
 二人の躰は幕の割れた部分から首だけ出された。首から下は幕をフックで止められる。中が見えない配慮である。
 首には別の縄が掛けられ天井の別のフックに通される。首を絞める目的の縄である。
 ベイソン少将とモントゴメリイ元少将から順に一人ずつ幕に入る。
 駿河問いに吊るされているとは言え腹は台に乗っている。ベイソン少将は台の上に座って竹内優子に挿入する。
 竹内優子と田中道子の表情の揺れだけが周りに鑑賞される。
 気持ち良くなり掛けるとベイソン少将は縄を引く。竹内優子の首が絞まって白目を?くと膣が強く締まる。
 殺す目的ではない。適度に縄を緩める。
 生中出しで終了すると下士官が中に入る。吊るされたままの竹内優子の躰を簡易シャワーの方に移動して膣を洗う。
 軽くシャワーの濡れを拭き掃除して竹内優子の躰を台の真上に戻す。
 続いて艦長スコット大佐が中に入る。
 
 真紀子も葛城義和も竹内優子と田中道子の首絞めに苦しみ藻掻き白目を?く姿を満足そうに見ている。
 「時間を計ってやっているのね。殺すに至らない範囲で」
 出水茉里元巡査部長は懲戒免職になったものの元は刑事である。死刑執行に五分以上十分位掛かると知っている。
 「そうよ。彼らはめったに殺さない。日本の女に刺青を背負わせるのがベイソン少将のお愉しみよ」
 「アメリカのエリートが酷い事を」
 出水茉里元巡査部長は今の立場も考えず呟く。
 「R国にとっては米軍の駐留はたいした恩恵よ。それに引き換えフェミニストは我が国の主権を脅かすのよ。一石二鳥だわ」
 「売春で女を犠牲にするからです」
 「違う。貴方々のように頑な女を主張する人と躰を売って金儲けしたい人と両方居るのよ。貴方達の論理だけで充満するのはおかしいよ」
 「売春は犯罪です」
 「それは日本よ。娼国、R国に関係ないよ。貴方達こそ侵略者よ」
 「そんな日本に経済侵略しているでしょう」
 「我々が手を引けば日本は経済的瓦礫の山よ」
 「そんな売春を浸透させて」
 「あれ以上の経済効果は無いよ。金持ちの預金が庶民に撒かれる最高の経済手段よ」
 「女だけ何故」
 出水茉里元巡査部長は唇を噛む口調である。
 「違うよ。女も男に金を使うわ。男より少ないけど」
 「女性の政界進出が抑えられるからいつまでも女の地位が上がらないのよ」
 「違うよ。誰も押えてない。候補者が最初から少ないのよ。それに日本の女は利口だからトップになって矢面に立たないで実利を得るのよ」
 「貴方は自分が売春の犠牲に成らないから」
 「私もやって来たの」
 「・・・・・・・・・」
 出水茉里元巡査部長は真紀子の一言に言葉がない。
 
 首絞め強姦ショーが終わると次の大道具が入れ替えられる。
 餅を焼く網を連想して頂きたい。その網が三メートル四方の大きさに作られたものである。
 ベッドの高さ五十センチくらいに横たえている。四方は四本のアームに載っていた。
 網の下は中心に直径二メートルぐらいのバーナーがある。囲いの中は底も石で出来ていた。
 側面に四角い一メートルくらいの台が設えてありスイッチパネルがある。
 スイッチを押すとアームが伸びて網の高さが上昇する。
 さらにスイッチパネルの一面を除いて三面に大型のファンが接続される。風をバーナーに送るものである。
 この網は良く出来ている。燃えにくい材質、かつ鉄のように熱くならない。
 被疑者を縛った部分が火傷で気絶しない配慮をしている。火にこんがり焼かれて汗を噴いて悶え苦しむ姿を堪能出来るのである。
 もう一つ大型のフレームが運ばれた。
 女躰を吊るす為の大道具である。
 二メートル四方のフレームに正面は吊るす為のフックが滑車にぶら下がっていた。滑車はギヤが刻まれている。
 フックを吊るしているのはチェーンである。そのチェーンは奥のフレームにもう一つギャの刻まれた滑車に巻かれその下には錘がぶら下がっている。
 床面のパネルにはピンチが規則的に付けられた凧糸が四本伸びていた。
 女性司会者の指示で五十年配の下士官が田中道子をもう一度駿河問いに吊るす。手首どうし背中で縛り脚首どうしも背中で縛る。
 さらに手首と脚首を縛り合わせフックを付けた。そのフックを滑車のフックに引っ掛け吊るし上げる。
 田中道子の躰は全裸で空中に吊るされ五角形を描く。
 そこに若い将校らが床を向いた田中道子のフロントボディに下から糸で繋いだピンチを付けて行く。
 左右の乳房の両側から谷間に二系統、外に二系統を五センチ置きに抓んで行く。外の二系統は太腿まで繋がった。
 内側の二系統は臍の両側を通り土手から女の部分のびらびらまで抓む。
 これが一気に引っ張られてピンチが肌から飛ぶと壮絶な痛みが想定される。
 田中道子の躰を吊るしているチェーンを引っ掛けた歯車の横にもうひとつ金属のプーリーが連なっていた。
 このプーリーにはワイヤーが引っ掛けられている。そのワイヤーは後ろの歯車にも同じ様にプーリーが連なりその下に錘を吊るしていた。
 このワイヤーの引きが外されると錘が下がり田中道子の躰が上に引っ張られる。下からの糸で引っ張られているピンチが全部飛ぶ仕掛けである。
 そのワイヤーはもう一方の先端に人が握れる手が付けられ先程の網の様な大道具の上に止められている。
 この網の上に全裸の竹内優子が乗せられた。
 竹内優子の躰は網の上に股を広げた四つんばいに固定される。
 片方の手だけ少し動く余裕を持たされていた。その手に田中道子の拷問具からワイヤーで引っ張った取っ手を持たせる。
 「貴方がその手を離すと貴方のお仲間が強烈な痛みに見舞われます。これから下のバーナーに点火します」
 女性司会者は残酷な絡繰りを説明した。
 竹内優子を乗せた網が上昇する。そしてバーナーに点火された。
 真っ直ぐ火が上昇しても躰を焼く事は無いがかなりの熱である。それを三方からの大型ファンから風を送って火の動きを調整する。
 竹内優子の躰は網の上で焼かれる鮑のように火から逃れようとくねくね踊る。
 必死にワイヤーから伸びた取っ手を掴んでいるが非常に重い。
 竹内優子の顔は玉の汗で濡れている。躰も汗を噴いていた。
 「ああーーーーーーーーーーー。はあ。はあ。はあ」
 火の角度が変わると逃れんと躰を逃がす。
 「ああーーーーーーーーー。はあ。はあ。はあ」
 汗はぽたぽた落ちる。握っている取っ手も汗で濡れていた。
 竹内優子は必死に堪えて握っている。
 だが長引けばピンチの飛ぶ時の痛みは増す。抓まれている今現在も相当に痛い。開放されないならば早く飛ばしてやった方がましなのである。
 
 「さっさと離せば良いのに」
 葛城義和は笑っている。
 「そうね」
 真紀子も意味深に哂う。
 「あれを吊り上げられたら。相当の痛みでしょう」
 出水茉里元巡査部長は蒼白な表情で見ている。
 「あれが長く抓まれていると取る時の痛みはどんどん増して行くよ。俺は乳首に二時間付けて取らせるがあれでは三十分でも壮絶だな」
 「ええーー」
 出水茉里元巡査部長は意味が分からない。
 「ああいうピンチで抓むと取る時の方が痛いのだよ。肉が抓まれている痛みより抓まれた状態が戻る時の痛みが大きい」
 「長く抓まれていると取る時の痛みがどんどん増大するの」
 出水茉里元巡査部長は悲痛な表情で確認する。
 「そうよ」
 真紀子は哂っている。
 「それじゃ優子が頑張っても苦しめるだけ」
 「降ろされて一つずつ外してくれても相当に痛い。それはしないと思うが。早く離してしまうのが痛みは一番軽微かな」
 葛城義和はもうじき起こる田中道子の壮絶な悲鳴に期待していた。
 
 竹内優子は汗まみれに一時間近く堪えた。
 田中道子はピンチに抓まれた痛みと駿河問いの苦しみに吊るしの下で顔面を蒼白にして藻掻いている。
 「優子。もうどうでもいいよ早く離して」
 田中道子は今の苦しみから逃れるべく悲痛に叫ぶ。
 「判ったよ」
 竹内優子は田中道子の苦しむ顔を見て一気に飛んだ方がましかと悟る。汗に塗れた手を力なく離す。
 錘がスルスルスルと下がた。田中道子の皮膚を抓んでいたピンチが躰の上昇でほぼ一気に飛ぶ。
 田中道子の躰は空中で高く上がり固まる。
 「ぐうわあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 強烈な悲鳴と共に脚を蹴飛ばす。駿河問いがここまで崩れるかという光景である。
 「ぐうううーーーーーーーーーーーーーー。ぐうおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 さらに苦しみ藻掻き搾り出す強烈な悲鳴である。
 躰はもう一度空中で固まる。そして痛みに藻掻くように力の限り暴れる。
 「ぐうおおおーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ぐうおーーーーーーーーーーーーーーーー」
 空中で藻掻き続け失禁して小水を撒き散らす。
 鼻水は垂れる。顔は汗を噴く。目は涙に濡れている。
 「ああーーーーーーーー。ああーーーーーーーーー。ああーー。はあ。はあ。はあ。はあ」
 躰を震わせ荒い息遣いで藻掻き続けた。
 吊るしから降ろされると床で藻掻き暴れる。
 「あはあーー。ああーーー。ああーーー。はあ。はあ」
 壮絶な苦しみである。躰中ピンチに抓まれた痕が紅い点線で奔っていた。
 「みちこーーーーー。ごめーーん」
 竹内優子はそれを見て号泣する。もう火は消えていた。
 それから竹内優子も火炙りから降ろされ床で泣き続ける。
 その二人を将校らが囲む。
 田中道子のピンチで抓まれた痕だらけの皮膚に熱蝋を数人で落とす。四人が躰を押さえ四人が蝋燭を持つ。
 「あはああーーああーああーあ。あーー。ああーー。ああーー」
 田中道子は狂ったように泣き叫ぶ。
 竹内優子も火傷まで行かないが全身を火で炙られた後の熱蝋である。
 「ああはあーーーーーーーーー。ああーーー。ああーー。ああーー。ああーー。あはああーーーーーん。ああーーーん。ああーーーん」
 竹内優子も全身で暴れ藻掻き悲鳴を上げた。目を?き恐怖に慄く。
 田中道子の顔は悲痛に歪み般若の形相である。
 将校らは強引に押さえる。蝋燭を持った将校は逃れようと暴れるその躰を追っかけ垂らし続けた。
 「ああーーはん。あはん。ああーーあはん。あはん。ああーー。あはん」
 二人の悲鳴が会場を充満する。
 下士官らはその間に次の大道具を準備していた。
 大型の水槽に入った水車。その直径は二メートルくらいで水槽の深さもまた二メートル以上有る。
 水車の半分は外に出ていた。
 竹内優子が先に水車に乗せられる。
 蝋涙で真っ赤に染まったフロント面を上にして水車に縛り付けられた。
 「気絶するまで回して。蝋涙を洗い落とすのよ」
 女性司会者の指示である。
 一回転の半分は水中に突っ込まれる。
 操縦パネルのスイッチが入って水車が回された。
 「うおーーーーーーーーーーーーーーー」
 竹内優子の叫びと共にその躰は水車に磔られた儘水に突っ込む。泡が強力に立ち髪は水の中に靡き膨れ上がる。
 水から抜け出すと髪を振り口から水を噴き飛ばす。息を吹き出し水滴を吹き飛ばし何とか呼吸する。
 「はあ。ああーーーーーーーーー」
 悲鳴と共にまた頭から水に突っ込む。
 「うおーーーーーーーーーーーーーー」
 顔が水に浸かると一気に泡が立つ。
 躰のフロント面に付いた蝋涙も徐々に洗い落とされる。
 やがて悲鳴が聞こえなくなり泡も僅かになった。
 意識を失った事を確認して暫く回す。
 竹内優子の躰は下士官と若い将校らの手で水車から降ろされ刺青プリンターの台に寝かされた。
 下士官と若い将校は怯え震えている田中道子の躰を押える。
 「いやあーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーー」
 田中道子は恐怖の表情で喚き拒絶する。
 下士官の指示で若い将校らが暴れる田中道子を担ぎ上げた。
 「いやあーーーーーーー。いやあーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーー」
 田中道子の悲鳴はバンケットの空間を震撼する。
 それでも田中道子は水車に乗せられ手首、脚首、腰をボルトで固定された。
 竹内優子を乗せた刺青プリンターでも専用の金属の拘束具でサイズ、位置を調整されてその位置でボルトを締めて固定される。
 刺青の画像が大型モニターに映し出された。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーー」
 それを目にした田中道子は驚愕の悲鳴を上げる。
 それは大きな蜥蜴が竹内優子の乳房に噛み付いていた。その蜥蜴に巻き付いた蛇がもう片方の乳首に向かって舌を伸ばしている画像である。
 これが竹内優子の前面ボディに描かれてしまう。もうまともな女性ではない。
 田中道子の悲鳴を他所に水車は回される。
 
 「ああーーーーーん。酷い。酷過ぎる」
 葛城義和らと見ている出水茉里元巡査部長は遂に泣き出してしまう。涙をぽろぽろ溢す。
 「ねえ。元巡査部長。葛城先生が貴女を玩具にしたがらなかったら貴女もああ成っていたのよ」
 真紀子は意味深に語る。
 「ええ」
 出水茉里元巡査部長は複雑な表情で真紀子と葛城義和を見る。
 「貴女のAVそんなには売れなかったのよ。そう成ると米軍に提供よ」
 真紀子は怯える出水茉里元巡査部長に当然の事の様に言う。
 「・・・・・・・・・・・」
 出水茉里元巡査部長はただ怯えるばかりである。
 「ねえ。元巡査部長。葛城先生と奴隷契約しない。日本に連絡取ったり何か発信したりは出来ないけどもう少し良い所に移してあげるよ」
 真紀子は懐柔発言を始める。
 「どういうことですか」
 出水茉里元巡査部長の表情は少し和らぐ。
 「D市に新しい日本人の街が出来るの。もちろんR国系多国籍企業の日本人だけの街です。其処に貴女の家をAVの出演料で買うのよ」
 外から日本人、日系人を護る為に城壁で囲まれた街である。
 「お金を払って貰えるのですか」
 出水茉里元巡査部長には思ってもない事である。
 「そうよ。大して売れなかったから三百万の家だけだけど。日本と違って豪邸よ。生活費は娼国から月十万のみよ。そして監視は付くけど」
 「街の中を歩いて自分で買い物とか出来るのですか」
 「そうよ。但しお店の店員とかはR国の警察組織員よ」
 「警察組織員」
 「警官ではないけど。街の中の日本人を護る役目を負っているの。貴女の監視もするのよ。街からは出られません」
 「逃げたり、何か発信したりしなければ街の中では自由ですか」
 「そう。発信は元より無理よ。日本のテレビも見られてインターネットも見られるけど。R国の拠点サーバから仮想ディスプレイで見るのよ」
 「はい。見るだけなら許されると言うことですね」
 出水茉里元巡査部長は既に従う姿勢に変わっていた。
 「そう。それと葛城先生の奴隷よ。もちろん十万の他にお手当てをくれるでしょうけど」
 「金は払いますが。その前に元警察官ですよ」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長が腕力で脅しに出れば手に負えない。
 「そんな心配は無いわ。何か行動を起こせば今度は終わりよ。荒井絵里さんは元より内山莉緒警部補も木村史乃警部補も葛城先生に抵抗しないでしょう」
 「そうですが」
 「お願いします。何でも従います」
 出水茉里元巡査部長は葛城義和の足元に土下座していた。これまでが相当に辛かったようである。
 「元巡査部長。貴女。葛城先生だけなら性的に虐められても堪えられるでしょう」
 「はい」
 きっぱりとした返事である。
 「どうですか。葛城先生。先生のお愉しみにはぴったりよ。キスしてみたらお分かりに成りますよ」
 真紀子は真顔である。
 出水茉里元巡査部長は膝を着いたまま葛城義和の腰に腕を回す。受け入れ態勢を示している。
 葛城義和は両手で出水茉里元巡査部長の顔を引き寄せ唇を貪る。出水茉里元巡査部長も葛城義和の出した舌に自分の舌を絡める。
 話は成立である。
 「貴女。あんなに虐められなかったら葛城先生好きに成ったでしょう」
 真紀子の見透かした発言である。
 「どうして」
 出水茉里元巡査部長は真紀子に何故見破られたか唖然とする。
 「だってお仲間の蛇挿入を庇った時。葛城先生になんて言ったの」
 「・・・・」
 「女の躰に惨い事を強いるのだから葛城先生に素手で入れろって言ったでしょう」
 「ああ」
 出水茉里元巡査部長のいじらしい限りの抵抗であった。
 
 その後意識を回復した竹内優子と田中道子は自分の悲惨な躰を見て泣き崩れた。ベイソン少将は満足げである。
 
 エレベーターの入口で犯人は大きめのナイフを持っていた。
 「あんたには関係ない。あっちへ行け」
 犯人の男は女性にナイフを突き付けていた。
 柿崎一行はR国の工作員である。余計なところで関わると任務に支障を来たす。直ぐにその場を離れた。
 高崎線に乗る。鴻巣で後から来た特別快速に乗り換えた。さらに高崎で乗り換え新前橋まで行く。何度か利用したビジネスホテルにチェックインした。
 駅前のホテルだが温泉が設備されている。同じ階に居酒屋も入っていた。さらに居酒屋から総てのメニューを客室にルームサービスして貰える。
 過ごしやすいホテルである。
 二泊目にホテルのテレビで目撃証言のワイドショー放映を見る。
 柿崎一行は面倒な事に成らなければ良いがと思った。白いカシミヤのコートが問題なのである。そんなものを着ている男性はめったにいない。
 柿崎一行は白いカシミヤのコートを婦人服の生地を紳士服の型紙を使って特注で作ってもらった。
 直ぐにコートを調達した。
 一応の事態はR国に居る上司指宿五十八に報告する。湯野中の側近指宿五十八の指示で柿崎一行に工作員二人が監視及び身辺警護に付いた。
 ホテルの従業員には白のカシミヤコートを見られている。直ぐにチェックアウトして調達したコートに着替えて移動した。
 ホテルは通報などしない。だが白いカシミヤの男性がその日チェックインしたと従業員の一人がSNSに書き込みをしていたのである。
 R国工作員が直ぐに書き込みを見つけたが警察の動きも早かった。
 指宿は直ぐにR国に帰還するよう命令する。
 それでも警察は柿崎一行の住所を突き止めた。柿崎一行は宿泊リストに日本に滞在する住所を書いていたのである。
 柿崎一行はR国に住居が有る。日本滞在には賃貸マンションを借りていた。刑事らは其処に直行する。
 容疑者ではく犯人と共犯関係もない。それでも刑事らはしつこく食い下がってきた。
 柿崎一行は刑事の訪問に対応しない。居留守である。それでも刑事らは張り込みを続けた。
 その内一人は検察庁捜査事務官合原朋子である。
 検察庁捜査事務官合原朋子は自らSNSの書き込みを発見して埼玉県警を動かした。
 名乗り出て殺人事件の捜査に協力しない人物に納得が行かないのである。
 指宿は警護に付いた工作員から事態を確認して弁護士二人を柿崎一行のマンションに向かわせた。
 館山嘉朗弁護士と野村未来也弁護士である。
 弁護士立会いでの聞き込みと成った。
 「貴方は何故殺人犯人を見ていながら名乗り出て警察に協力しないのですか」
 弁護士と名刺交換のあと検察庁捜査事務官合原朋子の開口一番の質問である。
 柿崎一行は名刺も出さない。
 「柿崎氏は容疑者でも関係者でもありません。自分の時間を護る権利はあります」
 野村未来也弁護士が回答する。
 「柿崎さん。貴方に伺っているのです」
 「誰でも弁護士を代理人にする権利は法律で保障されています。柿崎さんは犯人がナイフを持っており顔はマスクで覆われて見ていないと言っています」
 また野村未来也弁護士が説明する。
 「犯人の服装はどうでしたか」
 「テレビで報道されている年配の女性の証言通りだったと思うと答えて居られます」
 これも野村未来也弁護士が回答する。
 「それではこの被害者の女性に見覚えはありますか」
 検察庁捜査事務官合原朋子は写真を突き出す。
 「柿崎さんは被害者を見てないと言っています」
 またも野村未来也弁護士が答える。
 「良く見てください」
 検察庁捜査事務官合原朋子は写真を柿崎一行の顔の前に押し出す。
 柿崎一行は暫く考える。確かに見覚えの有る顔なのである。
 「そうだ。あの痴漢丁稚上げ女だ。ひょっとしたらあれは痴漢にされた男かもしれない」
 「丁稚上げ」
 検察庁捜査事務官合原朋子はあんた何を言っているのという表情である。
 「11月の始め。二週目の月曜日だったな。取引先が早い時間の訪問を要求したので通勤時間に大宮駅に降りた」
 その時柿崎一行はホームのベンチに座って降りた乗客の波が収まるのを待っていた。
 そこへ写真の女が今回の犯人らしき男の腕を捕まえて電車から降りてきた。協力者が居たように思う。
 そのまま警備員を呼んで引き渡して女も付いて行った。
 「なんとなくあのなよっとした男らしからぬ体型が似ているようで」
 「それがどうして丁稚上げなの」
 検察庁捜査事務官合原朋子は抗議姿勢である。
 「確信犯なら殺人に至ったりしないでしょう」
 柿崎一行はきっぱり言い返す。
 「それは確かに」
 同行の刑事も納得する。
 「そうですね」
 野村未来也弁護士も同意を示す。
 「11月の二週目の月曜日に間違いないですか」
 同行の刑事が確認する。
 「ええ。あれは三島から帰った翌日でした。間違いありません。通勤時間の電車には普段そんなに乗りません」
 これもきっぱり言い切る。
 同行の刑事は立って携帯で問い合わせる。
 「その人の似顔絵を作ります。ご協力願えますね」
 「大宮駅の防犯カメラにその女と一緒の画像があるでしょう」
 柿崎一行はそこまで知らないと言う表情である。
 「そうですよ」
 野村未来也弁護士も加勢する。
 そこへ刑事が戻って来る。
 「その男はガードマンがきっちり押えなかったので逃げたようです。似顔絵も防犯カメラの画像もあります」
 刑事は携帯で受け取った画像を柿崎一行に見せる。
 「その男ですね」
 柿崎一行も認める。
 「どちらにせよ証言から手掛かりの可能性も出ましたし柿崎さんはもうよろしいですね」
 今度は年嵩の館山弁護士が宣言する。
 「とにかくまだ確認しなければならないことも有ります。連絡先を明らかにしてください」
 「いいえ。野村未来也弁護士が代行します」
 館山弁護士が抵抗する。
 検察庁捜査事務官合原朋子は暫く難しい顔で懊悩する。だが弁護士の言い分を認めざるを得ない。
 「もっと早く協力してくれたらこんな事には」
 検察庁捜査事務官合原朋子は不満をぶちまける。
 「取引の時間を犠牲にして強力の義務はありません。そのために無駄な費用を掛けて私共に依頼されています」
 「野村先生が代理人ですね」
 国際企業に勤務する人物。弁護士も手配されている。拘束をする権限は無い。強引に命令するのも憚れる。
 検察庁捜査事務官合原朋子はそれでも納得行かないが弁護士も強い。
 「そうですが。貴方が強引な捜査をして柿崎氏の業務を妨害される場合は私も加わります」
 警察は犯人を追う事が先決なので引き上げた。
 痴漢が確信犯なら被害者殺人には至らない。だが柿崎一行は見た状況から確信犯だと思っている。
 派遣されて来た工作員には詳しく説明した。
 工作員の捜査で真相は解明される。
 被害者の女性は独立行政法人の入札担当であった。独立行政法人の本社案件のダム工事の入札。これを強引に取ろうとした業者が動く。
 その女性は固く懐柔出来なかった。
 たまたま大宮駅で柿崎一行のように痴漢取り押さえ現場を見かけた業者はR国工作員に相談した。
 柿崎一行はこれに関与はしていない。同じ工作員でもこの件は知らなかった。
 工作員は犯人にこの女性の殺害を強行に依頼する。殺さなければ警察に密告するが殺害に成功したら海外に逃がしてやると持ちかけた。
 そして犯行後工作員は大宮駅から逃がす。
 その後捜査が進まないので海外逃亡は様子を見る状態と成っていた。
 警察は犯人長田裕也三十五歳を突き止める。警察は殺人犯と決め付けそれ以上の疑いは持たなかった。
 だが工作員の動きが早い。一歩手前で長田裕也をR国の潜水艦に乗せてしまった。
 潜水艦は海沿いの建物の地下三十階から陸棚の下を抜けて海中に出る。湯野中資本が日本に造った基地である。
 これが麻薬の輸入口となっていた。
 R国でも麻薬は使用禁止である。だが奥地のゲリラゾーンにて栽培され国内を潜水艦で抜ける。
 仁川主席時代には国内で製造されていた。国内で使用は認められないが輸出は奨励されていたのである。
 これを真紀子の要求で国内から排除した。湯野中は真紀子の言い分を聞いてゲリラゾーンに追いやったのである。
 柿崎一行は事件の繋がりを知らなかったがあくまで余計なことは話さない。これが工作員としての習性であった。
 また犯人の逃亡は鮮やか過ぎたのである。
 それゆえに痴漢の冤罪被害者の復讐で片付けたい。柿崎一行はあのように脚色した証言をしたのである。
 だが事はそれで済まなかった。リベラルを応援する傾向のマスコミは騒ぎ出した。
 娼国側の工作員も事態を確認する。
 証言出頭を要求できる制度が必要と論議までされた。無論、葛城義和が操る月村内閣でそんな法改正は行わない。
 問題は検察庁捜査事務官合原朋子である。
 逃亡先を既にR国と決め付けていた。
 真紀子は湯野中を呼んで葛城義和元日本総理と柿崎一行を交えて対策会議を行う。
 「検察庁捜査事務官合原朋子と栗山主任検事との関連はどうでしょう」
 葛城義和の開口一番の質問である。
 「調査中です」
 湯野中はまだ状況を掴んでいない。
 「危険性は有るわね」
 真紀子は充分警戒している。
 「ところでこっちの事件はどうでしょう」
 葛城義和が切り出す。
 
 また大宮駅に向かう川越線で事件は起こった。
 南古谷を発車して四号車の車内である。白木の鞘に入った日本刀を振り回し男が二人の乗客を切りつけた。
 さらに女性の乗客に刀の刃を押付けて電車を止めろと脅迫する。
 角の席に座っていた客が携帯で110番して直ぐ電車は止まる。その客は警察に被害状況を説明した。
 「非常用ドアコックを開けろ」
 人質に刀を押付けたまま犯人の男は要求する。
 警察に説明していた男は危険なので要求通りにすると警察に説明した。
 警察官が車掌弁の位置を説明しようとする。
 「大丈夫です。ここから見えます」
 そう答えてドアの上にあるハッチを開いて中の車掌弁を引く。そしてドアを手で開けた。単線なので他の電車の危険はない。
 ドアが開くと男は人質にした女性を線路脇に突き落とす。そのまま自分も飛び降りる。
 直ぐそこが川である。
 男は行き成り女の腹を刺す。そしてそのまま川に突き落した。
 男自身も首筋に刀を当てる。血を飛ばしてそのまま川に飛び込む。
 男はそのまま川を流れて行った。
 女性は川底から一段上高くなったコンクリート部分に這い上がる。そこからは川の側面が高く上がる事は出来ない。
 通報していた客は一部始終報告する。
 レスキュー隊が現場に向かうと聞いて乗客は運転再開を待つ。電車内で刺された乗客二人は救急車の到着を待たず絶命する。
 女性は川に流されなかったがレスキュー隊が着いた時には既に死亡していたのである。
 凶器は川で見つかったが指紋は採取出来なかった。
 三名が致命傷ではなく絶命したのは刀の刃に矢毒蛙の毒が塗られていたからである。この蛙は日本には生息しない。海外から入った毒物と断定された。
 
 「この川に流れた男と通報した男は工作員ですね」
 柿崎一行が断言する。
 「渋谷の配下だ。工作員だが日本での収益を狙って工作活動もする」
 湯野中が事態を説明した。
 「それはやり過ぎよ。そして本当に必要な工作活動まで危険に曝すわ」
 真紀子がきっぱりと非難する。
 「分かっているよ。こっちの工作員は日本に進出して企業経営もしている。そこが混同してしまうのだ」
 「厳重に注意してよ」
 真紀子は怒っている。
 葛城義和は真紀子が言ってくれるので何も言わない。
 「指宿さんと一緒に私が交渉します」
 柿崎一行もこの動きを強く警戒していた。
 「そうしてくれ」
 湯野中も困っている。
 「検察庁捜査事務官合原朋子と栗山主任検事の件は」
 葛城義和が確認する。
 「こっちでやるわ」
 真紀子がきっぱり断言する。
 
 検察庁捜査事務官合原朋子は川越線の事件も同じ目的があると疑う。今度は通報した人物にそれっきり連絡が取れない事に疑いを持った。
 そして証言を回避するために弁護士まで付ける柿崎一行にも疑いを向ける。
 さらに被害者の中に大宮駅の事件同様に独立行政法人の入札担当者が含まれていたのである。
 そこで大口の落札をした企業が同じグループであった。
 線路に連れ出され刺殺された女性はその対象ではない。ただのOLである。
 電車内で刺された女性が独立行政法人の職員と判明した。
 だがそれだけで企業に捜査が及ぶ事はない。
 捜査は川に流れた男と通報した男、そして柿崎一行に絞られた。さらに渋谷土建、渋谷電子工業の調査を開始する。
 だが娼国、R国の息の掛かった東京地検幹部から大きくブレーキが掛かって捜査員は確保出来なかった。
 検察庁捜査事務官合原朋子は埼玉県警及び警視庁に居る自分の知人に捜査協力を依頼する。
 その了解を取る事で栗山主任検事との人脈が娼国の資金提供を受ける警視庁幹部により報告された。
 栗山主任検事と検察庁捜査事務官合原朋子の捜査は娼国工作員及び警視庁捜査員が見張る中での捜査と成る。
 
 滝本美緒里巡査部長は渋谷土建及び渋谷電子工業の実質オーナー渋谷正臣会長の身辺調査担当を引き受けた。
 工作員は滝本美緒里巡査部長の確保機会を狙う。日本の警視庁もそれに協力体制であった。
 だが真紀子からストップを掛ける。
 真紀子は栗山主任検事と検察庁捜査事務官合原朋子が既にR国に目を付けていると確信していた。
 東京地検も警視庁も彼らに協力体制ではない。四人だけでR国に乗り込むと一応推察した。
 普通の捜査官なら置かれた状況を判断して動きはしない。だが正義感に酔いしれた彼らは動くと真紀子は判断していた。
 それまでは泳がすよう指示したのである。
 
 一方で柿崎一行は指宿の後ろ盾を借りて渋谷正臣を説得する。
 渋谷正臣会長は職を退き後任人事を決めてR国に移動した。後任人事は名目だけである。R国から院政を敷く事になる。
 柿崎一行はそれも危険と感じた。真紀子に連絡を取り指宿と合同で湯野中に事態解決を要求する。
 湯野中を含めて渋谷正臣に殺人まで行う工作活動的な経済進出を止めさせる説得に掛かった。
 だが湯野中を交えた説得と雖も渋谷正臣は渋る。
 已む無く真紀子と葛城義和元総理が加わってようやく渋谷正臣は従った。
 
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の新しい家を訪れた。
 出水茉里元巡査部長は歓喜して迎える。以前の様な反抗的態度はまったくない。
 葛城義和はスーツケースを渡す。墨田会系大船一家の稲垣七郎が出水茉里元巡査部長から預かった一式である。
 「ああ」
 出水茉里元巡査部長は感慨深くそれを開く。日本から着て来たスーツ、財布、身分証、下着まで入っていた。
 葛城義和は百万の束を置く。
 「えー。こんなに」
 出水茉里元巡査部長は唖然とした表情である。
 「ひょとして私を凄く虐めたいの」
 出水茉里元巡査部長は受け入れる心算だがやや不安を覗かせた。
 「次に何時来られるか分からない」
 「嫌よ」
 「内山莉緒警部補と木村史乃警部補にも沙緒里から預かる前に立て替えて先払いしている」
 「嫌。沙緒里さんから離れられないの。たくさん虐めてもいいから来てよ」
 「君のような刑事や地検捜査事務官が居てあちこちで問題が起こるからな。サプライチェーンの管理だけに専念したいのだが」
 「この間言っていた検察庁捜査事務官合原朋子の事」
 「そうだ」
 葛城義和はやや渋面である。
 「栗山検事に追従している捜査事務官ね」
 「何、知っているのか」
 「ええ。栗山検事は以前千葉地検に居たから」
 出水茉里元巡査部長は躰を寄せてそう答える。
 葛城義和はその肩を掴んでワンピースの後ろのファスナーを下ろす。そのまま肩からワンピースを落としてしまう。
 「二人は協力体制だったのだな」
 「ええ」
 「それがR国に捜査に乗り込んで来る」
 「それは控えるのじゃないかしら」
 出水茉里元巡査部長はきっぱりとそれを否定する。
 「どうして。北嶋副主席は乗り込んで来ると見ている」
 「ううん。合原捜査事務官は私のようにラジカルに動くけど。栗山検事は慎重派よ。栗山検事が動くなと言ったら合原事務官は動かないと思う」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長のブラを外す。乳房を掌で包み込み躰をさらに引き寄せる。
 唇を重ねて強く貪る。
 「そうなのか」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長をベッドに押し倒す。出水茉里元巡査部長はパンストを着けていなかった。ショーツ一枚である。
 ショーツの上から敏感な部分を指で刺激し始める。
 そのまま片手は携帯を手にした。真紀子に連絡を取る。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の股間を弄りながら真紀子に今の見解を説明した。
 真紀子もその意見を納得する。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長のショーツを脱がしてしまう。既に股間は女の液で溢れショーツはぬめりが股間部分の二重の布に充満していた。
 「それで元巡査部長は栗山検事がこの先どういう操作方法に出ると言っているの」
 真紀子の確認である。
 「待ってください」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の女の部分に入れていた指を抜いて真紀子の質問を確認する。
 「あくまで日本で渋谷土建の周りから証拠を固めます。R国に乗り込んでも分が悪く危険があれば絶対に動きません。かなりの慎重派です」
 出水茉里元巡査部長は官能から一気に突き放されて躰を起こし冷静に戻ってそう語る。
 「しかし合原朋子捜査事務官は柿崎一行と渋谷正臣、あと三名を追っていた。全員がR国に逃れている」
 葛城義和は検察庁捜査事務官合原朋子が狙ったホシを追わずには済まないと考えている。
 「それでも追う事は止めます。あくまで日本でR国系企業の犯罪を暴いて国際問題に持って行こうとします」
 葛城義和は栗山検事の危険を強く感じたのである。
 真紀子も出水茉里元巡査部長を含めて再度作戦会議を行うと決めた。
 それから葛城義和は生煮えだった出水茉里元巡査部長の躰を燃焼させる。
 「少しここを叩いて藻掻く姿を愉しみたかったが今度だな」
 葛城義和は栗山主任検事の事で強力を得なければ成らない。
 「いいよ」
 出水茉里元巡査部長は葛城義和の要望に応えようとしている。金を貰ったからではない。今の境遇では自分から離れて行って欲しくないのである。
 出水茉里元巡査部長はベッドにお尻を着き股間を開いて女の部分を葛城義和に向ける。
 さらに両手でピンクの部分を広げた。強烈な痛みを覚悟して身構える。
 SM道具一式は既に運び込まれていた。
 葛城義和は一本鞭を右肩上に構える。先端は長方形の革を二つ折りにしたチップである。
 クリトリスは避けて尿道の小さな亀裂と膣口を狙う。
 出水茉里元巡査部長は震える手で女の部分を広げている。
 葛城義和は一発だけと鞭を振り下ろす。
 先端のチップはピンクの部分を直撃した。
 出水茉里元巡査部長は膝立ちになり眉間に三重の皺を刻み唇んで噛み歯を?き出す。
 「ぐうわああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 股間を両手で押えてベッドに倒れこむ。痛みに堪えかねて躰を回転させる。ベッドから転げるように降りて絨毯を叩いて転げまわった。
 「うぐう、うーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーー」
 目からは大粒の涙が零れている。
 葛城義和はその躰を抱き寄せる。
 出水茉里元巡査部長も確りしがみ付く。
 「あはん。あはん。あは。あは」
 胸に顔をこすり付けて泣きじゃくる。
 葛城義和はその顔を引き寄せる。唇を重ねて強く貪る。
 「満足してくれました」
 出水茉里元巡査部長は涙を振ってそう確認する。
 「うん。ありがとう」
 少し湯に浸からせて躰を癒させてやる。
 「ねえ。ちょっとだけでも入れて」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の躰を燃焼させたが挿入はしていない。軽く湯の中で躰を繋ぐ。
 支度をして迎えに来たヘリで会合に向かった。
 日本人区の警備兵が娼国のヘリと確認する。さらに北嶋副主席からの指示書を確認して出水茉里元巡査部長の特別な外出を了解した。
 葛城義和が外出の確認書類にサインする。
 
 ヘリはT市に向かう。
 T市は湯野中の本拠地である。出水茉里元巡査部長の家を与えられたD市と同じように日本人居住区が有る。
 中心が大きな湖水で山の斜面にリゾートホテルが建てられていた。
 リゾートホテル最上階の特別な会議室に通される。
 真紀子は津島公明CIC長官、鄭淑徳少将と共に既に着いていた。
 湯野中はまだ出て来ない。指宿五十八と柿崎一行の間の席が空いたままに成っている。
 「湯野中氏はまだですか」
 真紀子が指宿に確認する。
 「いま東京地検の水早検事長と通話しています。この件です」
 指宿が丁重な表情で取り繕う。
 「そう」
 真紀子もそれなら仕方ないという表情である。水早検事長は湯野中派が懐柔確保した検察庁では少ない味方である。
 そこへ通話の終わった湯野中が入って来る。
 「葛城先生。大変申し訳ない。そちらの女性の仰る通りだ」
 湯野中は真紀子ではなく葛城義和に詫びた。
 「慎重派かつ理論派の堅物で地検でも扱いに困っているらしい」
 湯野中は会話で得た情報を簡単に語る。
 「栗山主任検事が虎視眈々と情報を集めて証拠を固めて動けばこれ以上の危険はないよ」
 真紀子は座に公言して言う。
 「まるで昔のテレビドラマの一切賄賂の訊かない関八州みたいですな」
 「その通りです。冤罪は絶対に有ってはならない。状況証拠では起訴をしません。完全に証拠固めをして全容を完全に掴んで起訴に掛かります」
 出水茉里元巡査部長が控えめに語る。
 「ところで茉里さん。こう呼んで良いかな」
 湯野中が出水茉里元巡査部長に語り掛け確認する。
 「はい」
 「栗山検事には何か盲点はないのかな」
 湯野中はもう一押し確認する。
 「難しいです。遊んだり飲み会で崩れたりしません。女性関係は綺麗です。家族は居ません。失うものは地位以外ありません」
 出水茉里元巡査部長はきっぱり断言する。
 「では、合原朋子と言う捜査事務官との関係はどうかな」
 湯野中は確信を付いた心算である。
 「そういう関係では有りません。合原事務官は男性をそういう目で見ません。信頼尊敬出来る上司と言うだけです」
 「貴女から見て合原事務官をそう思う訳ね」
 真紀子は横から確信を再確認する。
 「そうです」
 「しかしのう。茉里さん。貴女なんで協力する気に成ったのだな」
 湯野中は出水茉里元巡査部長を疑っている。
 「葛城さんが困る結果に成らないようにと思っただけです」
 湯野中には意外過ぎる発言である。
 「貴女は自分の資金源が心配かの」
 湯野中の言葉に出水茉里元巡査部長は強い怒りの表情を表す。
 「貴方は女が解らないから何時も失敗するでしょう」
 真紀子が代わって怒りを表明する。
 「どっちにしても罠に嵌めるのは難しいですね。でも栗山検事自身を行方不明にするのはどうでしょう」
 柿崎一行の発言である。
 「他に動く者が多く出過ぎないか」
 指宿の疑問である。
 「どうでしょう。そんなには動かないと思います。煙たがっている人は多いです。私も何回か立件を見送られました」
 「その手で行きましょう」
 真紀子が結論を出す。
 「栗山検事に起訴されて有罪後に出所した人物を探しましょう」
 これも柿崎一行の意見である。
 「その人物を犯人にしますか」
 葛城義和が確認する。
 「そんな見え透いた手は使いません。ご安心下さい」
 柿崎一行には充分自信がある。
 
 会議が終わって葛城義和と出水茉里元巡査部長を乗せてヘリは離陸する。
 出水茉里元巡査部長は確り葛城義和の腕にしがみ付いていた。
 葛城義和も出水茉里元巡査部長のスカートを捲りショーツの中に手を入れる。
 操縦席とは別のブロックになっていた。
 唇を重ねて指を女の奥に侵入させる。その部分は思った以上に濡れていた。
 葛城義和は容赦なく欲望の限り責める。指先は女の一番敏感な部分をなぞっていた。
 もう出水茉里元巡査部長は抑えようとはしない。
 「ああーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーー。ああーーあはあーーーーーー」
 成されるまま官能の極致を受け入れる。
 「ああーーーーーーーーーーーーー。あはあーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。あはーーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長の顔は苦悶にとことん揺れる。躰も震撼し膣は痙攣を続けた。とことん今を満喫しようと総てを任せている。
 葛城義和にとって出水茉里元巡査部長は絶品ではない。だが何故かこの女を弄りたくなる。
 つい数時間前の痛みに苦しみ藻掻きながら自分にしがみ付き満足したと確認した言葉に年甲斐もなく陶酔してしまった。
 顔の色はやや浅黒。色白とまで行かない。躰の線にも特徴がある。乳房も角度は良いがやや角ばっている。垂れてはいないがやや下向きである。
 乳輪には少し細かい突起があり色は究極の赤である。
 それでも恥ずかしさに堪える顔が一番愉しみたい。
 今日はどう責めるか。滝澤沙緒里には事態が変わった事を連絡してある。
 どう責めるか葛城義和は出水茉里元巡査部長の女を弄りながら考えた。
 真紀子の言葉が意味深げに思える。『葛城先生が貴女を玩具にしたがらなかったら貴女もああ成っていたのよ』
 しかしこれまでAVにした女は米軍に提供しないと聞いていた。あれは真紀子の脅しなのか。
 あの日、真紀子は出水茉里元巡査部長に何かを演出していた。葛城義和はとことん不思議な女だと思う。
 だが女は総て真紀子に世話されている事に成る。滝澤沙緒里とて真紀子に強く言われなければ今の関係ではないのである。
 何かそこがやや面白くはない。
 それでも今は出水茉里元巡査部長をとことん玩具にしたい衝動が滾っている。
 「着いたら帰ってしまうの」
 ヘリは出水茉里元巡査部長の家の上空に近付いている。
 「もっと君を弄りたい」
 今日は出水茉里元巡査部長にとって不本意なはずを協力してもらった。それでも辱めて追い詰めたい。
 家に入ると葛城義和がSMを愉しむために送った荷物から衣服を取り出す。
 婦人警官の制服だが胸の部分はレースに成っている。一回転ブラが透けて見えた。
 スカートは下着のラインぎりぎりの長さでフロント部分は縦に一センチ刻みに切られていて簾状態である。
 出水茉里元巡査部長は言われるまま着替えた。
 下着姿でそれを着けるので意味がないように思える。さらに殆ど全裸にされている。それでも裸とは違った恥ずかしさである。
 出水茉里元巡査部長の娼国で捕らえられる以前の日常からすれば屈辱極まりない。葛城義和の要求は自分が来る時はその姿で出迎えろと言うのである。
 キャバクラやピンサロの衣装より恥ずかしい。
 「こういう姿にしたいのね」
 葛城義和は言葉を返さず自分の横に引っ張り座らせる。
 スカートの簾部分は割れてサニタンブラウンのストッキングとその下のショーツが部分的に姿を現す。
 透けているブラの部分を上から触る。そしてヘリの中で散々貪った唇をまた貪った。
 出水茉里元巡査部長は成されるがまま応じている。
 「今日は浣腸させてくれ」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長が一番辛いと思う事を切り出す。
 「ええーー」
 出水茉里元巡査部長の躰は一瞬弾ける。
 「出すところ見るのですか」
 出水茉里元巡査部長の心臓は触っている葛城義和に解るくらい鼓動を打っていた。
 「君の羞恥にまみれる姿を愉しみたい」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の躰を確り抱きしめて言う。
 「・・・・・・」
 出水茉里元巡査部長は何か言いたい事が駆け巡っている。それでも状況を悪化させたくない。そしてそれでも来て欲しい。今帰られたくない。
 「判ったよ」
 出水茉里元巡査部長は辛さと怒りを飲み込んで返事をする。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長のスカートとストッキングとショーツだけ脱がす。上半身はそのままである。
 ブラウスは着けてない。襟だけジャケットの内側に縫い付けた作りである。
 極太の浣腸器に冷やした石鹸水を注入すると出水茉里元巡査部長は顔を背けた。その唇を引き寄せ重ねるがさすがに口は開かない。
 無理やり強く重ねると観念して口を緩めた。
 和式の簡易便器を跨がせて四つん這いにする。出水茉里元巡査部長は辛そうな表情で葛城義和を見ている。
 浣腸器の先端をアナルに差し込む。
 「ああ」
 辛そうな声を漏らす。
 葛城義和は浣腸器のシリンダーを押す。冷たい液が出水茉里元巡査部長の体内に入って行く。
 「あはあーーーーーーーーーーーーーー」
 腸に冷たい石鹸水が入った衝撃に出水茉里元巡査部長は悲鳴を上げる。
 葛城義和は容赦なく二百CCを流し込んでアナル栓を捻じ込む。
 「ああ、あーーーん」
 辛い悲鳴である。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の腕に拘束具を付ける。その縄の先端を天井のフックに固定する。
 動けるがトイレまで逃げ込む事は出来ない。
 腹の痛みは一気に襲って来る。
 「うぐうーーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長は苦しさに床を這いずる。
 葛城義和は暫く苦しみのた打ち回る姿を愉しむ。
 「うぐううーーーーーーーーー。ぐううーーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長の顔は苦しみに歪みきっている。これから来る恥の極致すら躱す意思を失う苦しみようである。
 「さあ。取ってやるぞ」
 葛城義和は出水茉里元巡査部長に和式簡易便器を跨がせアナル栓を抜く。
 一秒、二秒。
 ずうーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
 茶色い水が簡易便器に流れ出る。続いて細かい便の塊が断続的に出る。
 出水茉里元巡査部長は屈辱の極致に塗れて涙をぽろぽろ溢した。
 葛城義和はティッシュでお尻付近の濡れを拭き落とす。
 「いやあーーーーーーーーーーーー。いや。いや」
 出水茉里元巡査部長は泣きながら拒絶する。
 葛城義和は腕の拘束具を外す。
 「洗って来い」
 目的はアナルへの責めである。
 出水茉里元巡査部長は涙をぽろぽろ溢しながらシャワーで躰を洗う。
 浴室から出て来た出水茉里元巡査部長は涙こそ洗い落としているが辛い表情である。
 それでも葛城義和は出水茉里元巡査部長をベッドに寝かせる。
 出水茉里元巡査部長は成されるがまま受け入れるしかない。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の太腿を持ち上げアナルが上に向くまでV字開脚にする。
 細い電動バイブにキシロカインゼリーを塗って出水茉里元巡査部長のアナルに挿入する。キシロカインゼリーは皮膚表面麻酔である。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長は強烈に悲鳴を上げる。
 「直ぐに痛くなくなる。少しだけ我慢して」
 葛城義和はアナルを責めるにやや乱暴だったと気付く。入ってしまえば問題はない。じっくり動かすだけである。
 「ああーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーん」
 まだ痛いようである。動きに悲鳴を上げる。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の躰を寝かせた姿勢からアナルバイブを挿入したまま四つん這いにする。
 そのまま出水茉里元巡査部長の躰をベッドの下側の端に寄せる。葛城義和はその後ろに立つ。
 葛城義和はズボンのファスナーを開けて一物を取り出す。出水茉里元巡査部長の膣に挿入する。
 かなり乱暴かつ性急な二穴挿入である。
 膣の中はこれまで程には塗れてない。
 葛城義和はバイブを挿入しながらゆっくり腰を動かす。手を伸ばして乳首の起ち具合を確認する。
 膣を責める速度を上げる。
 「あうーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーー」
 徐々に出水茉里元巡査部長の躰は反応している。
 究極の羞恥の後である。逆に感度は良くなる。
 「あはあーーーーーー。ああーーーーーーー。ああーーーーーーーーー。ああーーーーーーーー」
 完全に膣は反応していた。
 出水茉里元巡査部長の喘ぎが強くなり膣が痙攣しだすと葛城義和も果てそうになる。
 一度抜いて背中に射精する。
 「ああ」
 出水茉里元巡査部長はため息を漏らす。
 壮絶な責めの悦びに葛城義和のさおはまだ起立している。そのまま挿入して出水茉里元巡査部長が逝ってしまうまで二穴とも責め続けた。
 「どうして外に出すのですか」
 終わって出水茉里元巡査部長は抗議交じりの質問である。
 「子供の面倒は起こしたくない」
 葛城義和の本音である。子供を産ませる意思はない。
 「私たち全員ピル飲まされていたのですよ」
 娼国の鉄格子の中ではピルを強制していた。葛城義和に限らず政治家らが来て玩具にする。そのトラブルを防いでいたのである。
 「それは知らなかった」
 「此処に来てからも飲み続けています」
 出水茉里元巡査部長の辛く硬い表情はようやく回復していた。
 葛城義和は帰りのヘリを二十一時に手配する。
 一緒に風呂に浸かりもう一度躰をの感触をじっくり味わう。全裸のまま食事を取りビールで乾杯する。
 葛城義和が帰る時も出水茉里元巡査部長は恥ずかしい姿に改造された婦人警官制服で見送った。
 葛城義和は滝沢沙緒里の待つホテルではなく娼国に戻る。
 
 柿崎一行が調査に入ると栗山主任検事は広い屋敷に一人住まいであった。これはやり易い。
 栗山検事に起訴されて有罪後に出所した人物も候補が四人出た。
 立件、判決内容を調べて適任者を探す。
 だがどれも柿崎一行の目的には合わなかった。余りにも罪状が明白なのである。
 誘き出しは諦めるしかない。屋敷で一人住まい。庭が広く近隣の目に触れない。柿崎一行は静かな正月を狙うことにした。
 栗山主任検事の予定や来客の可能性も調べる。
 引越し会社の車両に偽装した二トン車で乗り付けた。まず電波を遮断する。固定電話も外から電話線を接続部分で外す。
 天井から催涙ガスを流した。
 栗山主任検事は催涙ガスに気付いて直ぐ携帯を手にする。通じないと知り固定電話を取る。ツー音が出ない。
 そこまでであった。栗山主任検事は催涙ガスに倒れてしまう。
 二トン車には多量の動植物性残渣が積まれていた。縛った栗山主任検事をその中に突っ込む。
 二トン車には強力な芳香剤が積まれていた。
 書斎にはパソコンがある。R国の調査資料他を偽装して残す。
 電話線を繋ぎ直して出発する。
 栗山主任検事に似た工作員をR国から呼ぶ。僅かに整形をしてサングラスマスクで出国させる。
 栗山主任検事がR国に向かったと思わせる偽装である。
 連絡が取れないことで二日後に検察庁捜査事務官合原朋子は辻沙緒里巡査長を伴って栗山主任検事の自宅を捜索した。
 空港の防犯カメラを調べる。柿崎一行らの偽装を栗山主任検事と誤認してしまう。パソコンの資料もそう判断させるに充分である。
 栗山主任検事が偽名で出国したので自分らも同じようにする。警察官などとは判らない派手目の若い衣装で出国した。
 検察庁捜査事務官合原朋子、滝本美緒里巡査部長、辻沙緒里巡査長の三名である。三名は栗山主任検事の戒めがなければ猪武者同様と成った。
 実際に栗山主任検事はR国に潜水艦で移送されている。皮肉にも到着は検察庁捜査事務官合原朋子らより後に成った。
 この三名の動きは総て柿崎一行の部下が見張っている。
 栗山主任検事と他の三名を行方不明にしても娼国、R国系の息の掛かった地検幹部及び警視庁幹部の指示で捜査は止められる。
 強引な捜査官が居れば逆に炙り出す。
 R国は観光入国を歓迎してない。フロントのS市にも大きなホテルは新日本空輸ホテルとセントラルホテルだけである。
 それ以外はビジネスホテルが数えるくらいしか存在しない。
 企業関係者は本社、支店、工場のある市に直行する。
 ホテルより宿舎を利用する。この国に似つかわしくない高層ビル群がある。その中にホテル並みの宿舎が存在した。
 観光地は一切ノミネートされていない。唯一売春とSMが観光である。
 検察庁捜査事務官合原朋子らは大きなホテルを避けた。
 ビジネスホテルでレストランも無い。三名は街に出る。日本人の料理店を探す。其処は以前R国に滝澤沙緒里らを追って飯星徳次郎らが入った店であった。
 (女衒の國 その七 続女躰崩壊 参照)
 マスターは三名を警察関係者と見破る。
 以前の飯星徳次郎らの経緯を知っているマスターは津島に連絡した。護りに入っている。
 「判っているよ。泳がしている」
 津島はそう回答した。
 辻沙緒里巡査長はそんな事も知らず栗山主任検事のポートをスマホで見せてこの店に来なかったか確認する。
 「いや。しらないね」
 もちろんマスターは見た事がない。
 「此処には観光で来る人は多くないのですか」
 合原朋子捜査事務官が質問する。
 「ないね。この街にオフィスが有る企業の日本人と日系人だけだ」
 マスターの対応は合原朋子捜査事務官らの来店を明らかに歓迎してない。
 「何故、この場所で観光客が来ないのですか」
 合原朋子捜査事務官はいつもの如く食い下がる。
 「この国は観光が少ない。総てビジネスだよ。その大方が新日本空輸かセントラルホテルの中の店舗を利用するからね」
 マスターは取り合いたくない。
 以前に強く追及されて懲りている。
 一つ間違えば飯星徳次郎らと同じ運命に成るところであった。
 合原朋子捜査事務官らはマスターからそれ以上の情報は得られないと判断して食事を終えて一旦ホテルに戻る。
 フロントで鍵を受け取る時に合原朋子捜査事務官が栗山主任検事のポートをスマホで見せて確認する。
 「日本人。殆ど利用しません。日本人は新日本空輸かセントラルです」
 フロントの女性は日本語で答えている。
 「何故。日本人が来ないのに日本語を話せるのですか」
 合原朋子捜査事務官は突込む。
 「この国では大方の人が日本語解りますよ」
 フロントの女性はきっぱり答える。
 「全部のホテルを確認しましょう」
 合原朋子捜査事務官は行動に出る。
 何処のホテルも答えは同じである。新日本空輸ホテルもセントラルホテルもお泊りでないという回答であった。
 R国に来てないのか。ホテル以外を利用するとは考えられない。
 三名はそのまま本日は泊まっているホテルに戻った。
 合原朋子捜査事務官の部屋に集まった。
 「栗山検事は逃げた長田裕也と渋谷正臣が居そうな場所を探すと思います」
 「あとの二人はメインではないわね」
 合原朋子捜査事務官は長田裕也と柿崎一行は除外する。
 「渋谷正臣がR国に移動する事は警察的に問題ありません。長田裕也とその目撃者の柿崎一行の行方が重要です」
 滝本美緒里巡査部長は正攻法を主張する。
 「栗山検事の目標は渋谷正臣会長です」
 合原朋子捜査事務官は本丸である渋谷正臣会長を捜査すると主張する。
 「この国のどういうところを捜査すべきかですか」
 「市ごとに情報を収集しましょう」
 「市長は」
 「総て邦人又は日系人よ」
 「日本人区のある街を調べるべきです」
 「このS市には有りません。隣のTS市も同様です。有るのはT市、D市、G市です」
 「でも問題は日系企業の工場は全部の市に存在します。本社関連はS市とTS市です」
 「そして娼国ね」
 「娼国に有るのは経理とか会長室です。又はサーバのみの場合も」
 「渋谷会長関連の施設は何処にあるかね」
 「それが渋谷会長関連は日本企業です。こっちに本社はありません」
 滝本美緒里巡査部長の調査結果である。
 「待って。渋谷電子工業のIT部門は。コーディングはこっちでしょう」
 「調べます」
 辻沙緒里巡査長は食料調達に出かけた。昼から聞き込みして既に夕食の時間である。
 滝本美緒里巡査部長は渋谷電子工業の関連ではないが発注関連を突き止める。
 「渋谷正臣は完全に院政を引いたと言う事ね」
 「T市に渋谷正臣の所有物件が有ります」
 辻沙緒里巡査長が発見した。
 「T市への移動手段を調べて」
 合原朋子捜査事務官はあくまで渋谷正臣近辺という考えである。
 その日はとりあえず休んで翌朝調査を開始した。
 調べている最中に合原朋子捜査事務官は窓から下を見る。
 R国警察員らしき張り込みに気付いた。
 「既に見張られているよ」
 合原朋子捜査事務官は危険を確認して宣告する。
 「事務官。T市への交通手段はありません。日本人は大方その企業のヘリで移動するようです」
 「それで空港に無数のヘリが」
 「それじゃ現地の人達はどうやって移動するの」
 「移動はしないようです。市内だけで生活手段から娯楽まで揃います」
 「そんな馬鹿な」
 合原朋子捜査事務官は瞬時に納得が行かない。
 「日本人、日系人が上部構造と生産手段、移動手段を握っているのでは」
 「経済の実態も」
 「仁川一族から引き継いだ安形、村上とその配下が総て握っているのでは」
 「日本の政治家、閣僚、官僚も徐々にその支配下」
 「そうですよ」
 滝本美緒里巡査部長は恐ろしい現実を噛み締める。
 「どうします」
 辻沙緒里巡査長はこの先どうするか合原朋子捜査事務官に確認する。
 「とにかく此処を出てレンタカーを探しましょう」
 「それも駄目です。レンタカーの情報が全くありません」
 「見張られている以上はとにかく此処を離れましょう」
 三名はホテルの裏口から出る。歩いて自転車屋を見付けた。日本から輸入された中古ばかりである。
 それを買って取り敢えず北に向かう。
 真直ぐ進むと街道上には検問所がある。仕方なく横道にそれて進む。だがS市を出るとホテルすらないことが解った。
 「G市まで行かないとホテル情報はありません」
 「栗山検事も此処を進むとは考えられません」
 滝本美緒里巡査部長も栗山検事がT市に行けるとは考えられない。
 「娼国に渡りましょう」
 合原朋子捜査事務官は決断する。
 フェリーに乗って三十分で北側の島の桟橋に着く。
 柿崎一行の連絡で入国から娼国の警察員が完全に見張っていた。
 桟橋を降りると高層建築が十棟固まっている。少し奥に古いホテルが見えた。昭和の建築物である。
 一つの建物は大量の企業の一坪オフィスが詰まっている。一坪でも実態である。おそらくサーバが置かれているだけと思われた。
 他の建物は実態のオフィスが入っているらしい。最期に昭和初期と思われる噴水の前を過ぎて古い高層ホテルに向かう。
 その後ろにもう一つ四階建ての建物が見える。かつて真紀子も住んだ事がある風俗嬢の寮である。
 出水茉里元巡査部長は此処で身柄を確保された。
 (女衒の國 その八 北嶋真紀子の野望 参照)
 合原朋子捜査事務官は地図にある南の島が何処からも見えないことが気に成った。四階建ての風俗嬢の寮に近付く。
 寮の一階のエントランスには狭いホール部分。三名はその中に入った。そこで娼国警察員に囲まれた。
 「スパイ容疑だ。逮捕する」
 「何ですかこれは」
 合原朋子捜査事務官は抵抗する。
 「スパイじゃないです。こっちに来た人を探していただけです」
 「駄目だな。東京地検合原朋子捜査事務官、滝本美緒里巡査部長、辻沙緒里巡査長。入った目的が捜査だ。この国ではそれはスパイ容疑に該当する」
 総て調べはついていると言う鄭淑徳少将の宣告である。
 「何故」
 滝本美緒里巡査部長は絶句する。
 合原朋子捜査事務官らは飛行機に乗るので拳銃を所持していない。偽名で入国したのである。
 簡単に取り押さえられてしまう。
 そのまま地下の桟橋から潜水艦に乗せられる。
 留置されている他の六人とは違う四つ鉄格子がある別のブロックに連れて行かれた。一人ずつ鉄格子に入れられ警察員が身体検査に掛かる。
 男性警察員が全裸にしようとする。
 「やめろーーーーーーー。何で男がやるの」
 「やめろーーーーーー」
 「女性警察官を呼んで下さい」
 異口同音に三名が抗議する。
 「無駄だ。此処は日本じゃない。この国でそんな言い分は通じない」
 外から鄭淑徳少将が怒鳴る。
 「ふざけるなーーーーーーーー。女の人権を守れ」
 「そうだーーーー」
 「やめろーーーーー」
 全員鉄格子の中で抵抗する。警察員は数を増やして取り押さえ脱がしてしまう。三名とも暴れ続けた。
 それでも屈強な警察員四対一である。暴れながらも衣服は剥ぎ取られた。
 「あーーーーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長のブラを外された悲鳴である。
 「やめろーーーーーーーーーー」
 合原朋子捜査事務官もブラを引っ張られ乳房が丸出しになる。
 「いやあーーーーーーーー。いやあーーーーーーーー。やめろーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長もパンツと下のショーツを一気に取られ喚き続ける。ブラも引っ張られ乳房が丸出しになった。
 警察員はそれを頭から抜きと取る。
 「ああーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーー」
 三名は叫び続けるが床に捻じ伏せられ駿河問いに吊るされてしまう。
 「ああーーーーーーーー。ああーーーーーーー。あーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長の躰は苦しみ藻掻きながら娼国警察隊員らの腰の高さまで吊るし上げられた。
 娼国警察員は構わず膣とアナルに指を突っ込む。
 「ああーーーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーー。猥褻じゃすまないぞーーーーーーーー」
 「やめろーーーーーーーー。警察のやることかーーーー」
 滝本美緒里巡査部長の睨む先に鄭淑徳少将が立っている。
 「日本の警察も同じだろ」
 「女性には女性がやるんだよーーー」
 合原朋子捜査事務官が叫ぶ。
 「男の時は女が写真取ったりしているぞ。此処はそれが逆なのだ」
 「いやだあーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長も膣に男性警察員の指を入れられて喚き続ける。
 そこに柿崎一行が入って来た。
 「おまえはーー」
 合原朋子捜査事務官は顔を見て驚きの叫びを上げる。
 「捜査事務官殿にお前と呼ばれる筋合いは御座いません。あんたも市民の権利を無視して強引に捜査協力をさせました。これからの立場は逆です」
 柿崎一行は茶化す事無く真面目な口調である。強引な合原朋子捜査事務官に心底怒っていた。
 「鄭淑徳少将。厳重にお仕置き下さい」
 「この先は娼国がお引き受けいたします。でも拷問は参加されては如何ですか」
 「拷問。そっちの二人はそれも愉しみです。このおばさんは女の価値はない。生きたまま猛獣の餌でどうでしょう」
 「北側のそういうリクエストでしたらあの検事と一緒に処刑しますか」
 「そうですね」
 そこに真紀子と葛城義和も入って来る。
 「これで一件落着か」
 「そうね。危険は去ったわ」
 真紀子も笑っている。
 「あんたは元総理」
 合原朋子捜査事務官は驚きの表情になる。いろいろ追求してきたが此処までの事態が目の前にあるとは驚愕するのみである。
 「あんたらが幾ら働いても日本の上部構造は娼国、R国と確り結び付いている。無駄な抵抗だ」
 「おのれ売国奴」
 「違う。俺は御前らの凍て付いた正義で腐っていた日本経済を建て直したんだよ。貧乏から国民を脱出させたんだ」
 「そんな。賄賂と売春だらけに腐らせて何を言うか」
 「悦びを知らない婆の正論ね。柿崎氏の言う通り猛獣の餌が適当よ」
 真紀子もこの連中に怒り心頭である。
 「そうですね」
 葛城義和も納得顔になる。
 「茉里さんのお蔭よ。感謝してあげて」
 「余り虐めるなと言うことか」
 葛城義和はやや苦笑いする。
 「別にお金上げればいい事じゃない」
 真紀子は感謝と言っているだけである。
 「この二人の拷問は渋谷正臣に。今回こっちの言い分を聞いて貰いました。この二人の拷問で溜飲を下げて貰いましょう」
 柿崎一行の意見である。
 「判りました」
 真紀子も了解する。
 翌日二人の処刑準備が完了した。
 R国奥地D市の川向こうである。以前五木田と言うやくざが立て籠もった山荘の奥の谷に囲いを作った。
 (女衒の國 その二 立て籠もり 参照)
 R国にサファリーパークなどない。また中国との国境に山岳地帯がありゲリラゾーンとされていて人は近付かない地域がある。
 其処に戦闘用に猛獣が飼育されていた。其処から通り道を作って川を渡して谷に誘導する。
 野球ドーム一個分位の谷である。
 鉄格子の中には二組の収容者が居る。通路にモニターをセットしてその両方に中継を見せる。
 検察庁捜査事務官合原朋子の躰はクレーンで吊るされて谷の上に突き出される。眼下には猛獣が上を見上げ餌を待ち構えていた。
 吊るしている縄は太さ一センチである。
 津島がライフルで構えた。
 クレーンはゆっくり谷に下がって行く。
 五十メートルまで下がって止まる。
 津島の銃が火を噴く。
 検察庁捜査事務官合原朋子の躰は猛獣の群れに落ちる。
 猛獣は一気に食い付く。
 栗山主任検事は何を言っても無駄な今の状況に怒り震える。如何ともしがたい状況を唯々噛み締めしかない。
 続いて栗山主任検事の脚首に縄が掛けられる。
 滝本美緒里巡査部長と辻沙緒里巡査長は娼国奥の南の島である。鉄格子を仕切った間の通路に置かれたモニターでこれ見ていた。
 悲鳴をあげ涙を流す。それは号泣となる。
 彼女らは床を叩いて嘆き怒り泣き続けた。
 自分ら二人が処刑されない理由も想像が付いている。そして栗山主任検事は拉致されたと今になって理解した。
 
 真紀子も葛城義和もこの処刑には立ち会わなかった。娼国で鉄格子の中の八人同様モニターで確認しただけである。
 葛城義和は処刑を確認すると娼国のヘリでD市に向かった。
 出水茉里元巡査部長の家に着くと前に渡した金でかなりの物を買い込んでいた。音楽CD、ドラマCDなど日本の物を買っている。
 酒類もたくさん搬入されていた。
 出迎えたのは葛城義和が改造した恥ずかしい婦人警官制服だが洋服類も買っている。過去にしたことのないお洒落をしたいらしい。
 出水茉里元巡査部長は玄関で両膝を着いて立膝で葛城義和の腰に抱き付き顔を上に向け見上げる。
 何でも受け入れ態勢を示していた。
 それを葛城義和は肩を掴んで抱き寄せ唇を貪る。
 そのままベッドに寝かせた。
 下半身だけ全裸にする。
 蝋燭に点火する。出水茉里元巡査部長の躰を床に降ろす。
 「立ってくれ」
 手で押してやや脚を開かせる。
 葛城義和が真紀子の前で剃毛した出水茉里元巡査部長の陰毛はようやく生え揃っていた。
 竹の櫛で陰毛を持上げる。それを蝋燭の炎で焼く。
 「あ、あ」
 ちりちりと音を立てて陰毛は焼けて丸まる。
 櫛の位置をずらしてさらに焼く。皮膚は焼きたくない。
 出水茉里元巡査部長は神経質な目で焼かれる陰毛を見ていた。
 大陰唇の部分は僅かなので直に充てる。瞬時なので火傷はしない。
 「あ、あーーーーーーーーー」
 出水茉里元巡査部長は一瞬甲高い悲鳴になる。
 「心配するな焼きはしない」
 葛城義和は股間に神経を集中させて見ている出水茉里元巡査部長にそう言う。
 「本当は焼きたいのでしょう」
 「いいや。焼かない。君の躰を綺麗なままいつまでも愉しみたい」
 「本当。嬉しい」
 焼くのは限界なのでそのままベッドに横たわらせる。ローションを掛けて残りを剃る。
 「どうしてもそこをつるつるにしたいの」
 「今日はちょっと毛を焼きたかった」
 ただの衝動である。
 葛城義和は二百万をテーブルに置く。
 「えー。また頂けるのですか」
 「協力してもらったし。此処ではお楽しみを買うくらいしかないだろ」
 「ありがとう」
 そのまま上着とブラを脱がして浴室に促す。
 葛城義和も裸になり浴室に向かう。バスタブに入ると出水茉里元巡査部長は上から葛城義和の股間に女の部分を被せる。
 ゆっくり躰を動かす。逝く目的ではない。スキンシップである。
 葛城義和は暫く躰の感触を愉しむ。
 浴室から出ると出水茉里元巡査部長の躰を拭いて全裸の間まで拷問椅子に座らせる。自分だけ衣服を着ける。
 「電流責めをさせて貰う。相当に痛いがこのトランスは安全範囲だ」
 電気椅子の様には成らないと言う事である。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長の躰を拷問椅子に固定する。拘束具を使わないで縄で固定した。
 膣に開口器を挿入して軽く広げる。中を見る目的ではない。固定する為である。トランスから伸ばしたコードの先端に付けられた鰐口をクスコに留める。
 「自分からスイッチを入れてと言ってくれ」
 葛城義和は自らスイッチを入れる要求をする事を強制したのである。
 「スイッチをONして下さい」
 出水茉里元巡査部長は言われる通り従う。
 葛城義和は出水茉里元巡査部長が理不尽な要求に応じてくれて満足な顔でスイッチを入れる。
 「あ、あ、ああーーーーーーーー。あはあーーーーーー。ああ。ああ。ああ。ああ。ああ」
 出水茉里元巡査部長はきつく目を閉じて頭を振って藻掻く。拷問椅子は軋む。
 葛城義和はこの表情に期待していた。
 一分位でスイッチを切る。
 「良い表情だった。痛いだろう」
 「いたいよーーー」
 出水茉里元巡査部長は真から辛い表情である。
 「もう少しやりたいな」
 葛城義和はさらに要求するよう促す。
 「ああ。はい。スイッチを・・・・ON・・・して・・下さい」
 出水茉里元巡査部長はさらに辛そうな表情で応える。
 それでもスイッチを入れる。
 「あはあーーー。ああーー。ああ。ああ。ああ。ああ。ああ」
 太腿の筋肉が一気に怒張する。腹を迫り上げ目をきつく閉じて歯を?き出し頭を振って痛みを堪える。
 「ああ。ううーー。ああーー。ううーー」
 藻掻き続ける表情が葛城義和を熱くする。
 一分半位で切る。
 スイッチを切っても辛そうに顔を強張らせている。
 さらにボリュームを上げた。
 出水茉里元巡査部長は恐怖の表情で見ている。
 葛城義和はスイッチに手を掛ける。無言で押す要求を促している。
 出水茉里元巡査部長は懊悩している。
 「スイッチをONにして下さい」
 今度は小声で早口に成る。
 スイッチが入る。
 「があーーーーーーーーー。ああーー。ああーー。ううーー。ううーー。ぐううーーーーーーー」
 顔は眉間の皺、頬の皺が強く刻まれ剥き出した歯は強く噛み締められる。全身の筋肉が怒張して躰は迫り上がり拷問椅子は軋む。
 「ううーーーー。ううーーーーーーー。いたあいーーーーーーーー。ううーーーーーーーーー」
 頭を振って藻掻く。やがて表情は恍惚に変化する。
 葛城義和はそこでスイッチを切る。
 出水茉里元巡査部長の躰は拷問椅子に沈む。
 「ああん。あはん。あはん。いたあいーー。いたい」
 出水茉里元巡査部長は限界を訴えている。
 葛城義和はまだ行けると思うがここで止める。鰐口クリップを外す。
 クスコを抜く前に内部を観察する。
 「私を隅々まで見たいの」
 出水茉里元巡査部長の問い掛けに葛城義和は一通り見ないと気が済まないと言い掛けて留まった。
 「誰でも一回見るのでしょう」
 出水茉里元巡査部長は葛城義和の思いを見透かす様に問い詰める。
 「確かにある程度までの女なら一通り見ないと気が済まない。でも君はとことん見たい。辱めたい衝動に駆られる」
 葛城義和に潜在していた本音である。
 「そう。それじゃ好きなだけ見て」
 出水茉里元巡査部長はやや満足したようである。
 葛城義和はクスコを限界まで広げて数秒間クスコの中を鑑賞してそのまま膣から抜く。
 「何で広げたまま抜くの」
 「閉じると膣の粘膜を鋏んで痛い」
 「ええーー。痛くしたいのじゃ」
 「そういう企画以外の痛みは避ける」
 「貴方の目論み通りにだけやるの」
 「そうだ」
 出水茉里元巡査部長の助言で危機を脱したがその事は結果を話さない。日本のテレビでも報道されてない。
 栗山主任検事ら四人の事は闇から闇に葬られたのである。
 葛城義和はその日は虐めるのをそれまでにした。今回は礼を含めて金を届けるのが目的である。
 「ねえ。帰る前に入れて」
 葛城義和は一緒に少し街を歩こうとしたが要求を受け入れた。
 「私をまだ警戒している」
 「俺は北島副主席ほど女が見えてない」
 「私もう何も出来ないよ」
 「その筈だがじっと力を蓄えるとか」
 「それも無駄だと分かる。日本のテレビとあなたのやり方と後押しする娼国を見ていると」
 「そうか」
 「娼国とR国の経済力とアジア情勢。無謀な中国。アメリカの僅かずつの衰退。今の私は副主席の言葉に従うしかない」
 「無鉄砲に出て来た割には状況を把握したな」
 「だってあんな所に閉じ込められていたら」
 「あの鉄格子は相当辛かったようだな」
 「そうよ。沙緒里さんだってそうよ。仲間に後ろめたさはあっても贅沢と囚われより自由を許されたら」
 「もっと良くなる可能性はあるよ」
 「ほんと」
 「この女を覚えているか」
 葛城義和はスマホのポートで市江廣子を見せる。
 「これは元国民党議員の市江廣子さん」
 「そうだ。今はあの米軍パーティの会場だった温泉旅館の女将だ」
 「確かR国で逮捕されて面会した平佐和議員に唾を吐いて日本のマスコミにまで叩かれた」
 「沙緒里と一緒だ。副主席に懐柔された」
 「今では逆らうより資産の拡大と保持の立場」
 出水茉里元巡査部長には既に状況が理解出来るようである。
 「そうらしい」
 「あなたと副主席に認められたら状況が変わるのね」
 「資産の拡大なら俺でも検討可能だが。拘束を緩めるのは副主席だ」
 「解っている。でも貴方が介入して娼国の日本、亜細亜支配は格段に強化された」
 「ずいぶん俺に反発していたじゃないか」
 「確かに感情的に成ってしまった。でも貴方の考え方が知りたかったの」
 女は変わるものである。だがまだ信用したわけではない。
 追い詰められて自分のこの先を考える。今までの理想を棄てても金と豪華な生活に有り付きたい。
 鉄格子の中の絶望的な苦しみから逃れたい一心に成る。
 滝澤沙緒里が仲間に後ろめたさを感じながら方向転換したことは理解出来るようになった。
 滝澤沙緒里の場合は最初に豪華な生活に現実に浸けられた。女ほど情勢を把握して転ぶのは分かる。
 だが出水茉里元巡査部長の場合は鉄格子から辛うじて開放されただけである。そこのところがどうなのか葛城義和の疑問であった。
 湯野中から連絡が入る。明日D市の日本旅館で日本の婦警二人の拷問を行うから合流しろと言うのである。
 今夜中に市江廣子の経営する日本旅館に向かう事に成った。
 夜七時を回ってヘリが迎えに来る。僅かな距離だがR国では日本人、日系人の移動はヘリが主力である。
 現地人は殆ど市から出ない。車は普及されてないうえ鉄道も北側は繋がってないのである。
 移動するのはコンビニ、スーパーへの物流トラックのみとなる。
 湯野中は特別室で待っていた。柿崎一行も同席している。
 料理は総て和食が並んでいた。南国なので鍋は通常出さない。代わりに寿司がお膳をかなり占めている。
 湯野中は日本酒である。元祖山田錦の名倉山純米を冷で飲んでいる。
 葛城義和はビールを貰う。麒麟のクラシックラガーである。柿崎一行はスーパードライを飲んでいたがグラスを替えて葛城義和に合わせた。
 「味が一段と濃いですな」
 今ではライトな味が好まれるらしい。クラシックラガーはほろ苦く味が濃い。葛城義和はそこが好みである。
 「明日此処のバンケットで残った二人の拷問を行います。この柿崎が総て作戦を成功させました。今回は総て言い分を聞かせた渋谷にやらせます」
 湯野中は既に不満を滲ませている。
 「そうですか。よろしいのでは」
 葛城義和はどちらでも良い。
 「先生にはこの度重ね重ねご迷惑をお掛けしました。お詫び申し上げます」
 日本の元総理である。丁寧に詫びを述べる。サプライチェーンの要件定義を平佐和の仲介で真紀子共々依頼した時とは状況が違う。
 「ご不満もお有りのようですが」
 「それは。いえ、先生にはまったく御座いませんよ。仰る通りでもあの女に言われると。確かに渋谷のやり方は問題です」
 葛城義和が遠慮なく本音を突くと湯野中らしい言い方で返答する。
 「どうでしょう。日本でこれまで自治体の整理を合法的に行いましたが。受け皿の独立行政法人の運営が厳しくなっております」
 「ほう」
 「そこでもう一段階民営化を進めます」
 「要するに半官半民をさらに民にと言うことですか」
 「そうです。さらに国の手から離して無駄を出せないようにします」
 「そうなれば入札が下がってもっとやりにくくなる。まあ。こっちにとっては僅かな領域だが」
 「そもそも入札方式を止めさせます。民間の資本介入を已む無くして民間企業にしてしまいます」
 「渋谷にやらせていいかなあ」
 「渋谷会長だけでは無理では」
 「こっちで資本を出せと。そして手綱突きで納得させ。こちらの勢力は忍び草のようにまた蔓延る。さらにあの女より大きくなる。これは愉快だ」
 湯野中は満足そうにコップに酒を注ぐ。
 「元より湯野中氏の資本が今では世界一でしょう」
 葛城義和はお世辞ではない。現実そのままを言ったのである。
 「まあ。表向きになっては困るがな」
 「左様で御座います」
 柿崎一行が同意を示す。
 「柿崎さん。今回は本当にありがとう御座いました。お蔭で窮地は逃れることができました」
 葛城義和は柿崎一行の栗山主任検事らを闇に葬った活躍に謝意を述べる。
 「総理のお役に立つことが出来まして」
 「なかなか鮮やかでした」
 「明日は溜飲の下がるショーと行きましょう」
 そのあと市江廣子も加わってコンパニオンが入り酒池肉林の宴会と成った。
 
 翌朝、渋谷正臣は朝食の終わった十時頃着いて渋面ながら葛城義和に丁重に挨拶した。
 柿崎一行から昨夜の内容を聞かされ満面の喜びの表情に変わった。
 何度も葛城義和に丁重に礼を言う。
 生贄は娼国からヘリで運ばれて来た。
 鄭淑徳少将一人が部下と同行して真紀子は来ない。
 葛城義和は昨夜の状況を総て真紀子にメールで説明した。
 真紀子は深く納得する。他にも多額の投資が要る。その投資は湯野中マネーに頼るしかないのである。
 滝本美緒里巡査部長と辻沙緒里巡査長は下着姿で搬入されて来た。日本の女性警察官の制服を拒否したからである。
 既に高手小手に縛られ脚も拘束具を付けられキャスター付きの椅子で運ばれて来る。
 娼国の隊員らはここで引き上げた。
 そのまま北側の隊員と渋谷正臣が引き継ぐ。
 二メートル四方の鉄板に立てられた磔柱が二本運ばれる。
 隊員が辻沙緒里巡査長を磔柱に押えた。緊縛師が片方の脚首を柱に固定する。さらに高手小手の縛りの上から後ろの柱に縛り付けた。
 もう片方の脚は少し動く余裕を持たせて縄の先端を柱に縛る。
 滝本美緒里巡査部長ももう一本の柱に同じように磔にされる。但し動く脚と柱に固定される脚は左右逆である。
 渋谷正臣は辻沙緒里巡査長のブラを切り落としショーツも切り落とす。
 辻沙緒里巡査長は既に理不尽な身体検査で散々騒いだ。何を騒いでも無駄である。ただ怒りの目で渋谷正臣を睨み付ける。
 渋谷正臣は続いて滝本美緒里巡査部長のブラとショーツを切り落とす。
 「おのれーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長も強く渋谷正臣を睨み付ける。
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長の左脚を掴む。
 「やめろーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長はその脚を蹴り引いて暴れて抵抗する。だが脚首には縄が付けられていた。
 隊員二人が手伝ってその縄を天井から吊るした縄に接続されたフックに引っ掛ける。
 滝本美緒里巡査部長の股は大きく開き女の部分の閉じたびらびらが丸出しに成った。
 続いて辻沙緒里巡査長の右脚を引っ張り上げる。これも隊員二人が手伝う。
 「やめろーーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長も暴れる。
 同じ様に脚首の縄を天井から吊るした縄に接続されたフックに引っ掛ける。二人が向き合って互いの女の部分が見える状態となった。
 「さあ。御互いに娘の顔を見比べて貰いましょう」
 渋谷正臣が詰る。
 緊縛師が一人ずつ双方の女の部分のびらびらを広げる。
 両名とも怒りの表情を強めて渋谷正臣を睨む。
 「御前。渋谷土建の会長だな」
 滝本美緒里巡査部長は合原朋子捜査事務官に依頼されて捜査線上にあった渋谷土建と渋谷電子工業の会長と覚えている。
 「よくも邪魔立てしたな」
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長の顔を平手で叩く。
 「ぐおーーーーーーーーー。おのれーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は怒りを破裂させる。
 渋谷正臣は容赦なく叩く。
 「ぐうーーーーーーーーーー」
 さらに怒りを籠めて叩く。
 「ぐおーーーーーーーー。ぐおーーーーーーーーー。ぐうーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーー」
 十数発叩かれて滝本美緒里巡査部長の左頬は紅紫が浮かんでいる。それでも気丈に涙は抑える。
 「先生方。この二人を思いっきり屈辱の極致に堕としたいのですが」
 渋谷正臣は緊縛師にお伺いを立てる。
 「三人で打ち合わせて検討します。暫くその二人の局部を一本鞭で叩いてお待ち下さい」
 緊縛師らはバンケットの隅の席に移った。
 渋谷正臣は渡された一本鞭を構える。
 滝本美緒里巡査部長の顔に戦慄が奔る。
 渋谷正臣は容赦なく乳房を叩く。
 「ぐおーーーーーーーー。やめろーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は悲鳴を上げ仰け反りながら叫ぶ。
 構わず乳房を薙ぐ。鞭は持つところが堅く長い。先は五十センチくらいの細い革製でそれなりに堅い鞭である。
 「うごーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長の躰は強く震撼する。
 次は太腿を薙ぐ。
 「うおーーーー」
 痛みに躰が反り返り吊り上げられた脚が震撼する。
 渋谷正臣は会社を捜査されて怒りに滾っていた。
 さらに乳房を薙ぐ。
 「うおーーーーーーーーーーー」
 鞭は乳房をもろにへしゃげる。
 滝本美緒里巡査部長の躰は後ろに反り返り大きく震撼した。
 顔からは汗が噴いている。
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長の女の部分の露出に目をやる。次は内腿に炸裂する。
 「おーーーーーー」
 続いて局部に直撃する。
 「ぐうお、お、おおーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長の躰はさらに弓なりに反り揺れる。
 さらに立て続けに局部を叩く。
 「ごうおーーーーーーーーー」
 今度は滝本美緒里巡査部長の躰が跳ね上がる。次の瞬間鞭を避けるように吊り上げられた脚が前に跳ね上がる。
 それが後ろに下がるのを待って局部を強く叩く。
 「うごごおーーーーーーーーーーーー。おーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長の躰は強く後ろに仰け反る。顔は真上に反り大口で悲鳴を轟かせた。
 さらに滝本美緒里巡査部長の躰は強く揺れる。
 それでも渋谷正臣は乳房を薙ぐ。
 緊縛師らは相談が付いたのか渋谷正臣の鞭打ちを見学していた。
 渋谷正臣は滅多打ちする。滝本美緒里巡査部長の躰は痛みの反動に揺れ動きながら瀕死の表情である。
 「こっちから掛かりますよ」
 緊縛師が辻沙緒里巡査長を指差し渋谷正臣に声を掛ける。
 「はい」
 やっと渋谷正臣は鞭の手を休めた。
 滝本美緒里巡査部長の躰は吊るしと磔にぶら下がるように躰を倒れさせる。
 鞭の紅い筋が痛ましく全身に奔っていた。
 二人の緊縛師が大道具のオプションを運んで来る。
 一メートル位のアームの先端に擬似男根が付けられていた。
 もう一人が磔柱の脚元の鉄板にアームを立てる部品を螺子四本で止める。
 そこに擬似男根が上に向いて付けられたアームを差し込みハンドルの付いた螺子で止める。
 隊員の手を借りて吊るされていた右脚を吊るしから外す。アームの長さを途中のハンドルで調整して擬似男根を辻沙緒里巡査長の女に挿入する。
 「ああーーーーーー。やめろーーーーーーーーー。こらーーーーーーーーーーーー」
 緊縛師は辻沙緒里巡査長の横面をひっぱたく。
 「ごーー。ばかやろーーーーーーー。ふざけるなーーー」
 辻沙緒里巡査長は顔を叩かれた怒りに猛然と叫ぶ。
 その間に緊縛師は右脚を磔柱が建っている鉄板のフックに固定する。
 辻沙緒里巡査長が磔柱にやや脚を開いて立った状態となる。その真ん中にアームが立ち先端の擬似男根は膣に七割方がめり込んでいる。
 辻沙緒里巡査長自身では動いても抜けることはできない。
 「待って下さい。こっちもセットして両方いっぺんにやりましょう」
 渋谷正臣の要求である。
 その間に他の緊縛師が磔柱の左右両側の横に台をセットしていた。台の高さは辻沙緒里巡査長の胸の高さである。
 もう一人の緊縛師が猫を二匹連れてくる。
 渋谷正臣の要求で滝本美緒里巡査部長にも同じように擬似男根一式がセットされた。
 滝本美緒里巡査部長は鞭打ちでぐったりしている。
 「いやあーーーーーーーーーーーー」
 それでも真下からの擬似男根挿入に悲鳴を上げて抵抗した。
 隊員らが手伝う。
 「ちくしょーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長も辻沙緒里巡査長と同じ状態にされた。
 「これを動かして先に失神した方にイグアナの舌拷問です」
 渋谷正臣の宣告に場内は拍手が沸く。
 擬似男根はピストン運動をしながら回転して振動する強烈なものである。
 渋谷正臣の合図でスイッチが入る。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 膣の中で擬似男根が回転しながら子宮口を突いてくる。辻沙緒里巡査長が先に悲鳴をあげる。
 「いやあーーーーーーーーー。やめてーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーー」
 さらに追い討ちが掛かる。乳房に牛乳が掛けられ台に猫が載せられる。猫は乳房の牛乳を舐める。
 目的は効果より屈辱である。
 「やめろーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は堪らず叫び躰を反らす。猫の舌は付いて行く。
 「ああーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーー」
 狂乱の悲鳴が会場に充満し続ける。
 湯野中も葛城義和も渋谷正臣のえげつなさに感心して観ている。酒を酌み交わすのみである。
 今日は湯野中に合わせて葛城義和が日本酒を飲んでいる。
 どっちも会場に出された枡ではなくコップ酒である。
 「葛城先生。我々はこの先。この資本力を脅かす勢力にどんな対策が必要でしょうか」
 「軍事力でしょう」
 「軍事力。娼国は空母を二隻持ちました」
 「まだまだ。水中に潜れる空母が必要です。それとロボット師団の格段の機能アップです」
 「その通りですね」
 柿崎一行も納得する。指宿も首を縦に振る。
 「判りました。直ぐに検討します」
 柿崎一行は湯野中の強い信頼を得たようである。
 葛城義和はロボット師団の数を増やすと同時にソフト面を順次バージョンアップ出来る仕組みが必要と唱える。
 北側はロボット師団を導入したがまだまだ発展が緩慢である。そこを葛城義和は懸念していた。
 「日本の個々の技術を仕掛かり品として輸入して製品を輸出すれば良いでしょう」
 「ロボットを輸出」
 「何れは」
 「うむ」
 湯野中は難しい表情で納得する。
 一回目は辻沙緒里巡査長が先に失神した。直後に滝本美緒里巡査部長も失神しする。だが辻沙緒里巡査長が早かった。
 イグアナの舌で膣を責められる。辻沙緒里巡査長は恐怖に震えていた。
 本来下着と股の奥に隠れて空気すら当らない部分。もう人で無くなるような屈辱である。
 だがこれはまだ初歩の責めであった。
 下から責めていた擬似男根がアームを短く下げて抜かれる。そのやや開かせられた股間に蜜を塗った。
 前にテーブルがセットされそこに紐で繋がれたイグアナが載せられる。
 「いやあーーーーーーーーーーーー。ああーー。だめーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長はおろおろ震えて抵抗の言葉もうわずっていた。
 汗を噴出し涙のない泣きべそ顔である。
 イグアナの舌は辻沙緒里巡査長の股間に伸びる。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 甲高い泣き悲鳴となる。
 此処では初歩の責めである。それでも表社会を歩いて来た性に潔癖な辻沙緒里巡査長には信じられない。堪えられない非道極まりない仕打ちである。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーー」
 「やめなさーーーーーーーーーーーい」
 失神から覚めたばかりの滝本美緒里巡査部長も怒りの限り叫ぶ。
 日本のフェミニスト婦人警官の屈辱の極致に追い詰めらた悲鳴にバンケットの中は興奮の坩堝である。
 だが湯野中、指宿、柿崎一行、葛城義和は興奮の外に居る。
 「やはり軍事力の強化は必要ですね」
 柿崎一行も葛城義和に同調する。
 「娼国、R国の経済力が徐々に明らかに成ります。その時は戦後の日系人がそのまま支配する国と明白に成ります。批判は徐々に確実にこっちに向きます」
 「欧米からか」
 「今は中国の強引な海洋進出が矢面です。何れ日本以上の日本的体質が批判される事に成ります」
 「軍事の後押しは不可欠か」
 「核は本当に必要ありませんか」
 柿崎一行の質問である。
 「南側の女が核を迎撃できれば核は必要ない。核を持つ国は何れ自らの核に滅びるとかぬかして居ったが」
 湯野中は真紀子の事を南の女と言ったのである。感情的溝は深い。
 「間違ってはいません。抑止力としても必要ありません。日本のように押し付け憲法に国民自体が国を縛るのが危険なのです」
 「アメリカと合同演習でもやるか」
 「まだ先です」
 葛城義和はきっぱり断言する。
 R国は北と娼国の経済的境界は今のままで良い。争いの火種はもうない。有るのは湯野中と真紀子の感情的対立だけである。
 葛城義和は北側にアメリカのご機嫌取りだけではなくある程度の軍事力を分担させるべきと言う考えで進言していた。
 「次に失神した方がイグアナに膣内を舐められます」
 渋谷正臣が次の宣告をする。
 辻沙緒里巡査長の股間の下の擬似男根はまたアームを伸ばして膣に七割方挿入された。今度は女の牙城である膣に爬虫類の舌を入れられる。
 「やめろーーーーーーーーーー。ふざけんなーーーーーーーーーーー。にんげんのすることかーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は感情の限り怒鳴る。
 「はい。高貴な人間のする極めて高尚な趣味で御座います」
 そう詰る渋谷正臣の合図で擬似男根にスイッチが入る。
 擬似男根はピストン運動と回転運動に振動が加わっていた。辻沙緒里巡査長の方だけ回転運動を外した。
 渋谷正臣は自分の身辺に捜査を行った滝本美緒里巡査部長を羞恥の坩堝に責め堕としたい。
 滝本美緒里巡査部長は擬似男根の執拗な猛攻撃に躰を踏ん張り押し寄せる官能から逃れんと藻掻く。
 「うぐぐううーーーーーーーーー。うーーーーーーーーーーーーー。うーーーーーーーーー」
 般若の形相でも唸り声を上げながら歯を食いしばって耐えようとする。
 擬似男根の責めが緩和されたとしても辻沙緒里巡査長の抵抗力は無くなっている。
 「ああ。はあ。ああはあ。ああはあ」
 辻沙緒里巡査長は既に責めに身を任せる状況に成ってしまった。
 「あはあ。あはあ。あはあ」
 辻沙緒里巡査長の頭が傾き擬似男根だけがただ動いている状態となる。
 滝本美緒里巡査部長も数分送れて失神した。
 辻沙緒里巡査長の膣から擬似男根が外され隊員が左右二人ずつ脚を持ち上げ広げる。液がだらっと流れ出た。
 その間に辻沙緒里巡査長を縛り付けている磔柱にお尻を乗せる座と開帳台の脚載せがボルトで接続される。
 辻沙緒里巡査長は接続された座にお尻を乗せて脚を六十度開いた状態に固定された。高手小手に縛られたままである。
 緊縛師がクスコを挿入する。
 「ああーー」
 前に台が置かれ水のない水槽に入れて運ばれたカメレオンが載せられる。
 「いやあーーーーーーーーーーーー。ああ、ああーーーーーーーーー」
 クスコの中にスポイトで蜜が流し込まれ緊縛師がカメレオンを嗾ける。
 「ああーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーん」
 辻沙緒里巡査長の泣き悲鳴が上がる。もう女刑事の威厳はない。
 「やめなさあーーーーーーーい」
 滝本美緒里巡査部長は失神から気付くとまだ抗議する。
 緊縛師は糸で繋いだカナブンを膣に投げ込む。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーーーーーーー。あはああーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 辻沙緒里巡査長は号泣して気持ち悪さを訴える。カナブンは辻沙緒里巡査長の膣の内壁を這い回った。
 カメレオンは舌を伸ばしてそれを絡め取る。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
 生きた心地のしない悲鳴である。カメレオンの舌が膣の内壁を嘗め回して不快と恐怖に縮み上がっていた。
 「何時まで続くんだ」
 湯野中はいい加減引き上げたい。
 「やらせるしかありません。今回総て飲ませたのですから」
 「そうだな」
 湯野中も柿崎一行の言い分を呑む。
 やっている事が嫌なのではない。やり方が緩慢なのである。
 それを見て指宿が渋谷正臣に耳打ちする。
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長に近付く。
 「どうだ。この先も格下に責めを受けさせるか」
 「何言っているの。こんな事を直ぐ止めなさい」
 「駄目だ。お前らはこの国の入国規則を破って国内で捜査を行った。この国の犯罪者だ」
 確かに捜査権が無いところで捜査に潜入している。取材も捜査もスパイ容疑で逮捕と入国時に前置きされていた。
 「それだって。こんなやり方は」
 「お前らの言い分は聞かない。お前が代わらないなら同じ状態の繰り返しだ。もうあっちは抵抗力が無いぞ」
 「卑怯な」
 滝本美緒里巡査部長はきりきり怒りを滲ませる。
 「次は膣の中で蛞蝓の塩溶かしだ」
 「何よそれ」
 「その中で蛞蝓を塩で溶かすのよ。良くお座敷でそんな余興が有ったよ」
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長の女の部分を指して言う。
 「何と言う。女を何だと思っているの」
 「此処はR国。でも日本でもお座敷ではね」
 「ふざけるなーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は怒りに滾る。
 「いいんですか。向こうの婦警さんがまた負けて」
 「ちくしょーーーーーーー。判ったよ私にやれよ」
 滝本美緒里巡査部長はこれ以上辻沙緒里巡査長に酷い事をされるのを見殺せない。
 「そうですよね。それでこそ巡査部長で」
 渋谷正臣の悦び顔を他所に隊員らが四人で滝本美緒里巡査部長の脚を持ち上げる。
 「ああーーーーーー。おのれーーーーーーーーー」
 再び女の部分を広げられて滝本美緒里巡査部長は反動的に暴れる。それでも隊員ら四人の押さえは強く頑丈である。
 直ぐに座と脚載せが磔柱に接続され滝本美緒里巡査部長の股を開いて縛り付けられた。
 渋谷正臣は滝本美緒里巡査部長の女の部分を指で広げて鑑賞しながらクスコの螺子部分を横にして挿入する。
 螺子を回して広げるとカラスの口は膣壁を横に開き左右に広げる。
 横に広げることで膣壁の下の面が?き出しに成った。
 そこに蛞蝓を投げ込む。
 「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長も異物の侵入の不快感に強烈な悲鳴を上げる。
 「ああーーーーーーー。美緒里さあーーーーーーーん」
 辻沙緒里巡査長は涙声で詫びを籠めて滝本美緒里巡査部長を呼ぶ。
 「だいじょうぶよーーーーーーーー」
 それでも滝本美緒里巡査部長は限りない不快感と屈辱感を振り払って辻沙緒里巡査長にフォローの言葉を返す。
 そこに渋谷正臣は蛞蝓を箸の先で動かしながらロングスプーンで粗塩をじわじわ掛ける。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 膣の中で生きた蛞蝓が溶ける不快感。
 滝本美緒里巡査部長も強気で大丈夫と言ったものの強烈な不快感と屈辱に喚いてしまう。
 場内からは拍手が沸く。
 「やめてーーーーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長も堪らず叫ぶ。
 渋谷正臣は箸で萎んだ蛞蝓の死骸を抓んで滝本美緒里巡査部長の目前に晒す。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は溢れかけた涙を振り飛ばし叫ぶ。
 「この認否人」
 滝本美緒里巡査部長は叫ばずには居られない。
 「次は鰻イレポンです」
 「まだやるかあーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は腹の底から怒鳴る。
 「じゃあこれは失神比べと」
 渋谷正臣は緊縛師に合図する。
 「あたしがやるよーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は怒りの篭った声を絞り出す。
 緊縛師は滝本美緒里巡査部長の膣に填まったクスコを抜くのを止める。逆に螺子を回してさらに大きく開く。
 水槽に入れて活きた鰻が運ばれた。
 緊縛師は丸網を使って一匹を掴み取る。
 二箇所で掴んで活きの良いのを滝本美緒里巡査部長の前に翳す。
 「ちくしょーーーーーーーーーー。おまえらは・・・・・」
 滝本美緒里巡査部長はそう叫びながら極めて罵倒する言葉が浮かばなかった。月並な言い方では怒りが治まらない。
 「よく顔を見てください。婦警殿のお○○こにお迎えする鰻ですよ」
 「ちくしょーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は奇妙な磔と開帳台のような拘束具の上で歯軋りして躰を暴れさせ藻掻く。
 緊縛師は鰻の頭をドテに擦りながらクリトリスを?いてキスをさせる。
 「やめろーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は藻掻きながら叫ぶ。
 鰻の頭をクスコの入口に付ける。
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 滝本美緒里巡査部長は無言で藻掻く。背中からお尻まで汗を噴いている。
 緊縛師はゆっくり押し込む。鰻が膣の中に入ると緊縛師の掴みは頭から後ろに下がる。鰻はクスコの中で撥ねる。
 「いやあーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は堪えられず悲鳴を破裂させた。
 緊縛師はさらに押し込んで暫く押える。
 「ああーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は喚き散らす。
 鰻は滝本美緒里巡査部長の女の奥で暴れる。
 「ああ。ああーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーー。ああーああーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は頭を振ってさらに喚き続ける。
 横目で見る辻沙緒里巡査長は青ざめ堪えられない表情で口も利けない。
 「やめてーーーーーー。もうゆるしてーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長は見て居られず泣き出してしまう。
 ようやく鰻は緊縛師の手で抜き取られる。
 キャスター付きの調理台が運び込まれた。上にまな板、目打ち、鰻包丁、串が乗せられている。
 続いて板前がコンロを載せた焼き台を転がして来た。
 緊縛師がまな板に鰻を載せるとその目を目打ちでまな板に突き刺す。
 暴れる鰻を押えて首に半分包丁を入れる。鰻包丁を横にして骨に沿って一気に裂く。
 鰻包丁を骨の下にかまして一気に骨を撥ねあげて取る。
 首を最期まで落として身を半分に切る。
 鰻の頭は目打ちに刺されたまままだ動いていた。
 板前はそのまま串で指して下焼きする。
 辻沙緒里巡査長は辛い表情を固まらせてみていた。
 滝本美緒里巡査部長は怒りを超えてただ睨むだけである。
 「さあ。最後は蛇イレポンですよ」
 渋谷正臣は煽るように言う。
 「やめろーーーーーーーーーーーーーーー。いくらなんでも。蛇を入れるか」
 滝本美緒里巡査部長はぶち切れた。
 辻沙緒里巡査長は蒼い顔で震えている。
 板前は鰻を蒸し器に入れて場を下がった。
 水のない水槽に入れた蛇が運ばれる。数匹蠢いていた。
 「いやあーーーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長はそれを見て悲鳴を上げる。
 渋谷正臣は辻沙緒里巡査長に近付く。
 「どうでしょう。今度は交代されては」
 辻沙緒里巡査長の表情は凍りつく。
 「あ。・・・は、はい」
 それでもこれ以上滝本美緒里巡査部長に押付けられない。理性の欠片を振り絞って答える。辻沙緒里巡査長の表情に生気はない。
 「やめてーーーーーーーーー。彼女くるちゃうよーーー」
 滝本美緒里巡査部長は慌てて抗議する。
 「こう仰ってます。先輩にお願いしましょうか」
 渋谷正臣は哂いを浮かべて詰る。
 「だ。駄目です。だめ。わたしが・・・・」
 辻沙緒里巡査長も涙声で否定する。
 「そうですか。お互いご希望ということで。それではお二人に蛇を準備致しました」
 渋谷正臣は愉快そうに言う。
 「なんですって」
 滝本美緒里巡査部長は怒りの視線を渋谷正臣に突き刺す。
 両名とも膣にクスコが入ったままである。
 緊縛師は日本のやくざに場を交代する。
 蛇の水槽を運んで来たのは隅田会系大船一家の三田園矢一舎弟頭補佐である。
 三田園矢一舎弟頭補佐は掌で辻沙緒里巡査長を示しこちらからかと渋谷正臣に順番を確認する。
 渋谷正臣は頷く。
 「まってよーーーーーー。彼女くるちゃう」
 滝本美緒里巡査部長は辻沙緒里巡査長に蛇を入れるのは何とか避けたい。
 三田園矢一舎弟頭補佐は蛇を掴む。
 「やめてーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は三田園矢一舎弟頭補佐に向かって叫ぶ。
 三田園矢一舎弟頭補佐は辻沙緒里巡査長の目前に蛇を翳す。
 「・・・・・・・・・」
 辻沙緒里巡査長は顔を背け声も出ない。
 三田園矢一舎弟頭補佐は辻沙緒里巡査長の膣を抉じ開けているクスコに一挙に突っ込む。
 「ぎゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーー」
 サイレンの如く辻沙緒里巡査長の悲鳴が会場に充満する。
 「やめてーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は悲鳴のような声で叫ぶ。
 「ぎゃあーーーーーーーーーーーー。あ、あ、あーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーー」
 辻沙緒里巡査長は狂った如く叫び続ける。
 壮絶な光景である。
 三田園矢一舎弟頭補佐は蛇を手から離す。
 辻沙緒里巡査長の叫びを他所に蛇はクスコから抜けて床に落ちる。
 「ああーあはん。あはん。あはん。あはん」
 辻沙緒里巡査長は泣き続けた。
 三田園矢一舎弟頭補佐は水槽から次の蛇を掴む。
 滝本美緒里巡査部長も壮絶な表情でそれを見る。
 「そっちの女は二本入れられませんか」
 渋谷正臣のえぐい要求である。
 「なにいっているのーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は更なる恐怖に叫ぶ。
 緊縛師が浣腸器を取りに走る。
 三田園矢一舎弟頭補佐は掴んでいる蛇を滝本美緒里巡査部長の目前に晒す。
 「ああーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は慄きの目でそれを見た。
 三田園矢一舎弟頭補佐はそのまま膣に仮挿入する。
 「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
 こっちも強烈にサイレンの様な悲鳴を轟かせる。
 緊縛師が浣腸器とバケツに冷やした石鹸水を持って来たので一旦蛇を抜いて水槽に戻す。
 「グリセリンで一気に中を洗ってください」
 完全に溶かして直腸を空にしたいのである。
 緊縛師は三田園矢一舎弟頭補佐の指示通り浣腸液を調合して滝本美緒里巡査部長のアナルに差し込む。
 「ちくしょーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は注入される浣腸液に怒りの叫びを上げる。
 液は氷で冷やしてある。
 「ぐううーーーーーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は一気に苦しむ。
 栓はしないで空の水槽を真下に置いてそのまま排泄させる。
 茶色い液体が一気に流れ出た。塊は僅かしかない。
 緊縛師はアナルにも開口器を挿入する。金属のくちばしが三つに割れて大きく開く特注品である。
 「ぐうーーーーーーーーーーーーーー。おのれーーーーーーーーーーー」
 滝本美緒里巡査部長は歯を?き出して叫ぶ。
 三田園矢一舎弟頭補佐は細めの蛇を選んでアナルに挿入する。
 「ああがあーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーー。あーーーーーーーーーーーーーー」
 狂ったような悲鳴である。
 三田園矢一舎弟頭補佐はその蛇を緊縛師に持たせる。
 そして三田園矢一舎弟頭補佐は床に蠢いていた蛇を拾う。先程辻沙緒里巡査長の膣に入った蛇である。
 「これであんた方は逆の何とか兄弟だぜ」
 三田園矢一舎弟頭補佐は笑いを浮かべず詰る。
 そして容赦なく滝本美緒里巡査部長の膣に挿入した。
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 滝本美緒里巡査部長は目を大きく?き声は出ない。
 満場の拍手が沸く。
 滝本美緒里巡査部長と辻沙緒里巡査長は迎えに来た娼国のヘリで葛城義和も便乗して南の島の鉄格子に戻された。
 滝本美緒里巡査部長と辻沙緒里巡査長は各々鉄格子の中で悔しさと怒りを通り越していた。
 そして尋常でないレベルを大きく超えた恐怖に泣き続ける。
 女の一番護らなければならない部分に陵辱を超えた屈辱の限りの玩具にされた。絶対に生きていつかこの国に報復すると誓い続ける。
 その一心が精神異常に堕ちないよう支え続けていた。
 葛城義和は湯野中らとの打ち合わせ内容を真紀子に報告する。
 真紀子は謝意を示した。
 葛城義和は二つの勢力の間を上手に動いたのである。亜細亜経済侵略構想に湯野中側の投資を引き出し軍備増強も北側の分担を取り付けた。
 真紀子は葛城義和を取り込んだ事でこれまでの経済侵略を拡大して野望に邁進する。
 葛城義和は二つの勢力にサプライチェーンマネジメントを都合よく構築して日本及び亜細亜中から吸い上げさせた。
 そして葛城義和のところにもその利益は自動的に流れ込むのである。

 リベラル検事に協力した女性警察官の悲劇 完



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